攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

2164 / 2164
いざ、冬の焼肉大会へ!!

「おーっす山形、さっきぶり!」

「公平くん、お疲れ!」

「松田くん! 梨沙さんも、お疲れ様でーす」

 

 家を出て駅まで歩いて、そこから電車に乗って数駅渡って辿り着く目的地の駅。

 その改札を抜けたところにあるちょっとした広場にて、俺は無事に松田くんや梨沙さんと合流することができていた。

 

 見た感じ、片岡くんや木下さん、遠野さんはまだ来ていないみたいだ。まあちょっと早いからね、合流時間にしても。

 近くのベンチに腰掛けつつ、他のみんなが来るのを待つよ。もしかしたら同じようにちょっと早めにここまで来て、打ち上げまでの間に遊ぼうってクラスメイトと鉢合わせするかもだし、やって来る人をなんとはなしに観察するのも楽しみがあるよね。

 

「さてさて山形さん、焼肉だぜ焼肉。昼飯、ちょっとに抑えてきたかよ?」

「もちろんですよ松田の旦那ぁ。せっかくのご馳走なんですから、お昼は軽くインスタントに済ませましたぜ、へっへっへ」

「お主も悪よの、山形屋ぁ〜」

「いえいえ、お大官様こそぉ〜」

「ふふふっ、何それ二人とも!」

 

 松田くんと二人、あんまり焼肉が楽しみだもんでついつい浮かれて小芝居なんか披露しちゃうぜ。

 ところで山吹色のお菓子とか言うけど実際、おもむろに大金の入ったお菓子箱とかスッとお出しされると嬉しさとかより困惑が先立つ気がしなくもないよね。

 

 どうせワル同士の密会でそれ自体がバレたらヤバいだろうに、わざわざお菓子偽装するんだ……的な。様式美なのはむろん分かっていても、冷静に考えると若干シュールな気がしている俺ちゃんだ。

 ていうか個人的にはお菓子はお菓子でちゃんとほしい。甘いものなんていくらあっても困りませんからね君。

 

 とまあ私見はさておきそんなやり取りの俺達を見て、くすくす笑う梨沙さんが相変わらずキュートなギャルだ。

 今日の出で立ちも実にハイソでおしゃれな感じで、ちょっとへそ出しルックなシャツにズボン、そしてモコモコのコートを羽織っている。

 

 寒くないん? って聞きたくなるけどここは我慢だ。性別問わずおしゃれの基本は我慢って言うしね、きっと我慢してるんだろう。

 代わりにちょっぴりだけ、俺からのプレゼントだ。小声でつぶやく。

 

「……《俺の周囲にいる友人達は、寒くないから寒くない》っと」

「? 公平くん、どうかした?」

「いやいやなんでもなんでも。その服装、すごく似合ってるよ梨沙さん。かわいいしカッコいい」

「え、そう!? えっへへ、ありがと公平くん!」

 

 因果を軽く操作しまして、俺の周辺にいる友人に限り寒さを程よくシャットアウトできるようにしてみました。

 これくらいなら負担はそこまで感じなくなっているあたり、コマンドプロンプトとして覚醒して約半年ほど、順調に熟れていってる感はあるよね。

 

 まだ駅構内ってこともあり、体感的にはちょっと寒くないかな? くらいになっているだろうからそこまで違和感がないだろう。そのくらいの塩梅にしてあるし。あ、もちろんこの因果操作は今後やって来る友人達にも適応されるよ。

 クラスメイトまでとなるとちょっと負担があるから止めておくけど、みんな集まるとなるといよいよ焼肉なわけで、ワイワイしながら食べてると勝手にみんなホットになるだろうからそれまでの間だけだね。

 

「────お、いたいた。おーい松田、山形、それに佐山ー」

「嘘、結構早く着いたなって思ったのに! 負けたー」

「いやそもそも競争してないし。どっちにしても集合時間よりは早いから良いじゃん」

「あ、みんなだ」

 

 そうこうしてるうちに、改札を出たあたりから見知った姿と声を確認した。待っていた残り三人、片岡くんに遠野さんに木下さんだね。

 彼らもやはり集合時間より早めに来てくれたけど、今回はこっちのほうがいくらか早かったみたいだ。問題なく合流して、軽く挨拶して適当に歩き出す。

 

 今日は17時前に焼肉屋さんに集合し、そのまま打ち上げ開始となる。そんでもって今は15時を少し過ぎたところなので、大体2時間弱ほど自由時間なわけだ。

 近くに商業施設があって、そこには本屋とかゲームコーナーもあったりするのでまあまあ遊ぶにこと欠かないだろうさ。なんなら喫茶店とかもあるし、腹を満たさないにしろ軽くコーヒーなんか飲んじゃうのも良いかもしれないね。うーんダンディズム山形。

 

「あー、お腹すいたー! ねえねえ、ちょっとだけ喫茶店寄ってさ、サンドイッチとパンケーキ食べようよ! コーラとジンジャーエールも付きで!」

「遠野お前あと二時間で焼肉だっつってんだろ! 言うと思ってたけど!」

「ちなみに真知子ってば、普通にお昼もガッツリ食べてきたみたいよ。なんかカレー美味しかったとか言ってたもんね」

「うん! やっぱりトッピングはトンカツだよね!」

「怖ぁ……」

 

 おかしい、喫茶店で普通にガチ食いしようとしているフードファイターがいらっしゃる。

 思わず松田くん渾身のツッコミが入るものの、全体としては概ね言うと思った! みたいな顔を誰もがしている。

 

 脳内のアルマでさえドヤ顔してそうな声でなんかこれでこそだよ! とか言ってるし。

 ていうか昼間にもカツカレー食っといて、晩には焼肉だっていうのに合間におやつ挟もうとするのは見てるこっちからしても胸焼けしそうなんだよなあ。

 

 あと二時間だし我慢しなさいな、と。

 梨沙さんや木下さんが苦笑いとともに宥める姿が印象的だったよ。




【ファンボックスやってますー】
https://tentacle-claw.fanbox.cc/
限定スピンオフ「日々是好日、大ダンジョン時代」と無料で設定とか裏話とか見れますー
ソフィア、ヴァールとエリスのほのぼのライフですー(*´ω`*)

「大ダンジョン時代クロニクル」
https://syosetu.org/novel/362785/
第三部・第三次モンスターハザード前編─黄金の胎動─
連載始めました!
よろしくお願いしますー

「大ダンジョン時代ヒストリア」完結!
https://syosetu.org/novel/333780/
よろしくお願いいたしますー

「攻略! 大ダンジョン時代 俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど」コミカライズ発売中!
ぜひともみなさまお求めよろしくお願いしますー!

コミカライズ版スキルがポエミーも好評配信中!
下記URLからご覧いただけますのでよろしくお願いします!
 pash-up!様
 ( https://comicpash.jp/series/d2669e2447a32 )
 はじめ、pixivコミック様、ニコニコ漫画様にて閲覧いただけますー!
 
 加えて書籍版1巻、2巻も好評発売中です!
 ( https://pashbooks.jp/tax_series/poemy/ )
 よろしくお願いしますー!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

現代ダンジョン発生初日。世界がパニックになる中、俺だけが攻略wikiの知識で最強ビルドを試している~将来のSSS級探索者? ああ、全員俺の弟子です~(作者:パラレル・ゲーマー)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

ある日の朝、世界各地に「ダンジョンゲート」が出現した。 自衛隊が出動し、人々がパニックに逃げ惑う中、35歳の社畜サラリーマン・八代匠(やしろ たくみ)だけは、震える手で歓喜していた。▼「間違いない。ここは、俺が死ぬほどやり込んだ神ゲー『ダンジョン・フロンティア』の世界だ!」▼初期の混乱期(黎明期)こそが最大のチャンスだと知る彼は、すぐさま会社を辞め、脳内の「…


総合評価:6380/評価:7.66/連載:149話/更新日時:2026年04月05日(日) 22:42 小説情報

芸術的で文化的な異世界生活を目指して(作者:生しょうゆ)(オリジナルファンタジー/日常)

異世界に転生したからといって冒険する必要はない。▼転生者ジョット・ブレイクはそう考える。別に自分は戦いたくもないし苦労したくもない。好きな時間に起きてオペラなり博物館なりを見に行く生活が理想である。その横にこの世で最も美しい少女を侍らせれば、そこは地上の楽園だろう。▼しかし現実は厳しいのだ。魔術の才能があったばかりに帝国学院に通わされるし、絵画や彫刻を手に入…


総合評価:28145/評価:8.95/連載:82話/更新日時:2026年09月02日(水) 00:00 小説情報

異世界で 上前はねて 生きていく (詠み人知らず)(作者:岸若まみず)(オリジナルファンタジー/日常)

双葉社Mノベルス様より書籍化しました。▼書籍版最終第5巻発売中。▼こばみそ先生作画のコミカライズ第12巻も発売中です。▼―――▼異世界転生した男が、働きたくないから奴隷を買って働かせる話です。▼チートあります。▼ハーレムありません。▼令和なのでなろうとカクヨムにも投稿してきました。


総合評価:59215/評価:9.01/完結:129話/更新日時:2026年02月27日(金) 07:33 小説情報

カードゲームで世界が滅ぶ世界に転生してカードショップを開店したら、周囲から前作主人公だと思われている(作者:暁刀魚)(オリジナル現代/日常)

【書籍発売中!】▼ カードゲームで世界が滅ぶのはカードゲームの世界だと定番だ。▼ そんな世界に転生した俺、棚札ミツルは念願かなってカードショップの店長になることができた。▼ カードバトルをする人たちが楽しそうなこの世界で、それを近くで眺めていたかったのだ。▼ しかし、そんな俺は端から見ると大きな事件を解決し、先達として子どもたちを見守る前作主人公のように見え…


総合評価:49531/評価:8.92/完結:376話/更新日時:2026年08月08日(土) 12:05 小説情報

全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件(作者:へぶん99)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

 正教徒vs邪教徒で争ってるファンタジーなエロゲーの邪教徒モブ側に転生したらしい。▼ ただし、戦いに勝つためならガチで何でもやってくるガンギマリな奴らしかいない模様。▼ 俺の人生終わってるかもしれねぇ。▼*2026年1月20日より書籍版第四巻発売中!▼*2026年7月5日よりチャンピオンクロス様にてコミカライズ版配信中です!毎月第一日曜日更新となります!


総合評価:27120/評価:8.55/連載:139話/更新日時:2026年08月27日(木) 21:02 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>