攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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ナチュラルに美少女と自室でのんびりする自称陰キャコミュ障モテないくん

「ふぃー。久々に自分の部屋でのんびり過ごす感じ、するなあ」

「ほとんど5日ぶりですからねー。ミッチーのお家も快適だったと思いますけどー、やっぱり自室は落ち着きますかー?」

「そりゃもちろん。自分の部屋だしね」

「きゅうきゅー!」

 

 会議を終えて帰宅して、軽くお昼ごはんを食べてからの自室にて。

 久々に午後がまるまる空いた時間を、明日からまた3日間自宅を離れるということで自室にてのんびり過ごそうと思って俺ちゃん。リーベを連れてこうして今、ベッドに横たわりダラダラと雑談中だ。

 

 ぶっちゃけ食後なのもあって眠いし、軽く寝ちゃおうかなーって感じもしているね。

 そんな俺を椅子に座りつつ眺めるリーベが、アイを抱きしめたままニッコリ笑って言った。

 

「改めてお疲れ様でした、公平さんー。アドミニストレータ計画遂行から間を置かずしての倶楽部騒動、本当に想定外の事態ばかりで大変でしたねー」

「まったくだよ。バグスキルにはじまりスレイブモンスターにバグモンスター、スレイブコアに挙げ句は概念存在の横槍ときた。頼れる仲間達がたくさんいたから良かったものの、これをシステム側だけでどうにかしろって言われてたらもっと大変なことになっちゃってたかもなあ」

「結果的には最小限と言っていいほど被害を防げたわけですし、現世とシステム側のタッグの大勝利ー! って感じですね!」

「きゅ! きゅうきゅう!」

 

 アイと揃って労ってくれるリーベ。この子が言うように、結果としてはそれなりに穏当に収まってくれたかなーって感じはある。

 特に一般の人達にほぼ被害が及ばなかったのは大きい。これで怪我人の一人でも出ていたら、とてもじゃないけど勝利をこんな穏やかさでは喜べなかったかもしれないからね。

 

 アイがリーベの懐から出て、横たわる俺の胸元にひしと抱きついてくる。

 この子にもずいぶん、寂しい思いをさせた……いやでも家族いたしそんなでもなかったよね? 特に優子ちゃんは隙あらばアイを可愛がり構おうとするから、遊び相手にはこと欠かなかったはずだし。

 それでも俺は特別ということなのかなあ。なんか御堂本家に行く前より、甘え方が激しい気がする。

 

「きゅ〜! きゅっきゅっきゅー! きゅーきゅー」

「ん……いい子だアイ。明日は初めての場所だけど、自然豊かで楽しいからなー」

「きゅっきゅきゅ! きゅー!」

 

 鼻先を俺に擦りつけて、体全体をくねって羽や尻尾を揺らす。なんともはや喜びを全体で表現しているなあ。適度な重みと温もりが振動もあって心地良い。あー寝れるー。

 ウトウトしつつも俺は、アイの頭を撫でつつも親元近くの環境の良さを語っていた。

 

 そう、明日からの親元への帰省にはアイもついてくる。この子も今や立派な山形家の一員だからね、お留守番なんてさせないよ。

 じいちゃんばあちゃんにはすでに連絡済みで、快く許可ももらっている。元よりあっちは家の近くには野生動物も多い環境だし、多少めずらしい動物でも無害なら問題ないみたいだった。助かるね。

 

「アイほど可愛いなら、じいちゃんばあちゃんだけでなく親戚の人達からも構ってもらえるかもなー」

「きゅー? きゅっきゅきゅー」

「親戚……ですかー。どんな人達なんですー?」

 

 盆だし、親元には他の親戚も来るはずだ。彼らにもきっとアイは大ウケするだろうみたいな話をしていると、ふとリーベからそんな質問を受ける。

 まだ見ぬ親戚ってのが気になるんだろう。リーベにしろアイにしろ、初めてづくしの帰省になるだろうからねー。

 

 どんな人達、か。毎年会うけど俺だって別に、そこまで親しかったり詳しかったりする人いないからなあ。

 精々、いとこやはとこ達くらいか。彼ら彼女らにしても、今となってはうまく付き合えるか微妙なところだし。

 とりあえず知っている限りのことをこの子達に話す。

 

「まあ、ぶっちゃけ普通というか、そんなに癖のある感じの人達じゃないよ。うちの家と、おじさんとおばさんのご家族さん。あとはじいちゃんの兄ちゃんのお孫さん、つまりはとこおじさんの御一家が毎年集う感じだな」

「なんかややこしーですねー。同年代くらいの子はいたりしますかー?」

「もちろんいるよ。えーとおじさんの息子さん娘さんが大体俺と同い年くらいで、はとこ夫妻がたしか、香苗さんや宥さんくらいだったかな」

「割と年齢層が重なってるんですねー」

「親世代、祖父母世代がそれぞれ年齢近いしね」

 

 若干ごちゃついた家系図なものの、要するに俺と同年代のいとこが数人と、ちょっと年上のはとこ夫婦かやって来るって話だ。

 ちなみに毎年いとこのほうとはよく遊んだり話したりしてるけど、年が上ってのもあってはとこの人達とはあまり絡んでこなかった。思春期になると余計に年上でしかもはとこってのが、なんだかとっつきにくく思えたからね。

 

「まあ今年からはそういう感覚も薄くなってるとおもうけどな。ほら、なんせいろいろあったし」

「救世主になったり年上キラーとして名を馳せたり、果ては前世に目覚めて実年齢500歳になったりしましたもんねー……」

「きゅうー……」

「前と後ろはともかく真ん中ァ! 年上キラーってなんだよ、やめろよお前それは!」

 

 ガムちゃんじゃあるまいし、身近な人までそれ言い出したら本格的に定着しちゃうだろ!

 年上キラーにだけは猛然と抗議しつつも、そうして雑談しつつ昼寝を挟み、本日の午後をのんびりと過ごす俺だった。




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