しゅんとしてるモザイクかわええ
真っ白な世界だ。
何もない。
誰もいない。
特徴がないんだ。
そして俺はここに見覚えがある。
むかつくのっぺり顔野郎のいる世界だ。
いつきても、何も変わってない。
椅子とか用意してくれたらいいのに。
ってか……
ヒトガミいなくね?
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よくよく探したらいました。
ってか封印されてました。
きっと時間軸が違うんだろうなぁ。
「…誰のせいで封印されたと思ってるんだい」
サーセン
「……はぁ。誰かここから出してくれないかなぁ。狭いなぁ。苦しいなぁ。」
フヒヒ。
いい気味だぜ。
そこで大人しく世界を維持してろ。
「…ひどいじゃないか。君をあんなにも気にかけてあげた恩人を裏切って。神様を裏切るとか良くないと思うんだけど?」
我が神はただ一人!
ロキシー神だけだ!
ふざけるな!
「…」
ごめん。
俺がふざけたわ。
でも実際、ギース戦は実力差が紙一重だったよな。
奇跡に奇跡が重なったから今俺は笑っていられるんだ。
お前もよく頑張ったと思うよ。
「…嫌味かい」
卑屈なやろうめ。
素直に喜べよ。
「…君、一体どうやってここまで来たんだい?もうボク、そんな力無いんだけど。」
え、うそ。
お前に呼ばれたかと思ってたんだけど。
えぇ来たくなかったなぁ。
嫁とキャッキャうふふしてたかったなぁ。
「…ボクさ、ちょっと暇なんだよね。話し相手になっておくれよ。」
お、おう。
なんかお前らしくないだけど。
大丈夫?
本気で心配になってきた。
「…龍神とその配下どもにボコボコにされたんだ。もうかつての自信なんてどこにもないよ。」
そ、そうか。
まぁやる事ないし聞いてやるよ。
「…そうかい。」
「…君、活字にエロスなんてないと思っているだろう?認識を改めたまえ。文字はエロい。」
これは悪い夢なんだろうか。
急にいやらしさの集合体、ヒトガミがとち狂った。
頭が痛い気がする。
早く目が覚めるのを祈るばかりだ。
「…や、全部聞こえてるからね。神様に対して失礼すぎないかな。」
なにお前、性欲あるの?
「…当たり前じゃないか。一体ボクのことをなんだと思っていたのさ。神様だって完璧じゃないに決まっているだろう。」
たしかにお前は自称神様のくせに、導くべき俺たちの人生をめちゃくちゃにするのが楽しいクソ野郎だもんな。
お、そう考えると腑に落ちるぞ。
「…ボク最近メンタルボロボロにされたばっかなんだけど。気遣ってよ。」
ちょっと言い過ぎかもな。
悪かった。
で、活字がなんだって。
「…もう一度いうけどエロスを文字にして写し出した官能小説を侮らないほうがいいってことさ。試しに読んでみなよ。世界観が変わるよ。」
なんだよ"世界観が変わる"って。
…いたなぁ、この本読めば世界観変わるって年に3回ぐらい言ってた世界観変えられまくってる人。
お前意外と影響されやすい感じ?
「…ほら、既に文字を侮ってるじゃないか。最後の助言だ。よーくお聞きなさい。お店で試しにえっちな本を手に取ってみなさい。すれば、君の世界は更なるステージへと進むことができるでしょう。」
でしょう
でしょう
でしょう
でしょう
でしょう
でしょう
いやちょ、まてよ。
おい!
エコーがウゼェ。
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目の前には封印されてるヒトガミがいました。
元の世界に戻ってないんだけど。
戻せよ。
「…ボクにはもう力は使えないと言ったばかりだろう。久しぶりにやってみたかったんだ。助言ごっこ。」
えぇ。(困惑)
「…そんな顔しないでおくれよ。でも懐かしいだろう。君がボクを信じてた時のことを思い出すと。」
まぁ色々あったしな。
辛かったこともあったけど今じゃいい思い出だよ。
「…別の未来のボクもやってくれたよねぇ。ロキシーを殺したただけ満足しちゃうなんて。そのせいでこっちのボクは大変だというのに。」
まぁそうだな。
老デウスのおかげだな。
シルフィもロキシーもエリスとも一緒になれて。
そのかわりあいつはボロボロになって、頑張ったのに寿命が足りなくて。
お前のせいだからな。
はぁ。
「…」
いつになったら目が覚めるんだろうな。
「…さぁいつまでだろうね」
実は知ってたり…
「…しないね」
ですよねぇ。
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目が覚めた。
気分は最悪だ。
吐き気がする。
突然だった。
いつも通り仕事して、嫁と寝て。
目が覚めたら白い世界だ。
最近、ヒトガミなんて言葉聞かなかった。
不意打ちなんてあいつらしい。
封印されてんの見るのニ回目なんだよな。
今回はしょんぼりしてたし。
その割には、話してる内容がおかしかった気がするけど。
なんだっけ。
確か…官能小説がエロいだのなんだの」
「何がエロいの?ルディ」
やべっ、声に出てた。
「いやさ、さっきヒトガミと話してたんだよ。そしたら活字を甘く見るなって。」
「えぇ!ヒトガミ!あのヒトガミ?オルステッドさんに報告しなくていいの?」
そうだな。
報告、連絡、相談。
大事なほうれんそう、だ。
「じゃあ、事務所に行ってくるよ。」
「わかった。気をつけてねルディ。帰ってきたら何一つ隠さずに教えてね。なにも教えてくれないのヤダよ、ボク。」
あらやだ、拗ねフィ可愛い。
「了解」
途中で本屋寄ろうかなぁ、と考えつつオルステッド様がいるであろう事務所に向かった。
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報告行ってきました。
ヒトガミって発しただけで殺気が溢れ出てました。
怖かったです。
そのあとずっと、社長申し訳なさそうにしょんぼりしてて可愛かったな。
ヒトガミと話したこと一言一句間違えずに伝えたんだけど、内容が内容だったからすっごく恥ずかしかった。
野郎まさかこれを狙ってたんじゃねぇだろうな。
…嫌らしい笑い声が聞こえてきそうだ。
この後家族にも報告かぁ。
気が滅入るぜ。
うん、絶対ヒトガミぶっ潰す。
ハッピーエンドにたどり着けるように頑張らないとな。
みんなが笑って暮らせる、そんな未来に俺はしたい。
結局本、買いました。
なんか読むと想像が膨らむんだ。
それがいい感じに刺激になって。
この手の作家は言葉のチョイスが素晴らしい。
いいお買い物だったな。
後でクリフとザノバにプレゼントしよう。
ニシシ。