無言のフィッツ。
口数が少なく、無詠唱で魔術を発動させることからその名がついた。
シルフィエット・グレイラット。
ルーデウス・グレイラットの妻だ。
フィッツ、シルフィエットそのどちらもボクの名前だ。
まぁ、いまはもうフィッツの方は使ってないけど数年使って愛着がついちゃったしね。
ルディが男だったから守護術師フィッツは男になったようなもんだし、なんかルディと繋がれてる気がして。
割と好きな名前だ。
もちろんシルフィエット・グレイラットも"ルディのもの"って感じで好きだけど。
閑話休題
現在グレイラット家緊急会議が開かれている。
「で、どうしたのよ急に。何かあったの?」
「そうですね。何か問題でもあったんですか?」
「落ち着きたまえ諸君。これは重大ミッションだ。落ち着いて聞くように。」
んんっ…ちょっと変な感じだ。
ルディの緊張したときのクセがうつったみたい。
「実はリリがこんな物を作って。」
どよーん
私は二人に見えるように杖を出す。
「何ですかこれ。真っ黒ですね。」
「何よこれ。ちょっとやばそうな雰囲気がするわ。」
うむうむ。
まぁそう思うよね。
「じつはこれリリが作ったの。こども装置って言うんだって。ここのボタンを押すと、押した人が子供の姿になるって。」
「すごいわね。」
「えぇ。これは驚きました。でもこれをどうするんですか?」
よくぞ聞いてくれました。
「子供ルディみたい人〜」
「……っ」
「……」
ふむふむまだ押しが足りないようだ。
「弱くてちっちゃいルディと一晩一緒になりたい人〜」
そー
そー
おっと、手が上がったね。
しょうがないよね。
ルディうまいもん。
勝ちたいよねそりゃ。
「うむ、良い心がけだ諸君」
「どうやって使わせるつもりですか、それ。」
そういえばどうしようかな。
考えてなかったや。
「寝てる間に押せさせたらいいのよ」
なんと!
「たしかにそうですね。そうすれば一発です…
けど、それじゃぁルディかわいそうじゃありませんか?」
まぁちょっとやりすぎかもね。
「そうだね。じゃあ寝ぼけてる間におさせよう!そうすれば問題ないんじゃない?」
「そうしましょう!」
「……本当にそれでいいんですか?」
おっと、今更考え直すのはよくないんじゃないかなぁ。
これは飴をぶら下げなくては。
「ショタルディ…」
「……っ」
どうだ。
「わかりました。起きているなら意識ありますもんね!きっと大丈夫ですよ!」
手をパタパタさせてる。
可愛い。
「ちなみに明日はルディお休みもらってまーす!存分に楽しもう!」
うんうん、二人ともニヤニヤしてる。
「よし!そうと決まれば寝室に行くぞー!!」
賽は投げられた。
作戦開始だ。
そういえば効果はどれぐらい続くのだろう。
リリが起きてから聞こう。
きっとブエナ村時代のルディは可愛いに違いない。
ルディより早く起きるのが最初の一歩だ。
がんばるぞ!