「提督、週二で壁新聞を発行の許可をください」
青葉が執務室にやってくるなり一枚の申請書を出した。
「壁新聞ねぇ………」
「ゴシップネタはやぁよ」
「青葉が書くからねぇ…」
その時執務室にいた山城や木山大尉、川内が口を揃えた。
「大丈夫です、内容は真実のみです!」
青葉が胸を張った。
「あんたの場合その真実が問題なのよ」
山城が青葉を睨んだ。
「記事は演習の予定や結果とMVP者のインタビュー記事に食堂のメニュー…それから街のイベントや売出しの案内を予定してます」
青葉にしてはまともな内容だった。
「この内容なら………許可しよう、但し配布前に大淀若しくは扶桑の検閲を受けること、それが条件ね」
僕は条件付きで許可した。
それから………週末の金曜日
「提督、来週から配布の青葉新聞の初回です」
青葉が刷り上がったばかりの新聞を持って執務室に入ってきた。
「どれどれ………」
「私と扶桑の検閲は問題なしでした」
大淀が報告した。
「うん?青葉…この演習参加者の名前の後にある数字はなにかな?」
僕は参加艦娘の名前の後にある数字に目がいった。
「まさか掛け率とか言わないよな?」
「違いますよぅ、私ギャンブル嫌いですから、その数字は過去にMVPを取った回数です」
青葉が顔を横にふった。
「それなら、内容は問題ないね…掲示を許可する」
青葉が嬉しそうに1枚を僕の机に置くと、執務室から出で行った。
「しっかしまぁ、街の商店街の売出しとかよく集めたよ、ほんとに」
僕が感心しているさなか、大淀がある一言を口にした。
「まさかとは思いますけど………広告料とか貰ってないわよね………」
これは単なる思い過ごしであることが後でわかった。
「街の食堂のお勧めメニューまで載ってるとは…あいつには頭が下がるな」
新聞には街で評判の喫茶店や食堂のお勧めメニューや安売りの案内、イベントの告知、はたまたコンビニスイーツの新発売の案内まで載っていた、当然ながら鎮守府での演習や遠征等の任務についても記載されていて、真面目な内容に仕上がっていた。
「コンビニスイーツの案内は少しうれしいですね」
木山大尉が微笑んでいた。
「青葉一人だと大変だろうから衣笠にも手伝ってもらえるように話してみるよ」
僕は内線を取ると衣笠の部屋へと掛けた。
「あっ、衣笠、今大丈夫?」
「はい、何か?」
「うん、青葉が壁新聞作ったのは知ってるよね、そこでもし良ければ衣笠にも手伝ってもらいたいんだけど…いいかな」
「手伝うも何も、私も参加してますよ」
我々が心配するまでもなく、衣笠は最初から参加していたのだった。
「もし人手がいるようなら知らせて」
「わかりました」
衣笠からの返事は、今の所足りているとの事だった。
「てい、最後のここ!」
僕は壁新聞の掲載記事の最後に目をやった。
「今週の一枚…へっ!!」
そこには、どこで撮ったのか一枚の心霊写真が載っていた。
「ワレアオバ!ナンツウモン載せてんだよ、ちゃんとお祓いしてるんだろうな!」
僕は思わず青葉の携帯にメールを送った。