動き出す刻   作:屋根裏散歩

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今回の登場人物は
提督(士郎)
山城(扶桑から変更しました)
陸奥
霧島
比叡
金剛
間宮
大淀
となります。


第四話 鎮守府

「提督、着任するにあたって守って頂きたい事があります」

 

山城が執務が終わった僕に立入禁止箇所のリストを手渡した。

 

「なになに…艦娘寮並びに大浴場への立ち入り禁止…寮や浴場は当然だよね」

「ご理解していただけて何よりです、あとこちらが所属艦娘並びに警備兵の名簿ですお目通しを、それから明石が提督私室の側が良いと駄々を捏ねまして……」

 

山城からリストを受け取ると中を確認した、リストには山城を初めとして陸奥や比叡、霧島等所属艦娘と警備兵総ての名前が並んでいた。

 

「嘘だろ……警備兵の名前まで覚えられるかなぁ……」

 

山城が更に追い打ちをかけてきた、

 

「られるかではなく覚えてくださいね」

「明石にでも……」

 

僕は知恵熱を出しながら自室へと引き上げた。

 

「もうこんな時間か…仕方ない、遅くまでやってるスーパーやコンビニで買い出ししてくるか……」

 

僕は警備室に外出する事を告げると、車で外出した。

 

「24時間営業のスーパーがあって良かったよ」

 

僕はカートに冷凍食品や生鮮食料品、飲料、衛生用品等を次々と入れながら買い物を続けた。

 

「艦娘の名前は覚えられるけど……警備兵迄とは」

 

僕はそんな事を考えながら買い物を済ませると鎮守府へと戻ることにした。

 

「戻りました」

 

僕は鎮守府入り口で警備をしていた兵士に身分証を提示すると会話することなく自室へと向かった。

 

「提督…少し位私達ともお話をしても」

 

警備兵の呟きを僕は知る由もなかった。

僕は自室に戻ると食材を冷蔵庫に入れながら、晩御飯の準備を始めた。

 

「中華にするか」

 

僕は中華では有名なメーカーのレトルト食品を開けると必要な具材を準備しながら手早く調理を始めた。

 

「食堂の営業時間確認しとけばよかった……一人寂しくか……」

 

僕は一人で夕食を取った。

そんな執務終了後の繰り返しが一週間程続いたある日の事だった。

 

「士郎君は、何でうちのお店来てくれないの?」

 

間宮が執務室にやってきて開口一番にそう言った。

 

「書類仕事終わらなくて……営業時間に間に合わなかったから」

 

だが間宮の答えは僕の想像を超えていた。

 

「それなら前もって言ってね、出前もするから!」

 

間宮は呆れてそう言った。

 

「提督済みません、私が伝え忘れました」

 

山城が謝罪した。

 

「そういえば、金剛お姉さまはまだですか」

 

比叡が僕に聞いてきた。

 

「ヘーイ提督、遅くなってソーリーね」

 

聞き覚えの有る片言の声が聞こえた。

その声を聞いた比叡と霧島が揃って扉の方を振り返った。

 

「全く、比叡は相変わらずデース」

 

執務室入り口に金剛が立っていた。

 

「遅いよ…先輩じゃなかった金剛」

「ソーリーね、コホン……金剛型1番艦『金剛』着任いたします」

 

満面の笑みをたたえた金剛が着任の報告をした。

比叡が金剛に抱きついてスリスリしていた…見なかったことにしよう。

 

「咲……久しぶり」

 

間宮が金剛と挨拶を交わしていた。

 

「成美も相変わらずね、明海もいるんでしょ」

 

金剛、間宮、明石は同級生で金剛…本名『麻宮 咲』は、実家は僕と同じ町内で喫茶店を営んでいるのだ。

 

「で…明海はまだ告白してないの」

 

金剛が爆弾発言を投下した。

 

「まだみたいよ、いざという時に意気地なしなのよあの子…士郎君、早いとこ明海押し倒しちゃいなよ」

 

間宮もあっけらかんと返答していた、そして最後に何やら不穏な事を口にした。

僕は恥ずかしくなって、ただただ顔を赤くして下を向いていた。

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