INFINITE・THE WORLD   作:ZZZ777

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遂に、みんな大好き?なあの人が!

今回もお楽しみください!


天災の襲来

三人称side

 

 

薄暗い部屋の中で、唯一光るモニターのディスプレイ。

その前には、1人の女性が座っていた。

その女性は頭に機械のウサミミを着けていて、胸元が大きく開いたエプロンドレスを着用していた。

そう、この女性こそがISの開発者の篠ノ之束だ。

 

 

「えっと、確かエネルギーが確認されたのはここら辺だったはず...」

 

 

束は、唐突に確認されたエネルギーの事を調べていた。

 

 

「このエネルギー反応が前に確認されたのは、いっくんがいなくなっちゃった時か...」

 

 

束はそう呟くと、ディスプレイの隣に置いてある写真立てに視線を向ける。

そこには、幼い一夏の写真があった。

 

 

「いっくん、何処に行っちゃったの...?」

 

 

束は心配そうな表情でそう呟く。

そう、束は幼少期から虐められていた一夏の事を唯一気にかけていた。

みんなが一夏の事を虐め、姉である千冬が一夏の話を聞かなかった中、束だけは一夏の味方でいた。

 

 

「お、映像来たね」

 

 

束はそう呟くと、ディスプレイに視線を戻す。

そう、束はエネルギー反応があった所を確認するためにドローンを飛ばしていたのだ。

 

 

「ん~と...特に変わった所は無いかなぁ?」

 

 

束はドローンを操縦しながらそう呟く。

だが、とある崖のふもとで行われている事を見た瞬間に動きが止まる。

ディスプレイには、ISを身に纏った女が銃を発砲して、別の軍服を着た女がそれを被弾してしまった映像が映っていた。

 

 

「この女...私の可愛い可愛いISで...」

 

 

束は、自分の発明品であるISで人を傷つけているこの女の事を許せないようだ。

だが、特に撃たれた人の心配をしていないあたり、束らしい。

そんな束の表情は、直ぐに驚愕のものへと変わる。

崖の上にいた謎の人物が女の手からアサルトライフルを吊り上げるとそのまま交戦を開始。

ISを纏っているはずの女を、赤子の手を捻るように簡単に撃退した。

 

 

「っ!な、何者...!?」

 

 

束はディスプレイに顔を近付けてまじまじと見る。

その人物が身に纏っているものがISではない事は、ISの開発者である束は直ぐに分かった。

だからこそ、衝撃が大きい。

自身の最高傑作ともいえるISを簡単に撃退できるこの人物は、いったい何者なんだと。

 

 

そんな束だったが、次の瞬間には更に驚いた表情へと変わる。

ディスプレイに映るその人物が身に纏っている謎のスーツを解除したからだ。

それによって、その人物の素顔が見れるようになる。

 

 

「い、いっくん...?」

 

 

そう、その人物は、行方不明の一夏にそっくりだったのだ。

束が驚いていると、その人物はその場にいた軍服を着た女たちと共に何処かへ移動を開始していた。

 

 

「い、行かなきゃ!ここは...ドイツ!!」

 

 

束はそう呟くと、ディスプレイの電源を落とすこともせずそのまま部屋から飛び出る。

そうしてニンジン型のロケットに乗り込むと、そのままドイツに向かって飛んでいく。

その表情は、とても焦っているものだった。

 

 

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操side

 

 

ドイツ軍IS部隊シュヴァルツェ・ハーゼの基地。

そこで俺は与えられた部屋にあるベッドに仰向けに寝ころんでいた。

ベッドと簡略机とパイプ椅子しかないとても質素な部屋だが、牢屋じゃないだけマシだ。

 

 

「それに、()()()没収されてないからな...」

 

 

俺はそう言いながら懐から中央にキューブが付いた懐中電灯...『ジュウオウザライト』を取り出しながらそう言う。

暫くジュウオウザライトを見つめた後、懐に仕舞う。

そして、身体を横向きにしてからため息をつく。

 

 

あれから、負傷してしまった隊員...ネーナは基地の医務室に運び込まれた。

弾丸は貫通していたため残っておらず、それに静脈や動脈などの重要血管も無事だったため、今は普通に会話ができるくらいにまで回復しているらしい。

それは本当に良かった。

もし、俺があの崖のふもとで喋ってたから間に合いませんでしたなんか言われたら、俺は多分立ち直れない。

 

 

そして、ネーナの容態が問題ないと言われてから、俺は改めて全員に自己紹介をした。

自己紹介の時に23といったら驚かれた。

何で?

そして、シュヴァルツェ・ハーゼ全員俺より年下という事で、全員を呼び捨てとため口で話す許可を貰った。

これは楽でいい。

そうして、全員の名前と顔を暗記してから、俺は全員に説明をすることにした。

それは当然、ジュウオウザワールドの事。

だがジューマンワールドの事などを説明する訳にもいかない。

その為、俺は大分誤魔化して説明した。

 

先ず第一に、俺は織斑一夏ではない事。

次に、ジュウオウザワールドはISでは無く、俺の独自開発したパワードスーツだという事。

あの場にいたのは、世界中を旅していて、偶々あの場に居合わせたという事。

 

そんなザックリとした説明で一応みんな納得してくれた。

だが、ラウラとクラリッサだけはまだ疑問が残っているようだった。

ただ、それはジュウオウザワールドに関する事と言うよりかは、俺個人に対しての疑問のようだ。

それも仕方ないのかもしれない。

認めたくは無いが、俺の顔は織斑春十にそっくりなんだ。

23になった今でも面影は残ってしまっているだろう。

 

 

そんな事を思い返しながらベッドの上でゴロゴロしていると、時刻が6時20分になっていた。

俺はベッドから立ち上がるとそのまま部屋を出る。

理由は簡単、今から夕食なのだ。

ISを倒すという前代未聞な事をしてしまったらしい俺だが、今の所その事実はシュヴァルツェ・ハーゼの隊員以外には知らされていない。

今後の対応は明日以降話し合うという事で、今の所俺はシュヴァルツェ・ハーゼの基地から出なければ自由行動が出来る。

このまま特に問題なく過ごせたらいいんだがな...

俺がそんな事を考えていると、食事部屋に着いた。

俺が扉を開けると、中にはまだ殆ど人がおらず、今日の食事担当のファルケがせっせと準備をしているだけだった。

 

 

「ファルケ、手伝うぞ」

 

 

「あ、ありがとうございます」

 

 

シュヴァルツェ・ハーゼのみんなは、俺が年上という事もあって全員敬語を使う。

そこまでしなくても良いんだけどな...

俺はそう思いながら、食事の準備を手伝う。

盛り付けの1部をしたり、机に料理を運んだりしている。

普段から大和のサポートで飯は作ってるからこれくらいなら全然問題ないな。

そうやっていつしか俺メインで準備をしていると、続々と人が集まって来た。

全員俺が準備を手伝っているのに首を傾げていたものの、何も言わずに席に座っていく。

そうして、ファルケも席に着いたタイミングで、俺も自分の分の料理を持って席に行く。

今日のメニューはパンにサラダに焼いた牛肉。

これだけだったら普通に感じるが、軍の食事という事で味付けは最低限で、栄養全振り感がMAXだ。

一回美味しい食事を食べてみても良いと思うんだけどなぁ...

俺がそんな事を考えていると、

 

ドォォオオオオオオン!!

 

そんな音と共に地震の様な衝撃があたりに響く。

その衝撃により地面が揺れ、俺が持っていた夕食が乗ったプレートが地面に落ちて、辺りに散乱する。

 

ガッシャァアアアン!!

 

揺れが収まったタイミングで、全員の視線が俺に集まる。

 

 

「俺には夕食を食べる資格は無いのか.....」

 

 

俺がそう言うと、一瞬空気が気まずくなるが、

 

 

「い、今の揺れはなんだ!地震では無いんだろう!?」

 

 

というラウラの声で何とか俺を含め現実に帰って来た。

確かに、地震のような揺れだったが、緊急地震速報はなっていないし、そもそもドイツでは地震など滅多に起こらないし、起こったとしてもここまで大きなものにはならない。

つまりは、これは何か別の要因での揺れという事である。

みんなが一斉に行動をしようと席を立ちあがる。

俺も取り敢えず散乱した元夕食を片付けようとゴミ袋を取りに行こうとした時、

 

ズドドドドドド!!

 

そんな、廊下を爆走する足跡が聞こえてくる。

俺を含めた全員が部屋のドアに視線を向ける。

そうして、勢いよく扉が開き、

 

 

「いっくぅううううん!!」

 

 

と奇声を上げながら1人の女性が突っ込んで来た。

その女性を見た瞬間、全員の動きが止まる。

機械のウサミミを頭に着け、胸元が開いたエプロンドレスという奇抜な格好や、急に出て来たという事に驚いている...という訳では無いだろう。

確かに、それも十分に驚く要素ではあるが、今回みんなが驚いているのはそこではない。

みんなが驚いているのは、その人物そのものに対してだ。

その人物は、ISの開発者...そう、篠ノ之束その人だ。

 

 

「いっく~~ん!!」

 

 

「ちょ、ま!」

 

 

俺が制止するのも聞かず、篠ノ之束は俺に抱き着いてくる。

その勢いに耐え切れず、俺は仰向けに倒れる。

 

 

「いっく~ん!今までどこにいたのぉ!!」

 

 

俺の胸に顔を埋めながら、篠ノ之束はそう言う。

 

 

「いったん離れろ!いっくんって誰の事だ!」

 

 

俺がそう言うと、篠ノ之束はピタッと動きを止めると、俺の胸元から顔を上げる。

 

 

「な、何を言ってるのかないっくん?いっくんはいっくんでしょ?」

 

 

そして、篠ノ之束はそんな声を発する。

その声と表情から、動揺しているのが目に分かる。

 

 

「俺は門藤操だ!いっくん要素なんてない!」

 

 

そんな篠ノ之束に、俺はそう言う。

すると、篠ノ之束はしゅんとしたように顔を俯かせる。

チラッと周りを見ると、シュヴァルツェ・ハーゼ全員が呆気に取られたような表情をしている。

まぁ、それはそうなるか...

 

 

「いっくん...何処にいるの...?」

 

 

とここで篠ノ之束がボソッとそう呟く。

その表情は何とも言えない、悲しそうなものだった。

.....これは、1回ちゃんと説明しないといけないかもな。

 

 

()()()

 

 

俺が周りに聞こえないようにそうボソッと呟くと、束さんは小さく反応する。

それを見ながら、俺は言葉を発する。

 

 

「後でちゃんと説明します。俺の部屋への侵入くらい出来るでしょう?」

 

 

そうすると、束さんは

 

 

「...分かった」

 

 

と小さく返す。

 

 

「ん~~、勘違いだったか!邪魔しちゃったね!バイビー!!」

 

 

そのまま、束さんは笑顔でそう言うと、そのまま何処かに消えて行った。

 

 

『.....』

 

 

シュヴァルツェ・ハーゼのみんなは、固まったまま動かない。

そんな中、俺は上体を起こして

 

 

「俺の夕食...」

 

 

と呟く。

すると、ただでさえ微妙な空気だった食事部屋が更に気まずくなる。

お、俺のせいで...

やっぱり俺に夕食を食べようとする資格は無い...

 

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

あれから時間は進み、今は10時30分。

俺は自分の部屋でジュウオウザライトを見つめながらパイプ椅子に座っていた。

 

 

あれから、俺の分の夕食は非常用の保存食となった。

まぁ、食べれないよりはマシだったが、それでもやっぱり悲しいものは悲しい。

それに気まずい空気の中食事をするのも耐えられなかった。

何回逃げ出そうと考えた事か...

 

 

そうして夕食の後、俺はラウラとクラリッサに声を掛けた。

どうせ束さんに説明するんだったら、シュヴァルツェ・ハーゼの1部にも説明しておいた方が良いだろう。

そう判断した俺は、隊長と副隊長である2人にも説明をすることにした。

...正直言うと、ジューマンワールドの説明をしても納得してくれるかどうかは分からないが、説明はしよう。

3人が聞きたい事は、俺と織斑一夏との関係性だとは思うんだがな...

 

 

「...いざ話すとなると、不安だなぁ」

 

 

俺はそう呟く。

すると、

 

 

〈なーにしけた顔してんだよ!〉

 

 

と鰐男が声を掛けてくる。

 

 

「心配なものは心配なんだよ」

 

 

俺がそう返すと、

 

 

〈操なら大丈夫だって!〉

 

 

〈心配はいらねぇよ!〉

 

 

狼男と犀男もそう言ってくる。

 

 

「...そうだな。頑張るわ」

 

 

〈〈〈ああ、頑張れよ!〉〉〉

 

 

俺がそう答えると、犀男、鰐男、狼男はフェードアウトする。

俺が気合いを入れ直した時、

 

コンコンコン

 

と部屋の扉がノックされる。

 

 

「どうぞ」

 

 

俺がそう返事をすると、部屋の扉が開く。

そこにいたのは、当然ながらラウラとクラリッサだ。

俺は2人に見られる前にジュウオウザライトを懐に仕舞う。

 

 

「ん。わざわざ来てくれてありがとう」

 

 

「そ、それは良いのだが...」

 

 

俺がそう声を掛けると、ラウラがそう言う。

そうして、2人はそのまま部屋の中に入ってきて、扉を閉める。

 

 

「それで、話したい事っていうのはいったい何ですか?」

 

 

そうして、クラリッサがそう聞いてくる。

 

 

「後1人呼んでるから待ってくれないか?」

 

 

「あ、後1人?」

 

 

「そう、後1人」

 

 

俺がそう言うと、2人とも首を傾げる。

そこから待つこと5分くらい。

窓の外から何からガサゴソ音が聞こえてくる。

 

 

「っ!何が...」

 

 

ラウラがそう声を出して、警戒感をあらわにする。

だが、俺はそのまま窓に近付くと窓を開ける。

 

 

「あ、危ないですよ!」

 

 

「大丈夫だ。正体は分かってる」

 

 

クラリッサの言葉に俺がそう返すと、2人とも警戒を緩める。

その表情は、疑問を感じているようだった。

まぁ、窓の外から急に鳴って来た音の正体を知っていると言われたら疑問も感じるだろう。

 

 

「良いですよ、束さん」

 

 

「は~い」

 

 

俺がそう言うと同時に、窓から束さんがそのまま入ってくる。

その瞬間に、ラウラとクラリッサが驚愕の表情を浮かべる。

 

 

「ん?何お前ら」

 

 

束さんはラウラとクラリッサの事を見ながらそう言う。

 

 

「ド、ドイツ軍IS部隊シュヴァルツェ・ハーゼ隊長のラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

 

「同じく副隊長のクラリッサ・ハルフォーフです」

 

 

ラウラとクラリッサは束さんに自己紹介をする。

すると、

 

 

「ふーん、そうなんだ。束さんは束さんだよ」

 

 

と投げやりに束さんも自己紹介をする。

 

 

「えっと...IS開発者の篠ノ之束博士ですか?」

 

 

「そう言ってるじゃん」

 

 

ラウラの確認に対して、束さんは心底面倒くさそうにそう言う。

すると、ラウラとクラリッサは驚愕の声を上げる。

まぁ、ISの開発者が目の前にいるんだから驚くのも当然か。

 

 

「もう、うるさいなぁ...これだから凡人は...」

 

 

束さんは面倒くさそうにそう言う。

それに対して、俺はため息をつく。

 

 

「それじゃあ、説明を始めていいですか?」

 

 

俺がそう言うと、束さんも面倒くさそうな表情を止めて、真面目な表情になって俺の方を見る。

ラウラとクラリッサも、俺の事を見てくる。

 

 

「じゃあ、先ずは...俺の事についてですね」

 

 

そうして、俺は説明を開始するのだった...

 




操「作者」

ん?如何した、操

操「EDダンスはまだか?」

まだプロローグだから...
本編入ってからね。

操「了解した」

次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!

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