桃眼の鬼狩り   作:斬る斬るティー

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第21話:休息

小奈津ちゃんの家族に挨拶をした後は珠世さんの所に戻って来た。今は夜の8時かな~。そういえば何か話そうとしていたの何だったんだろ~?

 

「ただいま戻りました」

「お帰りなさいミコトさん」

「あ、珠世さん・・・珍しい、愈史朗は?」

「今は寝ています」

「え、愈史朗も寝るの?」

「ミコトさんの血を摂取してから時折ですね。月に1、2度程度ですが。」

「なるほど~。・・・クンクン、美味しそうな匂い~」

「ご飯食べると思い作っておりました」

「良いんですか!?」

「はい。お風呂もできています。えっと、ご飯にしますか?お風呂にしますか?」

「では先にお風呂を頂きます」

「分かりました。入浴後にご飯が食べられるように準備をしますね」

「ありがとう御座います」

「・・・まるで夫婦の遣り取りだな」

「まあ//」

「珠世さんが奥さん・・・それは幸せな家庭になりそう・・・」

「・・・!」

 

 犬さんの言葉に顔を薄紅色に染めていたが、ミコトの言葉で顔が真っ赤になり手で隠し顔を背ける珠世。それを不思議に思いミコトは問いかけるが、珠世は風呂の場所だけ教えると台所に逃げるように消えてしまう。

 

「ありゃ? 怒らしちゃった?」

「そうじゃないから安心しろ」

「なら良いけど。お風呂入らせて貰おうか」

「だな」

 

そしてお風呂に入らして貰ったけど・・・もの凄く良い香りがした。牡丹の匂いだった。

そして何より珠世さんが作ってくれたご飯美味しかった!いやマジで!珠世さんは『数百年ぶりに作りました』って言ってたけど、とてもそうだとは思えないぐらいに美味しかった。それから珠世さんに呼ばれて居間に来ている。

 

「どうかしましたか?珠世さん」

「ミコトさんには現状報告をしておこうと」

「現状報告?」

「はい。ミコトさんが持ってきて下さったあの男の血のお陰で、あの男に効く薬の目処が立ちました」

「ほえ?流石です!それでどんな薬ですか?」

「まず一つ目は――」

 

それから珠世さんから聞かされた薬の効果は凄かった。

一つ目は前にも聞いた鬼を人間に戻す薬。

二つ目、老化、一分で五十年の年を取らせる効果。

三つ目、分裂阻害、無惨は細胞を木っ端微塵に吹き飛ばして彦様や縁壱さんから逃げたから、それを封じる薬。

四つ目は無惨の体の細胞破壊を持つ効果らしい。本当にこの人は天才だ。

 

「凄い効果ですね。あとはどうやってそれをあの臆病者に打つかですね」

「そうですね。でもそれはまだできてから考えましょう」

「ですね。あ、そうだそれと、役に立たないかもですがコレを」

 

 そう言って袋に入った十数本の採血ナイフを渡す。

 

「ありがとう御座います」

「役に立ちますか?」

「はい。例えあの男の血が手に入っていてもそればかり使うのはダメですから。それに眷属の鬼に効かなければあの男にも当然効かないので」

「なるほど。実験のためですね」

「はい。 改めてお礼を。本当にありがとう御座います」

「本当に気にしないで下さい」

 

 少し静寂が部屋を支配した後にミコトが口を開く。

 

「珠世さん」

「はい?」

「前に珠世さんはどんなお礼をしたらと言いましたよね?」

「はい」

「一つお願いがあるんですが良いですか」

「は、はい。わたくしに出来る事でしたら何なりと」

「でしたら・・・膝枕をお願いで来ますか?」

「・・・」

「ごめんなさいじょd「良いですよ」」

 

え、冗談で言ったのに本当にしてくれた。どうしよう冗談でいってたから心の準備が。

 

 ミコトはそう思いながらも珠世に膝枕をして貰って月を見ていた。

 

「今夜は月が綺麗ですね~」

「はい。綺麗な満月ですね」

「・・・本当に膝枕をしてくれるとは思いませんでした(あとなんで頭撫でてるの?)」

「私もこのようなお願いされるとは思いませんでした(ミコトさんの髪の毛はホントさらさらですね)」

「ごめんなさい」

「気にしないで下さい」

「・・・珠世さん」

 

 さっきまでの柔らかな喋り方では無く緊張感の出るしっかりした喋り方をしたミコトに撫でる手を一瞬止めるが、返事をしてからまた撫でる。

 

「何でしょうか?」

「・・・大和 神子之彦」

「・・・ッ!」

「知っていますね」

「はい」

「やっぱり」

「・・・」

「疑問でした。俺は旅先では大和の名を口にしたのは片手で数えきれる数しかありません。なのに貴女は知っていた。それはご先祖様、彦様を知っていたからですね」

「・・・そうです。神子之彦様は縁壱様と同じく私を信じ見逃してくれました。・・・いえ、ミコトさんと同じく私の研究をてつだってくれました」

「そう、ですか」

「ミコトさんはいつ知りましたか?私と神子之彦様が出会っていたことを」

「昨夜犬さんの口から聞きました。まあ、貴女の名では無く縁壱さんが見逃した鬼としてですが。それで貴女かな、と」

「そうですか。・・・怒っていらっしゃいますか」

 

 珠世はその質問をしたとき撫でて無い方の手を強く握っていた。そしてその手は僅かに震えていた。

 

「ミコトさんを騙していた上に真実を隠していたことに」

「・・・」

「私を・・・嫌いになりましたか?」

「・・・まさか、嫌いになんてなりませんよ」

「っ! 何故ですか?」

「珠世さんが言わなかったのはそれが良いと思ったからですよね?それに犬さんもそうでしたから。だから怒りません、ましてや嫌いになんかなりませんよ」

「そうですか。ミコトさんは優しいですね」

「そんな事無いですよ。・・・最近色々有って疲れました。寝ても(甘えても)良いですか?」

「はい。心ゆくまで御存分に(私はミコトさんが目を覚ますときまで御側に居ります)」

 

 珠世は安らかな寝息をたてるミコトを優しく見つめる。

 

「お休みなさい。ミコトさん」

 

 ミコトを見つめる珠世の目はまるで子を見つめる母親の様な、愛する人を見つめる女の様な目をしていた。

 

「一応言っとくけど色んな意味で喰うなよ、珠世」

「・・・!」

 

 突如声をかけられ肩を跳ね上がらせ急いで後ろを振り返れば何時の間にか犬さんがいた。

 

「い、犬さん!た、食べませんよ!」

「なら良かった。じゃあ俺は部屋に戻って寝る」

「はい」

 

 犬さんが去った後に少し安心して珠世はまた気持ちよさそうに寝ているミコトの頭を撫でる。

 

「犬さんはいつも突然現れますね・・・(にしてもどうしてミコトさんといるとこうも捨てたはずの人間だった頃の感情を思い出せるのでしょうか?)」

 

 

 

「やっぱ摘まみ食いぐらいなら許すけど?」

「しません!!」

 

 ☆

 

 

 

「ふっふぁ~」

「おはよ御座いますミコトさん。」

「・・・わぁ! た、珠世さん!?もしかしてずっと?!」

 

 目を覚ますと珠世の顔がいきなり目に入り驚いて飛び退く。そんなミコトを珠世は首を傾げ不思議そうに見つめる。

 

「?」

「ずっと膝枕を?」

「はい」

 

マジか・・・。今の時間が朝五時で、寝たのが約夜の十一時ごろ。・・・六時間ぐらいは寝ていた。つまり珠世さんは六時間もずっと動かずに膝枕をしてたって事だよな・・・

 

「マジ?」

「・・・?はい」

「・・・そういえば愈史朗は?(こんなん殺気が来るのに)」

「昨夜愈史朗も月に1、2度程度寝ると話しましたよね?」

「はい」

「一度寝ると丸1日寝るようになったのです。恐らく禰豆子さんに近づいているのだと思います。その原因は・・・」

「俺の血が原因。いや、正確には血に混じって桃の力の何かな?」

「私も同じ結論にいたりました」

「珠世さんの体には何か有りましたか?」

「いえ。少しでしたが私には普通に力が湧いてきたり興奮状態に近いものでした」

 

それだけは普通か。希血を摂取したばかりの鬼の症状に似ているな。愈史朗が特別なのか?それともやはり俺の桃の力と希血のどちらか、もしくは両方なのか。分からないな~俺の血を摂取した鬼は珠世さんと愈史朗の二人だけだからな~・・・今度他の鬼に「ダメですよ」 え。

 

「はい?」

「ダメですよ。ミコトさん今、他の鬼にも血を飲ませてみようと思いましたね・・・?」

「・・・い、いえ」

「ふふふ。嘘はダメですよ」

「はいごめんなさい。思いました」

 

 少し溜め息をつく珠世にミコトはシュンと縮こまる。

 

なに?珠世さんって心を読む血鬼術でも持ってるの?なんで考えが分かったの?母さんはよく母親の勘よって言ってたけどそれに近い何か?え、なにそれコワイ。

 

「どうかしましたか?」

「いえなにも。じゃあ俺は朝の鍛錬に行って来ます」

「では朝餉を作りお戻りを待っていますね」

「はい」

 

 しばらく鍛錬をして戻って来たミコトの目の前には豆腐の味噌汁にご飯、ほうれん草のお浸し、そして鯖の味噌煮が置かれていた。

 

「これまた朝から豪華ですね」っd

「え?普通だと思いますが?」

「そうなんですか・・・?」

 

 その後ミコトは珠世と色々と話ながらご飯を食べる。

 

 ☆

 

 

「ごちそうさまでした」

「お粗末様までした。こちらを」

「ありがと御座います」

 

 珠世に差し出された食後のお茶を受け取る。

 

「それでミコトさんはいつ頃此所をたたれるのですか?」

「今日の夜にでもと思っています」

「・・・!そ、それ程早くですか?」

「はい」

「何か急いでいるのですか?」

「いえ、特には無いですね」

「なら明日の朝ではダメですか?」

「?何か理由とか・・・まあ、いいか。ではもう一晩お世話になります」

「はい」

「にしてもこのお茶美味しいですね」

(流石にミコトさんともう一晩共にしたいとは恥ずかしくて言えませんね)

 

 珠世はミコトが食べ終えた食器を片付けまたミコトの下に戻ってくる。

 

「そう言えばミコトさんは美久さんをこれからどうするおつもりですか?」

「連れていきますよ」

「そうですか。なんでしたら私達がお預かりしましょうか?ミコトさんは鬼殺隊とも協力関係を結んだんですよね?」

「・・・美久の安全を考えるならそれが1番かも知れませんね。あの子は恐らく強制されない限り争いごとが嫌いな分類でしょうし」

「なら」

「でも連れていきます。もし美久が此所にいたいと行った時はお願いで来ますか?」

「勿論ですよ」

「ありがとう御座います。そういえば聞こう聞こうと思って忘れていたのですが、炭治朗にも血の採取をお願いしているのですか?」

「はい。鬼の血は少しでも多い方が良いので」

「そうですか。・・・あ」

「どうしましたか?」

「美久が起きてきたようです」

「そのようですね」

 

 ミコトは起きてきた美久と遊び午後からは尋ねに来た小奈津の家族と色々と話、優雅な日を過ごしていた。

 

にしても美久と小奈津ちゃんが友達になるのが早かったし、何より小奈津ちゃんのご両親やこの町のお年寄りの複数人が珠世さん達が鬼だと知った上で受け入れてくれていた。

驚き桃の木山椒の木だ。

 

俺が紹介したから珠世さん達は信頼できる鬼だって・・・俺への信頼厚くない?






~大正コソコソ噂話~

ミコトはこの日は仲良くなった美久と小奈津にずっと色んな髪型にさせられ遊ばれていたそうです。






良ければ評価や感想お願いします!
出来れば桃並みの甘さで!


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