ーーーチュンチュン
朝日が昇り、スズメの囀りを目覚ましに、彼はゆっくりと瞼を開けた。
「うー…」
普通の朝。寝ぼけながら手を伸ばし、手に掴んだスマホの画面を開き、ぼんやりする視界で画面を見つめると午前八時を過ぎていた。上半身を起こし、カーテンを開け晴れている時は日の光を浴びる。朝の日課だ。
『あ"ええ』
「………気分最悪」
おはようございます五条暁です。今日は休みの為、昨日少しやる事を深夜までして、ベッドでぐっすり眠り今日は八時に目覚めて、日の光を浴びようとカーテンを開けたらソレはいた。
『ミエテル?オ、オマエ、ミ、ミエテル?ミエテルゥゥ?』
「ああ、見えてるよ…朝からご苦労、お陰でいい目覚ましになったよ」
『アァィァアあ゛!!』
「うるさいよ、近所迷惑だろうが」
『ギャ……!』
取り敢えず危ない奴だったので呪力を纏わせた拳で一発殴り飛ばすとバチバチと呪力が黒く光った。すると霊は体の半分を失いその後消滅する
「黒閃出たが、まいっか。て言うか霊に近所迷惑って言っても意味ねぇか」
今は黒閃は気にせずに取り敢えず顔を洗う為部屋から出る。さっきの霊、見た感じ呪霊の等級で例えると準一級、あるいは一級相当のものだったな。もし黒閃が出なかったら一撃じゃ終わらなかったな。
黒閃は、打撃・呪力2つの到達誤差を0.000001秒以内におさめ、うまく呪力が打撃に衝突した際にのみ発動できる。
知覚できない条件があることから狙って出せる物じゃないが、いつかは狙って出せるようにはしたいところだ。
因みに俺の最高記録は過去にかなり危険と言われた心霊スポットに足を運んで特級並の霊を数体相手にした時、五条暁としての最高記録は5連続となっている。
「おはよう」
「おはよう、休みにしては今日は早いわね」
俺を出迎えたのは台所で朝食を作ってる長い白髪を束ねている女性の姿。俺の母親……五条静江だ。
「うん。ちょっと用事があって十一時までにはいかねぇと」
「あらあらぁ、もしかして女の子?」
「………そんな所」
「うふふ、まぁ暁の性格ならそうじゃな……暁、今なんて言ったの?」
「…まぁ、昨日色々あったんだよ。アレ関係で相談された」
「……!その子も…見える子なの?」
「ああ、だから昨日御札と呪具を作って、相談と同時に渡すつもり」
母さんも俺と四谷さんと同じで霊も見えている。どうやら母さんや俺の先祖は呪術師だったそうで俺も遺伝して見えるようだ。まぁ、呪力を持った俺が存在してるから母さんも持っていてもおかしくないと納得している。
そして母さんも呪力を宿してた。術式は持っていないが母さんはアクセサリー関係の仕事をしており、有名な企業に勤めている。
「そう、わかったわ。それじゃあ早くご飯食べちゃいなさい、待ち合わせ場所には男性が早く着くのが常でしょ」
「わーたよ」
テーブルに設置された椅子に座り、テーブルの上にあるのは鮭の塩焼き、味噌汁、ご飯、納豆などのシンプルな食事だ
「いただきます」
手を合わせ一礼すると俺は味噌汁から手をつける。うん……今日も母さんの作るご飯は美味しい
家柄は最悪だったらしいが、実際の五条悟の両親がどうかはわからないけど、俺の両親は愛情を注いで育ててくれている。しかも母さんは若くみえる。
40代とは思えないスタイルしてるし、過去に姉弟と間違われる事もよくあった。
取り敢えず食事を終え、顔を洗い歯磨きをして着替え、時間がある為テレビを見て暇を潰し、頃合いの時間で部屋から退室する
「あっ、暁!」
「ん、なに?」
「今日もし寄ることがあったらおしり大福買ってきてくれないかしら?」
「いいよ、それだけ?」
「うんそれだけ、それじゃあデート楽しんでいらっしゃい」
「デートじゃねぇよ…ったく、んじゃいってくるわ」
「いってらっしゃい」
余計な事を言われ取り敢えず俺はあるケースから黒いレンズの特徴的な眼鏡をかけ、外出する。
「アナタ、女の子に興味を示さなかった暁にも、春が訪れるかもしれないわ…」
静江はある遺影に向かい、報告するのだった。
「さてと…行きますか、しかし、やっぱこれがあった方が落ち着くわ」
俺は真っ黒のレンズが特徴のサングラスを身につけている。流石に学校にはかけられないので裸眼でいるが、プライベートの時は常に身につけている物だ。因みに度はなくレンズは真っ黒で普通なら何も見えないが、俺は六眼がある為普通に見える。
因みにこれをかけると怪しい人と思われるから好都合だ。仮に外した時の反応が凄まじいが…
一先ず俺はバス停に向かう。ここに来るまで小物の霊を何体か見かけるが、別に害はない為スルーしている。中にはしっかりした人の霊ともすれ違うのもよくある事だ。物心がつく時から見えていたからもう慣れている。
「御札はともかく、これ…効くといいけど」
昨日作った物の事を考えながら歩いていると、バス停にたどり着いていた。
数分待っていると○✕駅に向かうバスが来て、Sui○aをかざし俺は乗り込む。
「一応四谷さんにも連絡しとくか」
俺は昨日連絡先を交換した四谷さんに連絡する
◇
「はぁ(やっぱり見えるか……)」
私は四谷みこ、最近霊が見えるようになった普通の女子高生だ。朝一にカーテンを開け周囲を確認すると、朝一にゴミ捨で霊がいるのを見てしまうのが日課となってしまった。偶に弟の恭介が起こしに来る事もあるけど、人か霊か見分けがつかない時もあり……、感覚もおかしくなってきている。
「(そろそろ行ったほうがいいよね……)」
「姉ちゃんどっか行くの?」
私は時計を見て玄関に向かうと、少し歳の離れた弟、四谷恭介に話しかけられた
「…う、うん、ハナと買い物に」
「一緒にゲームするって言ってたじゃん、別にいいけどさ」
「あ、ごめん恭介」
「いいってば…一人でも充分楽しめるし」
そう言って恭介は背を向けリビングに戻っていった。正直今から男子に悩み事を相談しに行くなんて言えない。
私は昨日貸してもらったタオルと折りたたみ傘も持参し、靴を履いて外に出てバス停に向かう
トゥルリン♪〜
バス停に向かう途中スマホから着信音が鳴った。スマホの画面を開くと五条さんからのものだった。
「(五条さんから…)」
アプリを開き内容を見ると、『今バスに乗って向かっているけど、もう着いてる?』と書かれていた。
「(これ、いまの時間だと多分同じバスで…)」
私は取り敢えず『今バス停に向かっています。多分私も同じバスに乗ると思います』と返信し、直ぐに既読マークがつくと『OK』と返事が返ってきた。
「(一体どんなこと話すんだろう。昨日の五条さんのアレも気になるし…)」
私は昨日の五条さんが起こした不思議な現象が頭から離れなかった。昨日、私は五条さんに言われ、手に触れようとしたけど、その手は一向に届くことなく停滞していた。と言うか触れることすらできなかった。
正直言って今でも信じられない。考えついたのは超能力の類と推測している。正直信じない方だけど…五条さんが見せたオーラみたいなものも見てるから信じるしかなかった。今日の相談で能力について話してくれるらしいし。
そう考えていたらバス停につき、五分近く待つとバスが来て、私は乗車する。
「あっ…五、条さん?」
「四谷さん、どうしたの?」
乗車して直ぐに周りを見渡したら特徴的な白髪の男性がいた。しかし、その目には黒いレンズのサングラスを身につけており胡散臭い雰囲気を漂わせていた
「ああ、もしかしてサングラス?」
私の気持ちを察したのかサングラスを下に下げると綺麗な青い瞳が露わになる。
「取り敢えず座りなよ、後ろも控えてるし」
「あっ、す、すみません」
一緒に乗車してきた人に謝罪しながら、私は五条さんの隣に座る。バスに乗ってる時も霊が乗ってくる事もあるから、油断はできない。
私達を乗せたバスは○✕駅に向け発進した。
暁は五条悟能力をもらい転生していますが、能力は呪力の核心を掴んだ状態、六眼、術式順転と術式反転、虚式、領域展開もつかえる状態で転生しています。
ただし本人は使いこなすのに時間をかけました。力の匙加減がうまくできていなかったからです。
ワンチャン領域展開は使う可能性はありますが、周りの被害が出る赫、蒼、茈は難しい所です