動き出す刻   作:屋根裏散歩

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第十二話 別れ……………そして出合い。

月日を少し遡り今年の初頭頃のお話。

 

「提督、地区本部よりお電話です」

 

大淀が僕に電話を取り次いだ。

 

「お待たせしました、稲葉です」

「地区本本部長の帯刀だ」

 

電話の相手は地区本の本部長だった。

 

「手短に要件だけ伝える、以下の者を3月1日付けで移動とする、『比叡』『霧島』『鈴谷』『熊野』『高雄』『愛宕』『白露』『村雨』以上だ、何か質問はあるか?」

 

いきなりのことだったが命令で有れば従うしかない、僕は復唱した。

 

「一応、彼女達の配属先についてたが、呉の戦技教導隊となる、安心したまえ」

 

本部長が部外秘と断りを入れて教えてくれた。

 

「それを聞いて安心しました」

 

転属命令を本人達に伝えたところ、まぁ色々とあったのだが何とか納得してもらえた。

 

 

そして迎えた3月1日。

 

「申告します、比叡以下8名は本日付けを以て呉戦技教導隊へ転属致します」

「皆元気で、休みの日とか遊びに来てもいいから」

「サヨナラは言いませんよ……………」

「おい、比叡……………君はいつからOZの一級特尉になったんだい?」

 

僕は比叡にツッコミを入れた。

 

「提督……………ウィングネタ通用したんですね」

「明石がねぇ……………何回も見せられたから」

 

そして比叡達は地区本部が用意したマイクロバスに乗って任地へと旅立っていった。

 

「比叡達がいなくなって寂しくなるね」

「そうですね、いたときは煩いと思うくらいでしたのに……………」

 

僕は山城とそんな会話を交わした。

 

「提督!」

 

大淀が自転車に乗ってゲート脇の警備室に駆け込んできた。

 

「そんなに慌ててどうしたの?」

 

僕は大淀に缶コーヒーを手渡した、大淀は手渡された缶コーヒーを一気に飲み干すと、

 

「移動と云うか着任命令書が今頃廻ってきました」

 

僕と山城ははぃ?という顔をした。

 

「兎に角、命令書見せて」

 

僕は大淀から命令書を受け取ると内容を確認した。

 

「はは……………山城、喜ぶ」

 

僕も言葉がおかしくなった。

 

「提督何ボケてるのですか…」

 

山城が僕の持つ命令書を覗き込んだ。

 

「へっ?フッフッフッ扶桑姉さまが!」

 

山城もおかしくなった。

 

「あらあら、私がどうかしましたか?」

 

それはいきなりだった、僕達の背後から声をかけられたのだ。

 

「うひゃ」

 

僕と山城、大淀が驚きの余りに変な声を出した。

 

「あのぅ、着任の挨拶よろしいでしょうか……………」

「あっごめん」

 

僕達は呼吸を落ち着けると、背後の女性に対して正対した。

 

「申告します、扶桑型戦艦一番艦『扶桑』本日付けを以て着任いたします」

「着任を許可する……………扶桑改めて宜しく」

 

僕の横で山城が泣き笑い的な表情になっていた。

 

「やっと……………やっと扶桑姉さまが来てくれた」

 

僕は山城の肩を抱くと優しく頭を撫でた。

 

「二人にはこれから艤装の改装を受けてもらう、ふたりとも航空戦艦改ニとなる、よろしくね」

 

僕の改装命令に今度は扶桑が驚いていた。

 

「私……………この鎮守府で必要な存在なのでしょうか「扶桑、君には山城から艦娘艦隊の総旗艦を引き継いでもらい山城には新設する警備艦隊旗艦をやってもらう、だから絶対に必要な人材なんだ、それに改ニとなれば大和をも凌駕する性能となるらしい」」

 

扶桑が僕の話を聞いて少しは安心したのか笑顔をなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




扶桑型はドッグの主とか違法建築とか色々と言われてますが、私的には好きなキャラクターですね(実際の艦も好きですね)
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