「はい!と言うことであれから一ヶ月ちょいが経ち俺と犬さんは狭霧山の麓に来ました!!もぐもぐ・・・ゴックン」
「何言ってんだ?」
「此所に来るまで沢山の鬼と出会い血を採取して殺して来ました!もぐもぐゴクン」
「だーから!さっきから何言ってんだ!あと歩きながら食べるのは行儀が悪い!!」
「えー桃と吉備団子はおにぎりと同じで移動しながら食べるのが醍醐味でしょ?犬さんもいる?」
「いや、そんな醍醐味は初めて聞いたわ!!・・・頂くけど・・・うん美味い!!」
「あはは煉獄さんみたい」
「それでさっきからいきなり何言ってたんだ?」
「ん?わかんない」
「わかんないんかい!!」
「てへ!それで、なんかそう言った方が良い感じがしたから言っただけだよ~」
「つまりは風が吹いて気が向いたからか」
「そだよ~。旅人は風が吹くまま気の向くままにってね!にしても吉備団子と桃はやっぱり美味いな~毎日食べたい」
「さいで(2日に1回は喰ってるくせに何を言うか此奴は)」
二人は楽しげに話ながら山に入るがミコトは立ち止まりあることに気づく。
「ねえ犬さん」
「なんだ?」
「どうやって鱗滝さんを探せばいいの?」
「・・・」
「・・・」
「「・・・」」
二人は黙り込み・・・という文字が眼に見えてしまいそうなぐらいに沈黙が続いた。
「炭治朗にちゃんと聞いとけば良かった。まあどうにかなるかな?いつもみたいに」
「そうだね~・・・ん?」
「・・・鬼か?」
「うん。まずはそれを殺しに行くか」
「おう(無惨に会ってからミコトに狂気が混じり始めた気がする)」
さてさてさーてー!鬼の所に来たけど誰か襲われてる?・・・全員で三人。離れた位置に一般人を守ってる天狗の面を着けた人と片足義足の人。そして戦ってるのは女の子の隊士・・・って!あの女の子!!
ミコトが見て驚いた女の子は一度ミコトが助け、炭治朗から聞いていた真菰だった。そんな真菰は4体の鬼と戦っていた。
「・・・可笑しい」
「ん?」
「鬼は群れないのに最近の鬼は普通に群れたりしている」
「無惨がそうしているのかもな」
「もしくは勘違いでただ獲物が重なっただけか」
「とにかく」
「ああ、あの人達を助ける!・・・アハ!」
助けると言いながらミコトは人を助けるような顔では無くどちらかと言うと悪役の様な狂気的な笑みを浮かべ走り出す。
☆
鬼殺隊の隊服に川とその上を流れる花の模様が描かれた羽織を着て花の模様が描かれた狐の面を頭に着けた女の子、真菰は四体の鬼と戦っていた。
「――水の呼吸 壱ノ型 水面斬り」
「があ!・・・どんだけ速くてもなぁ!テメエの力じゃ俺の頸は斬れねえんだよ!」
真菰は腕を交差させてから水平に刀を振り鬼の頸を斬るが、浅く斬り飛ばすには至ら無かった。それにより鬼は真菰に攻撃を仕掛ける。
「――水の呼吸 拾弐ノ型 地雨」
「しねやあ!!・・・!」
地雨、それは一定の強さでしばらく振る雨である。
真菰は力が無い分スピードは有り一度鬼の頸に刀を当てれば同じ速度に同じ強さ、そして同じ位置に何度も刀を振り当て鬼の頸を断ち切る。
「うそ・・・クソガキが・・・」
「あと3体(日輪刀は一つしか無いし、鱗滝さんと桑島さんは鬼殺隊を引退してるから、ここは私が頑張らないと!)」
「クソガキ!」
「死ね!」
「その体全部喰らってやる!」
「ッ!しまった!!」
少し油断した隙に前後上と同時に鬼が襲い反応が遅れる。
「水の呼吸 参「鬼さん此方♪ 手の鳴る方へ~♪」 !?」
「一緒に一緒に♪ 遊びーましょ! 第陸秘剣 三途の川!」
「あ”?・・・ッ!」
「真菰ちょっとごめんよ」
「え!?きゃああ!!」
「そしてお前らにはコレをくれてやる!」
「グホア!」
鬼の頸を斬ると真菰の手を掴み遠くに投げ飛ばし上から落ちてきた鬼を回し蹴りを放ちもう一体の鬼にぶつける。その一連の流れはまるでそうなるのが当たり前のように流れる川の様だった。
「あ、あの人は!あの時に助けてくれた人!」
真菰は自分を助けてくれたのが下弦の参と戦い動けなくなり殺られそうになった時に現れ助けてくれた人だと理解する。そしてミコトが自分を離れた所に放り投げたのも瞬時に理解する。
「あはははは!相変わらず汚ぇ血の雨だなぁ~!あっははははははは!!」
ミコトは頸を斬った鬼があげる血飛沫の雨を笑いながら浴びていた。そして残った二人の鬼は。
「邪魔するなよ雑魚がぁ!!」
「雑魚はテメエだろうが!!」
「お前ら2匹とも雑魚だよ!!あはは」
「「あ”あ”あ”!!」」
喧嘩していた。だがミコトからの両方雑魚扱いされた事により鬼達の殺意の矛先がミコトに向くがそれでもミコトは狂気の笑みを浮かべる。
「こ、この女!?桃眼の鬼狩り!!」
「なんで桃眼が此所に居るんだよ!?」
「あはは。そんなことはどーでも良いだろ?てかなんで最近お前らは群がってんだ?あの臆病者、鬼無辻無惨がそうさしてんのか?」
「「・・・!?」」
「あはは。なんとか言えよぉ!!まいいか、さあ雑魚は雑魚らしくさっさと掛かって来いよぉお!!さあ!さあ!!さあぁぁあああ!!」
ミコトが一歩、また一歩と鬼達に近づくと逆に鬼達は一歩ずつ後退る。
「来ないならこっちから行くぞ?我流剣術 渦雷」
ミコトが一瞬で二匹の鬼の間に立った瞬間に渦を巻いた様な雷が走りミコトが刀を鞘に戻すと二匹の鬼の頸はボトリと地面に落ちる。その顔には何が起きたのか分からないという表情を浮かべていた。
「渦雷は久々に使ったけどまだ行けるな」
「ミコト、また随分と鬼の血を浴びたな。まだ夜に成ったばかりだぞ?」
「あはは。何処かの川で洗えば良いでしょ?日の光に当てれば鬼の血も臭いも綺麗に取れるんだから」
「禰豆子、珠世、愈史朗の匂いは消えてないけどな」
「あの三人は別だよ」
「だな」
「あ、あの~」
「や!怪我は大丈夫?真菰」
「なんで私の名前を?」
「その前に休めるところに移動しよ?ね・・・鱗滝左近次さん」
ミコトは一般人を安全な所に避難させて戻って来た鱗滝と桑島に声を掛ける。
☆
全員で移動したらなんとビックリ、少し行ったところに鱗滝さんの家が有った。狭霧山の中腹辺りかと思ったらそうじゃなく狭霧山の麓だった。それで今は俺と犬さんの正面に真菰と天狗の面を着けた鱗滝さんと知らないお爺ちゃんが座ってる。因みに体に着いた血は真菰が手ぬぐいをくれて綺麗に拭いた。血は羽織を脱げば大丈夫だった。
「俺は旅をしながら鬼狩りをしている、桃眼の鬼狩り大和ミコトと言います」
「やっぱり貴女があの桃眼の鬼狩りだったんだね」
「そだよ。気安くミコトって読んで下さい。それでこっちが俺の相棒」
「犬の犬さんだ。宜しくな」
「犬が喋った・・・!?」
「俺は犬だがお前達の烏、鎹烏も喋るだろ?」
「あ、そっか」
「それでミコト、何故儂や真菰の名を知っているのだ?」
「炭治朗から聞いたんです」
「「!?」」
炭治朗って名で凄い分かりやすい反応したな。特に真菰は、かわいらしい反応だった。
「炭治朗から?」
「はい。あ、禰豆子のことは俺も知ってるのでご安心を」
「「!?」」
本当は聞こうと思ったが関係無い人が居るからやめよ。てかこの左目下に傷が有り義足の爺さん強い気配だが、この人も元鬼殺隊の柱だよな?
「そうか、炭治朗からか。炭治朗は元気にしていたか?」
「ええ、元気にしてましたよ。嬉しそうに真菰と鱗滝さんの事を話してました」
「そうか」
「そうなんだ~」
鱗滝は炭治朗の無事に安心して真菰は嬉しそうに微笑んだ。
「炭治朗とは鱗滝、お主の新しい弟子だったな」
「ああ」
「そう言えば貴方は?」
「おお。挨拶が遅れたの。儂の名前は桑島慈悟郎じゃ。鱗滝と同じで元鬼殺隊で今は育手をしておる」
「なるほど」
「ミコト」
「はい?・・・!?な、何してるんですかいきなり!?!?」
なんでいきなり土下座してるの!?なんで真菰もいきなり!?どうして?なんで!?
「真菰から聞いた。任務の時に貴方が真菰を助けてくれなければ真菰は死んでいた。さっきの戦いの時も。真菰を二度にも渡って助けてくれてありがとう」
「気にしないでください!とりあえず顔を上げて!」
「しかし・・・」
「それでしたらお願いを聞いて下さい!!」
「?」
良かった、二人とも顔を上げてくれた。そしてここからが本当の目的だからちゃんとしなきゃ。
「元水柱で有る鱗滝さんに水の呼吸のある型を見せて欲しいんです」
「その型とは?」
「えーと、あのー」
「?」
「あのバシャバシャと・・・名前なんて言うんだ?・・・あの前に真菰を助けたときに使ってた」
「?」
「壁とかも縦横無尽に走ってた型」
「玖ノ型 水流飛沫・乱?かな?ミコト」
「そう!それ!って言っても型と名前が合ってるのかは俺には分からないけど」
(俺?なんで女の子なのに男の子の様な喋り方?)
「おそらくミコトの言っている型は真菰が言っている型で間違い無いだろう。だがなぜだ?」
「いま俺が作ってる技に取り込めそうだからです。今まで助けた隊士も何人か使ってましたけど正直何処もこれもあれで、今まで見た中で真菰のが1番綺麗だったんです」
「き、綺麗//」
「うん綺麗だった。そしてそんな真菰を育てた師匠の貴方なら更に凄いと思ったからです」
「そうか。ならその型は儂よりも真菰の方が良かろう」
「?」
「その型は真菰の方が儂より遙かに洗練されておる」
「そうなんですね・・・。えっとー真菰さん、頼めますか?」
「うん、良いよ。ミコトには何度も助けられたから私に出来る事なら何でもするよ♪」
「ありがとう!」
「うん♪」
「ならミコト、鍛錬は明日にして今日は休もう。良い野宿場所探そう」
「そうだね犬さん」
「ならばミコト、新たな型が出来るまで家で泊ってゆけ」
「良いんですか!!ありがとう御座います!」
「うむ。元気が有る子じゃの」
「そうだな桑島。お主も泊ってゆくだろ?」
「ああ。ミコト、こやつは良い逸材じゃぞ?」
「そうだな。ミコト今から夕餉を作るが、おでんと肉じゃがどちらがよ「おでん!!」判断が速いの・・・」
「てかご飯作るの手伝いますよ?型を見せて貰う上に泊めて頂けるんです。そのぐらいは」
「いや、ミコトはそれより風呂に入った方が良い」
「?」
少し首を傾けたミコトに真菰は近づき耳元でささやく。
「ミコトはそのー鬼の血の臭いが・・・凄いの」
「!?」
言われてからミコトは自分の服の臭いを嗅いでショックを受ける。
「そうだよね。俺は血の臭いになれていて気が付かなかったけど、俺は今凄い血生臭いんだよね」
「うむ、すまぬ。風呂は直ぐに沸くゆえ入ると良い。着替えは此方で用意しおう」
「ありがとう御座います」
「じゃあミコト、一緒にお風呂居入ろ!旅の話も聞きたい!」
「え?」
「ん?」
ミコトの固まった表情に真菰は何か変なことを言ったかと思い首を傾げる。
「だ、ダメだよそんな恋仲でも無いのに一緒にお風呂に入るなんて!」
「・・・?恋仲って、女の子同士でしょ?」
「え?」
「え?」
「ガーン」
「あっははははははは!!!」
「え!?み、ミコト!?」
ミコトは部屋の隅で両手両膝をついて自分でガーンと効果音を立てて見るからに落ち込んでますを表して、そしてそんなミコトを見て犬さんは笑い転げていた。
「真菰、ミコトは正真正銘の男じゃぞ」
「なんじゃとぉぉぉおおお!!」
「え?・・・ホントに!?」
桑島は眼が飛び出すぐらいに見開き驚き、真菰も驚いてミコトを凝視していた。
「本当だよ!真菰!俺はこう見えて男なの!!てか炭治朗と鱗滝さんだけだよ俺が男だと初見で分かったのは」
「えっと、ごめんねミコト」
「そこで本気の謝罪は辞めて!更にへこむ」
「あははは。あーはははは腹痛え!!フッハハハハハ!!」
「犬さん笑い過ぎだよ!!・・・
傷つくな~・・・傷ついちゃおっかなぁああ!!」
~大正コソコソ噂話?~
真菰と桑島はミコトが男と分かっても髪を分ける仕草や食べ方、不意に見せる笑顔で本当に男なのか一晩中疑ってました。
ちょびっと設定。
真菰が生きてる理由はミコトが藤襲山に不法侵入して色々やらかしたのが原因です。
良ければ評価や感想お願いします。
出来れば桃並みの甘さで。