見える子ちゃんと呪術最強の子   作:狼ルプス

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悩み相談

「………」

 

「………」

 

乗っているバスの窓からは街並み景色がひろがっている。今回は隣に座っている四谷さんの相談を聞くことになり、○✕駅前に向かっている途中だ。

 

 

「マジ?ありえないよね?ウケる!」

 

「(ウルセェ、マナーくらい守るか声量落とせよ。まぁ、それだけじゃねぇが……)」

 

「……」

 

電話に出ている一人の学生にイラつきながら内心で愚痴る。だが俺たちが無言でいる理由はもう一つ…

 

 

『キャハハハハハ!!』

 

『アリエナイヨネ?』

 

『ドウオモウ?』

 

『マジウケル!』

 

真後ろの席に四つ首の霊がいるからだ。その為無闇に会話もできない状況だ。

 

「(この声、私と五条さんにしか聞こえてないよね。それにしても五条さん…すごく自然体…本当に後ろにいる霊が見えない人みたい)」

 

「(この状況じゃ祓うのは難しいな……かと言って四谷さんもそんな長くはもたない、負担もかけさせるわけにもいかねぇ)」

 

隣にいる四谷さんはなんとか冷静で聞こえないフリをしているがいつまで持つか時間の問題。すると俺たちの席の間に首を通してきた。

 

 

「(怖い、怖い怖い怖い怖い……五条さん)」

 

みこは見えないフリを継続するが、やはり怖いものは怖い。すると一つ首がみこの眼前に迫る。

 

『アリエナイヨネ、ドウオモウ?ネェ?』

 

「四谷さん、目、閉じてて」

 

俺は四谷さんに目を瞑るよう促すと目を瞑り、俺は腕に呪力を纏わせ、四谷さんの眼前に迫った四つ首霊の一つ頭を掴み、そのまま力を入れて握る。もちろん周りからは不自然に思われないようにやっている。

 

そして霊に向け呪力の圧を仕掛けると霊はまるで金縛りに合うかのように動かなくなった

 

俺は「これ以上居座るなら祓うぞ?」と無言で圧にのせ伝える。すると四つ首の霊はガタガタと震え出した。

 

そして俺はこの霊にしか聞こえない声量でいい放つ。

 

「悪いけど、見逃す代わりに乗車料もらおうか」

 

俺はそのままつかんでいた一つ首を握りつぶし、繋がっていた一つ首が消滅する

 

『ギッ』

 

『ギャァァァ!』

 

『ヒィィィ!!』

 

四つ首霊は三つ首となり、その場から逃げるように車体を透け、バスから飛び降りた。

 

「(ふぅ、なんとか目立たず追い払えたか…)」

 

「ありえなくね⁉︎それマジ⁉︎」

 

まだ通話してたのかよ、それに四谷さんを見ると震えており、閉じている目には涙を溜めていた。無意識なのか俺の手を握って離さないし、多分この声も目を瞑ってるから霊の物と勘違いしているのか。

 

改めて思うと本当に誰にも相談できず、一人で耐えてきたんだな、相当怖かったよな………仕方ない

 

「うんっ、あははは!なにそれマジウケるー」

 

「ねぇ、君…」

 

「はぁ…なに、こっちはあんたの相手してるひ……」

 

暇はない、そう言おうとしたのだろうけど、サングラスを外した俺の顔を見た途端言葉が詰まってしまった

 

俺はすこし笑みを浮かべながら静かにと、口元に指を立て静かにとジェスチャーで伝えると、女子学生はすぐに頬を赤くし…

 

「は、はい……ご、ごめん、一旦切るわ(サングラスしてて怪しい人と思ってたけど、白髪の超イケメンなんですけど⁉︎俳優さんか何かかな?どうしよう、後で声かけようかなぁ。けど、隣にいる人…彼女さんかな?手、握ってるし)」

 

女子学生は直ぐに通話をやめ、スマホの画面を見つめ始める。

 

「(はぁ、精神的にキツいな……コレ)」

 

乗車マナーは大事、しっかり伝わったようで良かったがさっきの注意の仕方は精神的にキツい。案の定俺の顔見て顔真っ赤にしたが……まぁ、これで四谷さんの負担も減ったと思えば良しとしよう

 

「四谷さん、目…開けていいよ」

 

「………」

 

「大丈夫?」

 

「な、なんとか……その」

 

「場所が悪いから祓わなかったけど…一応追い払った。しばらくは大丈夫なはずだ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「礼はいいって……それより」

 

「?」

 

四谷さんは俺が向ける視線につられ、視線を向けると、俺の手をがっちり掴んでいたのに気づくと、徐々に頬を赤くし、ばっと手を離した。

 

「ご、ごめんなさい……!私、なにを」

 

「気にしなくていい、かなり耐えていたのも見てわかっていたからな」

 

「す、すみません(私、無意識に異性の手を握ってたってこと?やば、めちゃ恥ずかしい)」

 

「だから謝るなって(四谷さん、意外と握力強かったな…何かやってたのか?)」

 

見た目に反して握力が強いことに少し驚いた暁は少し痛む腕を密かにさする。

 

 

【次は〜○✕駅前〜】

 

「あっ次」

 

「やっと着いたか」

 

その後は目的地のバス停に着き、俺たちはス茶葉マックスに足を運ぶ。

 

 

予定より早くス茶葉マックスに着き、相変わらず俺の姿は人の目を集めてしまう。まぁ目立つ見た目もしてるから慣れてはいるが…

 

俺たちは抹茶ラテを頼み空いている席に座る。周りにも話している人がいるので、俺たちが今から話す内容を不自然には思われないだろう。

 

 

「ふぅ、これで落ち着きながら話せる。取り敢えず四谷さんが質問する形でいいよ」

 

「は、はい。あっ、その前にこれを」

 

四谷さんは袋を俺に渡す。中身は昨日俺が貸した折りたたみ傘とタオルが入っていた。

 

「タオルもちゃんと洗ってあります。昨日は本当にありがとうございました」

 

「どういたしまして。さてと、取り敢えずそっちから話していいよ」

 

俺は傘とタオルの入った袋を受け取り、抹茶ラテを一口飲む。うん、ほんのり甘いこの味が癖になる味だ。

 

「はい、まずは……」

 

四谷さんは、俺と会うまでの事を話し始める。最初に会った時も言っていたように、彼女は本当に急に見えるようになったらしい。

ただ呪力も見えるのも気になるところだ。呪力に関しては普通なら突然見えることはない。俺も質問して何か自身に異変やおかしなことがあったのか聞くが、心当たりも何もなかったらしい。

 

「なるほどね、異変も違和感もなく突然見えるようになったことについては追々調べるとして、四谷さんの家にいる三体の霊についてだけど…」

 

「あっ、それなら昨日撮った写真があります」

 

「写真?マジで?大丈夫だったのかよ?」

 

「はい、なんとか霊を誤魔化せました」

 

よく撮ったな…怖かったはずだろうに。どう撮ったかは聞くのはやめておく。俺達が見る霊は呪霊と違い、写真や映像越しにもよく映るのだ。テレビを見る時だってガッツリ写るから見る気も失せてしまうのだ。

 

俺は四谷さんからスマホを貸してもらい撮った写真を見ると確かにソレは写っていた。

 

「(……これは、四谷さん…よく無事でいられたな)」

 

見た感じ呪霊の等級で表すと二級、準一級相当の物が写っていた。しかもこういったものは不幸をもたらすタチの悪い霊だ。普通なら四谷一家に何かしら起こってもおかしくないはずだが、そんな事を考えながら画面をスライドすると、ある姿が目につく

 

「四谷さん、この霊は……」

 

「……私の、父です」

 

「……そうか」

 

どうやら写真に写っていたちゃんとした人の霊は四谷さんの父親だったようだ。彼女からしたら…複雑な気持ちだろうな。

もしかしたら、この人が四谷家の守護霊の立場になってる可能性もなくはない

 

「うん、これなら御札も役に立ちそうだ」

 

俺はバッグから御札の入った封筒を取り出し、四谷さんの前に置く。

 

「これは…?」

 

「俺の呪力込みの御札だよ。壁に貼り付ければ守護霊を除いた霊避けにもなるし、ある程度のやつなら祓うことも出来る優れものだけど、祓う行為は四谷さんにはリスクが高すぎるからテキトーな場所に貼り付けるだけにしてくれ」

 

「わかりました」

 

「後は、はいこれ」

 

俺は四谷さんに、ある物をもう一つ手渡す。

 

「これ、ブレスレット?」

 

「手作りだけど、俺の呪力込みの呪具だよ。これを身につければある程度の奴なら寄ってくることはないはず」

 

「えっ⁉︎て、手作りなんですかこれ?い、いいんですか?こんなに貰ってしまって…実は昨日数珠を買おうと考えていたんですけど…」

 

四谷さんも驚いてる、まさかここまでしてくれるとは思わなかったのだろう

 

「ただ、俺もブレスレットに関しては自信がないから…効果検証がてら適当に歩いてみないか?四谷さんが大丈夫だったらだけど」

 

正直俺が身につけたところで意味はないのはわかっているため、四谷さんの協力も必要不可欠だった。

 

「……わかりました。協力します」

 

「本当に大丈夫か?断っても全然大丈夫なんだぞ」

 

「五条さんが一緒にいてくれるんですよね?五条さんがいてくれるだけでとても心強いですし、安心します。それに昨日言っていましたよね?《ああいう類の相手には最強だから》って」

 

「………言ってたわ。今更ながらすげー恥ずいな」

 

言ってたよそんな事、遠回しに五条悟の台詞言ってたよ。指摘されるとメチャクチャ恥ずかしい。穴があったら入りたいところだ。

 

「ふふっ!今更ですか」

 

「……やっと笑ってくれた」

 

「え……?」

 

「ここに来るまでずっとはりつめてると思ったからさ」

 

「そ、そうですか……?」

 

「最近見えるようになって慣れないのもあるけど、心配だったんだ」

 

「そ、そうですか……(気を、遣ってくれたのかな……でも、ハナと同じ、五条さんといると気も紛れてくる)」

 

「(よかった。大分肩の力も抜けてきたみたいだ)」

 

その後は四谷さんのその他悩みを聞き、俺の呪式に関しては歩きながら話すことになった。四谷さんは俺の作ったブレスレットを直ぐに身につける。

 

うん、見た目完璧…学校に身につけても多分問題はないはずだが。

 

 

「あの、何処から周ります?」

 

「そうだな、お昼も近いし…テキトーにぶらつきながら効果を確かめるつもりかな」

 

「わかりました。五条さんにお任せします」

 

「了解。しっかりエスコートさせてもらうよ…」

 

その後、二人は一旦霊の事は忘れて、抹茶ラテを飲みながら会話に花を咲かせる。周りから見ればカップルに見えたらしいが、二人はまだ付き合っていない。

 

そして抹茶ラテを飲み終え、ス茶葉マックスから出ようとするとある光景が目に入ってしまった。

 

 

 

『ユウグンハワ"ダジダゲノ"オオ!!』

 

『スキ』

 

『スキダ』

 

『イッショニイコ…』

 

『キミシカイナイノダ…』

 

『ミステナイデ……』

 

異形の女性の霊と、数人の男性霊に憑かれたカップル?に目がついた。お互い男女関係に一体何があった?

 

見た目はいいのに中身は残念とはこのことだよ。少しはあの猫好きの強面さんを見習えよ。守護霊に憑かれるほど優しい人だぞ

 

 

 

そしてあのカップル?に対して多分俺と四谷さんは同じ事を思っているはずだ

 

 

 

 

 

 

 

「「(似た者同士)」」

 

 

 

 

俺達は気にすることなく、街中を周りはじめるのだった。

 




一応暁はみこ達の同い年の設定です。

ちなみにみこは学級は何年ですか?調べても詳しい情報がないのでもし知っている方がいれば教えてもらえると嬉しいです

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