攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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たまに行くフードコートはまるでテーマパークに来たみたいだぜ

 クラスの友達と楽しい放課後を過ごす。ショッピングモールはそれなりに東クォーツの学生さんを見かけて、ああみんなやっぱり考えることは同じだなーってなるよね。

 フードコートも割合盛況だ……へっへっへ、久々にラーメンでも食べちゃおうかな? つい昨日にはお寿司食べて今日はラーメンだ、炭水化物のお化けだぜ。

 

「よーし、片っ端から食べて食べて、明日以降のテストにつなげるぞー!」

「清々しいほどにテストを出汁にしてるわねー真知子。でもほどほどにしといたほうが良いよ、帰ってから多少でも勉強するなら、食べ過ぎると眠くなりそうだし」

「ならないよー! まあ、勉強は一応するけど。国語、数学、物理だもんね明日は」

「まーた難しい教科ばっかり固めてきたよなあ。国語だけが癒やしだぜ」

 

 当然のごとくフードファイトを始めるつもりの遠野さんだけれど、これでも家に帰ってから明日のテストに向けての対策勉強はするみたいだ。

 なんだかんだとそれなら成績もそんな悪くないと思うよ、俺は。そも遠野さんに限らずこのグループ、そこまで極端に成績の低い人はいないみたいだしね。

 

 とはいえそれならそれでやはり、食べ過ぎると勉強できなくないかと木下さんが心配するのもうなずけるけど。そこはさすがのフードファイター、自信満々に満面の笑みを浮かべてフードコートの端の店から攻めるべく突撃していった。

 ありゃーマジで制覇する気だな怖ぁ……いつも感心するけどあの人、下手な探査者とかプロアスリートより食べてるんじゃないか? よく消化しきれるよ、実は運動とかしてるのかなあ。

 

「ま、遠野はさておき俺らも行くかぁ。久しぶりだしオーソドックスにバーガーでも食うかなあ。片岡、山形は?」

「フライドチキン食べるわ、肉肉したい気分だし」

「俺はラーメンにするよ。トッピングマシマシにして、ちょっと辛めのやつ。アイスもつけちゃお寒いけど」

「腹下……しはしないか探査者だしな。でもアイスよかデザートならあっちのクレープ屋さんにしようぜ。みんなで食後にさ」

「あっ、それ良いね! そうしちゃお」

 

 男子陣も、突撃していった食欲モンスターほどでないにせよお腹は空きまくってる。というわけで連れ立っていくことにする。

 梨沙さんや木下さんも遠野さんのほうに向かっていったあたり、今回は男子は男子で女子は女子でそれぞれご飯を確保する流れだね。なんなら男子なんてさらに各々行きたい店が違うため、完全にバラける形になる。

 

 そういうわけで俺ちゃん、まずは予定通りにラーメン屋さんに向かう。ちょっと列はできてるけどオーダーして支払いすればあとは呼び出し機を受け取って席で待機するだけだから回転率は高い。

 すぐに俺の番が来た。えーと辛めのやつを大盛り、トッピングはフルでしかもたこ焼きまでつけちゃうぞ、ネギをどっさり!

 

 

『良いチョイスだ、ラーメンにたこ焼き! 堪らないね公平、ジャンジャンバリバリ食べていけよ!』

 

 

 脳内のアルマさんもテンションをいよいよ高くしている。

 まあ食事となると毎度のことなので良いんだけれど、たまにこいつグルメ気取ってるけど食えるもんなら何でもよくない? と思わなくもない。

 実際、この世界の食事文化に首ったけみたいだし割とマジで何でも喜ぶところはあるんだろう。

 

 そこに至るまでの経緯自体はおぞましさが絶対的につきまとうものの、どうあれどんな食事も美味しくいただけるってのはこいつの長所ではあるだろう。

 ともかく俺の番が来たので注文してー、お金払ってー、呼び出し機もらってー、そして席に戻るのー。

 あらかじめ目をつけといた六人がけのテーブル席だ。埋まってなくて良かった良かった。

 

「一番乗りは俺かあ。トップスピードだねえ」

「えー、同率1位ってとこじゃない? 私も今、注文し終えて来たとこだし。温かいうどんにしたの」

「あっ、梨沙さん」

 

 図らずしてRTAしちまったかな? と、ガチ勢に聞かれたら小一時間説教されそうなことをつぶやいてると背後から拾われた。

 振り向けばすっかりおなじみギャルの梨沙さんが、俺同様に呼び出し機を手に笑いかけてきている。呼応して笑いかけ、隣り合って席に着く。

 

 他のみんなはまだ注文しているみたいで、やはり店ごとに行列度が異なるため帰ってくるタイミングもまばらになりそうだ。

 というか、いの一番に出発した遠野さんが帰ってこないのは何? もしかして注文の時点ですでにはしごしてるの?

 怖ぁ……さすがやでぇ。

 

「他のみんなもそのうち戻ってくるだろうけど、それまでは俺らでお留守番だね」

「だね。あー、なんか久しぶりでちょっとホッとしちゃうかも。公平くん、テスト勉強中もやっぱり探査してたの?」

「うん? まあぼちぼちと。学生だし勉強ももちろん手を抜いたりしてないけど、俺は探査者でもあるからね。ダンジョン探査は可能な限りやってるよ」

「そっか。いつもお疲れ様です」

 

 期せずして二人きりになったので、まあだからなんだというわけではないものの、のんびりと語らう。

 こんな時間も久々だよ、お昼休みとかでも話したりはしてるけど基本、他の友達も一緒だからね。

 

 下校時も、なんやかやバスに揺られ電車に揺られ歩きがてらとなると落ち着いた会話とはまた異なる感じだし。

 こうして腰を据えて面と向き合って梨沙さんと、二人で話すってのは俺にとってもなんだか、ホッとするひとときだよ。




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