動き出す刻   作:屋根裏散歩

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第十八話 最上のその後

「提督…」

 

大淀と山城が僕を心配していた、それもそのはずで今日最上と三隈の判決が結審する日だったのだ。

 

「嘆願書は出したけど……………回答なかったし」

 

僕は一応鎮守府全員に頭を下げて署名を集め助命の嘆願書を提出した。

 

「確か午後2時に結審でしたね……………」

 

山城が時計を見ながら呟いた。

 

「そうだね」

 

僕は殺されかけたとはいえ妹の身を心配した。

 

「はい皆さん、兎にも角にも今は執務を!」

 

木山大尉が手を叩きながら僕達の気持ちを切り替えさせてくれた。

 

「そうだね、それじゃ始めようか」

 

僕達は何時もの日常業務を開始した。

 

そして……………午後2時を過ぎて……………

 

僕の執務机にある電話機が鳴った。

 

「はい鎮守府提督の稲葉です」

「軍特別法廷が今閉廷して、最上以下の判決が結審しました」

 

それは憲兵隊からの電話で最上の判決を知らせる内容だった。

 

「はい……………そうですか、連絡有難う御座いました」

 

僕は相手からの話を聞くと受話器を置いた。

 

「青葉、最上達の判決を鎮守府全員に知らせる……………放送設備の準備を」

 

僕はその場に居る青葉に放送の準備を指示した。

 

「提督、準備できました」

 

数分後青葉からの準備完了の報告を受けると僕はマイクを取った。

 

「提督の稲葉です、先程最上と三隈の軍事法廷が閉廷して最終判決が結審しました……………二人の話をする前に1名の一般人女性の死刑が確定したそうです、罪状は虚偽情報による艦娘叛逆行為の事実上の実行者として…最上並びに三隈両名は求刑は懲役十年、執行猶予二十年に対して懲役五年執行猶予七年約半分位に減刑されたた……………最悪の判決は免れることが出来た、みんな助命嘆願の署名に協力してくれて有難う御座いました」

 

僕は此処までが限界だった、あとは明石が引き継いで話を終わらせてくれた。

 

「晶ちゃん、何とか助かって良かったね」

 

間宮も心配して執務室に来てくれていた。

 

「うん……………みんな署名に協力してくれて有り難う」

 

その場にいた明石や山城、木山大尉、間宮、青葉が僕を優しく抱き締めて落ち着かせてくれた。

 

「士郎君……………面会とか確認してみますね」

 

間宮が憲兵隊に確認をしてくれた。

 

「そうですか、はい、はい、わかりました、ありがとうございます……………」

 

間宮が受話器を置くと、僕に話の内容を話した。

 

「憲兵さんから聞いたのだけど、面会は普通に出来るそうです、差し入れとかも事前申請があれば現物確認すれば問題なくおこなえるようです、但し監視と確認は付けるようにとのことです」

 

僕は間宮に頷くと、個人携帯を取り出し父に晶と母の事を話した、

 

「やはりな……………あいつの差金だったのか、晶も口車に載せられて……………母親失格も良いところだな、まぁ何にせよ晶に極刑がくだされなくて何よりだ」

 

父はそうなる事を予測していたような口ぶりだった。

 

 

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