攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

2100 / 2100
あからさまに距離を詰めてくる……やらしいなさすが覇王忍者やらしい

 テンション高めに放課後探査だひゃっほいってなってるところにたまたま出くわした、関口くんとおかし三人娘。

 陰キャぼっちソロ専探査者な俺ちゃんとしては、やはりテンション高めに応対しつつもアッじゃあ僕これから探査あるんで……とそそくさと去って行くのが常なんだけれども、今回は何やら様子が違った。

 なんと当の関口くんやおかし三人娘から探査のお誘いが来たのである。

 

「ここで会ったのも何かの縁だ、せっかくなら一緒に探査しないか? おかし三人娘の成長にはお前も噛んでるんだし、たまには進捗を確認してやってくれても良いと思うんだが」

「えっ。いやまあ、特に断る理由もないけど……良いの? 邪魔にならない?」

「救世主様が私達をお見守りくださるのが邪魔だなんて! そんなこと絶対にないです〜!!」

「アメ姉の様子がアレなのはいつものこととしてパイセン、さんざん私らの面倒見てくれてきたのに今さら梯子外しはないですよパイセン。もはや覇王忍者と一蓮托生の仲と言っても差し支えないですよパイセン、ナメクジみたいにぺっとり張り付いて逃がしませんよパイセーン」

「ガムちゃんの様子もかなりアレな気がするけど……関口さんだけじゃなくて山形さんにも見ていただけるのは、すごく勉強になる予感です! よろしくお願いします!!」

 

 とまあ、こんな感じで口々に山形、お前も来るんやと猛烈な勢いで誘ってきてくれる。アメさんとガムちゃんがそれぞれ別ベクトルにアレなのはもはや慣れてきたけど、それはそれとしてお誘いは非常に嬉しい。

 たしかに、ほんのちょっぴりだけとはいえ俺と香苗さんはおかし三人娘の成長というかトラブル解決に口出ししてるからね。まったく無関係ってわけもないのはある。

 

 加えて始原の四体なんてモノ達まで引き合わせちゃってるところもあるし、むしろこちらから時折様子は確認しとかなきゃいけなかったまであるよ、そのへんには普通に責任あるし。

 それを踏まえるとこの提案は渡りに船だろう。ぜひとも、俺一人でも今のおかし三人娘を確認させてもらうことにしようか。

 

「そういうことなら喜んで、謹んで。始原の四体について教えたわけだし、そこらへんの動きとか見させてもらいますよ三人とも。あ、あと香苗さんともこのあと合流するからよろしくね」

「ああ……あのよく分からないけど超強力な召喚スキル、教えたのお前なんだよな。だったらなおのことだ、香苗さんもいるってんなら、多少のアドバイスでもしてやってくれると俺としても心強い」

「やったわチョコちゃん、ガムちゃん! 関口くんからもたくさん教わることがあるけど、先生や伝道師香苗さんからも多く学べるわ!」

「始原の四体さん達も、時折山形さんとお喋りしたいとかって言ってたもんね。会わせてあげよ、せっかくだしね!」

 

 快諾すると関口くんはじめ、おかし三人娘もそれぞれ喜んでくれるからなんだかこそばゆいね。

 それだけにちゃんと見て言えることがあるなら言ってあげなきゃという責任も感じるけど、そこはまあ実地で励むとしたいところだ。

 

 どうやら始原達も、俺に話がないこともないみたいだし。どうせ雑談トークの類なのは目に見えているけど、俺としてもあいつらがちゃんとおかし三人娘の力になっているかどうか確認しておきたいから望むところだ。

 そうと決まれば四人揃って受付へと向かう。おかし三人娘がメインの探査になるため、受ける依頼も彼女達に合わせた難易度のダンジョンになるだろう。放課後探査にはピッタリの規模ではあるね。

 

 と、そんな折に相変わらず俺への距離感がやけに近い覇王忍者のガムちゃん様がわざわざ寄ってきて袖をクイクイ引っ張ってきた。

 なんじゃらほい、と歩きつつ見れば、小柄な中学生女子の彼女はつぶらな瞳に不敵な覇気を宿しながらも話しかけてきた。

 

「相変わらず謎な立ち位置のパイセンですよねー。あ、そう言えばこないだリーベちゃんからお話があるからまとまった時間ちょーだいとかって聞かれましたよ。なんのことだか知ってますパイセン?」

「え? あー……あれのことかな、たぶん」

「やっぱり知ってたんですねパイセン。こっちもクラン新設の件で彼女やシャーリヒッタさんとか、あとミュトスさんを誘いたいと思ってたんでそのへんの話もまとめてまた今度に話そうってことにしたんですけど。なんかシリアスめの話だったりしますかね?」

「ん。いや、まあシリアスかは……どうだろ? 別に深刻な話ではないはずだけど」

 

 聞かれてちょっとだけ口籠る。リーベの用件、それってのはおそらくインターフェイサーへのスカウトの件なんだろうけど……それがシリアスな話かどうかと聞かれると微妙なラインなんだよね、実際。

 少なくともコメディ全開な話ではないはずなんだよ、システム領域側の現世活動部隊に纏わる話なんだから。さりとてじゃあなんか深刻な話かとも言われるとそういうノリでもないんだよなあ。

 

 まあ、おかし三人娘はインターフェイサーに加入するとなっても外部協力者的な立ち位置になるので、そのものシリアス全開な話に真っ向から絡むことはないはずだし。

 深刻な話ではないけど真面目な話ではある、そのくらいの塩梅なんだろう。

 

 そう答えるとガムちゃんはあからさまにホッとした様子を見せた。彼女らは彼女らでクラン新設に向けての動きもあるから、面倒な話を持ちかけられても応じきれないってプレッシャーもあったんだろう。

 そこは申しわけない。そんな思いでこの子の頭を軽く撫でると、まるで子猫のように愛らしく微笑んでガムちゃんは俺の腕に抱きついてくるのだった。

 いやだから距離感!




「大ダンジョン時代クロニクル」
https://syosetu.org/novel/362785/
第三部・第三次モンスターハザード前編─黄金の胎動─
連載始めました!
よろしくお願いしますー


「大ダンジョン時代ヒストリア」100年史編完結!
https://syosetu.org/novel/333780/
よろしくお願いいたしますー

【お知らせ】
「攻略! 大ダンジョン時代 俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど」コミカライズ発売中!
ぜひともみなさまお求めよろしくお願いしますー!

コミカライズ版スキルがポエミーも好評配信中!
下記URLからご覧いただけますのでよろしくお願いします!
 pash-up!様
 ( https://comicpash.jp/series/d2669e2447a32 )
 はじめ、pixivコミック様、ニコニコ漫画様にて閲覧いただけますー!
 
 加えて書籍版1巻、2巻も好評発売中です!
 ( https://pashbooks.jp/tax_series/poemy/ )
 よろしくお願いしますー!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

芸術的で文化的な異世界生活を目指して(作者:生しょうゆ)(オリジナルファンタジー/日常)

異世界に転生したからといって冒険する必要はない。▼転生者ジョット・ブレイクはそう考える。別に自分は戦いたくもないし苦労したくもない。好きな時間に起きてオペラなり博物館なりを見に行く生活が理想である。その横にこの世で最も美しい少女を侍らせれば、そこは地上の楽園だろう。▼しかし現実は厳しいのだ。魔術の才能があったばかりに帝国学院に通わされるし、絵画や彫刻を手に入…


総合評価:27938/評価:8.97/連載:76話/更新日時:2026年06月19日(金) 22:06 小説情報

望まぬ知恵の王 ~冒険者に憧れた蟲がやがて魔城の主と呼ばれるまで~(作者:SIS)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

▼ 最終章、開幕。▼ 希望の函は、無理解によって魔城へと堕ちた。▼ 救世の魔王は、諦めによって城を闇に閉ざした。▼ 横たわる、終わりなき永遠の闇。愚かさが全てを手遅れにする前に、黄金の魔女が立ち上がる。▼ 全ては、己が想いが為。▼ いざ行かん。望まぬ知恵の主の元へ。かつて冒険者に憧れた、魔城の主の御許へ。▼ それは。始まりと終わりが交差する、叡智と希望の物語…


総合評価:5702/評価:8.91/完結:266話/更新日時:2026年06月24日(水) 06:00 小説情報

自分の事を主人公だと信じてやまない踏み台が、主人公を踏み台だと勘違いして、優勝してしまうお話です(作者:流石ユユシタ)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

書籍化決定!! 2月10日からTOブックスより発売です!▼神「こいつ、主人公キャラに転生させるとか嘘ついて、噛ませキャラに転生させたお(笑)」▼ 漫画、アニメ、ラノベ、ありとあらゆる物語に出てくる主人公キャラに憧れる男子高校生はトラックに引かれて死亡してしまう。そんな彼の前に神が現れ、ノベルゲーの世界に転生させると言うのだ。喜びに打ち震える主人公……だが、転…


総合評価:55898/評価:8.73/連載:75話/更新日時:2023年11月16日(木) 17:04 小説情報

シンギュラリティ・ラッドピース(作者:物部。)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

ファミ通文庫様から【書籍化】します。▼ 『迷宮都市ヤマト』▼ 熟練のゲーム好きでも匙を投げる緻密なフラグ管理、キャラ一人一人に与えられた前日譚と言う名の回避不能鬱イベント。マイナーゲーマーならば一度は名前を聞く、鬼畜恋愛ゲームの世界にある青年は転生した。▼ 本編より10年前の世界。▼ 九条鋼と言う名の、ゲームでは名前すら登場しなかったモブと呼べるのかも怪しい…


総合評価:12936/評価:8.73/連載:45話/更新日時:2026年01月23日(金) 21:42 小説情報

【一巻8月20日発売予定】裏切りや絶望が溢れるゲーム世界で、鬱展開全てぶっ壊す(作者:棘棘生命)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

(旧題:裏切り・絶望がテーマの同人ゲー世界で、全てぶっ壊す)▼ニッチな需要のあるゲーム世界で、鬱展開を破壊する話▼鬱を破壊した分、様々な種類の闇は主人公に降りかかるものとする▼オーバーラップノベルス様から、8月20日に第一巻が発売予定です!皆様のおかげです。ありがとうございます!▼


総合評価:15961/評価:8.89/連載:122話/更新日時:2026年07月08日(水) 23:30 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>