INFINITE・THE WORLD   作:ZZZ777

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今回で3人の罰則を決めます。
いったいどうなるのか...

今回もお楽しみください!


職員会議

三人称side

 

 

1年生クラス対抗戦で違反行為を行った鈴、箒、セシリアの3人をジュウオウザワールドに変身した操が倒してから約1時間後。

会議室には十蔵を始めとした教員が殆ど揃っていた。

今いないのは、世界各国への説明を担当している教員だけだ。

教員達が集まっている理由は単純明快。

違反行為を行った3人への処分を決めるためだ。

 

 

「ふぅ...」

 

 

説明担当の教員が戻ってくるまで会議は開始できない。

その為、十蔵は軽く息を吐きとある事を考え始めた。

 

 

(全く、今年はトラブルが多いですね...これも、門藤君と織斑君が入学したからですね)

 

 

そのとある事とは、まだ4月だというのに立て続けに起こっているトラブルについてだった。

 

 

(門藤君は巻き込まれているというのに、律義に私に謝罪をしている...申し訳ないです)

 

 

十蔵は操が巻き込まれているだけなのに責任を感じている事に、申し訳なく感じている。

思わずため息をつく。

 

 

(...門藤君は、もう成人してますからやはり物凄く落ち着いて、しっかりしています。しかし、あの戦い方...如何考えても戦い慣れています。まるで、10年ほど前から戦っているかのように...篠ノ之博士とも関わりがあるようですし、何やら波乱な人生を送っているようですね)

 

 

十蔵がそう考えた時、会議室の扉が開く。

 

 

「すみません、遅れました」

 

 

そうして、説明担当の教員が戻って来た。

その事を確認した十蔵は

 

 

「いえ、気にしないで下さい。では、空いている席に座って下さい」

 

 

と指示を出す。

 

 

「分かりました」

 

 

指示をされた教員は、そのまま空いている席に座る。

その事を確認した十蔵は頷き、口を開く。

 

 

「それでは、これから緊急職員会議を開始します。まず初めに、今一度状況整理をします。山田先生、お願いします」

 

 

「はい、分かりました」

 

 

十蔵に指示された真耶は席から立ち上がる。

それと同時に、会議室のディスプレイにアリーナで戦っている鈴とジュウオウザワールドの映像が映る。

 

 

「1年生クラス対抗戦、1回戦第一試合。1組対2組、門藤操君対凰鈴音さんの試合中、違反行為が発生しました。1組生徒、篠ノ之箒さんとセシリア・オルコットさんがアリーナに乱入。門藤君に攻撃しました」

 

 

ディスプレイに映っている映像は、まさに箒とセシリアが乱入してきたものになっていた。

 

 

「この2人は、2組のピットからアリーナに乱入してきています。その為、凰さんが事前にピットに2人を招き入れていた可能性が高いです」

 

 

映像はいったん巻き戻り、2組のピットへのアップ映像に変わる。

確かにそこから箒とセシリアが乱入しているのを全員が確認した。

 

 

「その後、3人は門藤君と交戦。そのまま門藤君によって倒され気絶しました」

 

 

映像はスキップされ、ジュウオウザワールドがジュウオウザバーストを発動した場面になる。

キューブウルフを模した弾丸が3人に直撃し、爆発。

そして黒煙が発生し、その中からボロボロのISを身に纏った3人が出て来る。

ここで、映像は止まる。

 

 

「甲龍、ブルー・ティアーズ、打鉄のダメージレベルはCでした」

 

 

真耶のその言葉に、教員たちは驚く。

ダメージレベル。

その名の通り、ISが受けたダメージをそのダメージごとに分けて表す事。

ダメージレベルCはスクラップギリギリという程までダメージを受けていた事を表している。

たった1人でIS3機をダメージレベルCまで追い込んだという事に教員たちは驚いているのだ。

 

 

「以上です」

 

 

「山田先生、ありがとうございました。着席してください」

 

 

「はい」

 

 

報告が終わった真耶は十蔵の指示に従いそのまま着席する。

真耶が着席したタイミングで、ディスプレイの映像は消える。

それを確認した十蔵は頷き

 

 

「それでは、次に凰さんとオルコットさんの処分について2人の本国から連絡が来ています。榊原先生、お願いします」

 

 

と1人の教員に指示を出す。

 

 

「はい、分かりました」

 

 

指示をされた教員...榊原菜月は席を立つ。

そうして、ディスプレイには2枚の書類が映る。

 

 

「先ず、中国からの連絡の内容です。『この度我が国の代表候補生が違反行為を働いたことは、大変申し訳なく、迷惑を掛けたことをここに謝罪する。そして凰代表候補生についての処分だが、基本的にはそちらの指示に従う。我々の要求が飲まれるのなら、凰代表候補生を帰国させたうえで、代表候補生資格剥奪も含めた処分検討をしたい』との事です」

 

 

菜月のその言葉に、何人かの教員は難しそうな表情を浮かべる。

このまま簡単に国に返せるわけが無いと考えているのだろう。

そう考えるのは当然の事だ。

 

 

「続けます。次にイギリスからの内容です。『オルコット代表候補生が今回起こした違反行為、本国としても憤りを覚えている。オルコット候補生の処分に関してだが、本国としては専用機返還、並びに代表候補生資格剥奪を行いたいと考えている。そちらの都合次第だが、オルコット候補生を帰国させたい』との事です」

 

 

「.....」

 

 

菜月の報告を聞きながら、千冬は難しい表情を浮かべていた。

 

 

(一夏...何処でそんな力を.....)

 

 

千冬はそんな事を考える。

 

 

(一夏、何でお前は私を否定する?そんなものでは無く、春十のように私と同じ力を使うべきなんだ...)

 

 

「榊原先生、ありがとうございました。着席してください」

 

 

「はい」

 

 

千冬が身勝手な事を考えていると、十蔵は菜月に着席の指示を出し、そのまま菜月は座る。

 

 

「それでは、報告も終了したので、3人の処分についての話し合いを始めます」

 

 

十蔵が改めてそう言うと、会議室内の空気が変わる。

十蔵は軽く咳払いをして言葉を発する。

 

 

「先ず、オルコットさんについてです。現段階では、彼女は7月の臨海学校直前までの停学処分、そしてイギリスの要請通り帰国してもらう事を想定しています」

 

 

「学園長、何故臨海学校直前までの停学なのですか?」

 

 

十蔵の言葉に、1人の教員が手を上げながら質問する。

十蔵はその教員の方を見て頷くと説明を開始する。

 

 

「先ず、今回の違反行為はかなりの重罪です。しかし、死亡者や怪我人もおらず、器物損壊なども起こっていません。それに、オルコットさんはイギリスが資格剥奪の意思を表明しているとはいえ代表候補生です。そう簡単に退学処分には出来ません」

 

 

「な、なるほど...」

 

 

「その為一先ずそこまでの停学とし、臨海学校での態度によってその後の判断をしようと思います」

 

 

十蔵のその言葉に、教員たちは納得した。

 

 

「反対意見やその他の意見はありますか?」

 

 

十蔵は教員にそう質問するが、誰も挙手をしなかった。

だが、千冬は

 

 

(オルコットが停学!?オルコットは春十と仲が良いからなるべく庇いたいが...今の私では無理だ。停学明けに何とかまともになっている事を願うしかない...)

 

 

そんな事を考える。

誰も言葉を発しない事を確認した十蔵は再び話し出す。

 

 

「では次に凰さんについてです。彼女もオルコットさん同様、停学処分にして中国に帰国してもらおうと考えているのですが...」

 

 

「他に何か問題でもあるのですか?」

 

 

十蔵が言いよどむと、1人の教員がそう質問をする。

十蔵はため息をついてから説明をする。

 

 

「凰さんは、2組のクラス代表になる際に、ティナ・ハミルトンさんを脅して交代させたらしいのです」

 

 

『な!?』

 

 

その言葉を聞いた瞬間、十蔵と真耶以外の全ての教員が驚愕の声を発する。

それはそうだろう。

代表候補生でもある彼女が、まさか脅迫を使ってまでクラス代表を交代させていたのだから。

 

 

「そ、それは本当なんですか!?」

 

 

1人の教員がそう質問をする。

十蔵は頷いてから

 

 

「話を聞く限りでは、確かにそう言う情報が入って来ています。間違いないですよね、山田先生」

 

 

と言葉を発する。

話題を振られた真耶もしっかり頷く。

 

 

「はい、間違いないです。職員会議前にハミルトンさんに確認をしましたが、確かに脅されたとの事です。ですが、凰さんへの聞き取りは出来ていません」

 

 

そうして、真耶はそう発言をする。

 

 

「.....凰への確認は、担任である私が担当します」

 

 

ここで、2組担任のクレア・ロードが手を上げながらそう言う。

 

 

「クレア先生、よろしくお願いします」

 

 

「分かりました」

 

 

十蔵はそんなクレアに調査を頼み、クレアはしっかりと頷く。

 

 

「それで凰さんの処分ですが、いったんは停学処分としますが、中国による処分が決まったのち退学処分を取ります」

 

 

十蔵のこの言葉に教員の殆どが頷く。

 

 

(馬鹿な...凰が...鈴音が退学!?そうなったら春十が....クソ!如何にかして学園に残せないものか...)

 

 

だが、その殆どではない教員...千冬はそんな事を考える。

 

 

(クソ!何故全員私の邪魔をする!私は一夏を取り戻し、春十を含め全員で暮らしたいだけなのに!)

 

 

「この脅迫に関しては、後で中国にも伝えます。クレア先生、そこまでお願いできますか?」

 

 

「お任せください」

 

 

クレアがしっかりと頷いたので、十蔵も頷き返す。

 

 

「反対意見やその他の意見はありますか?」

 

 

千冬が1人でそんな事を考えているあいだに、十蔵がそう全員に呼びかける。

反対意見は出ず、千冬は唇を噛み締める。

 

 

「では、最後に篠ノ之さんです。篠ノ之さんは、篠ノ之束博士の妹という事で、退学処分等にしたら国際IS委員会が横槍を入れて来るのは考えるまでもなく分かります」

 

 

十蔵がそう言うと、教員の何人かが顔をしかめる。

その言葉に納得したからだろう。

 

 

「なので、篠ノ之さんもオルコットさんと同じ期間の停学処分にしたいと思います。反対意見やその他の意見はありますか?」

 

 

十蔵はそう全員に質問をするが、誰からも反対意見は出なかった。

 

 

「では、今回違反行為を働いた3人への処分はこれで決定です」

 

 

『はい』

 

 

十蔵の言葉に、千冬を除く全員がしっかりと頷く。

 

 

「それでは、これで緊急職員会議を終了します。各自、自分の仕事を再開してください」

 

 

十蔵がそう指示を出すと、教員は続々と会議室から職員室に戻っていく。

 

 

「.....」

 

 

そんな中、千冬もフラフラと職員室に戻っていく。

 

 

「はぁ...」

 

 

十蔵はそんな千冬を見ながらため息をつく。

 

 

「織斑先生、あなたは何がしたいのですか?」

 

 

十蔵は、自身以外誰もいなくなった会議室でそう言葉を口にする。

 

 

「教員だというのに、まるで我儘な子供のような雰囲気...生徒よりも子供っぽいとはどういうことですか...」

 

 

十蔵はそう呟くと、学園長室に戻っていくのだった...

 

 

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操side

 

 

「~~♪」

 

 

現在時刻は、夜の7時。

俺は寮の自室で晩御飯を作っていた。

今日のメニューは豚の生姜焼き。

もうキャベツの千切りはお皿に盛り付けてあるので、後は今焼いているお肉を盛りつければ完成だ。

 

 

「...これでOK!!」

 

 

そのお肉も焼き終わったので、しっかりとタレと絡まっている事を確認してから俺はお皿に移動する。

俺はそのままそのお皿を机に持っていく。

その後茶碗を取り出して、炊飯器から白米を茶碗によそう。

そうしてその茶碗も机に持っていく。

そして麦茶が入ったコップとお箸も持っていく。

 

 

「さて、いただきます!」

 

 

俺はそのまま晩御飯を食べ始める。

教員寮に最初っから家電が揃ってて本当に良かった。

 

 

「.....あの3人の処分は、まぁ妥当なのかな?」

 

 

俺は夕ご飯を食べながら、違反行為を働いた3人について考えていた。

何故俺が知っているかと言うと、職員会議を終わらせた山田先生がわざわざ教えてくれたからだ。

本当にいい先生だ。

 

脅迫なんてことをしたんだ。

凰鈴音が退学なのは当然だろう。

それに、篠ノ之箒とセシリア・オルコットも停学。

それに加えセシリア・オルコットはイギリスが代表候補生資格剥奪の意思を示しているとか。

これで停学明けには今回みたいな事件は起こらないな。

 

 

「ご馳走様でした」

 

 

そんな事を考えていたら、夕食を食べ終わった。

俺はそのまま食器類を洗う。

 

 

「...もう直ぐGWか。釣りに行こう!」

 

 

大和の学芸会での発表の手伝いでごたごたしてたから出来てなかったし、こっちの世界に来てからもしていない。

久しぶりにのびのびと釣りをしよう。

あ、そうだ!

親睦の意味を含めて何人かと一緒に行こうかな?

でも、23歳の男が数人の女子高生と一緒に釣りに行くのは...

いや、ここで行動しないと駄目だ!

みんなもGWの予定は入れ始める頃だろうし、明日にでも何人かに声を掛けてみよう!

と、俺が明日からの予定を考えていると、

 

♪~~~♪~~~

 

と、スマホが着信音を鳴らす。

このスマホは、俺がドイツ国籍を取得した際にラウラ達が買ってくれたもの。

正直年下の女の子たちに買ってもらうのは心がいたかったが、俺が元々持ってるスマホはこっちの世界じゃ使えないから仕方が無い。

そう言えばごたごたしててラウラ達に連絡して無いな~

そんな事を考えながら俺がスマホの画面を見る。

お、これは...

 

 

「はい、もしもし。操です」

 

 

『あ、みっちゃ~~ん!!束さんだよ!!』

 

 

通話に出た瞬間、大きな声でそう俺の名前を呼んでくる。

そう、通話の相手は束さんだ。

 

 

「た、束さん...鼓膜が...」

 

 

『あ、ごめんごめんみっちゃん』

 

 

「いや、大丈夫ですけど...それで、何か用ですか?」

 

 

俺がそう聞くと、束さんは話し始める。

 

 

『いやぁ、みっちゃんに謝ろうと思って』

 

 

「謝る?何でですか?」

 

 

束さん、何かやらかしたっけ?

 

 

『ほら、束さんの愚妹がみっちゃんに迷惑かけたのに、罰が軽かったでしょ?それって、絶対に束さんが関係してると思うんだ』

 

 

「あ、ああ。でも、それは仕方ないんじゃないですか?」

 

 

今が4月末で臨海学校が7月の始めだからその期間の停学はそこそこ重い処分では?

俺はそんな事を考えているが、束さんは納得していないみたいだ。

...待て!

 

 

「っていうか、何でその事を知ってるんですか!?」

 

 

『ふふん、束さんに分からないことなど無いのさ!』

 

 

ぐ、チョッと納得してしまったじゃないか。

 

 

『それで、今度私は全世界に向けて、篠ノ之箒に何をしても手を出さないって声明を発表する事にしたんだ!』

 

 

「おお、つまり、また万が一篠ノ之箒が違反行為を働いても、今度は退学くらいの処分が出来ると?」

 

 

『YES!いやぁ、みっちゃんは理解が早くて助かるぜ!』

 

 

束さん、あなた女性なんですからその言葉遣いは...

まぁ良いか。

束さんだし。

 

 

『時期は多分、愚妹の停学が終わったところらへんにすると思う!』

 

 

「了解しました」

 

 

まぁ、万が一臨海学校で何かしようと思ってても、このメッセージがあれば行動できないか。

 

 

『じゃあ、伝える事は伝えたから!通話終わるね!』

 

 

「もうですか?」

 

 

『うん、束さんは世界から逃亡してる身だからね。あまり長い時間通話できないんだ』

 

 

「なるほど」

 

 

確かにそうか。

 

 

『んじゃあね!バイビ―!!』

 

 

「はい、さようなら」

 

 

ここで、通話は終了した。

 

 

「...じゃあ、釣り堀でも調べようかな」

 

 

そうして、俺は検索アプリを開き、釣り堀を検索する。

お、ここ初心者でも行きやすいな!

良し、誰かを誘う事に成功したらここに行こう!

 

 

 

 




今回は、こういう罰則にしました。
これで良かったかな?

次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!

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