動き出す刻   作:屋根裏散歩

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今回前回の少し前から話が始まりは川内視点で進みます。


第八話 最上の起こした事と鎮守府のその後

「川内さん、こちらが今朝方鈴谷さんからあった報告です」

 

私は憲兵から鈴谷さんからの報告を受け取った丁度その時だった、司令部方から爆発音が響いてきた。

 

「今の音は何!現実になったの!」

 

私は直ぐに憲兵詰め所を出ると司令部へと向かって走り出していた。

 

「提督執務室内にて爆発、恐らくは艦砲による砲撃と思われます…執務室は全壊、入り口にて警戒中の憲兵2名が重症……山城と陸奥は軽症」

 

憲兵から詳細が無線で報告されてきた、そして次の報告で私の足取りは重くなった。

 

「被疑者確保……被疑者は提督実妹の『最上』及び姉妹艦の『三隈』繰り返します……被疑者確保、被疑者は提督実妹の『最上』及び姉妹艦の『三隈』……」

 

私はその無線を聞いて呆然とした。

 

「いくらなんでも……妹さんが…なんて…最上は提督が実兄だって知っていたの」

 

私は直ぐに取調べ中の憲兵に確認した。

 

「……残念ながら……その……知っていたそうで……なんて言うか…」

 

憲兵は何か言いにくそうにしていた。

 

「そっちにすぐ行きます」

 

私はいても経ってもいられなくなり憲兵がいる事務棟へと走り出した。

 

「暗殺をするに至った理由はやっぱりアレなの」

 

私は事務棟に駆け込むと、手近にいた憲兵に確認した。

 

「あっ川内さん…その理由なんですが……そうです……やりきれませんよ、お金に目が眩んで実兄と実父を手に掛けようとしたなんて」

 

私は、一度提督のいる喫茶スターダストメモリーへ報告をする為に戻った。

 

「提督報告します……最上が提督殺害を計画し実行、提督不在と知らずに執務室を三隈と砲撃破壊しました、最上達の異変に気が付いた鈴谷と熊野からの通報と陸奥の事前配備により執務室付近の人員は退避済でしたが、残念ながら避難誘導時に憲兵2名が負傷、重症ではありますが命に別状はないとの事、同様に山城と陸奥も負傷致しましたが、こちらは軽症で済んでいます、ですが両名とも錯乱していまして、何でこんな事を酷過ぎると繰り返している状況です」

 

提督は私からの報告を聞くと肩を落としていた。

 

「山城達は錯乱か、二人共軽症なのが救いか…だけどなぁ……考えたくは無かったが……まさか晶に殺されかけるとは……」

 

その後提督がそうなったであろう経緯の詳細を話してくれた。

 

「お爺様が遺された遺産欲しさにですか……」

「ああ、妹だけでなく母も加担していたからな…父はそれを知られたくなくて僕には二人共死んだと話していたんだ……」

 

提督は一呼吸置くと、静かに呟いた。

 

「提督殺害計画を……やはり軍法会議かぁ……裁判官の忌避は不可、一審制非公開、弁護人なし……叛乱罪同扱いだからなぁ……やはり極刑…銃殺だろうな、助命嘆願の類は受付ないだろうが……出すだけ出してみるか」

 

私はただ黙ってそれを聞いているしかなかった、そして今回の一件で鎮守府の規模は縮小が予定され、『比叡』『霧島』『陸奥』『山城』『青葉』『衣笠』『高雄』『愛宕』『鈴谷』『熊野』『天龍』『龍田』『隼鷹』『千歳』『白露』『村雨』『時雨』『夕立』に対して異動命令が出された。

そして残留した艦娘は僅かで、

『那智』『足柄』『神通』『夕張』『大淀』『鳳翔』『隼鷹』『千歳』『吹雪』『白雪』『初雪』『深雪』『浦波』『磯波』『綾波』『敷波』『明石』『間宮』『伊良湖』となるはずだった……しかし近隣住民の反対にあい異動は取り消しとなった。

 

 

 

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