ラブライブ!サンシャイン!!×ウルトラマンZ~遥かに輝き!0から1へ!!   作:ワーラー

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第38話 メダルいただきます 前編

俺、ウルトラマンZはハルキと気持ちが合わなくなった事に頭を悩ませていた…。

この間までいい感じにやれてたのに…。

「ああっウルトラモヤモヤする。何なんだこの気持ちは……。」

自分の気持ちが処理しきれないがハルキの事が自分以上に気になる。どうしたらいいんだろうか………。

 

 

俺、夏川ハルキは学校の体育館で筋トレをしている。

ストレイジではグルジオ・ライデンとの戦いが終わり、ストレイジでは緊急でキングジョーのメンテナンスが行われている最中だろう。

「91.92.93.94.95ッ……!!」

梨子ちゃんがカウントして、もう少しで腕立て伏せ100回に到達する時に

「よっ!元気にしてるか?」

「ヨウコさん!」

ヨウコ先輩の声にビックリした梨子ちゃんが声を上げ中断されてしまう。

「いやぁ、休養を取れって言われて凹んでるかと思いきや元気そうじゃん。」

ヨウコ先輩の言う通り、俺はグルジオ・ライデンとの戦闘後、蛇倉隊長から数日の休養を命令された。

「オッス…、でもモヤモヤしてて……。」

「そっか、まあ立て続けに色々あったもんね。」

休養を取れと言われても休んでいるだけでは物足らない。体じゃなく気持ちの問題な事は自覚しているし、蛇倉隊長はそれを見抜いての休養を取らせたのだと命令された時に考える。昨日はヨウコ先輩もゆっくり休めと言い、今日は手に持った大きなレジ袋を渡し「オーバーワークはするなよ~。」と言い残し体育館を後にした。

「梨子ちゃん、もうそろそろ切り上げるから部室にある財布とバイクの鍵を取ってきてくれないッスか?」

今日は家まで送るッスよ?と言った所、了承してくれた事で部室に入っていく。俺は時間短縮の為、先に体育館の電気を切り、ストレッチを始めようとした時に背後に人の気配がした為振り向く。

「(誰も居ない…。)」

ヨウコ先輩も帰り、Aqoursのメンバーは俺の様子を最後まで気にしてくれた梨子ちゃんしか残ってい無い筈だ。そして俺の背中を何者かが触り振り向くと……。

「………!?怪獣ッ!!」

暗くて分かりにくいが全身が錆色の体に大きな口、触覚の先に目玉が付いた人型の怪獣が力無く立っていた。

「お腹…空いた………。」

「えっ?喋った!?」

随分可愛らしい声で喋り、人を襲う様子は無さそうな印象を持ったその怪獣は何か匂いを嗅ぐ様な仕草をする。そして……

「…な、何か凄い嫌な予感が………。」

怪獣の目線の先には俺の腰にあるメダルケース…。クンクンと鼻?を鳴らしながら俺に接近してくるソイツは我慢の限界が来た様に俺のメダルケースを奪おうとしてきた。

「うおっ!何だお前!?」

以外にも力が強い怪獣を引き離す為に俺も必死の抵抗の末突き飛ばす。だが腰のキイキイと鳴る違和感に視線を落とす。

「(ケースが空いてる……!)」

最悪の事態を想定した俺は怪獣の顔、正確には口元を見ると……。

「お金ッ!いただきます!!」

“ジャラジャラジャラッ!!”

「うわああああああああッッッッ!!!!」

メダルが9枚食われてしまった……。

 

 

「こんばんは!ボク、カネゴンって言います。」

ハ「あっ、どうも。夏川ハルキッス。」

「桜内梨子です…。」

律儀に自己紹介をした怪獣、カネゴンに対し、俺と梨子ちゃんも返す。が…

「…じゃなくて!何で食べちゃったの!?“あれ”は食べ物じゃ無いよ!?」

「何食べたの…?」

ピンと来てない梨子ちゃんに

「メダルだよ!!メダル!!」

と血相を変えて説明する。

「えっ!?ちょっと大丈夫なの?」

梨子ちゃんも事の重大さを理解したのか慌ててるも

「だって、お腹が空いて死にそうだったんだもん…。ボクね、お金が食べ物なんだ!」

と能天気に答えるカネゴン。

「メダルだっての!いいから早く出して!!」

俺はカネゴンの口をこじ開け嘔吐させようとするが頭を齧り付かれて失敗してしまう。

「しゃあっ!!これで吸い出してやるッ゙!」

「い、嫌だ!怖い怖い!!」

「大丈夫、お餅と同じだから。詰まった時には掃除機で吸い出すのが一番なのよ!」

怖がり、逃走するカネゴンを掃除機を持った梨子ちゃんと一緒に体育館を駆け回るも、それを奪われまたも失敗…。

「ならこれだ!」

「くっ……アッハッハッハ!!」

「メダル、磁石で引っ付くの?」

梨子ちゃんのツッコミに堂々の無視をし、磁石の引力を使い、強引にメダルを出そうとするも、カネゴンが暴れる為失敗……。

「……はい吸って〜。吐いて〜。ハルキ君もやるッ!!」

「これ便秘に効くからね。一気に出してしまいましょう。はい吸って〜吐いて〜。」

「吸って〜、吐いて〜〜。吸っ……おっとっとっと!!」

便秘解消のヨガで無理矢理出す事を決行し、梨子ちゃんから冷めた目で見られたが一応実施。だがカネゴンがバランスを崩した事で俺と梨子ちゃんも共倒れこれで3連続失敗し打つ手が無くなってしまう。

「あああっ!どうしよう!!落ち着け俺〜〜〜っ!?」

作戦が失敗し、頭を抱え蹲る俺に

「あのお金、そんなに大事な物だったの…?」

とカネゴンが尋ねる。

「メダルね?ウルトラメダル。」

「オッス!Zさんから貰った大切な物なんだ!!」

説明をするとカネゴンが思い出すように

「Zさん…?もしかしてあれかな…、胸にZって書いてある大っきな人?」

と俺に聞き、知ってるのかを聞く。

「さっきメダルを食べた時、バババッと頭の中に見えたんだ!ハルキが、ウルトラマンZってやってた。」

知り合いかを聞かれ

「まあ、知り合いっていうか…。」

「まあね……。」

若干ドヤ顔になる俺と、同意する梨子ちゃんにカネゴンは頭に?マークを浮かべていた。

「ウルトラマンZはM78星雲、光の国から地球に来た正義のヒーローッス。」

Zさんの事を説明し、カネゴンが何で俺がZ(ゼーーット!)って叫んでたのかを聞く。

「最初は俺と一緒に戦ってたんだけど怪獣にやられちゃって…。」

「ええっ!?」

カネゴンが俺とZさんがゲネガーグに敗北した話に驚くも一緒に戦う事を決めた事を話す。

「最初に変身したのはアルファエッジ。ゼロ師匠、セブン師匠、レオ師匠の3人のメダルで変身するんだ。」

「師匠多くない?」

アルファエッジに使う師匠の話の多さにカネゴンは突っ込むも説明を続ける。

「俺も思った…。得意技は秘伝の宇宙拳法。俺も空手やってるからこの姿が一番動きやすいんだ!」

「素早い攻撃を活かしてこれまで色んな相手を倒してきたわよね〜。」

俺が一番動きやすい形態を話しつつ、梨子ちゃんもこれまで多くの怪獣を倒してきた事を補足する。

「って事は…ハルキ、ウルトラマンなの?」

カネゴンの中にあった疑問に梨子ちゃんがズッコケかけるが、俺は「まあ、半分はそうかな〜。」と答える。二人で一人だし…。

「凄い!ハルキ、ウルトラマンなんだ!!」

テンションが高くなるカネゴンを俺は宥めるが咳払いをした梨子ちゃんが強引に話を変えるのだった。

 

 

 

 

「そ、そうだ。ハルキ君がウルトラマンになった日の翌日に私はこの学校に転校してきたのよね〜。」

私、桜内梨子はウルトラマンZの話に興奮するカネゴンの気を逸らすためAqoursの始まりを話す事にした。

「(ナイス梨子ちゃん!)」

カネゴンに気づかれないようにハルキ君と互いにサムズアップを交わす。

「あの頃はピアノのスランプになってた所を千歌ちゃんがしつこくスクールアイドルに誘ってきて…。」

「俺がその度に何度も梨子ちゃんに謝ってさ。」

千歌ちゃんが誘う、私が断る、ハルキ君が謝る、曜ちゃんが引きつった笑いを浮かべるループを何度も何度も繰り返すが、作曲の為に海に潜り、“海の音”を聞くことが出来た!

「ピアノに向き合う切っ掛けを作ってくれた千歌ちゃんと曜ちゃんと一緒にスクールアイドルを結成して、最初は学校でライブをする所から始まったのよね。」

スクールアイドルとして輝くためにもファーストライブをする事になった私達だったが

「理事長の鞠莉ちゃんも無理難題を出してくれたよなって思ったッスよ。体育館を満員にしなくちゃいけないのに、俺達の学校の生徒、100人前後しか居ないんスから。」

ハルキ君がこの時の最大の試練に苦い顔をする。廃校寸前の学校の体育館を満員にする事は生半可な事では無かったが、千歌ちゃんの熱意に感化された私達は折れる事無く準備を進めていった。

「マネージャーのハルキ君と4人で練習して、チラシも配って成功させるって思ってたのに、当日は大雨で人数も全く集まらなくて…。その状況で停電だからね!?」

ダンス練習やチラシ配りと、やれる事を全てやり、当日に臨んだが、悪天候で人も居ない状況、ブレイカーも落ちる三重苦に陥り心が折れそうになったけど…

「でもハルキ君と、ライブを見に来てくれたストレイジの隊員さん達が電力を復旧させてくれて、千歌ちゃんは歌い続けたからこそ最悪な状況を打破できたのよね。」

「今考えたら人が居ない理由が先走って15分前に始めたのが原因だったッスからね。俺達全員、時計を気にして無かったのがビックリだったッスよ?」

「いやいや、満員になる前提でステージでライブする気だったからね。でもこのファーストライブが成功して私達二年生4人でAqoursが始まったの。ううん、Zも含めて5人でね。」

ハルキ君とあの時の事を思い出しながら笑い合う。カネゴンも

「凄い!スクールアイドル楽しそう!!」

と興味を示してくれたけど、突然お腹を抑え呻き始めた。

「どうした?」

「なんか…苦しい……。」

心配するハルキ君と苦悶するカネゴンを見ながら、メダルを食べた事で食当たりを起こしたのでは無いかと思った私だったがカネゴンの大きなくしゃみと共に3つの“何か”が勢いよく口から飛び出した!

「痛って〜〜え!」

“何か”がハルキ君の目にクリーンヒットし悶絶するがその正体を見た私が彼に目視させる。瞼を抉じ開けて……。

「おお!メダルだ!!」

痛み対する苦痛とメダルを取り戻せた事に対する喜びが混ざり、形容し難い表情になっていたが、吐き出されたメダルがゼロ・セブン・レオのメダル3枚だけな事にハルキ君は疑問を持つ。

「もしかして、ハルキ君がZの事を話したからよ!きっと。」

アルファエッジに使用するメダルの事と、特徴を話した事で回収出来たとするなら他の2つの姿のエピソードを話せば事態が解決するのではないかと提案すると、早速次の説明に入ろうとハルキ君は気合を入れる。しかし……

「お〜い、ハルキ居るか?」

体育館の入口で蛇倉隊長の声が聞こえ、私の心臓が止まりそうになった!

「隊長!?マズイ!カネゴン動かないで、喋らないでよ!!」

ハルキ君はカネゴンに動かない事を伝え、店員の営業スマイル宜しく蛇倉隊長に挨拶をする。カネゴンが蛇倉隊長に怪獣と認知されたら終わりだ……!!

「どうだ、休養は取れてるか?デカイくしゃみが聞こえたけど…。」

気さくな笑顔でハルキ君と会話する蛇倉隊長に

「オッス!まだ花粉飛んでるのかな…?」

とカネゴンのくしゃみをゴリ押しで通す。

「(そんな時期はもう過ぎたじゃない!?)」

そんな春の時期の症状を今になって出すのかと思っていたが

「そうか、お大事にな。」

と蛇倉隊長の天然?発言にズッコケそうになりそうになる自分をどうにか抑える。

「あと、あれは…何だ?」

「(ヤバい……!?)」

蛇倉隊長がカネゴンに疑問を持ち、ハルキ君が焦って私にアイコンタクトを送る。そして私は咄嗟に

「寝袋なんです!ハルキ君、時々これに頭を入れて寝てるんですよ~!!」

「(うわぁ~、カネゴンの口にガッツリ頭入れてるじゃん…。仮にもスクールアイドルなのに…………!?)」

寝袋の体でカネゴンの口を無理矢理開け、実演をする私。ハルキ君の内心は知らないが普段全くしないような冷めた視線を私に向けていた…。

「そ、そうか…。まあ早めに帰れよ。あんまり2人で長居すると色々と噂されるぞ?」

噂されると言うワードに私とハルキ君の顔が赤くなるが後ろめたい事はしてない事は語気を強く言った事で蛇倉隊長は了承してくれた。どうやら様子を見に来てくれたらしく、差し入れでお菓子を渡してくれて体育館を後にするのだった。

 

 

 

 

「あれ良いな…。」

俺、蛇倉ショウタは寝袋…否、カネゴンを思い出しながら呟いた。アイツは無害な怪獣だから排除する理由は無いと思い、俺もストレイジの戦力を思い返す。

「セブンガー、ウインダム、そしてキングジョー。漸く怪獣を倒せる所まで来たか。」

ここまでの戦力を揃えるのに苦労したと思いつつ、現戦力最強のキングジョーの活躍を期待する。

「特空機3号、キングジョーストレイジカスタム。元々の性能が高い宇宙ロボットがベースなだけに桁違いの能力だ。」

ウルトラセブンやギンガ、エックスとこれまでウルトラマンを苦戦させたロボット怪獣の代表格だ。

「この調子で開発が進めばその内ウルトラマンを超える力も…。」

その為の1歩がこの機体だ。それと同時に懸念材料も多いがな…

「もっと頑張って貰わないとな……。」

 

 

 

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