ラブライブ!サンシャイン!!×ウルトラマンZ~遥かに輝き!0から1へ!! 作:ワーラー
「どういう事ですの!」
私、小原鞠莉はダイヤの疑問に答えるため口を開く。先程のメールの事について生徒会長である彼女には知る権利も当然ある。
「書いてある通りよ。沼津の高校と統合して浦の星高校は廃校になる。分かっていた事でしょう?」
「それはそうですけど…。」
早かれ遅かれこうなる事を予測出来たはずだ。だが
「ただ、まだ決定ではないの。まだ待って欲しいと私が強く言っているからね。何のために私が理事長になったと思っているの?」
そうだ、まだ決定ではない。
「この学校は無くさない…。私にとって、どこよりも大事な場所なの。」
「方法はあるんですの?」
入学希望者はこの2年で激減している。だがそんな現状を打破出来る可能性がある物が一つだけある。
「だからスクールアイドルが必要なの。あの時も言ったでしょ?私は諦めないと…。」
私は一年生の頃を思い返す。そしてその時の気持ちは今でも変わらない。私はダイヤに手を差し伸べるも
「私は私のやり方で廃校を阻止しますわ。」
と踵を返し理事長室を後にした。
「本当、ダイヤは好きなのね。果南の事が…。」
ここにいないもう一人の顔を思い浮かべながら外の景色を見て黄昏ていた。
私、津島善子は無事学校に通い、クラスメイトと談笑している。
「そうよね!マジむかつく~よね、よね…。」
「だよね、それじゃあ!」
またねーと手を振りその場を切り抜けた私は既に気疲れで机に突っ伏してしまった。
「だはぁ~、疲れた。普通って難しい…。」
「無理に普通にならなくても良いと思うズラ~よ!」
そう言いながらズラ丸が堕天使のアイデンティティーである黒羽を私の頭にひょいと刺す。
「深淵の深き闇から、ヨハネ堕天!!」
羽を刺された事で反射的に決めポーズを取ってしまう。
「やっぱり善子ちゃんはそうじゃないと。」
受け入れてくれるのは嬉しいが下手をするとまた自爆してしまうのではないかという一抹の不安をこの時抱えた私にルビィが慌てて教室に入ってくる。
「大変…大変だよ!学校が!!」
「統廃合!!」
俺達Aqoursのメンバーはルビィちゃんからその話を聞き声を上げる。
「そうみたいです。沼津の学校と合併して浦の星高校は無くなるかもって…。」
「そんな!」
「いつ!?」
曜ちゃん、梨子ちゃんの疑問には詳しい事は分からないと言うルビィちゃんだが、来年の入学希望者の数を見て存続するかどうかを決める様だ。
「今年中にどうなるかが決まるって事ッスか…。」
そう答えた俺にルビィちゃんも頷くも下を向き俯いているメンバーが1人…。
「廃校…。」
千歌ちゃんがボソッと呟く。
「「「え?」」」
千歌ちゃんのぞっとする様な声に俺達二年生が声を上げる。無理もない、メンバーも集まりこれから皆で頑張ろうとしている時に廃校になるかもしれないというのだ。
「ま、まだ決定じゃ無いんッスよ!」
「そうだよ!これからAqoursも人気が上がればまだチャンスはあるある!」
俺と曜ちゃんが肩を震わしている千歌ちゃんを必死にフォローする。こんな所でリーダーの彼女が折れてしまったらAqoursはマジで終わりだ!Zさんも
『心が折れてしまったのではないでございますか?』
とテレパシーで俺に語りかける。だが千歌ちゃんの肩を震えは止まらず顔を上げた瞬間に…。
「来た!ついに来た!!」
“ズルッ!”
「「『は?』」」
梨子ちゃんは千歌ちゃんの発言にずり落ち、俺と曜ちゃん、テレパシーで心配していたZさんでさえも同じように疑問の声がハモる。
「統廃合ってつまり、廃校って事だよね?学校のピンチって事だよね!」
千歌ちゃんの廃校と言う文字通りの意味を俺達に聞き、三人共が頷く。心が折れてしまって楽以外の感情が欠如してしまったのかと思っていたが、思考が戻った曜ちゃんが
「心なしか嬉しそうに見えるけど…。」
と千歌ちゃんの目の前で手を振る。千歌ちゃんはそのまま部室を飛び出し周囲を一周しながら「廃校だよ~!音ノ木坂と一緒だよ~!」と叫ぶ。
「不謹慎だから止めろ!」
俺の怒号に部室の全員がギョッとするも言われた本人は全く気にする様子は無い。
「これで舞台は整ったよ!私達がこの学校を救うんだよ!!」
と部室に戻った千歌ちゃんは喜子ちゃんの手を取りながらはしゃぐ。善子ちゃんは突然の事にアワアワと狼狽えているも
「そして輝くの!あの、μ'sの様に!!」
とダンスの決めポーズの構えをとらされている。
「花丸ちゃんはどう思う?」
千歌ちゃんの突飛な行動に固まっていたルビィちゃんは聞きやすい花丸ちゃんに話を振る。
「統廃合~~!」
キラキラした顔で大賛成ですと言わんばかりのリアクションにルビィちゃんが「こっちも!?」と声を上げる。なぜこんなにも自分の学校が無くなるという状況にも関わらず不謹慎なリアクションを取れるのだろうか…。
「合併と言うことは沼津の高校になるズラね!あの町に通えるズラね!!」
そんな事を言いながらはしゃぐ花丸ちゃんに
「相変わらずね、ズラ丸…。」
善子ちゃん曰く花丸ちゃんは昔からこんな感じらしい。まあ、センサー式の水道やパソコンでテンションが上がるくらいなのだ。幼稚園の時など簡単に想像出来てしまう。
「善子ちゃんはどう思うッスか?」
俺は念のため善子ちゃんに話を振る。
「そりゃ統合した方がいいに決まっているわ!私みたいな流行に敏感な生徒が集まっているだろうし!」
またも廃校に賛成な生徒が1人追加…。
「良かったズラね~。中学の友達に会えるズラ!」
花丸ちゃんの「中学の頃の友達」と言う一言に善子ちゃんは冷や汗を垂らし、「統廃合絶対反対!!」と掌を返す。
「早っ!」
「アハハハ!」
俺の率直な感想にルビィちゃんが爆笑するも千歌ちゃんの机を叩く音に全員の気持ちが引き締まる。
「とにかく廃校の危機が学校に迫っていると分かった以上、Aqoursは学校を救うため…行動します!」
その気合いの入った一声に全員が同意する。
「ヨーソロー!スクールアイドルだもんね!!」
曜ちゃんの敬礼に続き、俺と梨子ちゃんも千歌ちゃんにサムズアップをする。
「でも、行動って何するつもり?」
梨子ちゃんの疑問に千歌ちゃんはフリーズし、
「え?」
と気の抜けた声を上げる。
「「「「「「え?」」」」」」
ダメだこのリーダー…。
翌日の放課後、私黒澤ルビィはお姉ちゃんに今日は遅くなる事を伝える為生徒会室に来ている。
「千歌ちゃんが入学希望者を増やすためにPV作るんだって…。」
「そう…。」
素っ気なく答えるお姉ちゃんだが
「分かりましたわ。お父様とお母様に言っておきます。」
日が暮れる前には戻って来いとの事だったが許しをもらい、部屋を出ようとしたルビィに
「どう、スクールアイドルは?」
と今のところ上手くやっていけているのか?と言うような質問を投げかけられる。
「大変だけど…楽しいよ!」
と答えたルビィに早く行きなさいと催促され、その場を後にした。
「内浦の良いところ?」
「そう!東京と違って外の人はこの町の事知らないでしょ?」
梨子ちゃんの疑問に私、高海千歌はこの町の良いところを知ってもらおうと思い内浦を紹介するPVを作る事にした。
「μ'sについて調べたんスけどスクールアイドルとしてランキングに登録してラブライブに出て有名になって生徒を集める。その過程でPVも作ったみたいッスよ。」
ハルキ君が補足し、今回私達が作ったPVをネットに上げて内浦の知名度を上げるという作戦だ。
「という訳で一つ宜しく!」
まずは近くの広場で花丸ちゃんとルビィちゃんに先陣を切って貰おうと思いカメラマンの曜ちゃんに合図を送る。
「いや、マルには無理ズラ…。いや無理!」
「ピッ…。ピギッ!」
花丸ちゃんもルビィちゃんもガチガチに緊張してしまい、ルビィちゃんに至っては逃げてる始末。
「見える!あそこ~よ!」
皆がルビィちゃんを探す中、善子ちゃんが目の前の大木を指差す。
「違います~~!」
ドヤ顔で指を差す善子ちゃんに広場の看板からルビィちゃんが顔を出し、舌を出す。
「おお!なんかレベルアップしてる!」
「そんな事言ってる場合!?」
喜ぶ私に梨子ちゃんがツッコミtake2に。
今度は私の実家、十千万の前で
「どうですか!この雄大な富士山、それと綺麗な海!!」
富士山、海と綺麗な絶景を写し
「更にみかんがどっさり!」
画面の下から顔を出しみかんがぎっしり詰まった箱を見せる。
「そして町には…町には…特に何も無いです!」
サムズアップをしてキッパリ答える。
「それ言ったらダメ。」
「でもカメラの下から顔出すのはいいんじゃないッスか?」
曜ちゃんのダメ出しとハルキ君の意見を取り入れながらtake3へ。
「バスでちょっと行くとそこは大都会!」
場所は沼津駅からスタートし敬礼をしながら曜ちゃんが登場。
「お店もたくさんあるよ!」
画面の下から顔を出し、商店街を紹介する。なんか下から顔を出すのモグラみたいで面白いな。
「そして…そして…。」
急な上り坂をハルキ君以外は必死に自転車で登る。
「自転車でちょっと登るとそこには伊豆長岡商店街が…。」
梨子ちゃんが息も絶え絶えになりながら説明をする。
「全然ちょっとじゃない…。」
「沼津で行くのだってバスで500円以上かかるし…。」
花丸ちゃん、ルビィちゃん、遅れて到着した善子ちゃんも死にそうな顔になっていた。
「とりあえずポカリ買ったからこれ飲んで!」
ハルキ君がポカリを買ってきて一先ず休憩し、take4。
「ここは内浦を守るストレイジ!」
今度はハルキ君が所属する、ストレイジの紹介。
今からストレイジ内での戦闘訓練を行う前にここでのPVを撮ろうとの事だったが…。
「セブンガーやウインダム!防衛ロボットが怪獣の驚異から町を守ります!」
セブンガーやウインダムにカメラを向けるも
「公開禁止だからな。削除しろよ!」
と蛇倉隊長にカメラを捕られそのシーンは削除された。
「というかハルキ…。内浦の良いところを撮るんだろ?ストレイジを写してもあんまり意味無いぞ?」
と整備長のバコさんにも言われていた。そんな中
「そうだ!今団員募集してて、学校の許可が取れたらこれを貼ってほしいんだけどどうかな?」
とハルキ君の先輩であるユカさんが一枚のポスターを梨子ちゃんに渡す。
「団員募集のポスター?えっ…!?」
そう呟いた梨子ちゃんの絶句した表情に一変し、Aqoursの皆、ハルキ君も気になって覗く。
「何なんスかこれ!?」
ハルキ君がユカさんに抗議する。そのポスターに描かれていたのは堕天使ムービーの時にハルキ君がしていたデ○メタルファッションだったのだ。
「いや~ハルキには内緒にしてたけどストレイジの隊員達の間で話題になっててさ!これをポスターにしても良いって隊長も言ってたし。」
「ダメに決まっているでしょ!?何で隊長はこれが良いって思ったんスか?」
隊長のお墨付きを貰っているから問題ないと言うユカさんの言葉にハルキ君は蛇倉隊長に視線を向けて抗議する。
「宣伝はインパクトが必要なんだよ。ただ隊員とセブンガーやウインダムを写しても皆、興味を持ってくれないだろ?」
ハルキ君は納得出来ていないのか抗議を続けているが、蛇倉隊長の
「ストレージを映すのは出来ないが、せっかく来てくれたんだ…。内部を少し見ていくか?」
と言う一言に梨子ちゃんとルビィちゃん以外の4人が
「「「「見ていきます!!」」」」
と答えAqours全員、ストレイジ内部を見学する事になった。
「未来ズラ…。未来ズラーー!!」
花丸ちゃんが特空機やパソコン機器の数々に、曜ちゃんがストレイジの制服に興奮しまくりあっという間に見学の時間は去った。
「そうだ、これ良かったらお土産に。ハルキの事も宜しくね。」
ヨウコさんからハルキ君を含むメンバー7人分のストレイジの腕章を貰ってハルキ君と別れた。
「許可が取れなくても部室には貼りまーす!」
見送ってくれるハルキ君やその上司の人達に手を振りながら宣言し私達はその場を後にした。
take5、今度は善子ちゃんが紹介したのだが…。
「フフッ、リトルデーモンの貴方…堕天使ヨハネです。今日はこのヨハネが堕ちてきた地上を紹介してあげましょう!」
善子ちゃんが仰々しい堕天使ポーズを取りながら
「まずこれが…土!!」
工事中であろう柵に囲まれている砂山を指差しながら高笑いする善子ちゃん。これからどんな凄いことをやるのかと期待をするものの
「根本的に考え直した方がいいかも…。」
と曜ちゃんの一言に
「そう、面白くない?」
と言う私に「面白くてどうするの!」と梨子ちゃんの鋭いツッコミが入り、作戦を練り直す為喫茶店『松月』に行くことにした。
「どうして喫茶店なの?」
私、桜内梨子は皆で喫茶店『松月』でPV製作の今後をどうするかを相談している中、善子ちゃんが喫茶店で話すことに疑問を持ち千歌ちゃんに理由を聞く。
「梨子ちゃんがしいたけが居るなら来ないって。」
「行かないとは言ってないわ!ちゃんと繋いでおいてって言っているだけ。」
しいたけが繋いでいる状態なら部屋に入ってくる事も無く怖くないが
「ここら辺だと家の中だと放し飼いの方が多いかも。」
と告げられ肩を落とす。
「そんなぁ…。『ワン!』またまた~。」
コーヒーを飲んでいる私に、どうせ千歌ちゃんが驚かそうと思って犬の鳴き真似をしているのだろうと半ば現実逃避をした考えをしていたが再度『ワン!!』という声に飲みかけていたコーヒーが気管に入りむせてしまう。
「ゴホッ、ゴホッ…。え…?」
振り向くと当然…犬がいた。
「うわぁ!」
ルビィちゃんの可愛いというリアクションをしているが私は「ヒッ!」と悲鳴を上げる。
「こんなに小さいのに!?」
千歌ちゃんが驚きの声を上げるも犬の大きさなど関係ない。
「その牙、そんなので噛まれたら…死!!」
欠伸をする犬の口内を見ても鋭い牙が大量に生えている。無邪気に触っている人は噛まれた時の事は何も考えないのか!
「噛まないよ~。ね、わたちゃん!」
「わたちゃん」という犬を抱き抱え顔を近づける千歌ちゃんに「危ないわよ!」と忠告する。鼻噛まれるわよ!?
「そうだ!わたちゃんで少し慣れるといいよ。」
と、あろうことか私の顔にわたちゃんを近づけてきた。
「ヒッ!!」
私の悲鳴など全く気にせずハァハァ息をするわたちゃん。
“ペロッ”
「@/%$&¥;#※」
鼻を舐められた私は声にならない悲鳴を上げトイレに駆け込んだ!
「梨子ちゃ~ん?」
「話は聞いているから、早く進めて!!」
曜ちゃんの声にそう答えながら千歌ちゃんは善子ちゃんに動画の編集の出来を聞いてみる。
「簡単に編集したけど、お世話にも魅力的とは言えないわね…。」
と、いまいちな出来だそうだ。だとしても動画編集が出来る時点で十分凄いと思うが。
「やっぱりここだけじゃ難しいんですかね?」
ルビィちゃんの疑問に唸りながら何かを考えていた千歌ちゃんが
「じゃあ、沼津の賑やかな映像を混ぜて…、これが私達の町です!って言うのはどう?」
「そんなの詐欺でしょ!!」
どうせそんな事だろうと思った。キリが良いのか悪いのか終バスが来た事により今日は終了。千歌ちゃんと私以外はバスに乗って帰ることになった。
「結局何も決まらなかったな。以外と難しいな…、良いところを伝えるのって。」
「住めば都。住んでみないと分からない良さも沢山あると思うし。」
千歌ちゃんの言っている事は今日良く分かった。誰かに何かを伝える事は簡単ではない。きっと千歌ちゃんが憧れているμ'sも苦労してPVを作ったのだろう。
「でも学校が無くなったらこういう毎日も無くなっちゃうんだろうね。」
「そうね…。」
今何気ない日常があって、皆とスクールアイドルを始めたのもこの浦の星高校があったからだ。
「スクールアイドル、頑張らなきゃ!」
千歌ちゃんがわたちゃんを離して居なくなったのを見届け、私も顔を出す。
「フフッ…。今さら?」
少し意地悪に言う私に千歌ちゃんは
「だよね…。でも、気が付いた。無くなっちゃダメだって。私、この学校好きなんだって!」
笑顔で言う千歌ちゃんに私も「うん!」とサムズアップをする。私も皆と出会えたこの学校が無くなって欲しくない。怪獣が現れ怖い世の中になりつつあるが今の千歌ちゃんと同じ気持ちなのは間違いない。今の学校に愛着があるのだろうな…と思いながら私達も自分達の家に向かって帰り始めた。
俺、夏川ハルキは千歌ちゃん達Aqoursのメンバーと別れた後、隊員達と体術の稽古を行っていた。
「チェストー!」
掛け声を共にヨウコ先輩に正拳突きをするも簡単に捌かれカウンターで顔面に回し蹴りを食らいそうになる。
「いくら先輩とはいえ、手加減しないッスよ…。」
「手加減しないって言う割には…、ずいぶん息が上がってるけど?」
手招きで来いとジェスチャーをする先輩に飛び蹴りをかますも案の定止められ、顔面に突きを入れるも背後を取りながら間接技をきめてきた。
「ふぅ…。こんなんじゃAqoursの子達に笑われるよ~?ほい、じゃあユカ、おいで?」
一撃も打ち込む事が出来ずユカ先輩と交代する。こんな所をAqoursのメンバーに見られなくて良かったと内心思うが…。
「ひ~ん。私がヨウコに勝てる筈無いじゃん!」
そう言いながら突っ込んでいくユカ先輩にヨウコ先輩は合気を使い、ユカ先輩をクルッと転がす。この人、間接技も合気も出来るのかよ…。そう思いながらヨウコ先輩を見る俺にバコさんが
「ハルキお前がやられた技、かけてみろ?」
と自分の腕を出し声をかけてくる。
「いいんスか?じゃあ…。」
俺はさっきヨウコ先輩にやられたようにバコさんの腕を逆間接に曲げるもあっさり合気道の要領で返されてしまい転倒してしまう。
「すげぇ…。どうしてそんな技を?」
他の隊員も驚嘆の声を上げる中、只の技術長じゃなかったのか…と思っている俺に「昔、ちょっとな…。」と答える。
「来るなら来るって先に言ってよ?」
私、小原鞠莉は家のベランダで松浦果南にそう伝える。勝手に入ってくると家の者が煩いのに…。と思っている私に「廃校になるって本当?」と果南が問う。
「ならないわ。でも、それには力が必要なの…。」
そう言いながら私は果南に一枚の用紙、復学届を渡す。「だからもう一度…果南の力が欲しい。」
彼女の力があれば廃校の未来を変えられる。
「本気?」
復学届を受け取りそう聞く果南に
「私は果南のストーカーだから…。」
と自虐気味に言うも
「何の為に、私が理事長として、生徒としてこの学校に戻って来たと思っているの?」
とそこだけは力強く伝えた。