原作突入!
今回もお楽しみください!
IS学園入学
操side
今日は、IS学園の入学式の日。
俺は荷物を背負ってIS学園の正門前に立っていた。
日本に来てからは、ホテルで1週間を過ごした。
IS学園は全寮制だけど俺は男だから暫くはこのホテルに宿泊することになるだろう。
そして、今正門前にいる理由。
俺は入学式への参加はしないからだ。
ただでさえ男というイレギュラーなのに、俺は23歳。
だから混乱を避けるために入学式後のHRから参加するらしい。
そう言われただけだから詳しくは良く分からいけど。
「そろそろ入学式は終わる時間だな...」
俺は腕時計を見ながらそう言う。
俺の今の服装は、ただのビジネススーツ。
流石に23歳が制服を着るのはあれなので、俺は特例でスーツで良いことになった。
本当にただの黒スーツだが、胸元にはIS学園の校章が付いている。
これが最大のIS学園生徒であるという主張...らしい。
これだけで良いのかと思うが、そう説明されたのでそう納得するしかない。
「学園生活...楽しみだなぁ」
13歳の時に、俺は門藤操になった。
そこから、最低限の卒業資格とかは取ったけど、それ以外は基本ジュウオウジャーとして戦うか、大和のサポートしてるだけだったからな。
楽しみだ。
だけれども、ただ楽しむだけではいられないだろう。
「...織斑春十に、篠ノ之箒...」
あの2人は絶対にいるだろう。
それに、ラウラから聞く話では織斑千冬は教師としてここにいるらしい。
不安だ。
不安だが...如何でもいい。
「俺は門藤操。織斑一夏ではない」
門藤操は織斑となんの関係もない。
だから、何も不安になる必要は無い。
俺がそうやって改めて気合いを入れると、
「門藤君。遅くなって申し訳ありません」
と正門の中からそう声を掛けられる。
俺がその方向に振り返ると、そこには優しそうな表情を浮かべた壮年の男性がいた。
「初めまして。私はIS学園学園長の轡木十蔵です」
「学園長...」
あれ?
学園長って女性だったよね?
俺がそう疑問に思っているのに気が付いたのか、
「ああ、今学園長となっている女性は私の妻です。IS学園の学園長が男だと女尊男卑の人達が暴徒化するんですよ。なので、私は表向きは用務員という事にしてるんです」
と説明してくれた。
「なるほど...あ、門藤操です。23歳で男というイレギュラーでご迷惑をお掛けするかも知れませんがよろしくお願いします」
その説明で俺は納得した。
そして、俺はそのまま簡単に自己紹介と挨拶をして頭を下げる。
「ええ、此方としても君のサポートはするつもりです。周りとは性別だけでは無く年齢も違うとストレスがたまるでしょう。私に出来る事があったら何でも言って下さい」
何ていい人なんだ...
「はい、よろしくお願いします」
そうして、俺と学園長は笑い合う。
「では門藤君、クラスに案内します」
「よろしくお願いします」
そうして、俺は学園長の後に付いて行き自分のクラスに向かう。
おお、綺麗な校舎。
流石は世界で唯一のIS専門学校。
「ところで、私はどのクラスなんですか?」
「門藤君は1年1組です。担任は、織斑千冬先生で、もう1人の男子もいますよ」
「っ!」
その名前が出た瞬間、俺は思わず身体を震わせてしまう。
「門藤君?如何しました?」
そして、学園長は心配そうに俺に尋ねて来る。
「いえ、その...昔から、顔つきが織斑千冬に似てると言われてたので...」
「なるほど」
俺の咄嗟の説明で、一応学園長は納得してくれたようだ。
「血の繋がりもない赤の他人なんですけどね...」
「世界には顔が似ている人間はいますし、仕方ないですよ。門藤君はドイツ人なんでしたっけ?」
「まぁ、ドイツ国籍を取得したのでそうなりますね。元々は日本です」
「元々が同じ国なら、顔つきが似ていても不思議では無いですね」
そこから暫く歩き、1年生の教室があるフロアにやって来た。
まぁ、1組なら多分端だろう。
「1組は端です」
学園長はそう言う。
やっぱり。
他クラスからも賑やかな声が聞こえてくる。
今は自己紹介中だな。
そして、1組の教室前に着いた。
学園長が扉を開けようとする直前
『きゃあああああああ!!』
と、叫ぶ声が廊下まで響いてきた。
「な、何が!?」
俺がそれに対して驚いていると、
「大方織斑先生が挨拶したんでしょう。ブリュンヒルデでもある彼女は生徒に人気なんですよ」
と学園長が説明してくれた。
「あ、ああ。なるほど」
俺が頷くと、学園長は扉を開ける。
「突然申し訳ありません。もう1人の男性を連れてきました」
そして、学園長はクラスに向かってそう声を発する。
その瞬間に、クラスの中からザワザワした声が聞こえてくる。
まぁ、話を聞く限り織斑春十もこのクラスのようだし、2人しかいない男子生徒が1つのクラスに集まったらそうなるか...
「では門藤君、入ってきてください」
「はい」
学園長に呼ばれたので、俺は教室に入っていく。
入った瞬間に、一斉に視線を向けられるのが分かる。
俺は黒板前でクラスメイトとなるみんなに身体を向け、笑顔で自己紹介をする。
「門藤操です。趣味は釣りで、特技は裁縫。特にぬいぐるみを作るのが得意です。動物学者のアシスタントをしていて年齢は23歳です。この度ISを動かせるという事が分かりましたので入学させていただきました。年齢や性別の差を気にせず接してくれると嬉しいです」
俺はここで言葉を区切り、視線を教壇の横に立っていた織斑千冬...いや、敬意を払うのは必要だから織斑先生に向ける。
織斑先生は、驚いたような表情を浮かべていた。
俺はそれを確認してから視線を元に戻す。
「それと、昔から顔が織斑先生に似てると言われるが、血のつながりは無い全くもっての他人だ。これは他のクラスとかにも拡散してほしい」
俺がそう言うと、何人かが驚いたような表情を浮かべる。
まぁ、顔が似てるからな。
それは仕方が無い。
「取り敢えず、1年間よろしくね!」
最後に、更に笑顔になってそう言う。
すると
『きゃああああ!!』
と叫ばれる。
俺がそれに驚くと
「凄い!優しそうなイケメン!」
「釣りが趣味...アウトドアイケメン!いい!」
「ぬいぐるみ作りが得意っていうのもいい!」
といった感じでみんながそう言う。
「賑やかですね...では私はこれで。織斑先生、山田先生、後は任せました」
学園長は笑みを浮かべながらそう言い、教室から出て行った。
えっと...如何しよう?
「全員静かにしろ!」
『はい!』
俺が如何しようか考えていると、織斑先生がみんなを黙らせる。
「えっと...門藤君」
そして、織斑先生の隣に立っていた緑の髪でかなりの童顔女性が声を掛けて来る。
多分この女性が学園長の言っていた山田先生だろう。
「はい、何ですか?」
「門藤君の席はあの中央の1番後です」
「ありがとうございます」
俺はその指示のまま中央の1番後の席に移動する。
その際に、中央の1番前の席に座っていたもう1人の男子、そして窓際に座っている黒髪ポニーテール、そして金髪ロングの3人が睨むような視線を向けて来ていた。
はぁ...
俺は内心ため息をつきながら席に座る。
そして、前を見ると織斑先生と目が合った。
その瞬間に、織斑先生はビクっと身体を震わせた。
「と、取り敢えずこれでHRは終了だ!この後直ぐに授業が始まるので準備しておくように!」
そうして、織斑先生と山田先生は教室から出て行く。
IS学園はISの授業を扱う関係上初日から授業があるのだ。
少し面倒だが、それは仕方が無い。
周りから視線を物すんごい感じるが、まぁ、頑張りますか...
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時間は進み、今は2時間目の後の休み時間。
俺はクラスメイトとなるみんなと共に談笑していた。
みんな年齢の差を感じてか最初はぎくしゃくしてたけど、今では普通に喋ってくれる。
「へー、門藤さん、結構長い間アシスタントしてるんですね」
「ああ。もう10年近くになるな。最初の方はまだ13だったこともあって偶にしか手伝えて無かったけど、今では普通にアシスタントしてる。いや、してたになるのか?」
この世界には大和はいないからな...
そこから暫く談笑し、次の授業がもう直ぐ始まる時間になったのでみんな席に戻っていく。
俺も自分の席に座り、次の授業で使う教科書類を取り出す。
そのまま視線を前に向けると、自分の席の列の最前線に座っているもう1人の男子生徒...織斑春十が視線に入った。
織斑春十は、HR後に黒髪ポニーテールの女子生徒...篠ノ之箒に連れられて何処かに行ってた。
まぁ、廊下かどっかで会話してたんだろう。
そして、1時間目の後の休み時間、そこでは金髪ロングの女子生徒...確か、イギリス代表候補生のセシリア・オルコットが織斑春十に絡んでいた。
その時の発言を聞く限り、セシリア・オルコットは女尊男卑の人間だろう。
動物は、雄雌両方がいないと成り立たないし、支え合わないと生きていけない。
それなのに、何故そういう考えになるんだろうか。
考え方は人それぞれだが、その考えだけは納得できない。
「フム、全員座っているな」
俺がそんな事を考えていると、教室の扉が開き織斑先生と山田先生が入って来た。
そして、織斑先生はそのまま教壇前に立つ。
ここまでの授業はずっと山田先生が授業してたけど、やっと織斑先生が授業するのか。
「さて、授業を始める前に、決めるのを忘れていたクラス代表を決めたいと思う」
織斑先生は、此方を見ながらそんな事を言う。
その瞬間にクラスがざわつく。
だが、織斑先生の咳払い1つで静かになる。
「織斑先生、クラス代表って何ですか?」
すると、さっきまで俺と話していた1人である生徒、相川清香が織斑先生にそう質問する。
「クラス代表とは、読んで字のごくクラスの代表だ。教師のサポートをしたり、クラスの纏め役をしてもらう。それと、今度のクラス対抗戦にも出場してもらう」
そういうのは忘れたら駄目だろ。
何やってんだ。
「推薦は自他問わない。誰かいないか?」
織斑先生はそうみんなに尋ねる。
すると
「はい!門藤さんが良いと思います!」
「私もそう思います!」
「私は織斑君が良いと思います!」
と、生徒達が一斉に俺と織斑春十の事を推薦する。
「織斑先生、23歳ですし辞退したいんですが?」
「す、推薦されたものに拒否権は無い」
何でだ。
拒否させてくれ。
っていうか、何故織斑先生は俺が話し掛けただけでそんなに動揺するんだろうか。
門藤操と織斑千冬は初対面なんだけどなぁ...
「で、では候補者は織斑春十と門藤操の2人以外にいないか?いないのならこの2人で「待って下さい!納得がいきませんわ!」...如何した、オルコット」
織斑先生の言葉を遮って、セシリア・オルコットが机を叩きながら立ち上がり、そう声を発する。
そうして、クラス中の視線がセシリア・オルコットに集まる。
「そのような選出は認められませんわ!下等生物である男がクラス代表だなんて、とんだ恥さらしですわ!」
ああ、面倒くさい。
俺は思わずため息をついてしまう。
セシリア・オルコットは未だにベラベラ喋っている。
おいおい、日本の事まで馬鹿にしたぞ。
国家代表候補生ならまずいんじゃないか?
俺は別にドイツ国籍だし、織斑一夏はこの国で虐められてたからイラっとはしないが、周りの日本人生徒達は表情が怒ってるぞ。
なんか、もうセシリア・オルコットの事が嫌いになりそうだ。
まぁ、嫌いでもしっかりと関わっていかないとな。
面倒だが仕方が無い。
人間は、動物は支え合わないと生きていけないからな。
と、俺がそんな事を考えているとセシリア・オルコットに織斑春十が反論した。
何で面倒ごとを拡大する。
こういうのは1回全部言わせた方が良いって。
セラとかは言葉途中で遮ると怖いもん。
ほら、口喧嘩に発展する。
山田先生がオロオロしちゃってるよ。
「決闘ですわ!私が勝ったらあなたは召使い...いや、奴隷ですわ!」
おお、何かヤバい発言が出たぞ。
イギリス、おたくの代表候補生がかなりヤバいセリフ言ってますよ。
ん?
何で織斑春十は笑みを浮かべてるんだ?
訳が分からん。
そして何でそんな元気よく肯定する。
「はぁ...教師を除いて勝手に決めるな」
ここで、織斑先生が声を発する。
それに伴い、セシリア・オルコットと織斑春十に向けられていた視線は織斑先生の方に向く。
「では、候補者はオルコット、織斑、門藤の3人で問題ないな?ならば、来週の月曜日にこの3人で模擬戦をしてクラス代表を決める事とする」
「待った!何で俺が巻き込まれてるの!?俺は決闘するだなんて言ってない!」
「門藤、お前も候補者として推薦されてたからだ」
何て滅茶苦茶な...
やるって言って無いのに参加させられるだなんて...
「俺に選択する資格は無いのか...」
はぁ...
「んん、さて、ではこれから授業を」
俺の呟きが聞こえないかのように織斑先生が口を開いたその時、
キーンコーンカーンコーン
とチャイムが鳴り響き、織斑先生は動きを止める。
如何やらセシリア・オルコットの喚きと織斑春十との口喧嘩でかなりの時間を使ったらしい。
「...これで授業を終了する」
織斑先生はそう言うと、そのまま教室を出る。
山田先生は一瞬心配そうな視線を俺に向けて来たが、織斑先生を追うように教室から出て行く。
ああ、俺の楽しい学園生活はいったいどこに?
大変な事になったなぁ...
操が入る前のクラス内の様子や春十とセシリアの言い合いは、一夏が春十である事以外はほぼ原作通りです。
次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!
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