仮面ライダー神器   作:puls9

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第三十九節 かくして、聖剣は輝いた

「ふぅ〜。ここまでくれば大丈夫かな……」

 

壁にもたれ掛かりアスクが言う。傍らには壱子と虎杖。彼らがいる場所は不法投棄された廃墟。そこにあるオンボロのガレージの中にいた。

 

「申し訳ありません。私がもっと強ければ……」

「過ぎたことは気にしなくていいよ。大事なのはこれからどうするかだから」

 

落ち込む壱子に対し、アスクは外を気にしながら言う。

 

「とはいえトロフィーの大半を持っていかれたのは痛いぞ。どうするつもりだ」

 

虎杖が眉間に皺を寄せながら言う。

 

「そうだね。取り敢えず生存優先でいこう。生きてればチャンスは巡ってくるさ」

 

目を細めアスクが言う。その瞳には静かな炎が揺らめいていた。

 

 

 

 

門出市の街中でいかにもな不良の男がコーラの缶をポイ捨てする。その近くでは迷子になった子供が泣いていた。行き交う人々はそれを見て見ぬふりをしている。さらにその付近では重い荷物を担いだ老婆がのそのそと歩いていた。

そんな門出市の西側。その郊外には工業地帯が広がっている。配管がジャングルの様に張り巡らされたその場所の中心部に天鎧英雄達はいた。英雄の手には未完の杯が浮かんでいる。

 

「これで9割……」

 

アスク達から奪ったトロフィーを取り込み杯はより豪奢に変わっていた。

 

「始めよう。残る全てを手に入れる前に世界平和への証明を」

 

英雄は杯に手を伸ばす。瞬間、杯が金色のオーラを放つ。その輝きは瞬く間に門出市を包んでいく。

 

「天鎧さん。これはあまりにも性急的ではありませんか?」

 

白正が聞く。心配気に眉を潜めている。

 

「問題無い。これには狙いがある。」

「狙いですか?」

「一つは聖杯を手に入れた後のリハーサル。そしてもう一つは、この事象を目にし彼らがやって来る事だ」

 

杯を見上げながら英雄は言う。その目は遥か先をを見ているようだ。

 

「そう簡単に来ますかね?」

 

豪人が手を頭の後ろに回しながら茶々をいれる。

 

「来るとも。杯が干渉出来るのはトロフィーを持たぬ者だけだが。自分達以外の者が我々の支配下にあると分かれば無視は出来ない」

「なるほど。では、我々も迎撃の準備に入ります」

 

英雄の意図を知り、白正は納得がいったように頷いた。

 

「なんだこりゃ!?」

 

外に出た燈哉達はその異変に目を剥く。金色のオーラが人々に届くとポイ捨てをした不良は人が変わったかのように次々と道端のゴミを拾い始める。泣いている子供と重い荷物を背負った老婆には行き交う人々が我先にと駆け寄っていく。まるで誰かに操られたかのように。

 

「これがあいつの世界平和……」

 

英雄の言葉を思い出し、燈哉は息を呑む。その隣で卓人が遠くを指差した。

 

「見てくれ。どうやらあそこが発生源みたいだ」

 

見るとその方角から金色のオーラが漂っている。燈哉達は頷き合うとそこを目指して駆け出した。

程なくして工業地帯へたどり着くと入り口の前に豪人と白正が待ち構えていた。

 

「おっ、来た来た」

「ああ。来たぜ。お前達を否定しに」

 

迷いのない目で燈哉は二人を見る。

 

「どうやら天鎧英雄はこの奥みたいだね」

 

豪人達とその奥から放たれているオーラを交互に見ながら卓人が言う。

 

「燈哉、椿坂さん。先に行ってくれ」

「ここは私達が相手をするわ」

 

卓人と桃がトロフィーを取り出した。対抗するように豪人と白正もトロフィーを手にする。

 

<アロンダイト!>

<エンオウケン!>

<ナーゲルリング!>

<ガーンデーヴァ!>

「「「「変身!」」」」

 

四人の前に武器が出現。そのエネルギーが彼らの体に纏わりつき、四人は変身を果たした。それぞれが武器を手に戦闘体勢に入る。

 

「行くぞ、紗耶!」

「うん!」

 

顔を見合わせ、頷くと燈哉と紗耶が駆け出す。

 

「そうはさせん!」

「それはこっちのセリフよ!」

 

行く手を阻まんとするアヴァターラを天華が抑え込む。燈哉達はその脇を抜けて工業地帯の奥へと消えていった。

 

「ちっ……」

「まぁ、天鎧さんなら大丈夫だろ。こっちはこっちで仕事を果たそうぜ」

 

ラウンダーへ切っ先を向けながらシズレクは好戦的に言う。気を取り直したアヴァターラが天華に向き合う。

 

「そうだな。まずは目の前のトロフィーを手に入れよう」

 

工業地帯の入り口で熾烈な戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

工業地帯の東側へ移動し、ラウンダーとシズレクが激しい鍔迫り合いを繰り広げる。アロンダイトを振るうラウンダーに対し、シズレクはナーゲルリングで迎え撃つ。

 

「そう言えば聞いてなかった、ね!」

 

ラウンダーが横薙ぎ一閃。

 

「何をだ、よ!」

 

それをちいさくなることで避わすシズレク。そのまま背後を取り、元のサイズへ。ナーゲルリングを振り下ろした。

 

「君が天鎧英雄に仕える理由さ」

<フェイルノート!>

 

軽快なステップで避けるとラウンダーはフェイルノートアームズトロフィーを起動させ、フォームチェンジ。すぐさまフェイルノートから矢を放つ。

 

「ちっ」

 

シズレクのサイズが小さくなろうが必中の矢の前には意味をなさない。命中した矢がシズレクの装甲を火花散らす。

 

「前よりやるじゃん!!」

<エッケザックス!>

 

仮面の奥で笑みを浮かべ、今度はシズレクがフォームチェンジ。エッケザックスを振り回す。一撃一撃が重い、重厚な乱舞がラウンダーを襲う。

 

「ぐぅっ!……」

 

片膝をつきながらラウンダーが呻く。

 

「んで、なんだっけ? 俺が天鎧さんに仕える理由だっけ。いいぜ、教えてやるよ。でも覚悟しろよ。結構重いからな」

 

シズレクはそう言うと語り始めた。自分の過去を。

 

 

 

 

 

 

 

 

小さい頃、通学路でトンボを捕まえてはデコピンで頭を弾き飛ばすのが好きだった。蟻の行列を踏みつけるのはとても楽しかった。そう。羽渡豪人は命を奪う事に快感を持っていた。そのくせ常人並みの倫理観を持っているのだから始末に負えない。成長を重ねるにつれ、自分の異常性を思い知らされる。日常生活を送っていると度々、殺害衝動に襲われるという事実に。

そんなある日、遂に人を殺したい。何となくそう思ってしまった。豪人は絶望した。このままでは犯罪を犯すのは時間の問題だと。だから死のうと考えた。人に危害を加える前に。夜の橋に身を乗り出す。その時、飛び込もうとした豪人の首根っこが掴まれ、引き戻される。

 

「何をしてるんだ、君は!!」

 

見上げるとそこには英雄が立っていた。こちらを鬼の形相で見ている。

 

「死のうと……してた」

 

豪人の言葉に英雄は目を細める。

 

「馬鹿な事をするな」

 

そして豪人の肩を掴むと、諭すように語り掛ける。

 

「いいか。命は大切なものだ。それを無下にしてはいけない」

「でも……俺は……」

 

豪人は自分の事情を話した。それを英雄は黙って聞いていた。そして、話を聞き終わると英雄が口を開く。

 

「私は世界平和を目指している。聖杯の力で皆が手を取り合う世界を。この願いが成就すれば君も殺したいという衝動駆られる事は無くなる」

 

英雄はそう言うと、豪人に手を差し伸べた。

 

「私と来ないか? 一緒に世界平和を実現させよう」

 

豪人の心が揺れる。ふらふらと手を伸ばす。

 

「本当に……もう殺したいという衝動に悩まされる事が無くなるのか?」

 

豪人の手を英雄が取る。

 

「ああ、本当だとも」

 

英雄は静かに微笑む。豪人にとってそれはまさに天啓。豪人の瞳に希望が宿った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが俺が世界平和を目指す理由だよ」

 

エッケザックスをフルスイング。衝撃でラウンダーの体が後退する。

 

「聖杯を取らなきゃ俺はまともになれねえんだよ!」

「ぐっ……!」

 

続けざまの一撃がヒット。ラウンダーの装甲が火花散り、吹っ飛んだ。

 

「それでもお前らは俺達の世界平和を否定すんのか?」

 

エッケザックス肩に担ぎ、シズレクは言う。

 

「あぁ。否定する」

 

立ち上がりながらラウンダーが力強く言い切った。 

 

「なんだと……!?」

「だって君はその事で苦悩してるじゃないか。その衝動を悪い事だと認識出来ている。ならきっと君は人を殺したりなんかしない」

 

ラウンダーの言葉にシズレクに動揺がはしる。ひどく狼狽え始めた。

 

「僕は君を信じてる」

「っ……! 知ったような口を利きやがって!」

 

その物言いにシズレクが怒りを露わにする。エッケザックスを固く握りしめ、ラウンダーを睨む。

 

「黙って聞いてりゃあ、ただの綺麗事じゃねぇか! じゃあ、俺が人を傷つけそうになったら止めてくれんのかよ!!」

「ああ、そのつもりだ」

 

振るわれたエッケザックスをフェイルノートで受け止める。膂力は向こうが上。それでも両手で踏ん張りながらなんとか抑え込んだ。

 

「僕だけじゃない。燈哉も美鶴城さんもきっと一緒に止めてくれる。だから君に誰も傷つけさせない」

「お前……」

「だから君も信じろ。自分を。それが無理なら僕を信じろ。」

 

ラウンダーがトロフィーを取り出す。それはゴールドの台座の上に金と赤の線が縁取られた白亜の剣が突き刺さっったアームズトロフィー。アーサー王から受け継いだトロフィーだ。

 

「聖杯なんかなくたって大丈夫だって、絶対に信じさせてみせるから!」

<エクスカリバー!>

 

エクスカリバーアームズトロフィーをベルトにセット。続けざまにボタンを押した。トロフィー横のプレートが展開し顔が浮き上がる。

 

<円卓の王! 振り抜け、泉の聖剣!!>

 

ラウンダーの前に鞘に収められた聖剣が出現。それを手に取り、鞘から引き抜くと剣先を天高く掲げる。瞬間、赤き竜が現れ、ラウンダーを包み込む。

 

<エクスカリバーキング!>

 

黒いアンダースーツの上に金と赤に縁取られた白亜の装甲が装着。背中から外側が青、内側が赤のリバーシブルマントが風に靡く。そして竜を模した仮面の複眼が青く輝き、ラウンダーの変身が完了した。

 

「さぁ……行くぞ」

 

聖剣<エクスカリバー>を携え、ラウンダーが歩きだす。

 

「ちぃ!」

 

一瞬反応が鈍ったが気を取り直しシズレクが迎撃するべくエッケザックスを構える。

 

「「はあああああ!!」」

 

両者激突。エクスカリバーとエッケザックスが激しい音を立てる。そして、

 

「やあああ!!!」

 

勝ったのはラウンダー。シズレクの体が吹っ飛び、地面を転がった。

 

「くそっ! 俺は負ける訳にはいかないんだぁ!!」

<エッケザックス!>

<必殺神技!!>

 

エッケザックスを巨大化させ、横薙ぎに切り払う。重厚な一撃がラウンダーへ迫った。対するラウンダーは慌てる事なくエクスカリバーにトロフィーをセットする。

 

<エクスカリバー!>

<必殺神技!!>

 

綺羅びやかな黄金の光を纏った聖剣がエッケザックスを軽々と受け止める。

 

「なっ!?」

 

呆気に取られるシズレク。それをよそにラウンダーがさらなる動きをみせる。

 

<フェイルノート!>

<アロンダイト!>

 

エクスカリバーの空いたスロットにさらにトロフィーを差していく。

 

「僕の剣で君を救う」

<必殺神技・三重>

 

エクスカリバーに赤と青の光が重なり、輝きが増す。ラウンダーはそのままエッケザックスを押さえ込みながらエクスカリバーを頭上へと持っていく。

 

「うおおおおお!!!!!!」

 

勢いよく振り下ろす。エッケザックスが弾き飛ばされ、三重の斬撃がシズレクを飲み込んだ。金属の壁に叩きつけられシズレクの変身が解ける。

 

「ははは。なるほど。こんだけ強いなら俺が間違えても大丈夫ってわけか」

 

豪人が自嘲する。

 

「そう言う話じゃないよ。ただ友達を守りたいだけさ。君っていう友達を」

「友達? 俺等が? 随分と図々しいじゃねえの?」

「図々しくなんかないさ。こうやって剣を交えて心をぶつけ合った。ならきっともう友達なんだ。僕はそうやって友達が出来たから」

 

変身を解除し、燈哉の事を思い出しながら卓人は笑う。そして手を差し出す。

 

「だから良ければ僕と友達になってほしい。一緒に歩こうよ」

 

その言葉に豪人は一瞬目を見開き、フッと静かに口元に笑みを浮かべる。

 

「俺。結構寄り道するタイプなんだぜ。後悔すんなよ」

 

卓人の手を取り、豪人は破顔した。

 

 

 

 

 

 

 

 

工業地帯の西側では天華とアヴァターラが熾烈な攻防を繰り広げていた。ガーンデーヴァから放たれる炎の矢を時に躱し、時に建物の影に隠れながら天華が攻める隙を伺う。

対するアヴァターラも一筋縄ではいかない。一定の距離を保ちながら、天華の動きを阻害している。

 

「何故だ。何故、俺達を否定する。世界平和の何が不満だ」

 

苛立たしげにアヴァターラが言う。心做しかガーンデーヴァを持つ手に力が籠もっている。

 

「他人に縋りたくないからよ」

 

天華がアヴァターラを真っ直ぐに見据えながら答えた。

 

「私の両親はレジェスターに殺された。妲己っていう最低の奴に。それからは復讐こそが私の全てになった」

「だったら尚更、世界平和を求めるべきだ。大切な者をまた失わない為にも」

「だからこそ聖杯には頼りたくない。私の大切な人達は自分で守る!他でもない自分の意思で!!」

 

力強く天華が言う。アヴァターラは、天華の覚悟を目の当たりにして言葉を失った。

 

「貴方はどうなの? どうして自分の手で願いを叶えようとしないの?」

「なんだと?」

「天鎧英雄に聖杯を取らせる。それって自分で世界平和を実現しないのと同じじゃないの?」

 

天華の言葉に、アヴァターラは動揺。わかりやすく狼狽える。

 

「違う、俺は!  本当に世界平和を求めている!!」

 

アヴァターラがガーンデーヴァを引き絞る。放たれた炎の矢が一段と激しさを増した。

 

「本当に? 心のどこかで迷ってない? 聖杯で支配する世界平和は正しいのかって」

 

天華が無数の矢を掻い潜り、距離を詰めていく。

 

「くっ……!? お前はどうなんだ? 自分が正しいと思っているのか?」

 

アヴァターラが後退しながら問いかける。

 

「全然」

 

天華が矢を避けながら答えた。そして大きく跳躍。遂にエンオウケンがアヴァターラを捕らえた。

 

「もしかしたら私は間違っているのかもしれない。それでもこの道を進める。迷わず歩ける」

「それは何故だ」

「知っているから。正しく生きれる人達の力を。貴方こそ知らないの? 人間って案外お人好しなのよ」

 

思い出すのは妲己の計略で雁字搦めになっていた時の自分。そんな己を助けるべく共に戦ってくれた仲間達。それ故に天華は前へ一歩踏み出せる。

 

「だから私は信じられる! 誰かの言いなりじゃない。自分達の意思から始まる世界平和を!」

 

二振りの剣がガーンデーヴァを弾き飛ばす。尻もちをついたアヴァターラの喉元にエンオウケン・紅が突き付けられる。

 

「貴方の負けよ、アヴァターラ」

「……俺は間違っていたのだろうか? 聖杯で世界平和を実現する事が」

 

天華の問いに対し、アヴァターラが寂しげに問いかける。

 

「その考えが間違いだとは言わないわ。でももう少しだけ考えてみてほしいかも。まだ結論を出すには早いと思うから」

 

天華がエンオウケンを下ろす。アヴァターラは仮面の奥で目を閉じる。思い返すのは両親が死んだ後の事。取り残された自分に優しくしてくれた近所の人達。全力を上げて犯人を捕まえてくれた両親の同僚の刑事達。正しく生きる人達の姿を。

 

「信じる……か」

 

小さく呟くアヴァターラ。そんな彼に天華が手を差し伸べる。

 

「そうだな。負けた以上は仕方ない。もう少しだけ考えてみよう」

 

アヴァターラがその手を取って立ち上がる。

 

「ええ」

 

天華が仮面の奥で微笑んだ。

その時だった。突如、人影が襲ってくる。その人影は一直線にアヴァターラの元へ。

 

「お前は!?」

 

人影の正体はサマイクル。その乱入に驚く天華とアヴァターラ。

 

「よう、正義の味方」

 

サマイクルが仮面の奥で不敵な笑みを浮かべながら言った。アヴァターラは苦々しくサマイクルを睨む。

 

「貴様……何をしに来た?」

 

アヴァターラの問いにサマイクルは笑う。

 

「決まってるだろ? トロフィーを戴きに来た!」

 

サマイクルがクトネシリカを振るう。剣撃がアヴァターラの装甲を傷つけていく。

 

「こんな時に!」

 

天華が助けに向かうも、文字通り横槍が入った。アルスターが行く手を阻む様に立ち塞がる。

 

「ここから先は行かせません」

「くっ……!」

 

迫りくるゲイボルグを躱しながら天華はアヴァターラの元へと向かう。アヴァターラと合流して態勢を立て直そうという算段だ。だがそれは悪手だった。

 

<グラム!>

<必殺神技!!>

 

死角から漆黒の斬撃が二人を襲う。咄嗟にエンオウケンで受け止めたものの、勢いに負けて吹き飛ばされる。

 

「今だ! 畳み掛けろ!!」

 

声の主はアスク。その言葉にアルスターとサマイクルが動く。

 

「っ!?」

 

アルスターの槍による連撃が天華を襲い、サマイクルの剣がアヴァターラを襲う。

 

<ゲイボルグ!>

<クトネシリカ!>

<<必殺神技!!>>

 

サマイクルとアルスターは必殺神技を同時に発動。枝分かれした無数の槍とエネルギー状の竜、熊、狼が天華達に甚大なダメージを与えた。

 

「「うわぁぁぁぁぁ!!!」」

 

二人の変身が解け、そのまま地面に倒れ伏す。はずみでトロフィーが散らばった。

 

「ピンチはチャンスってね。さぁ、逆襲といこうか」

 

トロフィーを拾い上げ、アスクが仮面の奥で不敵に笑った。そして、

 

 

 

 

 

 

 

「来たか」

 

工業地帯の中心部。足音を聞き、英雄が振り返る。そこには燈哉と紗耶が立っている。

 

「お前には言いたい事がたくさんある。さぁ、始めようぜ」

「いいだろう。ここで君のトロフィーを回収させてもらおう」

 

燈哉がトロフィーを取り出す。英雄もトロフィーを構える。

 

「「変身」」

 

そして、二人の声が重なった。

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