攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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さすがクリスマスだ、昼から飲んでる人達がいる

 飛び入り参加なセーデルグレンさんとの探査も大変、参考になったし勉強にもなった。さすがはクリスマス、良いことあるぜ。

 などと意味不明なことを述べながらも全探組で報告を終えた俺ちゃんは、そのまま香苗さんやセーデルグレンさんとも別れて家に帰ることにしたのだ。

 時刻は16時すぎ、なんやかんやともう夕暮れで、お家パーティーにありつくにはちょうどいい時間帯だね。

 

 いやー、今朝方に織田さん家でちょいとゴージャスに食べ過ぎたもんだから心配だったけど、探査をしたおかげですっかり腹ペコリンだ。やっぱりすごいね、カロリー消費。

 これでお夕飯のクリスマスパーティーも楽しくみんなと過ごせるぞう。なんなら今回はいつもの家族に加えてゲストもいるからね。

 きっと大騒ぎの楽しい宴会になるとも。

 

「ええとミュトスにヴァール、それにエリスさんとさっきもいたけど香苗さんに宥さん。加えて神奈川さんとステラも来るんだったか。大所帯だなー」

『頭の楽しい伝道師と羽虫が勢揃いかい。そんな連中はどうでも良いんだけどクリスマスってアレだろ、いろいろご馳走にありつけるんだろ? そいつらに食い負けたりするなよ、万一でも食い損ねた料理とかあったら深夜中ずっと恨み言吐き続けてやるからな』

「怖ぁ……」

 

 基本的には精霊知能が中心で、そこにヴァールの護衛に就任したエリスさんといつもの、本当いつものノリで先ほど別れた香苗さんも後ほど宥さんを引き連れてやってくるそうな。

 ステラ含めて7人、うちの家族も合わせると総勢13人と一匹、これはアイね。にもなるから凄い数だ。一応リビングはまあまあ広いからなんとかいけるかな。

 

 とまあそれはいいものの、脳内のアルマさんは人数多すぎで満足に料理にありつけないんじゃないかと危惧しているみたいだ。

 楽しめなかったらオールナイト呪詛キメるとこ吐かしてるけど、普通に迷惑なのでやめて欲しいんですけど!

 

 ……と、アルマに馬鹿野郎と返しつつも歩く帰り道の商店街。向こうから見知った顔を見て、俺はおやと反応した。向こうも同じでこちらに気づき、目を丸くしていらっしゃる。

 この半年間で知り合った仲間達。マリーさんにサウダーデさん、ベナウィさん、ロナルドさん。

 そしてリンちゃんにアンジェさん、ランレイさん、葵さんとこれまた大所帯がゾロゾロと練り歩いているのを見かけたのだ。

 

「おや、公平ちゃん! こないだぶりだねえ、見るからに探査帰りかえ? 精が出るねえ、お疲れさん」

「あ、はいそうなんですマリーさん。みなさんお疲れさまです、これからパーティーか何かですか?」

「いやいや、もうパーティーしてきたところさえ! ファファファ、ミュトス嬢ちゃん家で昼間からちょいと一杯ね!」

「あ……ああ、そう言えばイヴさんが今朝方なんか言ってましたよ、そんなこと」

「ワルキューレのレギンレイヴ殿だな。彼女も織田殿ともども参られては我らと楽しく酒を酌み交わしていたよ、公平殿」

「そ、そうなんですかあ。いや最高神、朝も昼も呑んでるのかよ……」

 

 名だたる名探査者の集いながら、マリーさんの言葉にああ飲み会の帰りかぁと微笑ましい気持ちになる。なんかイヴさん言ってたもんな今朝の帰り、ミュトスのお家でパーティーするとか。

 見ればたしかにマリーさんやサウダーデさん、ベナウィさんはもちろんのことほかの皆さんもそれなりに酒を飲んでるっぽくて独特の陽気な空気を纏っている。

 

 なんならアンジェさんとか明らかに呑み足りてなさそうな雰囲気だし、もしかしたらここから二次会へと洒落込むつもりなのかもしれないね。

 ロナルドさんもなんかベナウィさんと肩組みながら、笑顔で話しかけてくる。

 

「ってか聞いたぜ、織田の旦那さんと朝から真面目な話してたんだって山形くん? 真面目すぎるってクリスマスなのにさぁ」

「織田の旦那さん……? あ、あーまあ、はい。ロナルドさん、織田はその、みなさんと結構仲良しさんになられたさんなんですか?」

「ミスター・織田はなかなかに話の分かる御仁でしたよ。威厳を保ちつつしかし穏やかに酔っぱらいの相手も務め、かつなんやかんやと自分のペースに持ち込んでくる手管はさすが最高神だったと言えましたね」

「ん! あのオジサン、戦っても強そうだったけどそもそも戦わせてもらえなさそう! むつかしー話で煙に巻かれて、私も姉ちゃんも今度戦おうって約束できなかった!」

「いやどういう約束しようとしてたの!? 絶対織田さん必死で回避しようとしてたと思うよソレ!?」

 

 怖ぁ……知らん間に今朝、それなりに和気藹々とやり取りしてた北欧んとこの最高神さんがシェンの餌食になりかけていた。

 愛らしくもむつかしげな顔をして残念がるリンちゃんは、これまた冬らしいモコモココートに身を包んでいて可愛いけど、言ってることは正真正銘ほぼ通り魔である。

 

 向こうもさぞかし怖かったろうなあ、S級クラスの姉妹に楽しげにロックオンされてたわけだし。

 今度会った時に盛大に愚痴られたりしないだろうか。一応後でメッセージででもフォローはしておこう。

 

 楽しみがてら、探査者達に探りでも入れに行ったんだろう織田ことオーディン神を襲いかけた星界拳の脅威に思いを馳せる。

 一方その隣ではランレイさんが、アンジェさんや葵さんとこれまた陽気にはしゃいで遊んでいた。




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