オーキド「いい加減ポケモンマスター決めよう」   作:幻名

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第一話

ポケモンの世界のヨウと言えば皆は何と答えるだろうか。

多分、大多数がサンムーンの男主人公と答えるだろう。俺もそうだ。

そして一部が何時でも笑顔のサイコパス主人公の一人とも答えるだろう。

 

 

 

 

起きた時、サイコパス主人公ヨウになってたらどう思う?

ポケモンの世界に来て嬉しい?

いきなり違う世界に来てキレる?

 

 

 

 

まあ、どうでも良いよな。

 

 

 

 

 

「ヨウ~。学校行こー」

 

 

 

 

前の世界とたいして変わらず学校に行かされるんだぜ?ぶさけんな。

 

 

 

 

 

*******

 

 

 

教室では生徒たちが話あって先生を待っていた。

 

 

 

 

「宿題やったー?」

 

 

「ヤバいやってない見せて!」

 

 

 

「先生まだかよ」

 

 

 

「おはよー」

 

 

 

 

そんな中俺は寝ていた。

何で学校に通わなきゃいけないんですかねぇ。

まあポケモントレーナーの免許とか色々取るのに必要だから仕方ないけど。

 

 

 

「ちょっとヨウ!聞いた!?」

 

 

 

 

「聞いてない」

 

 

 

「今日ね!レッドさんが来るんだって!」

 

 

 

ふーん。もっかい寝よ。

 

 

 

 

 

「ちょっと、ヨウ!ねーえ、なんで寝るのー?」

 

 

 

「ヨウはもう寝させて置こうよミヅキお姉ちゃん」

 

 

 

「あ、おはようコウミ、コウタ!」

 

 

 

「おはよう」

 

 

 

「おはようございます姉さん兄さん」

 

 

 

「おはよう。……なあコウミ、なんで俺はお兄ちゃんつけねーの?」

 

 

 

「無駄だから?」

 

 

 

なんだとこのクソガキ。まあ良い。俺は大人だ。呼び捨て位目をつぶろうじゃないか。

 

 

 

「何?呼んでほしかったの~?可愛い~」

 

 

 

 

「……………表出ろやテメェェェエ!!」

 

 

 

可愛いだと?舐めやがって。わからせてやろうかああん!?

 

 

 

 

「おはよー。席に着けよー」

 

 

 

「あ、先生来た。座ろっと。ほら、お姉ちゃんとコウタも」

 

 

 

「あ、うん。それとヨウ?笑顔で怒ってもあんまり恐くないよ?不気味だけど」

 

 

 

「授業中は寝ないようにね?」

 

 

 

「ケッ!うるせーよ」

 

 

クソ逃げやがったか。

それにしても……、笑顔ね。こいつらミヅキ、コウタ、コウミはちゃんと感情が顔に出るクセに俺は常時笑顔の呪いがあるらしい。

ふざけやがって。

 

 

 

 

 

「さて、もう聞いた奴も居るかもしれないが今日は特別講師としてレッドさんが来てくれた。ポケモンについてとても詳しくオーキド博士の手助けもするそうだ。迷惑かけないようにな」

 

 

 

前世で見ていたサトシに良く似た十三歳位の少年が現れる。無表情だが。

うわマジでレッドじゃん。シロガネ山籠ってろよ。陰キャが。

 

 

 

 

 

 

「えー、紹介に預かりました、レッドです。皆さんにもっとポケモンが好きになって貰えるよう色々なこと話しますので、質問があればどんどん質問してください」

 

 

 

なんだコイツ。普通すぎだろ。ツマンネ。寝よ。

 

 

 

 

 

******

 

 

先生がレッドさんについて簡単な紹介をしてくれた。

あ、またヨウ寝てる……。

それより聞いてはいたけど本当にずっと無表情なんだ。

 

 

 

 

「…」

 

 

 

「……え~では今日はレッドさんが来てくれたのでね、そうだな。特別にポケモンバトルを見せて貰おうか!」

 

 

 

「先生ー、なんでさっきからレッドさん喋らないんですか?」

 

 

「えっ!?あ、それはですね~……えーと……」

 

 

ちょっとコウミー!あんた空気読みなさいよ!レッドさんが無言なのは世界の不思議トップ10にも入ってるでしょ!

 

 

 

「……は?なに言ってんだよ。お前難聴か?超絶無難なクソつまらねえ挨拶しただろ」

 

 

 

「え?」

 

 

 

ヨウが何か言い出した。

え?何言ってんのヨウは。一言も声を発して無いでしょうが。まさか寝すぎて幻聴?

 

 

 

「…!」

 

 

 

 

「え、なんすか?聞こえてるのかって聞こえてますけど。さっきの『はあ、どうせ意味ないんだろ。誰か聞こえる奴居ねえかな』ってのも聞こえましたけど?」

 

 

 

そう……、もうヨウは治らないのね。お母様には何て伝えればいいの……!

 

 

 

 

 

「…!」

 

 

 

「ヨ、ヨウ君?レッドさんが言いたいこと分かるの?」

 

 

「言いたいことっていうか言ってることなんだけど……。まあわかりますよ」

 

 

 

「じゃ、じゃあ後はヨウ君に任せてもいいかな?大丈夫!今日はレッドさんに1日任せるつもりだったからだいたいの予定は伝えてある……はず!それに他もそうだったみたいだし!」

 

 

 

 

「え、いやあのちょっ先生!?」

 

 

 

 

先生ほんとにヨウに押し付けて行っちゃった。そりゃ確かにずっと無言でちょっと怖いけど。

 

 

 

 

 

「は?マジかよあの先公。七歳のガキに陰キャ押し付けてどっか行くって何だよ」

 

 

「…」

 

 

 

「あ?陰キャだろ。シロガネ山に籠って俗世から離れて生活してんだから。仙人かよ」

 

 

 

ヨウの失礼な妄言が止まらない。

本当に、ヨウはもうダメなのね……。大丈夫よ、私は見捨て無いから……!

 

 

 

 

 

____今度こそ必ず、救ってみせるから

 

 

 

 

 

******

 

 

 

 

バトルだからなのか運動場に皆で出ていた。

外暑くね?

 

 

 

「えーでは。これからレッドさんのバトル講習が始まります」

 

 

 

なんで俺が皆の前に立って話してんの?

 

 

「とりあえずタイプに何があるかは習ったんだよな?じゃあ相性についてでも説明するか」

 

 

 

 

おい陰キャ。当たり前のように受け入れるんじゃねえよ。

先生の口振りやレッドの発言から察するに、レッドの声は俺にしか聞こえていないらしい。

何?呪い?

無表情無言の呪いでもあんの?

 

 

 

 

 

 

いやきっとそうだわ。身に覚えがありすぎる。

でも何で俺には聞こえるんだよ。

もういいや、適当なこと喋ろう。

 

 

 

「えーポケモンには種族値、個体値、努力値もしくは覚醒値という三つの値によってそれぞれHP、攻撃力、防御力、特殊攻撃力、特殊防御力、素早さの各ステータスが決まります。ということでまずはレッドさんの手持ちの平均ステータスでも聞いてみましょうか」

 

 

 

 

「おーい!待て待て待て!平均ステータス何て知らんわ!数値化はまだできてないって!」

 

 

 

半分は真面目に喋ったのに否定されてしまった。

は?数値化できねえの?まあ適当に言っとこう。

 

 

 

「ホントですか!?平均450超え!凄いですね!さすがレッドさん!」

 

 

 

まあ普通450何て超えんけどな。あれ、ピカブイは超えたっけ?まあどっちにしろこの世界どっかおかしいからな。レッド位なら超えてるやろ。

低いほうが有利な時もあるけどな。

 

 

「そーんなこと言って、どうせヨウの作り話でしょ?それに何その口調良い子ぶってんの?早くポケモン見せてよー」

 

 

 

「なんだよまたヨウのデマカセかよ」

 

 

 

「でもレッドさんって凄い強いって聞くよね。どんなポケモン持ってるんだろ」

 

 

クッ……。さすがはコウミ。侮れないクソガキである。

口調に関してはお前が言うな。俺以外には基本いい子じゃねえか。

 

 

 

「ま、ということで。タイプついてこの前あの先生から聞いたから今日はレッドさんからタイプの相性をかる~く教えてもらう。テストに出るぞー。多分」

 

 

 

「適当なこと言うなよ……。カントーの御三家の最終進化三匹出すからソイツらの相性についてよろしく。お前には説明しなくてもわかるよな?」

 

 

 

は?まさかコイツも俺に投げるのか?マジで適当ブッコイてやろうか。

 

 

 

「出てこい!」

 

 

 

ボンッ!

 

 

「バァナァァア!」

 

 

「グオォォオ!」

 

 

「ガァメェェエ!」

 

 

 

宣言通りフシギバナ、リザードン、カメックスの三匹がモンスターボールから出てきた。

 

 

 

「う、うおースゲー!」

 

 

「デッカーイ!」

 

 

 

「割りとデカイな。まあそりゃそうか。んー平均45ってとこか。でも高いとこは60超えてんな」

 

 

 

 

チビッ子どもからは大人気だ。カッコいいよな。

それにしてもレッドってこの世界でも強いんだな。前世なら改造だろ全く。

 

 

 

 

「早く説明してよ!このポケモンたちは何て名前なの?」

 

 

「いや、習っただろ。忘れたのかコウミ?この三体はそれぞれカントーの御三家の最終進化。フシギバナ、リザードン、カメックスだ」

 

 

「このポケモンがそーなんだ」

 

 

「何で知らねーんだよ。御三家は将来有望な新人トレーナーに渡されるから皆勉強頑張ってんだろ。お前成績低いけど」

 

 

「だって別に欲しくないもーん」

 

 

 

ふーん。じゃあ何で聞いた。

 

 

 

「ヨウ兄さん。それでタイプの相性はどうなるんですか?」

 

 

コウミとは違ってコウタは真面目に本題へと戻してくれる。コイツは御三家が欲しいのか勉強頑張ってるよな。男の子は怪獣とか憧れるもんだからな。少し分かる。

でもこの三匹貰えないんだよ。

 

 

 

「御三家はそれぞれ くさタイプ、ほのおタイプ、みずタイプだ。相性は草は燃えやすい、炎は水をかけると消える、水は草が吸収するといったように自然現象と同じようになっている」

 

 

 

「つまり、くさタイプはほのおタイプに弱く、ほのおタイプはみずタイプに弱く、みずタイプはくさタイプに弱いってことね」

 

 

 

コウミも割りと頭良いんだよなぁ。なんでコイツ勉強しないんだろう。御三家要らなくても補習は嫌だろ。

 

 

 

「その通りだ。だがポケモンの中には複数のタイプを持ってるポケモンもいる。この三匹もだ。習ったと思うがタイプは今のところ18種類あるとされている。まあ他のタイプ相性は先生が今度教えてくれるだろ」

 

 

 

もう終わりで良いかな?

時計を見ると十五分しか経ってなかった。

後三十分何を話せと?

 

 

 

「レッドさん後何を話せば?」

 

 

 

「そうだな……。先生も言ってたし、一応予定にも入ってたからな。ポケモン貸すからバトルしようぜ」

 

 

 

とち狂った提案をしてくる。

え、やだよ。負けるじゃん。それか接待プレイじゃん。

そんなのやだよ。

 

 

 

「大丈夫大丈夫。フシギバナとカメックス使ってくれ。俺はリザードンとピカチュウ使うから」

 

 

 

ピカチュウだと?フム……レッド最強と名高いピカチュウが見れるとなればやらないという選択肢は……無い!

 

 

だがやるという選択肢も無いんだよなぁ。

 

 

「嫌ですよ。そうだミヅキ、コウミ、コウタにさっきの三匹貸してバトルさせれば良いじゃん」

 

 

「え、ホント?私たちがやって良いの!」

 

 

 

なんだよコウミが食いついて来るんかい。コウミもポケモンバトルに興味が無いわけではないんだな。

 

 

 

「ま、まあいいか。じゃあ審判やってくれよ。四人でバトルロイヤルやるから」

 

 

 

コウミがものすごい食い気味だったからだろうか。少しレッドが引いている。

えー審判クソめんどいじゃん。というかあれって倒した数とかで勝敗決まるから無理だろ。お前の独り勝ちだよ。

 

 

「無理だろ、ルール的に。それよかレッドVSミヅキ&コウミ&コウタで良いじゃん」

 

 

 

「いや1対3はキツいだろ!」

 

 

 

「えーでもタッグバトルはなぁ。あんたと組んだ方が勝つじゃん」

 

 

 

「ああ言えばこう言うなぁ……。じゃあお前にピカチュウ貸すよ。それで他三人とあわせてタッグバトルしろよ」

 

 

 

こ、コイツなんてことを……!選択肢を増やしただと!?

クッ……。やるしかないのか、ここまでなのか?

 

 

 

「俺にピカチュウ貸すとしてもミヅキたちに貸すポケモンはどうするんだよ。組むポケモンによって相性差ハッキリするだろ」

 

 

タッグバトルするとしたら補助技とか連携考えなきゃいけないけど、ガンガン攻撃すればいいか。

というか俺には無理。特に連携なんて無理。

 

 

 

「まあその辺は君らで勝手にというか……。あんまり差はないと思うし」

 

 

 

「ヨ、ヨウ?私たちがするの?」

 

 

「不安なの?ミヅキお姉ちゃん。大丈夫だよ!ヨウなんてコテンパンにやっつけちゃおうよ!」

 

 

 

なんだとクソガキ。いいよボッコボコにしてやんよ。

 

 

 

 

「じゃあ僕がヨウ兄さんとだね。よろしく」

 

 

「おう。男の方が強いってとこ見せてやろーや」

 

 

「ははは、古いよ兄さん」

 

 

 

「決まったか?じゃあモンスターボール渡すわ」

 

 

 

そう言って三つのボールを三人に見せた。

どれも何処にでもあるただのモンスターボールだ。

 

 

 

「私これ!」

 

 

「じゃあ私はこれ」

 

 

「僕は残ったこれだね」

 

 

 

「んで、これがピカチュウのボールな。とりあえず三人はボールに戻して見てくれ」

 

 

 

 

 

 

お前の声は聞こえてねーんだろ。

三人に戻すように伝えるとミヅキのボールにフシギバナが、コウミのボールにカメックスが、コウタのボールにリザードンが入っていった。

レッドがダブルバトルしようって言ってきた組み合わせと一緒だな。

さて、じゃあボコボコに……。

 

 

 

「ヨウたちだけズリーよ!」

 

 

 

「そうだー!俺たちにもやらせろー!」

 

 

 

「私もやりたーい!」

 

 

 

 

おーおー他のクラスメイトの文句が凄い。

まあレッドなら塊位持ってるだろ。無かったら煽ろう。

 

 

 

「大丈夫大丈夫。後でやらせてくれるって。多分」

 

 

 

「多分ってなんだよー!」

 

 

 

「何で何時も笑顔なんだよキメー!」

 

 

 

「おいキメーは駄目だろ。お前減点な」

 

 

 

「お前にそんな決定権ないだろー!」

 

 

 

「ないだろー!」

 

 

 

何でさりげなく罵倒してくるんだ。まあガキは思ったことを直ぐ言うからな。俺も思ってはいるからこれ以上何も言えん。

少しうるさい方がバトルは盛り上がるだろう。

 

 

 

 

「じゃあ始めてくれるか?」

 

 

「あ、そういえば俺仮免何だけど大丈夫?」

 

 

 

 

「は?本免落ちたの?……まあ俺がいるし大丈夫だろ」

 

 

 

 

本免な。

落とされてはないんだよ?自分から落ちていったというか、落ちる前に転んだと言うか……。園児でも受かる世界だし大丈夫だろうと余裕かましてたのが駄目だった。次はちゃんと頑張ろ。

 

 

 

 

「ではこれより、ヨウ&コウタVSミヅキ&コウミのタッグバトルを始める!」

 

 

 

 

審判はレッドがやってくれるらしい。

だから俺にしか聞こえてないなら意味無いだろ。





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