ラブライブ!サンシャイン!!×ウルトラマンZ~遥かに輝き!0から1へ!!   作:ワーラー

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今回、ウルトラマンZの劇中のシーンを大きく変更しています。
神秘の力をリアルタイムで見たときは、あまりの懐かしさにテンションがハイになりました笑
今回もお楽しみください。


第14話 PVを作ろう/神秘の力 後編

私、高海千歌はAqoursのメンバーと再度PVのクオリティを上げそれを鞠莉さんに見て貰っている。

「以上。がんばルビィこと、黒澤ルビィがお伝えしました。」

淡島の水族館でルビィちゃんが締め、PVが終わる。

「どうでしょうか?」

「……。」

沈黙が続きメンバー全員に緊張が走る。皆で何度も話し合い完成させたんだ。それなりの評価はもらえるかもしれない。

「………、ハッ!」

鞠莉さんの首がカクンと動き目を覚ます。嘘でしょ?普通こんな状況で寝るの!?

「ちょっと鞠莉さん!!」

「もう、本気なのに!ちゃんと見てください!!」

ハルキ君と私が抗議するも鞠莉さんは「本気?」と私達に投げ掛ける。

「それでこのテイタラク(体たらく)ですか?」

「は?」

鞠莉さんの言葉にハルキ君は青筋を浮かべる。

「体たらく…。」

この程度って事?と思う私に曜ちゃんも梨子ちゃんも声を上げる。

「それは流石に酷いんじゃ…。」

「そうです!これだけ作るのがどれだけ大変だったと思ってるんですか!!」

“バァン!!”

そう言う二人の言葉を机を叩きながら鞠莉さんは立ち上がり「努力の量と結果は比例しません!!」と一渇する。

「大切なのはこのタウン(町)やスクール(学校)の魅力をちゃんと理解してるかデス!」

そう言う鞠莉さんの言葉にルビィちゃんと花丸ちゃんは

「それってつまり…。」

「私達が理解してないと言うことですか?」

ここまで作り上げた物を一蹴され、卑屈になりかける2人だったが

「じゃあ、理事長は魅力が分かってるって事?」

と善子ちゃんが声を荒げる。

「少なくともあなた達よりは。聞きたいですか…?」

即答する鞠莉さんに私は…。

 

 

「どうして聞かなかったの?」

理事長室を出た私達に、梨子ちゃんがさっき鞠莉さんが思う答えを聞かなかったのかを訪ねる。

「なんか、聞いちゃダメな気がして…。」

「何意地張ってるのよ?」

そう答える私に善子ちゃんが聞き返すも別に意地を張ってる訳ではない。

「それってとても大切な事だもん。自分で気付けなきゃ、PV作る資格なんて無いもん。」

「…確かに、そうッスね。」

私の考えにハルキ君も同意する。誰かの答えを教えて貰っても意味が無い。自分達で魅力を知る事が大切なんじゃないかなって…。

「そうかもね。」

「ズラッ。」

梨子ちゃん、花丸ちゃんも同意し私の家で作戦会議だと曜ちゃんが皆に声をかける。

「喫茶店だってタダじゃ無いんだから梨子ちゃんもがんばルビィして!」

「そうッスよ梨子ちゃん!!」

曜ちゃん、ハルキ君が梨子ちゃんを励ますも忘れ物をした私は部室まで取りに戻る。

 

 

部室に戻った私は体育館の舞台で1人踊っている生徒に気付き目を向ける。日本舞踊だろうか?その優雅な舞に魅了されその人の顔を見ると、なんとダイヤさんであった。

「凄いです!私、感動しました!!」

拍手をしながら誉める私に顔を赤くしたダイヤさんは「な、何ですの!」とはぐらかす。

「ダイヤさんがスクールアイドルが嫌いなのは分かってます。でも、私達も学校が続いて欲しいって、無くなって欲しくないって思ってるんです。」

スクールアイドルの事は良く思ってないのかもしれない。でも学校が続いて欲しいって気持ちはAqoursの皆もダイヤさんも一緒の筈だ。だからこそ…

「一緒にやりませんか?スクールアイドル!」

1つでも思いが同じならきっと…。そう思って誘ったのだが「残念ですけど…。」と断られてしまう。やっぱり難しいのかなと思った私だったが

「ただ、あなた達の気持ちだけは嬉しく思いますわ。」

「お互い頑張りましょう。」と晴れやかな顔で言ったダイヤさんは体育館を後にする。今まで、怒った顔しか知らなかったが優しい顔で私達の事を応援してくれる事に驚いていた。気が付くと他のメンバーも来ており、曜ちゃんがルビィちゃんに昔のダイヤさんについて聞く。

「ルビィよりもスクールアイドルの事が大好きでした。」

「初ライブの時、停電になったッスよね?その時一番に電気を復旧させようとしたのもダイヤさんだったんスよ。」

ルビィちゃん、ハルキ君も私が知らないダイヤさんについて話す。そして床に落ちていた学校存続の署名の用紙…。私はもう一度考え直して欲しいと思い、ダイヤさんを追うも「今は言わないで!」とルビィちゃんに引き留められてしまった。

 

 

 

 

私、黒澤ダイヤはまだ一年生だった時の事を思い出していた。果南さん、鞠莉さんと一緒にスクールアイドルをしていた時の事を…。

「ダイヤ…、逃げていても何も変わりはしないよ。」

私の心を読んだかの様に鞠莉さんはそう告げる。

「逃げてる訳ではありませんわ。あの時だって…。」

そうだ、逃げている訳ではない。それだけは絶対に…。

 

 

 

 

私、桜内梨子は千歌ちゃんの部屋に入るのを躊躇っている。ここまで来るのにしいたけはいなかった。いるとしたらこの部屋…。そう思い、戸を開けるも居ない事を確認し一先ずホッとする。

「それよりPVだよ。どうするの?」

善子ちゃんが今後のPVをどうしていくかも最もだが

「確かに何も思い付いて無いズラ。」

花丸ちゃんが言った通り中々良い案が浮かばない。

「今までと似たようなものだとまた鞠莉さんに『テイタラクですか~?』って言われるのがオチ…。どうすればいいんスかね~?」

ハルキ君も机に突っ伏して呟く。そんな中、千歌ちゃんのお姉さんである志満さんがお茶を持って部屋に入ってきた。

「皆で相談?」

と千歌ちゃんのベッドに腰掛けながら志満さんの問いに肯定するも「明日早いんだから今日はあんまり遅くなっちゃダメよ?」と全員に念を押す。

「明日何かあるの?」

イベントでもあるのだろうか?そう思っていた私に「海開きだよ!」と千歌ちゃんが入り口から顔を出す。そう、入り口からだ…。

「あれっ千歌ちゃん!?」

曜ちゃんが声を上げるのも無理はない。皆ベッドの中に千歌ちゃんが潜っているとばかり思ってたからだ。

「じゃあ……。」

もう遅い…。「ワン!」と声を上げ後ろを振り向くとしいたけが舌を出しながら見つめていた。

「@%$¥#※☆」

ガ○シュの顔芸に負けず劣らずの表情になる私はハルキ君の「梨子ちゃん逃げろ!!」の声にダッシュで部屋を後にし、そのまま家に帰宅した。その時私の顔を見たお母さん曰く「ギャグマンガも顔負け」との事だった。

 

 

 

 

とある緑色の空間に1人の青年が大がかりな装置に着いてあるハンドルを回す。キィキィと無機質な金属音を鳴らしながら数回ハンドルを回すと装置の排出口から3枚のメダルが落ちてくる。ゴルザ、メルバ、超(スーパー)コッヴのメダルが生成されたのを確認するとニヤリと笑う。雇った宇宙人に依頼した3体の怪獣の細胞だ。そしてコイツらと戦った経験のあるウルトラ戦士は殆どいない…。

背中に書かれている『怪研』というジャケットを翻しながら青年は左手に持ったアイテム、ゼットライザーを手にメダルをセットする。

「超古代怪獣…、超古代竜、宇宙戦闘獣…。」

呟きながらメダルをスキャンし、ライザーからも無機質な音声が流れ、

「キエテカレカレタ……。」

青年が姿を変え、合体怪獣トライキングが三津の町に降り立った。

 

 

 

“プルルルル…。”

梨子ちゃんが猛ダッシュで家に帰った後、蛇倉隊長から電話が掛かってきた。

「もしもし?…えっ!?怪獣ッスか!場所は…、三津ですね。」

復唱している俺のにルビィちゃんの「えっ…。」と言う声が耳に入る。

「どうかしたんッスか?」

隊長に少し待ってもらいルビィちゃんの話を聞いてあげる。すると…

「ルビィのお家、三津なんです…。ど、どうしよう…。」

自分の家がある町に怪獣が出た事を知りパニックになるルビィちゃんに、電話越しに蛇倉隊長が「皆に聞こえるようにスピーカーモードにしろ」と指示を出す。

「聞こえますか?ストレイジの蛇倉です。ルビィちゃん、三津の住民には避難勧告を発令しているから大丈夫だ。ハルキ、今どこにいる?」

俺とAqoursのメンバーの現在地を聞かれ、家の近くの旅館であると答えた。

「そうか…。ハルキは直ぐにストレイジに向かえ。他の皆は外に出ず、家族に連絡を取って事態が落ち着くまでその場にいる様にしてくれ。」

蛇倉隊長の指示にメンバー全員が返事をし、俺は十千万を後にした。

 

 

ストレイジに到着しセブンガーで出撃した俺は、先にウインダムで怪獣と交戦しているヨウコ先輩を発見する。ウインダムの攻撃を物ともしないタフネスと尋常ではない腕力の怪獣…。先日戦った“あの怪獣達”に匹敵する強さを持った怪獣を押さえ込む為、俺もセブンガーを駆り加勢する。

「大人しくしろ!」

“グルル…キエェェー!ギシャー!!”

羽交い締めをするセブンガーに対し3つの異なる鳴き声を上げながら怪獣はセブンガーを振り払い、機体に甚大なダメージを負ってしまった。

 

 

「3体の怪獣の力を使えるのか…。」

俺、蛇倉ショウタはストレイジの作戦室でユカと一緒に交戦している様子を見ている。

「照合するデータも無い…。セブンガーやウインダムでは歯が立たない。」

ユカが焦るのも最もだ。あの怪獣はそうそう見れるものでは無いし、元となった怪獣も3体全て強力だ。だが…

「こんな時、戦士ならどう戦う?」

ユカに気付かれない様、手の内にあった3枚のメダルを見つめながら呟く。あの怪獣と戦っている姿を実際に目にした事は無いが3枚のメダルの内、2枚は俺も良く知る戦士だ。

「なあ…、ウルトラマンダイナ、ガイア…。」

 

 

「くそう…。頑張れセブンガー!」

損傷が激しいセブンガーを動かしながら再度怪獣を取り押さえる。俺が囮になっている間にヨウコ先輩のウインダムが攻撃すれば勝てる可能性は十分あると思い、正面から密着する。メキメキと腕部が悲鳴を上げているが今の所怪獣の背中はガラ空きだ。これならウインダムが背中に致命傷を与える時間を作れると思っていた…。だが怪獣の鳥の様な頭部からレーザーをゼロ距離で食らってしまい、セブンガーは大破…。その上俺はセブンガーから投げ出され背中から地面に叩きつけられてしまった。

「グフッ…。この野郎!」

俺はゼットライザーを使って変身しようとするも腰にある“それ”が無いことに気付く。

「嘘だろ…。Zさん!!」

そう叫ぶ俺を他所に怪獣はウインダムに対し腹部の顔にある口からビームを発射し戦闘不能にしてしまった。ウインダムも武器であるミサイルを発射する為かなりの距離があったにも関わらず、あの怪獣は正確にビームを撃った。死角がない…、そう思った俺だったが突然聞こえてきた悲鳴に顔を向ける。そこには…

 

 

 

 

私、黒澤ダイヤは避難勧告を受け近くの中学校に向かって走っている。夕飯に使う醤油が切れ買い物に行った帰りに怪獣が現れ、ストレイジのロボットもあっさりと倒されてしまった事で周囲の人達もパニックになる。そんな中私の足元にある物が飛んできた。

「なんですの…、分度器?」

片方が青い分度器の様な物を手に取った時、私にツインテールの女の子とセミロングの女性が声をかける。

「見つけたよ!ウルトラマンZ」

ツインテールの女性がそう尋ねる。

「はい?」

何を言っているのか理解出来ず聞き返す私に

「それを持っている事はあなたがウルトラマンでしょ?」

そう問う彼女の言葉を理解することが出来ない。これがウルトラマンと関わりがある道具なのは何となく理解出来たが、2人の異常な雰囲気を感じた私はその場所から逃走した。

「待て!」

セミロングの髪の女性が私からウルトラマンの道具を捕ろうとする。

「は、離して下さい!」

二人がかりで奪い取ろうとするが私はツインテールの女の子の手首を捻り突き飛ばす!そしてバランスを崩し尻餅を付いた彼女の姿が変わった…。

卵の様な顔に異様に大きな目玉…まるで

「ピギャーー!怪獣!!」

そう叫ぶ私は腰が抜けてしまいその場に座り込んでしまう。正体を見られ、セミロングの女性も同じ様に姿を変えた怪獣は私にある事を告げる…。

「私達の姿を見た以上、生かしておけないな…。」

無機質な声でそう言うと何処からか取り出した銃を私に向ける。死を覚悟した私に

「チェストー!」

と聞き慣れた声が木霊した。

 

 

「ダイヤさん!大丈夫ッスか?」

ストレイジの隊服を着た夏川さんが怪獣達と私の間に割って入ってきた!

 

「お前ら…、ピット星人だな!」

そう叫ぶと夏川さんはピット星人と呼ばれた異星人?と交戦し、あっという間に銃を奪い威嚇射撃をする。

「退け!」

そう告げる夏川さんにツインテールだったピット星人は未だ町を蹂躙する怪獣に向かって何かを投げ去っていった。そして私の手に持っているウルトラマンの道具を見ると思いもよらない一言を発したのです。

「それ、俺のなんスよ。」

そう言った夏川さんの表情に嘘を吐いている様子は微塵もなかった。

「あなたがウルトラマンなんですか!?」

と思わず大きな声を上げてしまう。ハルキさんは狼狽えながら「御守りなんッスよ!」と誤魔化すも

「あの星人が、これを持っている私をウルトラマンZと誤解していたんです!!」

と告げる。そう伝えられた夏川さんは観念したのか自分がウルトラマンである事を白状した。

「すんません、黙ってて…。でもコイツだけは絶対倒しますから!」

そう宣言した夏川さんの目は力強く、私はすんなりと信じる事が出来た。

「分かりました…。頼みましたわよ!」

「オッス。ルビィちゃんは千歌ちゃんの家に皆といるから安心して下さい。後、この事は絶対秘密に!」

ルビィの安否とウルトラマンの正体について釘を刺された私はウルトラマンとなった夏川さんの背中を見つめていた。

 

 

 

『無くしかけるなんてウルトラ酷いぜ!ハルキ!!』

アルファエッジに変身した俺は小言を言うZさんに軽く謝罪をし、目の前の怪獣に意識を集中させる。

「チェストー!」

俺達は怪獣にスピードを生かした連撃を浴びせる。だが先ほどのセブンガーやウインダムの戦いでコイツのタフネスは承知している。通常の攻撃では決定打を与える事は出来ない為、ここからは出し惜しみ無く行くことにした。

「『アルファバーンキック!』」

炎を纏った両足をテコンドーの様に連続で蹴りを入れる。更に間合いが一瞬離れた隙に額のビームランプからゼスティウムレーザーを発射する。そしてゼットランスアローを瞬時に呼び出し斬撃や刺突を繰り出すも、怪獣はそれら全てを捌ききってしまい俺達の技が尽きた瞬間にある異変が起きた!

両手が変化し、右手には蟹のハサミの様な武器、左手にはまるで生物の巨大な目玉が一つ生えてきた。

「怪獣が2体増えた…。コイツ、まるで“あの時みたいな…!”Zさん!!」

俺は目の前の怪獣の変化をみて“あの時の事”を思い出す。奴も似たような事をしていた…。コイツはやっぱり他とは違う!

『焦るなハルキ!こっちもウルトラフュージョンだ!!』

そうだ…、俺達にもまだ手はある。気持ちを落ち着かせ、3人の兄さんのメダルをセットする。

 

「マン兄さん、エース兄さん、タロウ兄さん…、ウルトラマンZ(ゼーーット!!)」

 

ベータスマッシュに変身し、ドロップキックで奇襲を仕掛け合体怪獣を転倒させるも目玉からの光線やハサミで首を締め付けられゼロ距離の光線を直撃してしまう…。

“ジュワッ!”

“グルル…!ギシャー!キュルル!”

怪獣は咆哮すると同時に空中に猛スピードで飛翔し光線を乱射する。両手怪獣が付いた事により5つの光線が俺達を襲い、空中にいる怪獣にも触れられないまま地面に叩きつけられてしまった。

 

 

「どうした?お前の力はそんなもんか?」

俺、蛇倉ショウタは合体怪獣ファイブキングに手も足も出ないウルトラマンZにそう声をかける。

「まあ、こんな所でやられても困るがな…。」

ため息を1つ吐き手に持った3枚のメダルを見つめながら「戦士の戦い方ってやつを見せてくれよな!」と呟きウルトラマンZに投げ渡した。

「俺の目的の為にもせいぜい頑張れよ…!」

 

あの怪獣の猛攻に成す術もなくやられてしまっている俺達にある物が飛び込んできた。

「新しいメダル…?」

飛び込んできたウルトラメダルを見つめているが、師匠や兄さんといったウルトラマンとはまた少し違う雰囲気の戦士についてZさんに尋ねる。

「誰ッスか、この3人?」

『師匠から聞いた事がある。それは別の次元のウルトラマン…。ティガさん、ダイナさん、ガイアさんだ!』

Zさん、俺達の地球以外にもまだウルトラマンが居たのかと思いながらこのメダルを見る。ウルトラマン凄い居るんだな…。

『ハルキ、先輩達の変幻自在の神秘の光をお借りするんだ!!』

「オッス!」

そうだ、今はこの先輩達の力を信じるしかない!

 

「変幻自在…。神秘の光!ティガ先輩、ダイナ先輩、ガイア先輩!」

今までと同じように先輩達のメダルをセットする。

『ご唱和ください我の名を!ウルトラマンZ(ゼーーット!!)』

「ウルトラマン…Z(ゼーーット!!)」

神秘の光を宿したウルトラマン、ウルトラマンZガンマフューチャーが誕生した!!

 

私、黒澤ダイヤは怪獣に倒されてしまっているハルキさん…。いや、Zさんを見て呆然としていた。今までとは桁違いの力を持った怪獣にもうダメかと思ってたがZさんの体が光輝き今までとは違ったカラーリングの姿に変化していた。

「凄い…、なんて神秘的な姿なんでしょう!」

見惚れてしまったのもつかの間、空中にいた怪獣が上空から攻めてきた。上からの攻撃に対処出来なければ状況は変わらない…。私はZさんの勝利を祈る様に見つめていた。

 

「『ゼスティウムドライブ!』」

 

Zさんは全身を曲げ体を起こす反動を使って両手から赤と青の光の刃を鞭の様にしならせながら上空にいる怪獣に斬撃を浴びせた。ここからが第2ラウンドと言わんばかりに優雅に右手を伸ばしながら指を鳴らす。それはこれから始まる反撃の合図の様にも思えた。

 

 

新しい姿、ガンマフューチャーとなった俺達は光の刃を使い怪獣を撃墜する。

『さあハルキ!反撃開始だ!!』

「オッス!」

 

「『ガンマイリュージョン!』」

 

手を伸ばしながら指を鳴らすと体から3つの光が現れる。その光は3人のウルトラマンの幻となって怪獣を取り囲んだ。ガイアと呼ばれる胸にある黒いV字が印象的なウルトラマンは両手を真上から横に伸ばす動作をすると脇腹から足にかけて青いラインが入った姿に変わる。そのまま大きく振りかぶり両手を縦にスライドさせながら光線を放つ。ダイナと呼ばれる赤、銀、青の3色のウルトラマンは俺達の得意とするゼスティウム光線の様にシンプルな十字型の光線を。ティガと呼ばれる赤、銀、紫色のウルトラマンはL字の光線を怪獣の頭部、左右の武器となっている怪獣に向けてほぼ同時に発射する。3人のウルトラマンの強力な光線を受けた怪獣の各部位はボロボロになっており、この先輩達の強さに思わず舌を巻いた。

 

「『ガンマフリーザー!』」

 

次は先輩達の幻影を消し、振りかぶった右手の指先から冷気を出して怪獣を氷付けにする。そのまま魔方陣の様な物を生成し怪獣の体内に小さくなって侵入する。そして…。

 

「『ゼスティウム光線!』」

 

怪獣の体内から俺達の必殺光線を発射し跡形も無く消滅させた。

「Zさーん!」

俺達は声の主に視線を向ける。そこにはダイヤさんが俺達の勝利を手を降って讃えてくれていた。俺達は大きく頷くと大空に向かって飛び立ち、この過酷な戦いの幕は閉じた。

 

 

 

 

「アイツは勝てたみたいだな…。」

俺、蛇倉ショウタはとあるビルの窓からウルトラマンZの戦いを見ていた。まあ、これくらい出来なけりゃ困るがな…。俺の本命はここに来るとある人物を捕まえる為だ。そろそろ戻ってきてもいい頃だが…、そう思った矢先お目当ての奴が足を引きずりながらこの場所に戻ってきた。

「見ぃつけた…。俺とも遊ぼうぜ。」

俺はこの場所に戻ってきた男の喉元に刀を向けるが臨戦体制を取った“奴”は撤退をする為距離を取ろうとする。

「シャアッ!」

当然俺も予測していた為刀で袈裟斬りにしようとしたが斬撃が浅かったのか逃げられてしまう。だが“奴”は良いものを置いて逃げてくれた。俺は床に散らばったファイブキングのパーツになった「怪獣メダル」を拾う。

「ゼッパンドン以外の強力なメダルだ。コイツは追々使えるだろう…。」

そしてこの部屋にはウルトラメダルの製造法が宇宙文字で記録されており“奴”の目的が少し分かってきた。

「面白くなってきた…。アハハハ!!」

 

 

 

 

「そうッスか。ヨウコ先輩は無事なんッスね!」

俺はヨウコ先輩の安否を確認し軽い脳震盪で済んだ事に安堵する。

「ハルキさん。」

そう呼んだ声の主に顔を向けるとダイヤさんが近づいてきた。

「今日は助けて頂いてありがとうございました。」

深々とお礼をするダイヤさんに俺も「オッス!」と答える。

「凄いですね。今日のウルトラマンZ。まるで魔法使いの様な戦い方でした。」

先程の戦いを見たダイヤさんが称賛する。あの形態、今までとはかなり違った戦法だったからな。

「ありがとうございます。でも重ねて言う様ですがこの事は…。」

俺の再度のお願いをダイヤさんは笑いながら了承しており、避難所に向かう彼女を見送り俺はそのままルビィちゃん達に彼女の安否を伝えるため急いでストレイジに戻りバイクを取りに戻った。

 

 

「良かった~。お姉ちゃんは無事なんですね!」

十千万に戻った俺はダイヤさんが無事な事をルビィちゃんに伝える。

「ダイヤさん、携帯を家に置いたままだったみたいで…。」

ルビィちゃんに謝っておいて欲しいと言伝てを頼まれており、彼女にその事を伝えた。

「それにしても、今日のウルトラマンZ凄かったよね~!」

“ブッ!!”

千歌ちゃんが今日の戦いを見た感想を唐突に話し、俺は飲んでいたお茶を吹き出す。それも熱いお茶を…。

「ゴホゴホ!熱っっつ!!」

「ちょっと!大丈夫?」

俺がむせと火傷で悶えている中、善子ちゃんが背中を擦る。

「うんうん、凄かったよね!光の鞭をビュンビュン振って怪獣を叩き落としたり!」

「あとあと!指を鳴らしてウルトラマンを呼んで一斉に光線をバシュって発射したり!!」

曜ちゃんと千歌ちゃんも俺達の話でヒートアップしており

「魔方陣みたいなので怪獣の中に出入りもして超未来ズラ~!」

と花丸ちゃんも興奮気味に話しに加わる。そんな中、善子ちゃんが顔を近づけて小声である事を尋ねる。

「ねぇ、あの形態何なの?急に能力が開花しちゃったの?」

このメンバーで唯一Zさんの正体を知る彼女は俺にガンマフューチャーになった経緯を聞く。

「俺達は3つのメダルを使って姿を変えるんスけど、今回はこの形態になる全てのメダルがいきなり投げ込まれて来て…。」

変身に必要なウルトラメダルの事を簡潔に話す俺に善子ちゃんは俯きながら何かを考える。

「そうなのね…。私が言うのも変だけど用心しておいた方がいいかもね。メダルを3枚このタイミングで渡してきた“何か”は多分あなたの正体を知っているし、絶対味方とは限らないかもしれないんだから。」

善子ちゃんの助言にお礼を言いつつ俺も同じ事を考えていた。

「善子ちゃんの言うとおり一体誰が先輩のメダルを…。」

俺はふと時計を見ると20時を過ぎておりルビィちゃんを家族に会わせる為、彼女をバイクに乗せて十千万を後にする。

「ルビィちゃん、明日5時半に集合ね!」

千歌ちゃんの言うように怪獣被害の影響で海開きの準備がズレてしまったが、ルビィちゃんも行く気満々で頷いた。

「ハルキ!無事に送り届けなさいよ。」

善子ちゃんも裏ピースをしながら俺にジョークをかます。

「了解!ルビィちゃんを安全に送ります!」

敬礼をしながら返す俺に何故か曜ちゃんも笑いながら敬礼を返す。

エンジンを掛ける俺に志満姉さんが声をかけてきた。

「ハルキ君!私達夕飯まだだから戻ってきて良かったら一緒に食べる?今日はバタバタした日だったしそのまま泊まっても大丈夫よ!」

と有難いお言葉を頂戴し一泊する事も確定した。

「ねえ!帰ってきたら久しぶりにデ○エルしようよ。持ってきてね~!!」

千歌ちゃんの要望に手を挙げて答え、ルビィちゃんの家がある三津に向かって走り出す。無事三津の避難所に送り届け、また十千万に戻り千歌ちゃんと遅くならない程度に遊んで一日を終えた。

 

 

 

 

「ふああぁぁ…。」

私、桜内梨子は昨日予めセットしておいた目覚ましのスイッチを欠伸をしながら切る。元々3時半から集合だが、それが5時半になった所で眠いものは眠い。そもそも私、早起きはあまり得意では無いのに…。

「何でこんな早くから…。」

1人ブツブツと文句を言う私はベッドから落ちている掛け布団を元に戻し鏡を見る。人には言えないが寝相がかなり悪く掛け布団は毎回蹴り落ち、髪の毛は寝癖でボサボサだ。ダラダラと身支度を整えている間に眠気も引き集合場所である浜辺に向かう。

「あっ、梨子ちゃん!!」

「おはヨーソロー!」

先に着いていた千歌ちゃん、曜ちゃんが声をかける。

「おはよう。」と二人に声をかけ、浜辺のゴミ拾いを三人で始める。遅れてストレイジのTシャツとジャケットを羽織ったハルキ君も加わり私は曜ちゃんにある事を聞く。

「ねえ、毎年海開きってこんなに人が集まるの?」

「うん。町中の人が来てるよ。勿論学校の皆も!」

まだ5時半にも関わらず沢山の人が浜辺のゴミを拾っている。クラスの皆やルビィちゃん達Aqoursの一年生。ダイヤさんや鞠莉さん、淡島にいる松浦先輩も来ている。松浦先輩は船で来たのは分かるがルビィちゃんの住んでいる所って昨日怪獣が出て町の被害が今までで一番出ているそうだ。クラスメイトも三津から来ている子もこの場所に沢山居る。交通の不便や自分達の町が大変な状況であったとしても、こうして来てくれる人達を見て私は気付いた。

「ねぇ、これなんじゃ無いかな?この町や学校の良いところって…。」

千歌ちゃん、曜ちゃん、ハルキ君もハッとした顔でお互いを見る。千歌ちゃんが何かを閃いたのか高台に登り大きな声でこの浜辺にいる人達に何かを伝える。

「あの!私達は浦の星高校でスクールアイドルをやっているAqoursです!」

流石、こういう時の千歌ちゃんの行動力は凄いなと思いながら私は千歌ちゃんを見る。

「私達は学校を残す為に、ここに生徒を沢山集める為に!皆さんに協力して欲しい事があります!!」

そして今日一番の大きな声で

「皆の気持ちを形にする為に!!」

 

千歌ちゃんはここに居る人達とスカイランタンを浜辺で飛ばす事を企画する。1000個のランタンを浦の星高校の生徒で一週間かけて作り、私達が今練習している新曲に取り入れた町のPVを作る事になった!

 

(♪夢で夜空を照らしたい)

 

しっとりとした曲調とダンス、そしてサビに入り浜辺には『Aqours』の文字に並んだスカイランタンが夕暮れの空に一斉に浮かび上がった!

 

 

 

PVの撮影は大成功。私、高海千歌は夕暮れの空を見ながら呟いた。

「私、心の中でずっと叫んでいた。助けてほしい…。ここには何も無いって。」

地味で田舎で何も無い町と思っていた。

「でも違っていた。追いかけてみせるよ!ずっと…。」

その後日、私達に朗報が来る。

 

 

 

 

 

 

 




ハルキとAqoursのウルトラナビ

ハルキ 「今回紹介するのはウルトラマンティガ!」
ゼット 『三つのタイプで戦うウルトラマンティガ!先輩達の力でガンマフューチャーになれたんだ!』
ダイヤ 「ダイナやガイア、Xといったウルトラマンのピンチを何度も救い、今でも根強い人気を誇っているウルトラ戦士ですわ!」

ハルキ ゼット ダイヤ 「『「次回もお楽しみに!」』」
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