攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

2203 / 2203
朝から酒盛り!?インターフェイサー

「かくかくしかじかもんさんみしぇる、というわけでおかし三人娘に関しては以上のとおりだよ。晴れてインターフェイサーの協力者になってくれたし、それに伴い俺達システム領域についてや世界の真実についても把握してくれた」

「これでインターフェイサー運営資金について、ある程度定期的な収入源をひとつ確保できたんだぜ! オレから見てもあの三人は将来有望なんだ、今は比較的少ない額だろうが次第に膨れ上がっていくと思うんだぜ!」

 

 おかし三人娘との話し合いから一夜明けて、次の日。インターフェイサーの拠点たる、精霊知能ミュトスの家のリビングを訪ねて行った俺は、今回の顛末をみんなに語っていた。

 当然ながらインターフェイサーの面々だ……シャーリヒッタ、リーベ、ヴァール。加えてミュトスに神奈川さん、ステラ。それにイヴさんもいるね、最近は親睦を深めるためにほぼ毎日ここに詰めてるそうだよ。

 

 一応真面目な話とは言えこの集まりは本来、親睦会としてミュトスが集めてくれたものだ。

 宴会好きなミュトスは折に触れ、集められるだけのメンツを集めて毎日遊んだり飲んだり食べたりはたまた戦闘訓練したりといろいろしているんだね。そこに乗っかったのが今回の俺ちゃんなわけ。

 

 そんなだから今も、テーブルの上には地元スーパーで買ってきたと思しきおつまみがずらりとあるし、ミュトスは言わずもがなヴァール、神奈川さん、イヴさんなんかはお酒を飲んでいたりする。

 朝から酒盛りだよ、やるなあ。感心しているとヴァールが気まずげに、ウイスキーの入ったグラスを揺らしながら言ってきた。

 

「……その、酒盛りしながら聞く話ではなかったか? 今日はミュトスに半ば強引に誘われ、特に用事もなかったのでリフレッシュも兼ねて朝から少し羽目を外すかと思っていたのだが、いきなりそんな重要な話をされるとは思ってもいなかった」

「いいよ気にしなくて。ミュトスにお呼ばれしたからやってきた、そのついでに昨日の顛末を話してるだけだし。重要っちゃ重要だけどまだこれから契約書を作るかーって段階なんだし、そうしゃっちょこばらなくても良いさ」

「と、いいますかヴァール。あなたが朝から酒盛りなんて本当に珍しいですねー。引退周りでアレコレ動いてるみたいですけど、よっぽど忙しいんですかー?」

「まあ、それなりにな。今はエリスやマリアベールもサポートしてくれてはいるが、こう見えてここしばらくは世界中を駆け回っていた。引退にあたっての根回しや引き継ぎ、次の統括理事候補達との話し合いもあったのでな。今後も頻繁にそうした日があるだろう」

「お、お疲れさまです……本当に」

 

 怖ぁ……期せずしてヴァールの憩いの一日に水を差してしまっている。ゴメンねマジで、後でシャイニングリラクゼーションでリフレッシュの一助をしてあげよう。

 東クォーツ宣言以来、統括理事引退に向けて精力的に動き出した彼女は当然、世界規模の人だからして日々世界中至るところに向かっているらしい。

 

 なんせWSOのトップだもんな。各国のお偉いさんとはなすことなんて山ほどあって、そのうえで自分の引退と後継者についてもアレコレ話を進めなきゃいけないんだもんな。

 今や護衛として付き添うエリスさんや、特別理事として手伝いをなさっているというマリーさんがいてくれるからこうした休みの日も時折作れるんだろうけど、それがなければ本当にインターフェイサーどころでなく、忙殺されてしまっていたことは想像に容易いよ。

 

 むしろ今も、貴重な休みをインターフェイサーのアレコレに来てもらっちゃってありがたいやら申しわけないやらだ。

 話を聞いてミュトスも気まずげにしているんだけど、当のヴァールはグラスを傾けつつ肩をすくめていた。

 

「そう気にしてくれるな、ミュトスも山形公平も……コミュニケーションはそう嫌いではない。まして気楽にこうして飲み食いできる場と時間を提供されているのだから、こちらとしても気が楽だよ」

「い、いやーへっへっへ。そう言ってもらえるとありがたいやらなんとやらなんでごぜーますが」

「うむ。それより今はその、おかし三人娘についてだろう。外部協力者がこれでまた三人増えたということだが、我々との面合わせなどは当然するだろう? その日は早めに教えておいてくれないか、是非にも日程を調整させてもらう」

「お、おう。たぶん年末年始のどこかになるよ、おかし三人娘も俺達も、インターフェイサー以外のところでいろいろ用事あるしな」

「契約書もそン時に合わせて作ろうって思ってるからよォ、さすがに明日明後日のうちにとかは無理なんだぜェ」

 

 酒を飲んでおつまみ食べて、リラックスしていてもやはり生真面目なヴァールちゃんだ。インターフェイサーの集うこの場に、おかし三人娘を呼ぶタイミングがあるなら自分も都合をつけるとまで言ってくれているよ。

 もちろん、顔合わせはする。するんだけども、現状まだ契約書もできてないもんで、その時に契約まで正式に結ぶとなるとやはり一週間は欲しいなってのが本音のところだ。

 

 ま、29日か30日かってところかな? みんなの都合がつけばだけど。

 そう時間のかかる集まりじゃないし、パパっと集めてパパっと終わらせるよ年の瀬だしねー。そう言って俺は、一同にざっくりした年末の予定を告げたのだった。




次回から年末編最終章ですー
それが終わったらいよいよスキルがポエミー最終部ですー

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