ラブライブ!サンシャイン!!×ウルトラマンZ~遥かに輝き!0から1へ!! 作:ワーラー
ラブライブ予選当日Aqours9人と俺、夏川ハルキは一足早く東海地区予選会場前に来ている。
「むっちゃん達来てないね…。」
「多分ここで合ってる筈なんだけど…。」
「あっ、来たッスよ!!」
待ち合わせ場所に来ないむっちゃん達を心配してか千歌ちゃんと曜ちゃんがソワソワする中、遅れてきた3人と浦高の生徒数人が来たことを2人に伝える。
「ゴメン、ちょっと道に迷っちゃって…。」
謝罪するむっちゃんに曜ちゃんがこのメンバー以外は来ていないのかと問いかける。
「それなんだけど…。」
俯くよしみちゃんを見てこれ以上は来ない事を察した俺達。今日集まったメンバーはざっと14、5人でありAqoursのメンバーは少し肩を落としてしまう。
「仕方無いわよ。夏休みの予定もある筈だし…。」
「それに3年生に至っては受験勉強もあるズラ…。」
善子ちゃん、花丸ちゃんが俺達に余り気を落とすなと励ます。だが、むっちゃんがよしみちゃんとさつきちゃんの顔を見合わせ…。
「「「皆〜!準備は良い?」」」
その掛け声と共に大勢の浦高の生徒が駆け寄って来た!!
「全員で応援するって!!」
俺達Aqoursのメンバーが驚いた顔で固まってるのを見たむっちゃんが、悪戯が成功した子供の様な笑顔を向けサムズアップをする。
「ありがとう!これなら絶対、浦高の魅力が伝わる!!」
千歌ちゃんが代表してお礼を言い、よしみちゃんとさつきちゃんが
「私達は客席から地球一、いや宇宙一の応援をしてみせるから!」
「浦高の力を他の観客に見せてあげてよ!!」
とエールを送る。
【はい!!】
俺達も気合が入った返事を返し、千歌ちゃん達はステージ衣装に着替える為、会場の更衣室に向かって歩を進めた。
『ハルキ、千歌達は大丈夫だよな…?』
Zさんがソワソワしながら俺にAqoursが今回のラブライブで良い結果を残せるかを聞いてくる。
「それは俺にも分からないッス。でも信じてますから!Aqoursは今日の為にこれまで頑張ってきたんだ。それに今日は俺やZさんだけじゃない、学校の皆も応援してくれている。」
信じましょうよとZさんに言いながら俺はクラスの皆と客席に向かうことにした。
「実はまだ、信じられないんだ。今こうしてここに居られる事が…。」
私、黒澤ルビィは控室で自分の胸の内を花丸ちゃんに明かす。
「おらもズラ…。高校に入った頃は正直、ルビィちゃんと中学の時みたいに図書室で本を読みながら3年間を過ごすんだろうなとばかり思ってて。スクールアイドルとして大きなステージに立つ事なんて夢みたいズラ……。」
同意見だと返す花丸ちゃん。ルビィもスクールアイドルは好きだけど、自分がステージに立つ姿なんて想像はしなかった。性格を考えても、お姉ちゃんが本当にスクールアイドルとして活動をして、それを終えてしまった時に自分なんかが出来る筈が無いと殻に籠もっていただけだった。
「何馬鹿な事言ってんの!?今こそがリアル、リアルこそが正義よ。」
緊張し、卑屈になりかけているルビィと花丸ちゃんに善子ちゃんが活を入れ思いっきり抱きしめる。
「ありがとうね…。ここで歌えるのも堕天使を受け入れてくれたAqoursの、2人のおかげよ。さあ、後はスクールアイドルとなってステージで堕天するだけ!浦高の皆の為にも、一緒には立てないハルキやZの為にも……やるわよ!!」
「うん!」
「黄昏の理解者ズラ!」
ルビィも花丸ちゃんも力強く善子ちゃんに返事をする。3人何かしら自分に自信が持てないタイプかもしれない。でも“この3人と”Aqoursならきっと今の自分を変えられるんじゃないかと確信していた。
「行くわよ、堕天使ヨハネとリトルデーモン!ラブライブに…!!」
「「降臨ッ!!」」
善子ちゃんの掛け声と共にルビィはハルキさんがライザーを掲げるポーズを、花丸ちゃんはZさんの光線ポーズを取り、控室を後にした。
私、松浦果南はダイヤと客席からステージを見ながら話をしている。
「高校3年になってからこんな事になるなんてね……。」
「全くですわ。誰かさんがしつこいおかげですわね。」
ダイヤの返しにこの場に居ない鞠莉には感謝してると笑いながら言うと
「感謝するのは私だよ…。」
と、さっきの会話を聞いていたのか鞠莉も会話に加わってきた。
「果南とダイヤが居たからスクールアイドルになって、ずっと2人が待っててくれたから諦めずに来られたの。」
私が突っぱねても突っぱねても折れずに誘ってくれたからこそ、ここまで来れた…。鞠莉が何処かで諦めていたらスクールアイドルを再びやり直す事も、今の様に笑いながら他愛の無い話をする事も無かった筈だ。
「あの時置いてきた物を……もう一度取り戻そう。」
「勿論ですわ!」
「当然デス!」
3人でハグをし、気持ちを1つにする私達。2年前以上に強い絆で結ばれた私達 なら最高のパフォーマンスが出来る筈だ。
私、高海千歌とハルキ君以外の2年生がステージ裏で1年生と3年生を待っている時、梨子ちゃんが今の自分の状況を感慨深そうに話していた。
「不思議だな…内浦に引っ越して来た時は、こんな未来が来るなんて思ってもみなかった。」
「千歌ちゃんが居たからだね!」
梨子ちゃんは元々作曲とスランプを抜け出す事を目標にしていたが今ではAqoursに必要なメンバーだ。彼女と同じ様に、本当なら水泳部だけを2年生になっても続けていたであろう曜ちゃんも同意をする。
「それだけじゃ無いよ。ラブライブがあったから、μ’sが居たから、スクールアイドルが居たから。曜ちゃんや梨子ちゃんやハルキ君が居たから今私達がここに居るんだと思う。」
曜ちゃんや梨子ちゃんを誘い、ハルキ君も協力してくれたのが始まりだったけど、その前から憧れのμ’sやこれまでの先人たちがスクールアイドルというバトンを繋いでくれたから…。夢も目標も無い普通怪獣から少し脱却出来たんじゃないかと実感している。
「これからも色々な事があると思う。嬉しい事ばかりじゃ無くて、辛くて大変な事も沢山あると思う。でも私はそれを楽しみたい。全部を楽しんで皆と進んで行きたい!それがきっと輝くって事だと思うから!!」
決意した様に答える私はその言葉の意味を改めて思い返す。怪獣が現れ、理不尽に町が壊される世の中になっている。今の学校の現状がこれから始まるライブの結果によっては変わらないかもしれない。嬉しい事より困難な事の方がずっと多いかもしれない。でも挫けていても何も変わらないんだ。
「そうですわね!」
「11人居るし!」
ダイヤさんと鞠莉さんも同意し、他のメンバーも皆が集まり大きな0を作る。ハルキ君とZの分を私と梨子ちゃんが1つづつ追加をし
「11人だけじゃ無い……。行くよ?」
力強く準備はいい?と皆に問い0を1に変えてステージに繫がる扉を開く。そうだ、11人じゃない…。今日は浦の星全校生徒の思いを背負っているんだ!!
私達Aqoursが浦の星を知ってもらう為に選んだ手段…、ミュージカルだった。
「今日は皆さんに伝えたい事があります!それは…私達の学校の事、町の事です!!」
私のこの言葉を皮切りに話を始める。
「Aqoursが生まれたのは海が広がり太陽が輝く内浦という町です。小さくて人もそんなに居ないけど、海には沢山の魚がいて一杯みかんが採れて…温かな人で溢れる町。その町にある小さな学校が浦の星高校。そして今ここに居るのが……全校生徒!!」
客席でカラフルなブレードを灯している場所を指差し、今日の為に来てくれた皆を紹介する。全校生徒は100人未満…。この学校以外に生徒数が少ない高校が幾つあるのか分からない。
「そこで私達はスクールアイドルを始めました。」
「秋葉原で見たμ’sの様になりたい…、同じ様に輝きたい!でも……」
曜ちゃんが私のスクールアイドルを始めたきっかけを語る。高1の春休みに初めて見た衝撃と、自分が本当にやってみたいと思った素直な気持ちだった。
「作曲が出来なければ、ラブライブには…出られません!!」
ダイヤさんがビシッと指を差しスクールアイドルの最初の関門である作曲が必要だと突きつける。音楽の教科書を持ち出し、何とかなるでしょうと楽観視していたけどあの時の曜ちゃんは若干顔が引き攣っていた。
「そんな時、作曲の出来る少女…梨子ちゃんが転校して来たのです!でもでも…?」
「ごめんなさい!」
謝罪をする梨子ちゃんと、ガーンと擬音を発しながらずっこける私と曜ちゃんの小芝居に観客の皆が爆笑する。このシーンと同じ様に当時のハルキ君も転けていたのだ。
「東京から来た梨子ちゃんは、最初はスクールアイドルに興味が無かった。東京で辛い事があったから…。でも!」
「輝きたい!!」
私も梨子ちゃんも何かを目標に輝きたいという共通点。それがあったからこそAqoursが始まったのだと今だから思うのだ。
「その思いは梨子ちゃんの中にもあった。そして…。」
「オラ、運動苦手だし…。」
「ルビィ、スクールアイドルは好きだけど人見知りだから…。」
「堕天使ヨハネ!ここに降臨!!私の羽を広げれる場所は何処……?」
曜ちゃんに続き、今度は花丸ちゃん達1年生が登場する。3人共がそれぞれの悩みを持ちながら、加入してくれた。一番大切な事は出来るかではなくやりたいかどうか…。1年生だけでは無く、これは私自身にも改めて言い聞かせた言葉だったのかもしれない。
「こうして6人になった私達は歌を歌いました。町の皆と一緒に…。」
「そんな時、私達に東京のイベントに出ることになった。」
多くの人達に私達の町を知ってもらい、廃校の危機にある学校を救いたいと思って決行したPV制作。最初は魅力を理解していない為に難儀したが身近にいる人達皆の街が大好きだという事に気付き、スクールアイドル運営委員会の目に止まったのだった。
「未来ズラ〜!」
「人が一杯!!」
「ここが魔の都、東京!!」
「ここで歌うんだね…。頑張ろう!!」
当時と同じ様に1年生が東京の感想を口にする。皆が皆、翌日に行うライブの為に英気を養い、曜ちゃんが全員の気持ちを引き締める。
「でも、結果は0……。最下位。私達を応援してくれた人は0…。」
私の後に他のメンバーも0を口にする。
「スクールアイドルは厳しい世界…。」
「そんな簡単では無かったのです。」
ルビィちゃんと花丸ちゃんがスクールアイドルの現実を改めて伝える。PVが評価され、知名度も上がり、これなら優勝出来ると天狗になっていた私の鼻っ柱がボッキリ折られたその時の結果…。
「辞める?辞める、千歌ちゃん…?」
私の耳元で追い打ちをかけるように曜ちゃんが囁く。私達の実力など無いも同然のパフォーマンスや上位の結果に入っても尚、悔しさに震えるスクールアイドルからも罵倒され皆の気持ちがバラバラになる寸前だったあの日…。
「悔しい…!私、やっぱり悔しいんだよ!0だったんだよ!?悔しいに決まってるじゃん!!」
あの時程本気で悔しいと思った事は生まれて初めてだった。自分の中で輝きたい、熱くなりたいと思ったものに出会ったのに何も成し遂げていないのだから。
「その時、私達に目標が出来ました。」
「0から1へ!!」
「0のままで終わりたく無い。」
「とにかく前へ進もう。」
「目の前の0を1にしよう!」
梨子ちゃんに曜ちゃん、そして1年生が私達の決意をお腹の底から口にする。皆が悔しい思いをし、本気で今よりも上を目指したいと思ってくれたからこそ、ここまで続いているし感謝もしている。ストレイジのヨウコさんから貰った腕章に“0から1へ”と刺繍を施した物を今でも部室のホワイトボードに貼っている。その日の決意を忘れないように!
「そんな時、新たな仲間が現れました!」
「生徒会長の黒澤ダイヤですわ!」
「スクールアイドルやるんだって?」
「hallo Everybody.」
梨子ちゃんに続き今度はダイヤさん、果南ちゃん、鞠莉さんがビシッ!とポーズを決める。
「以前スクールアイドルだった3人はもう1度手を繋いで、私達は9人になりました!!」
果南ちゃんと鞠莉さんがお互いを思い合うが故のすれ違いを乗り越え、今のAqoursが勢揃い。そして梨子ちゃんは自分が乗り越える壁を、私達は初めてのラブライブに臨む事になった。
「こうしてラブライブ予備予選に出た私達。結果は見事突破!でも入学希望者は0…。」
ラブライブと学校の現状は別物だと言わんばかりに私達の間に0が立ち塞がる。
「忌まわしき0…。」
「また私達に突きつけられたのです…。」
善子ちゃんが言うように忌まわしく、呪いのように現れる0…。
「私達は考えました。」
「どうしたら前へ進めるか…。」
「どうしたら0を1に出来るのか…。」
果南ちゃん、ダイヤさん、鞠莉さんが苦悩する。先代のAqoursと始まりは違えど廃校を救いたいと考えていた私達。
「そして…、決めました。」
あの時から悩んだ末に私が…私達がたどり着いた結論は!!
「私達は」
「この町と」
「この学校と」
「この仲間と一緒に」
「私達だけの道を歩こうと…。」
「起きる事全てを受け止めて」
「全てを楽しもうと!」
「それが…輝く事だから!!」
曜ちゃんから鞠莉ちゃんが私達の結論を伝える。ライブの前に私自身が口にした様に、どんなに辛いことが起こってもそれを受け止めて楽しむ気概を持つ事だった。ハルキ君やZを含めた11人がAqoursでは無い。私達の浦の星高校全員含めて、この学校のスクールアイドルなのだから!!
「輝くって楽しむ事。あの日、0だったものを1にする為に!」
私達に立ち塞がる物が0ならそれを乗り越える為に存分に足掻いてみせる。
「さあ行くよ?1!!」
「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」「9」
そして…
「10」
全校生徒が高らかに10を叫ぶ。
完全なアドリブにステージにいるメンバーが1本取られたと笑う中、今度こそ私のあの掛け声をこれまでで1番の声量で言う。
「今、全力で輝こう!0から1へ!!Aqours…。」
【サンシャイン!!】
(♪ MIRAI TIKET)
そしてラブライブが終わり高校の入学希望を見た所、何と1人規模者が居ることが判明した。たった1だがされど1。今までの壁を乗り越えた事を実感し、私達はそれぞれの家に向かって帰ってゆく。
私達が0から作り上げたものって何だろう…?形の無いものを追いかけて、迷って、怖くて、泣いて…。そんな0から逃げ出したいって思っていた。でも、いつも心に灯る光がこの11人でしか出来ない事が必ずあるって信じさせてくれる。私達Aqoursはそこから生まれたんだ!!まだ叶えたい夢の一歩しか踏み出せていない…。だからこそ私達の物語を叶えてみせると改めて決意を胸にしたのだった。
ハルキとAqoursのウルトラナビ!
ハルキ 「今回は2人紹介するッスよ!最初は帰ってきたウルトラマンこと、ウルトラマンジャック!」
Z 『ゼロ師匠と同じくブレスレットを強力な武器にして戦ったんだ!』
千歌 「ウルトラ5つの誓いをウルトラ兄弟が守った地球人に残した戦士で、その言葉は後続の防衛隊にしっかりと受け継がれているんだって!」
ハルキ 「お次は、ウルトラマンコスモス!」
Z 『コスモスさんは相手を癒やしたり、天気を操ったり様々な能力を使うウルトラマンだ!』
千歌 「優しさのルナ、強さのコロナ、勇気のエクリプスを使い、沢山の怪獣を助けた戦士だよ。」
ハルキ 「敵とも分かり合おうとする優しい気持ちを常に持ったウルトラ戦士…。この作者の友人が大好きなヒーローらしいッス。」
ハルキ、Z、千歌 「『「次回もお楽しみに!!」』」