桃眼の鬼狩り   作:斬る斬るティー

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今回の話で無限列車編は終わりまし!

戦いの後は誰が生き残っているのか!!


第26話:桃眼と炎と格闘家

 

 

 

 

「破壊殺・羅針!」

 

 猗窩座は足元に自らを中心とした雪の結晶を模した陣を出現させ構える。

 

「桃源流・肆式――」

 

 そしてミコトは刀を鞘に収め、抜刀の構えを取る。見た目は雷の呼吸の壱ノ型と似ているが違うのは鞘の先を天に向けていることだ。

 

「――麒麟雷行!」

 

 一瞬ミコトの姿がぶれると次の瞬間には猗窩座の直ぐ側で抜刀で斬付けていた。

 ただこの抜刀は一撃にかける物では無くあらゆる方向から連続で斬りかかる。だが、猗窩座も刀身を弾いたり避けたり腕を犠牲にやり過ごしたりしていた。

 

「良い速度だ!」

「キッヒヒヒヒ! 桃源流・拾参式 渦潮」

 

 突如体勢を低くして猗窩座の足を回転斬りで狙うが、上空に飛躍して避けられる。

 

「杏寿朗!」

「ああ!」

 

 ミコトの合図と共に、杏寿郎は仕掛ける。烈火を思わせる速度で自分の方を見ているミコトに迫る。

 そして煉獄は組んでいたミコトの手を踏むと、ミコトはタイミングを合わせ猗窩座に向けて空高く煉獄を投げる。

 

「炎の呼吸・弐ノ型 昇り炎天!」

 

 灼熱の刃が猗窩座に迫るが、猗窩座は迎え打つ。空中で炎刀と拳が何度もぶつかり合う。

 だが直ぐに煉獄は猗窩座に殴られ地面に叩き付けられる。

 

「拾壱式 鎌命絶刀!」

 

 煉獄が離れた瞬間にミコトの放つ風の刃が猗窩座を襲うが空式で迎え打ち威力を弱めると身を翻し避けると着地と同時にミコトに向かう。

 

 繰り出された左腕を上に切り上げ左手の拳を身を回転させ左薙ぎで対処する。そしてまた振り下ろすが少し後ろに下がられ躱される。

 

「しまっ!」

「参ノ型 気炎万象!」

 

 猗窩座の上段蹴りがミコトのこめかみを狙う。避けようとするが刀を振り下ろしたタイミングだったために避けられなかったが煉獄がその猗窩座の足を断ち切る。咄嗟に後方に跳び三人は体勢を立て直し構える。

 

「「・・・」」コクリ

 

 ミコトと杏寿朗の二人は目線合わせ頷くと猗窩座に迫る。

 

「壱ノ型・不知火!」

「拾壱式・昇り龍!」

 

 遠間からの力強い踏み込みにより間合いを詰めてからの袈裟斬り。それは両手を切るだけだった、だがそこへミコトの斬り上げが猗窩座を襲い煉獄の出来た隙を埋める。

 

 お互いがお互いにカバーしながら猗窩座に挑む。しかし煉獄はミコトに比べ満身創痍だった為にミコトは煉獄の防御と不意打ちをメインに攻めて煉獄のサポート。煉獄は防御と真っ正面からの打ち合いをメインにしていた。

 

「肆ノ型 盛炎のうねり」

「その怪我で此所までの動き!流石だ」

「壱式・朱雀天焔!」

 

 前方広範囲を渦巻く炎で薙ぎ払う。それを簡単に猗窩座はいなすが渦巻く中からミコトが刀を振るい飛び出す。

 

「おお!」

 

 その技に猗窩座は歓喜の声を上げる。うねる炎の中から神々しい燃え盛る炎の鳥が姿を現し猗窩座を襲う。

 バックステップで後ろに下がりながら繰り出される剣戟を裁く。だが突如ミコトが立ち止まると上から気炎万象で煉獄が仕掛ける。が、それを上段の回し蹴りで対応されるが、すかさずミコトが青龍雲飛月の不規則な動きで煉獄を庇いながら猗窩座を斬付ける。

 

「良い連携だ!」

「そりゃどうも。拾弐式・渦潮!」

 

 繰り出された拳を躱したと同時に体を捻り足斬りを狙うが飛躍され躱される。だがそこに不知火で煉獄が追撃を仕掛ける。

 

「・・・っう!」

 

 防御された後に数合打ち合った時に負傷した右脇腹が痛み、よろめいた隙を狙われる煉獄。

 

「させるか!」

「はは!」

 

 だがミコトが咄嗟に煉獄を押しのけ身代わりになる。

 

「ッ・・・グハ!」

「ミコト」

 

 

 鳩尾を狙った拳を柄で受け止めるが、完全に勢いを止められず拳が滑り鳩尾に入り吹き飛ばされ線路の土手に激突する。

 

「ガハッ!・・・ま、まだmっ! ゲホゲホ、がは! ハアハア・・・がぁ」

 

 突如胸を押さえ苦しみだし咳き込む。呼吸が荒くなるが無理矢理整えるがまた咳き込む。

 

「ミコト!

(当然だ。犬殿から聞いた話では山頂付近から列車が見え追いかけたと。それから猗窩座との戦闘、そして新たな呼吸。体に負担が掛かって当然だ!)」

 

「・・・ミコト」

 

 猗窩座は胸を押さえて俯くミコトに近づくと見下ろし優しく声をかける。

 

「ミコト。それが人間の限界だ」

「がっあ”ー?」

「人間は全力で走れば十秒も持たず息切れを起こす。内臓が完全に潰れれば瀕死になり、腹に穴が空けば死ぬ。だが、鬼になれば陽光や日輪刀で頸を斬られる事だけに気を付ければ死ぬことは無い。

 鬼になれば、老いることも怪我で苦しむこともない。なにも食べなくても死なず、藤の毒以外の毒では苦しむこともない。・・・・・・

 ミコト、何度も言うが鬼になれ。鬼になればその呼吸の苦しみからも解き放たれる。ミコトも杏寿朗も此所で死んでいい奴では無い。それに何故かは分からないが、俺はお前を殺したくない」

「・・・!」

 

 その場が静寂に包まれる。

 

「・・・・・・・・・・・はは・・・・・・・・・・・・・アッハハハハハハハハハハハ!!ハハハハハハハハハハハ!!アーハッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

 

 だが当然の如くそれをミコトの狂った笑い声が破る。

 

「アッハハハハハハイッヒヒヒ・・・はあー。怪我の苦しみ?呼吸の苦しみ?毒の苦しみ?は、はは・・・あっはははは!!巫山戯んな!体の痛みなんて苦しみなんて疾うの昔から覚悟出来てんだよ!

 第参秘剣 落雷!」

 

 ミコトは攻撃を仕掛けるが猗窩座は防御姿勢で全ての斬撃に対処する。

 

「っ! 何故だ!?攻撃すると言う事は死を選ぶことだ!」

「はは!くだらねぇ!死が怖くて復讐出来るか!!あの日俺の家族を奪った彼奴!あの鬼!

  黒死牟!!

「ッ!?」

「彼奴を殺す為ならいくらでも死んでやる!それにだ!

 

 死ぬのが怖いなら最初っから生きなければ良い。生まれてこなければ良い。そうだろ?!」

 

 猗窩座の目を見据えて言う。だが猗窩座はその言葉を自分では無く、視覚共有で今を見ている無惨に言っていると直感的に理解する。

 

「よっと!」

 

 一旦後ろに飛び退き猗窩座から距離を取る。そして猗窩座の後ろに居る煉獄と目が合うとお互いに意を決した様に頷く。。

 ミコトは右手で刀を持ち切っ先が左側から後ろに行くよう構え、左手の甲を右肘に着ける。

 

「・・・ミコト・・・・っ!?」

 

 猗窩座は突如後ろから炎の様に燃えさかる高い闘気を感じ、振り返ると煉獄もまた上段の構えを取っていた。

 

「そうか・・・・・・・・・・ならば来い!!」

 

「我流剣術――

 

「炎の呼吸伍ノ型――

 

「破壊殺・終式――

 

 

 

 

 ミコトと煉獄は同時に猗窩座向かい走り出す。

 

 

 

 ――水虎!!

 

 ――炎虎!!

 

 ――青銀乱残光!!

 

 

 ミコトは激流の如く、煉獄は烈火の如く走り猗窩座に向かう。その姿は流動体の虎と猛炎の虎の姿を作りだしていた。

 そして猗窩座は全方向に通常より速度と威力をさらに高めた百発の乱れ打ちをほぼ同時に放つ。

 

 ミコトと煉獄は繰り出される拳を切りながら突き進む。決して退くことはしない。ただただ猗窩座に向かい文字道理、道を切り開き突き進む。

 

「「はあああああああああああ!!」」

 

 最後に水虎と炎虎が激しくぶつかり合うと水柱と炎柱を立てる。

 

「煉獄さん!ミコトぉぉ!」

 

 柱が立ちがり、土煙が立ちこめ、炭治朗は叫ぶ。そして遂に土煙が晴れ、炭治朗達三人が見たのは・・・

 

「クッぐぅ・・・・!」

 

 猗窩座の頸に刀を食込ましている二人の姿だった。

 

 猗窩座の正面には煉獄、背後にはミコトがいて、二人の刀は猗窩座の頸に食込んでいるが、突差に刀の柄を掴まれたために膠着状態に入る。

 

(なんと!? 手負いとは言え二人の攻撃を片腕で止めるか!? 動かん!)

「杏寿朗ぉぉぉおおお!!」

「無論!絶対に刀は放さん!!」

(・・・まずい!朝日が昇り始めている!此所には遮蔽物が無い、陽光が差し込む!!逃げなければ・・・逃げなければ!!)

 

 逃げようと動くが煉獄とミコトに挟まれ頸には左右から刀が食込みその進行を押さえるので精一杯になって動けなかった。

 

「・・・ミコト・・・・・・・っ!」

 

 離れた所から見ていた炭治朗はミコトと目が合うとミコトが頷くのを見て何かを決めて刀を取りに行き伊之助と善逸に叫ぶ。

 

「伊之助!善逸! 動け!! 後で怒られようと、動け! 後悔しないために!!」

「・・・! 獣の呼吸――」

「雷の呼吸――」 

 

 

 

 

 

 

 

 この世には『3度目の正直』と言うことわざが有る。

 意味は、物事は一度目や二度目は充てにならないけれど、三度目ならば確実である、だ。

 

 視界を失っていた猗窩座に刀を投げつけ頸を後もう少しで切断しかけたのが、一度目。

 ミコトに意識を集中していた猗窩座を意識外から攻撃して斬り掛けたのが二度目。

 そして、三度目が今だ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・!・・・ウグッアッガ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だが、今回当てはまったのは『二度あることは三度ある』だった。

 意味は二度起こったことがらは、もう一回(三度)繰り返す傾向にある、だ。

 

 

 

「ミコト!?」

 

 頸を斬るのに全神経を使っていたために腹ががら空きになっていた。そこに猗窩座の後ろ蹴りが突き刺さる。その所為で刀に込める力が一瞬弱まった。そしてその一瞬で全てが決った。

 

 力が弱まったことでミコトの刀を止めていた方の手を離し、そのまま煉獄の刀を側面から叩き降ろし、へし折る。

 

 そしてへし折った勢いのまま頭が地面に着くぐらい下げミコトを蹴り上げる。

 

 ミコトはついさっき煉獄が言ったとおり猗窩座に蹴られようと絶対に刀を手放さなかった為に刀身は猗窩座の頸から抜け、ミコトは宙に打上げられた。これらが全て一瞬で行なわれた。

 

 

「ゴフ!」

「ミコト!?・・・がは!」

 

 その上、折れた刀でも挑もうとした煉獄をまるでボールを蹴るかの如く炭治朗達の下に蹴り飛ばした。

 

(最低でもミコトだけは・・・!!)

 

 まだ、影なっていた所に落ちたミコトを殺そうと向かう。だが

 

「何してる・・・・?」

 

 犬さんがミコトの前に立つ。

 

(犬?・・・・っ!?)

 

 猗窩座が犬さんを見たときに覚えの無い記憶が流れ込む。

 

 

『まさか本当に鳥居から本殿までの百往復をするとはな。しかも日の昇らない真夜中に1日も欠かさずに一年やり通すとは』

 

『なんだ、大事な人の為か。良い奴だな』

 

『ちゃんと守り抜いてやれよ』

 

 

(なんだこの記憶は?! 俺は知らない・・・・。)

「バカが・・・」

(っ! しまった陽光が!!)

 

 犬さんを見て一瞬立ち止まった瞬間に陽光がミコトを包み猗窩座から守る。

 

「ック! こうなれば陽光の届かないところへ!」

 

 そう呟くと太陽に背を向け森に向かい走り、まだ薄暗い森の中に姿を消していく。

 

 

 

 

 

 

 

 この無限列車の事件を解決した後の炎柱、煉獄杏寿朗&桃眼の鬼狩り大和ミコト 対 上弦の参、猗窩座との戦闘は朝日が昇り、数時間後には産屋敷を初め全ての隊士に伝えられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~???~

 

 

 

「ここは、俺の・・・・家・・・・・か?」






 ~大正コソコソ噂話~

 
 猗窩座曰く、ミコトの闘気は黒・・・否、漆黒のモヤ又は霧がミコトを中心に辺りに広がる感じだとか。





さて、次回はオリキャラのミコト達のプロフィール的な奴を乗せようと思っています。

良ければ感想や評価お願いします!
出来れば桃並みの甘さで!
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