「その……えっと、あなたもさっきの、見えて…いましたか…?」
どうも…五条暁です。なんとかサマンサー!とか言うと思ったか?俺は五条悟じゃないから言わねぇよ絶対、よくわからんが精神的にムカつくから!まぁ五条悟に影響されている部分はあるがそれはのちに話すとして
と言うかこの子今なんて言った、見えていましたか?もしかして俺が祓ってる姿もバッチリ見てたわけ?と、とにかく返答しないとこの子に悪い
「えーと、もしかして…俺が祓ってるの、見えてたの?」
「はい……」
「えっと、こっちも確認するけど…これ見える?」
俺は呪力を身体に纏わせる。すると目の前の少女は驚く表情になった。
「は、はい…青い何かが」
「マジで見えてるみたいだな」
目の前の子がマジで見えている事を確認し、呪力を解く。
「(それに、呪力を纏わせた時のこの子の反応…もしかして)君さ…もしかしてああいうの見るようになったのは最近だったりする?」
「え、は、はい!最近急に見えるようになって、ど、どうして私が最近見えるようになったってわかったんですか?」
「簡単に言えば反応、俺は物心つく頃から見えてたから慣れてるけど…君は違う、そんな泣いてる顔されたらね……」
「え?あ……」
少女は今まで我慢していたのか無意識に涙を流していたようだ。俺は取り敢えず鞄から未使用のタオルを取り出す
「使いなよ、それにお前びしょ濡れだろ?風邪ひくぞ」
「え、えっと……」
「遠慮すんな、このタオルはまだ未使用。その様子だと、こう言った相談事もできなかったんだろう?多分君の家族も見えてるわけじゃないんだろ?」
「……はい」
「まっ、普通に話して信じられる内容でもないしな…」
「ありがとうございます」
少女はタオルを受け取り濡れた箇所を拭き始める。
「それで……どう言ったことに困ってるんだ?あっ、自己紹介するけど…五条暁、君は?」
「四谷みこです。相談とは、さっき五条さんの言う通り、最近急に見えるようになって、周りも私以外見えてないし盛り塩しても全然効果なくて、見えないフリをしてほっとくとどっかいく奴もいましたけど……」
「さっき俺が祓った奴みたいにしつこいやつもいたってところか?見える者からしたらウゼェわな」
「はい。さっき五条さんが祓った奴みたいにしつこいやつもいて、中にはさっきみたいに危害加えようとしてくるやつもいました。友達につきそうになったりするやつもいて、このままだといつか家族や友達、知り合いに何か起こったりするんじゃないのかって、このままだといつか反応して殺されちゃうんじゃないかと思うとほんとに怖くて……」
「…………」
「こんな事、初対面で同じ学生に頼むのはどうかしているのは自覚しています。けど、さっきの五条さんの姿を見てもしかしてって思って、だからお願いします。助けてください。お願いします…お願い、します」
瞳に涙を溜め、俺に頭を下げながら頼んでくる。
正直言って、凄い子だよ、霊が見えてそんなに経ってもないはずなのに肝が据わってる。この様子だと結構過激なものも見てる様子だが、誰にも悟られず、霊にも見えない子と思わせられるポテンシャル、ずっと…怖い思いをしたんだろうな
「頭を上げてくれ…四谷さん」
取り敢えず四谷さんに頭をあげるよう声をかけると頭を上げる。案の定、涙を流していたようだ。俺はそっと四谷さんの頭の上に手を乗せる
「五条さん?」
「大したものだよ、最近見えはじめたってのに、普通なら精神的にも辛いよな」
俺は安心させるように頭を撫でる。ああいう奴は俺の専売特許だ。
「四谷さんの頼みは、引き受けるよ。ああいう類は専売特許だからね。それとその、頑張ったな」
俺は四谷さんを安心させるように頼みを引き受ける。
「ありがとう……ございます!」
「……っ⁉︎」
微笑む四谷の笑顔にドキリと心臓が脈打ち、その少女はお礼を言ってきた。
「……………ど、どういたしまして」
そう言うしかなかった。俺は取り敢えず心拍が落ち着くのを待っているとバスが来た
「バスが来たな…取り敢えず乗ろうか」
「はい」
取り敢えずバスに乗り席は一番後ろの席に座る。
◇
「…………」
「(気不味い)」
私たち二人は無言の状態がつづく、私の抱いた彼の印象は優しい人だった。
私の悩みや相談を聞いてくれた五条さん、それにあらためて見ると本当に綺麗な髪色だ。白一色で雪みたいな髪色、そして空のような色をした青色の瞳…正直言って物語に出てきそうな王子様を体現した見た目だ。
私の知っている身の回りの男性は性格も怪しい感じでグイグイくる人が多いけど…この人は違った
私と同じ…しかも幼い頃から霊が見えていて私以上に苦労していた。それに霊を倒せる能力的なものもある。正直言って心強い。
「ねぇ…」
「あっ、はい」
「明日なんか予定ある?」
「え?い、いえ…特には」
「じゃあさ…○✖️駅前にあるス茶葉マックスで話さないか?霊関係の物で渡したい物もあるし、詳しい話はそこでいいか?」
「は、はい…大丈夫です」
どうやら詳しい話をする為にそこで話をしようと言う事らしい。
「あっ、だったら連絡先交換しませんか?」
「そうだな、念の為一応していた方がいいか…」
私達は連絡先を交換し、いつでも連絡できるようにする。思わず頬が緩む感覚がしそうだったがなんとか抑える
これで日々の悩みを隠さず相談できる相手が出来た上理解者も出来た!
「(可愛いな……って、俺は一体何を)」
暁には筒抜けだったようで…なんとか言葉に出さずに済んだが、なぜその言葉が浮かんだのかわからない様子だ
「あ、あの、実は…私の家にも霊がいて」
「え、君の家にもいるの?」
「はい、3体の霊がいて…その、家でも気を抜けなくて……」
「三体も、そうか…それも踏まえ明日話そう。すまないが今日だけは我慢してくれるか?」
「………はい」
流石に今祓ってもらいたかったけど、いきなり男子を家に連れてきたら家族にも変に思われる。だけど今日我慢すれば明日には…
「安心しなよ、俺、ああいう類の相手には最強だから…」
「…… ふふっ、なんですかそれ?」
自分で最強って、けどどうしてだろ、五条さんがそう言うと…なんだかとても安心する
【次は○○、○○です。お降りのお客さまはボタンを押してください】
「あっ、私次で降ります。その、タオル、洗って明日返しますね」
「わかった。だったらこの折りたたみ傘、使いなよ。四谷さん、傘持ってきていないんだろ?」
「え?で、でも…それだと五条さんが」
「俺は平気、と言うか傘は俺には意味はないんだけどね。まぁ、余り見られると困るからさしていたんだけど」
「え?意味がないってどう言う……」
「流石に今言葉で言ってもわからないからな、だから直接体験してもらうよ。ほら、手…出してみて」
「え、えっと…失礼します」
疑問だらけだったが、私は五条さんに手を出し、その手に触ろうとする。
すると信じられないことが起きた、その手は五条さんの手に一向に届くことなく停滞していた
「え?触れ、られない、な、なんで……」
「これについても明日説明するよ…傘、使ってくれるか?」
私は驚きが隠せない中頷くことしかできなかった。私は折りたたみ傘を受け取ると、目的地のバス停に着いた。
「あの、傘とタオル、ありがとうございます。また明日」
「うん、また明日」
そう言い、私はバスから降り、貸してもらった折りたたみ傘をさし、家に向かう。
数分後、暁も自身の降りるバス停にたどり着き、人気のない中の雨の中を傘をささず歩く。しかしその雨粒は彼を避けるかのように当たることはなかった。
「さてと…帰ったら一仕事と行きますか…」
彼のやるべきことはこれからだった。