ラブライブ!サンシャイン!!×ウルトラマンZ~遥かに輝き!0から1へ!! 作:ワーラー
Zさんに変身した俺、夏川ハルキはデスドラゴに向かって走りながらその顔面に拳を叩き込む。
“シュワッ!!”
顔面にクリーンヒットしたデスドラゴはよろめきながらも殴られた衝撃を逆手に取り尻尾を叩きつける。大木に打ちつけられるような衝撃を堪えながらガラ空きになった背中に蹴りをお見舞いする俺達だったが屈強な身体を誇るデスドラゴに活路を見出だせないでいた。
『このままじゃキリが無い…。どうする!?』
「先ずはもう片方の角を狙いましょう!Zさん!!」
ユカ先輩の作戦通りデスドラゴの残った角を破壊する為俺は兄さん達3人のメダルをセットする。
「真っ赤に燃える勇気の力!マン兄さん、エース兄さん、タロウ兄さん!!」
『ご唱和下さい我の名を!ウルトラマンZ(ゼーーット)!!』
「ウルトラマンZ(ゼーーット)!!」
ベータスマッシュにウルトラフュージョンした俺達はデスドラゴの角を叩き折ろうとタックルをして密着するが数秒の組合からお互いの力比べは互角と判断し、デスドラゴの鼻先を掴み勢い良く地面にぶつける。
『ジュワッ!!』
このまま角を折ろうとマウントをとり拳を振り上げた瞬間、デスドラゴは角からの電撃と口からの火炎を同時に発射してきた。
“キシャーーーッ!!”
雄叫びを上げながら丸太の様な足で蹴り飛ばされ今度は俺達が逆に馬乗りにされる。カラータイマーも点滅し活動時間が残り僅かな時
「頑張って!立ってよ!!」
近くからの声に気づき俺達は視線を左上に向けると曜ちゃんが声を張り上げていた。
私、渡辺曜は町を破壊し尽くす怪獣に恐怖と同じ位別の感情を持ってしまっていた。
「あの怪獣、目に見える物を片っ端から壊してる。八つ当たりみたいに…。」
特空機に攻撃している時、破壊する理由も無く目についたビルなどを手当り次第破壊している怪獣に何故か同じ物を感じてしまった。規模は人間と怪獣とかなり違うが上手く行かない自分に苛立ち、人や物に当たり散らす私と町を壊す怪獣のどこが違うんだろうと思いながら…。特空機も破壊されハルキ君がウルトラマンZに変身しても未だ活路が見いだせていない。
「(ハルキ君にも謝ってもいないし、千歌ちゃんにも本音をぶつけていない…!)」
自分の伝えたい事を何一つ伝えられないまま大切な町や友達が傷つくのは耐えられないという良心に駆られ私は全速力でウルトラマンZに…ハルキ君の下に向かって走り出していた。
「頑張って!ウルトラマン!!」
ハルキ君達が戦いの邪魔にならない位置から大きく声を張り上げる。
『ジュワッ…。』
私の声に気づいたのか顔を向けるハルキ君に私は言葉を続ける。
「私には謝らなければいけない…仲直りをしたい友達と、大切な事を伝えなくちゃいけない友達がいるの!応援する事しか出来ないけど、あなたにも無事に帰ってきて欲しいから…。だから」
この後、今以上の大きな声で彼らに伝える。
「頑張って!!!!」
私の応援を受け取ったのかハルキ君達は大きく頷き、力を込めた自身の右手を怪獣の顔面に叩き込んだ!!
“キシャーッ!”
強烈なパンチでふっ飛ばされた怪獣は痛みで数秒顔を抑え、痛みを和らげようと身を屈める。この瞬間がチャンスと捉えたハルキ君達はまるで瓦割りをするように右の角目掛けて振り下ろした。
『ジュワッッ!!』
ボギッと野太い音がした瞬間怪獣の立派な角が叩き折られる。
「やった!!」
これで怪獣も満足に戦えない筈。案の定顔を殴られた時以上に苦悶する敵にハルキ君達は光線を打ち込む。
「『ゼスティウム光線!!』」
直撃を受けた怪獣は木っ端微塵になりハルキ君達ウルトラマンZは私を振り返る。
「ありがとう!」
“ジュワッ!!”
敬礼をする私にハルキ君達はサムズアップを返し空へ飛び立っていった。
戦いを終えた俺、夏川ハルキは救護班にヨウコ先輩を病院に搬送するように要請し、近くで応援していた曜ちゃんに駆けつけお礼を言う。
「曜ちゃん、さっきはありがとうございます!あの時声を掛けてくれなかったらきっと…。」
勝てなかったかも知れないと言おうとした時、曜ちゃんからジェスチャーで待ったを掛けられる。
「お礼を言うのは私の方。ありがとう、町を守ってくれて。それと…」
数秒口籠った彼女が意を決して謝罪をする。
「昨日は酷いこと言ってごめんね…。」
涙を溜めながら謝る曜ちゃんに俺も同じ様に謝罪をする。
「俺の方こそ、すみません…。人の気も考えずに心無いことを言って。」
お互いに仲直りをした時、曜ちゃん自身があの怪獣と同じ様に思えてしまった事を告白される。昨日は俺に、今日は物に当たってしまった自分とデスドラゴが重なってしまった事に…。それを聞いていたZさんが彼女に伝えてほしい事があるそうなので俺が代弁することになった。
「人間の悪い心や感情が怪獣を生み出してしまう事があるみたいッス。ここからは俺の考えなんスけど、そういった感情は誰でもあって皆が怪獣になってしまうかもしれない…。」
Zさんの先生はそういった可能性を大きく秘めてしまう中学生を学校の先生として教えていた事も知った。でも…
「素直に本当の気持ちを伝える事、それが怪獣にならない秘訣なのかもしれないッスよね。」
ちょっと説教臭いかも知れなかったけど曜ちゃんも普段の様な明るい笑顔で俺の肩を叩く。
「かもね!千歌ちゃんと後で話したい事もあるから、その時は本音をぶつけるように頑張ってみるよ。」
そう言った曜ちゃんに俺はサムズアップを送り、残った事後処理をする為ストレイジに戻る事にした。
「ハルキ君には言ったものの…。」
怪獣騒動から家に帰り色々考えて見たものの千歌ちゃんにどう伝えていいのか分からず気がつけば夜9時を回っていた。
「本音を伝えるって、何言えば良いんだろう…。」
千歌ちゃんに壁ドンして梨子ちゃんと私のどちらが大事か問い詰めたり、か弱い女の子を装い自分の事は余り好きじゃないよね?と問いかけたり。終いにはセイウチの着ぐるみを着て千歌ちゃんに告白するという馬鹿丸出しの思考をしてしまい、頭がショート寸前であった。もう考えても仕方ないしこのまま寝るかと思いながらベッドにダイブしたその時、枕元に放り投げてあった携帯から電話が鳴る。
「(梨子ちゃんから…?)」
一瞬躊躇してしまうも私は電話を受け彼女と話をする。
「もしもし、何かあった?」
「ううん、怪獣がまた出たって聞いて心配だったのもあるけど…曜ちゃんが私のポジションで歌う事になったって聞いたから。」
恐らく情報の出処は千歌ちゃんだろうなと推測を立てていると、梨子ちゃんから今回のピアノコンクールで急にポジションを変更になった事について謝られる。
「ううん、全然…。」
「私の事は気にしないで…。2人でやりやすい形にしてね。」
そう言ってくれるのは嬉しかったけどもう私が千歌ちゃんに合わせる事を伝えようと一瞬言い淀む。
「無理に合わせちゃダメよ曜ちゃんには曜ちゃんらしい動きがあるんだし。」
その言葉に私はすっかり自身を無くしてしまっていた…。この時間、この段階で自分らしさを求めてしまってはラブライブに間に合わないんじゃ無いかと思っているから…。
「千歌ちゃんも絶対そう思ってる。」
「そんな事無いよ……。」
梨子ちゃんの助言を否定した私の言葉は強がりなんかじゃない。自分の本音だった…。
「千歌ちゃんの隣には梨子ちゃんが一番合ってると思う。だって…千歌ちゃん、梨子ちゃんがいると嬉しそうだし…梨子ちゃんの為に頑張るって言ってるし……。」
私は涙声になりながら、梨子ちゃんを見る千歌ちゃんの顔を思い出し、千歌ちゃんが言っていた言葉を伝える。
「…そんな事思ってたんだ。」
自分が梨子ちゃんに嫉妬をしている事を察せられたのか、はたまた呆れられたのかはこの時の私には分からなかったが今度は千歌ちゃんが梨子ちゃんに話していた事を伝えられる。
「前話してたんだよ?曜ちゃんの誘いをずっと断ってきて、ずっとそれが気になってるって…。」
そうだ、中学も高1の頃も一緒に何かをする事は無かった。
「でもスクールアイドルは絶対曜ちゃんとやりきるって!」
それを聞きしばらく話した後に家の外から私を呼ぶ声が聞こえ窓を開ける。そこには…
「千歌ちゃん!?どうして…?」
練習着を着た千歌ちゃんが2階にいる私に大きく手を振っていた。
「練習しようと思って!」
この時間から練習と思いながらも千歌ちゃんは一層の事大きな声で伝える。
「考えたんだけどやっぱり曜ちゃん、自分のステップでダンスをしたほうがいい。合わせるんじゃ無くて、1から作り直した方がいい!曜ちゃんと私の2人で!!」
それを聞いた私は玄関を飛び出し千歌ちゃんに視線を合わせない様、背を向けて彼女の服を手探りで触る。
「汗びっしょり…。どうしたの?」
その問に笑いながら千歌ちゃんが答える。
「バスは無いし志満姉も美渡姉も忙しいし、ハルキ君もまだストレイジに居るみたいだし…。」
だからって私の家まで相当な距離なのに自転車で来るなんて馬鹿すぎる…。
「それに曜ちゃん、何かをずっと気にしてたっぽかったから居ても立っても居られなくて…。」
自分の事をこんなにも思う親友が居る大切さを実感した私は今まで堪えていた大粒の涙を零してしまう。
「やっぱり馬鹿だ…馬鹿曜だ……。」
大切な親友が居るにも関わらす、誰かに嫉妬し心を荒ませていた自分が心底馬鹿馬鹿しかった。私は千歌ちゃんに泣きじゃくり、落ち着きを取り戻した後からは今までとは比べ物にならない速度と質でステップを完成させた。千歌ちゃんに合わせていた時よりも断然良い物に、私も千歌ちゃんも嘘偽りの無い満面の笑顔で…。
ラブライブ当日、本来は舞台裏で手を重ね、円陣を組むものだが今回は外でハルキ君も合わせて行う事にした。
「さあ行こう、ラブライブに向けて!私達の第1歩に向けて!!今、全力で輝こう!!!」
「オッス!」
ハルキ君の声に皆が頷き
「Aqours!」
「「「「「「「「「サーーンシャイン!!」」」」」」」」」
この会場に居るシュシュとリストバンドを付けた9人と東京の梨子ちゃんの手が同時に振り上がった気がした。
(♪ 想いよひとつになれ)
ライブをしている最中、梨子ちゃんと話した事を思い出す。なんでスクールアイドルなのか、スクールアイドルじゃなければならなかったのか…。それがあの時やっと分かった。千歌ちゃんにとって輝く事は自分1人だけじゃ無く、誰かと手を取り合い皆で一緒に輝く事。私や梨子ちゃんや、普通の皆が集って1人じゃとても作れない大きな輝きを作る…。その輝きが学校や聴いている人に伝わって広がって、繋がっていく。
それが千歌ちゃんがやりたかった事。スクールアイドルの中に見つけた…輝きなんだ!
ハルキとAqoursのウルトラナビ!
ハルキ 「今回紹介するのは破壊暴竜デスドラゴ!屈強な身体と大きな角を持つ怪獣だ!」
Z 『角と口から電撃を発射する怪獣で今回の話では口からは火炎攻撃と少し変更があったぞ!』
曜 「ウルトラマントリガーやウルトラマンデッカーを電撃攻撃と角で追い詰めた怪獣で、エピソードZではウルトラマンZと戦った怪獣だよ。トリガーではアキト隊員が復讐と、大切な約束を思い出すエピソードで現れた始まりの怪獣の異名で通ってるんだって!」
ハルキ 「次に紹介するのはウルトラマンメビウス!地球人との友情を熱い炎に変えて戦ったウルトラ戦士ッス!」
Z 『俺に戦いを教えてくれたウルトラ凄い先生で、ウルトラマンタイガ先輩の兄弟子もあるんだ!』
曜 「GUYSのメンバーと一緒に強くなって最後にはウルトラ兄弟にも選ばれた戦士だよ!別の世界ではティガやギンガの様な沢山のウルトラ戦士と戦ったんだ!!」
ハルキ、Z、曜 「『「次回もお楽しみに!!」』」