攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

2098 / 2125
放課後インターフェイサー部!?

 記念すべき、ってほど大層なことでもないけれどインターフェイサーの模擬戦も一通り一周し終えた。

 イヴさんvs神奈川さんとステラ、俺vsヴァールとシャーリヒッタ、そしてリーベvsミュトス。これまでなかなか考えられなかった形で模擬戦をこなせたんだね。

 

 その結果として各人、互いや自らの課題を浮き彫りにできたのは十分以上の成果があったと言っていいだろう。

 少なくともやらないほうが良かった、なーんてことは回避できたようで何よりだよ。インターフェイサー総責任者として心からそう思う。

 

「今日はひとまずこのへんにするとして、次回以降もちょくちょくと集まっては、その場にいる面々でこうした模擬戦を行うことになるよ。いや模擬戦だけでなく意見や情報交流からちょっとした雑談、あるいは友人としてゲームなりするでも良い。まずはメンバー間の交流を重視していくんだ」

「腕を磨くのももちろん大切だけど、やっぱオレ達ゃ集まりたてだかんな! この半年忙しかったから多少腰を落ち着ける意味でも、暇な時にゃ拠点に集まりダラダラ過ごしてお互いを知っていくってのも大事だと思うんだぜェ」

「なるほど? レギンレイヴのような新参、かつ外様にはそうした姿勢はありがたいですね。現世の情報収集もできるとなれば、我々にとってもそれは都合が良い」

 

 総隊長のシャーリヒッタともども、今後のインターフェイサーの基本方針を織田はじめみんなに伝えていく。

 模擬戦メインとかではもちろんなく、むしろ日常的な交流を増やしていこうって流れだ。

 

 ぶっちゃけね、俺としてはインターフェイサーが各メンバーの第二拠点になるのが最善だと思ってるんだよね。

 何がなくとも暇だし行くかぁ〜くらいのノリでふらっと遊びに行って、そしたらいつでも誰かしらはいて、その場のノリでアレこれやるのさ。

 

 意味あることも、ないことも。価値あることも、ないことも。そうして交流を深めていくことが、インターフェイサーの組織としての団結を強くしていくことだと確信している。

 これについて他のメンバーからも、大なり小なり納得と賛同の声があがる。みんな、模擬戦目当てだけで集まっていられないからね。それは当然の話さ。

 

「第二拠点、か。ゆくゆくは引退後にこの近辺に居を構える予定のワタシとソフィアからしても悪くない話だな」

「なんかこう、放課後に部室に集まって遊ぶような感じですねー! リーベちゃんドラマとかで知ってますよー青春、青春!」

「それなら不肖私ミュトスちゃんめも騒がしくて寂しくないからニッコリ花丸燦々太陽って感じ! ですねえ。ウシシシ、想像するだに楽しそうでさっそく宴会がしとーごぜーやす!」

「呑むことばっかりだなーミュトスさん……いやでも、こう言うのもなんですけど楽しそうで良いですね。学生生活とか、基本借金取りに追い詰められっぱなしであり得なかったんでワクワクします」

「怖ぁ……」

 

 概ね、まるで放課後に屯して遊ぶ学生さん達みたいなノリを想像しているのかリーベやミュトス、神奈川さんが楽しそうにしている。たしかに言われてみれば放課後の集まり感はあるかもしれないね。

 地味に凄絶に重いことをつぶやく神奈川さんには特に、個人的にも青春的なことがここで味わえるなら味わってほしいと思うよ。

 

 ステラが傍にいるんだからいつだって青春みたいなものだろうけど、やはり学生時代を悲惨な形で過ごされた彼を思うと、そういう形でインターフェイサー生活をしてもらうのも良いよね。

 一方で概念存在側、イヴさんなんかも織田がそうした方針に理解を示したことで納得してうなずいている。

 そのうえでやはり、意識は己を高めることに向いているみたいだけどね。俺のとこまでやって来て、彼女が言う。

 

「戦友との絆を深め、戦いに備えるのも英傑の日々でしょう。加えて現世にこれまでと異なる形で触れていく機会であるならば私も謹んでそうした意向を受けたく存じます。しかし、お師匠様」

「は、はい。あの、お師匠様って呼び方はどうにか変えれませんかね。大層というか、俺にはもったいないんですけど……」

「いいえ、むしろ今しがたの模擬戦を見るにお師匠様という表現でもなお足りないほどに、御身は高みにおられるモノと確信しておりますれば何卒ご容赦を……私についてはどうか、お師匠様から今後とも継続して修行のほうをつけていただけますと幸いです」

「そこは私からもお願いしますよコマンドプロンプト。レギンレイヴも羽伸ばしに交流するのは良いことですが、やはり本質は戦乙女として己を高め北欧の威を知ろしめすという想いが強いのですから。可能な範囲で構いませんので、時には稽古をつけてやってください。クククク……」

「あ、あぁ、まあ……そう言うなら、俺でよければ、うん……」

「ありがとうございます、お師匠様!」

 

 自らを高めることに対してのすさまじい熱意。イヴさんはやはり北欧神話圏代表として、第一に使命を果たすことを考えていらっしゃるんだね。

 織田からの頼みもされてしまうと、俺としてはだったらそれにも応えたいとは思うよ。お師匠様ってのは烏滸がましい気がして普通に名前呼びで良いと思うんだけど、そこもイヴさん自身の判断に任せるしかないわな。

 

 いずれにせよ、インターフェイサーはここからだ。

 模擬戦を通しての感触、そう悪くないと思える立ち上がりを果たせたと思いながら……俺達はそうして、現世へと帰還するのだった。




「大ダンジョン時代クロニクル」
https://syosetu.org/novel/362785/
第三部・第三次モンスターハザード前編─黄金の胎動─
連載始めました!
よろしくお願いしますー


「大ダンジョン時代ヒストリア」100年史編完結!
https://syosetu.org/novel/333780/
よろしくお願いいたしますー

【お知らせ】
「攻略! 大ダンジョン時代 俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど」コミカライズ発売中!
ぜひともみなさまお求めよろしくお願いしますー!

コミカライズ版スキルがポエミーも好評配信中!
下記URLからご覧いただけますのでよろしくお願いします!
 pash-up!様
 ( https://comicpash.jp/series/d2669e2447a32 )
 はじめ、pixivコミック様、ニコニコ漫画様にて閲覧いただけますー!
 
 加えて書籍版1巻、2巻も好評発売中です!
 ( https://pashbooks.jp/tax_series/poemy/ )
 よろしくお願いしますー!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。