マッチ1本家事の元   作:メタス

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原作キャラとちょいちょい絡ませて行きます。


戦闘戦闘また戦闘

子供達がマッチ達に保護されて、早二か月。

スタージュンとの邂逅というビッグなイベントがあったが、それ以外は特に大きなイベントも無くのんびりしていたが、リエラ達から申し出があった。

 

「修行がしたい?」

 

「ええ、私たちの基になった四天王は美食屋だし何より美食屋稼業に興味があるし」

 

「それで先立って、経験を積みたいという訳です」

 

そう話すリエラとウルズ。

戦闘以外の事をやってほしいとは勝手に思っていたが、本人達の意思を尊重することに。

 

「うーん、お前さんらの実力が分からんから何とも言えんが…単純な捕獲レベルどの位の奴らなら倒せる?」

 

「そうね…一人ずつで挑めば、トロルコングの親玉…シルバーバックなら行けるわ」

 

「全員で挑んでデビル大蛇が精一杯ね」

 

一人で捕獲レベル10はいけるが、全員では20程度までと。

そういえば…あいつらも強くなりたいって言っていたし丁度いいか。

 

「俺だ。ラム・シン・ルイを呼んでくれないか?」

 

いつもの三人組(ラム・シン・ルイ)を呼び出して、とある島を紹介する。

 

「バトルアイランドって知ってるか?」

 

「確か、島に生えるバトルフラワーが猛獣達を興奮させて一年中戦いが続く島でしたか」

 

「ああ、そこだ。んでその中にも捕獲レベルごとに島の名前が違っているんだ」

 

そう言って説明していく。

 

バトルアイランド自体は幾つかの島に分かれており、それぞれの島に名前が付いている。

 

レベル0から10までがイージー島。

 

11から20までがノーマル島。

 

21から30までがハード島。

 

31から40までがハーデス島。

 

41から50までがインフェルノ島。

 

「お前らの実力なら、ノーマル島が良いだろうな」

 

「マッチも行くの?」

 

「ああ、インフェルノ島にな。サイガにとってはその辺に散歩に行く位になるかもしれんが、食後の運動には良いだろう」

 

ということで、医療セットなどを用意して早速行くことに。

もちろんリュウには言ってあるがリエラ達に監督役は必要だろうということで、とある人物を紹介された。

 

リエラ達はグルメジェットに乗り込み、マッチはサイガに乗って空の旅をすること丸二日。

バトルアイランドが見えてきた。

 

「派手にドンパチやってんなぁ。現物を見るのは初めてだ」

 

サイガに乗って遥か上空にいても聞こえるほどの猛獣たちの叫び声。

 

ストラ達はバトルアイランドのノーマル島に飛び降りて、早速島の洗礼を受ける。

島に着陸してしまうと、猛獣達が襲い掛かるから飛行機が着陸せずに上空から飛び降りる必要がある。

 

襲ってきたのはビグマ(捕獲レベル14)の猛獣だ。

原作では白い森林(ホワイトフォレスト)で、トリコ達に襲い掛かったがリンのフレグランスで眠っていた。

 

「早速って訳?!でやぁ!っからのぉシェフナイフ!」

 

突っ込んできたビグマの鼻っ面をリエラがぶん殴り、怯んだ所にシェフナイフで切るがピンピンしている。

 

(シェフナイフとは牛刀の事で世界中で広く使われる西洋包丁のこと)

 

「流石に捕獲レベルが高いと中々勝てないわね!散弾毒(ポイズンショット)!」

 

ポイズンライフルの散弾銃バージョンともいえる散弾毒をバラッグ(捕獲レベル15の凶悪なダチョウのような猛獣)に放つが、素早い動きでかわされて逆に隙を作ってしまう。

 

「どんだけ次々と来るのよ!髪が乱れるじゃない!髪バインド!」

 

だが、その隙を埋めるようにレイカが髪ロックのレイカバージョンである髪バインドで動きを止める。

愚痴を言いながらも周りの猛獣もついでに止めるが、次々に集まってくる。

 

ラム・シン・ルイも一緒になって対猛獣用リボルバーを使用しつつ撃ちまくる。

弾切れになる前にそれぞれの獲物に持ち替え戦いを継続する。

 

「ちぃっ!流石バトルアイランドだな、おい!」

 

ラムは銃を主体にした格闘術を扱い、拳銃の先に剣を装着し切り裂き蹴とばしなぎ倒す。

 

「戦闘が年中続いてるってのもあながち間違いじゃねえな!」

 

シンも銃を主体に戦うがライフルを用いた銃剣術。

どちらかといえば長物…槍の戦い方に近いものがある。

 

「この島でこんだけ苦戦するんならマッチさんはこれ以上だろ!弱音吐いてんじゃねえ、よ!」

 

ルイはマッチと同じく刀を使い、荒々しい戦いをしていたが最近は飛んでくる銃弾の軌道すらも変える事が出来る柔軟な剣術を今習得中だ。

 

「皆!耳塞いで!ノイズバズーカ!」

 

ボイスバズーカの劣化版だが威力は十分にあるノイズバズーカを、猛獣全体に放ち怯ませる。

 

「これでどう?!全員ロックオン…ノイズキャノン!」

 

全ての猛獣に向けて、音の砲弾を放つ。

威力は普通車を軽く吹き飛ばすほどで、ゼブラのボイスミサイルのような物だ。

 

「がっはっは!頑張れよ~お前ら!」

 

後ろで葉巻木を何本も吸いながら、後ろで観戦しているのは与作だ。

リュウから依頼を受けて、リエラ達の修行を見守っている。

 

「っていうか何であんたに猛獣が一切寄ってこないのよ!」

 

「んん?そりゃあ近寄ってこねえように気配を出しているのさ。ある程度の強者になると無用な戦いを避けるため、そういう気配を出せるようになる。お前らはまだ無理だろうが、マッチは普通に出来るぞ?」

 

原作でトリコ達が良く威嚇としてグルメ細胞の悪魔の幻影を出していたが、与作は強者の気配を纏うことで行っている。

 

「そら、ちんたら話をしている暇はねえぞ?ここはバトルアイランド。猛獣達のおかわりはたんとあるからな!」

 

与作の言葉にハッとして、戦闘を再開する七人。

修行はまだ始まったばかりだ。

 

ところで話題に上がったマッチはと言うと…。

 

「居合…一気連閃!」

 

「グルァ!」

 

壮絶な戦いを繰り広げていた。因みにリーガルマンモスが捕獲レベル48。トミーロッドの出したバタフライワームが40。

それくらいの猛獣達がひしめく島だと思えば良い。

 

「ぬぁあああああ!」

 

次から次へとわんこそばの様に出てくる猛獣に対し、居合と剣術、時には徒手空拳でなぎ倒す。

因みにサイガとの戦いで折られた竜王は、リュウがメルクに依頼をして竜皇の銘を持つ刀に生まれ変わった。

 

素材はレグルスドラゴンと言う捕獲レベル86の猛獣の牙を加工している。

 

これは、レオドラゴンが成長した個体と呼ばれている。

狩猟時には完全に気配を消した上で瞬時に相手を喰らいつくす。

 

レオドラゴンが【海に棲む竜の王】と呼ばれていたが、レグルスドラゴンは【海の竜皇】と言う異名がある。

前者はクラッシュタートル(鉄の数倍の硬度の甲羅を持つ亀)を喰らうが、後者はデストロイタートル(ダイアモンドの数倍の硬度を持つ人間界でもトップクラスの甲羅を持つ亀)を易々とかみ砕き貪る。

 

デストロイタートルの甲羅を食べ続けることで、その牙はより硬く強靭になる。

噂ではメルク包丁と刃を合わせても互いに刃こぼれしなかったとも言われている。

 

「この威力、凄まじいな…この威力を自由自在に操る事が出来れば俺はさらに上に行ける」

 

群がる猛獣を切り捨て、後で全て食べるためにノッキングを手早く済ませている。

多少苦戦しながらも猛獣を倒しているマッチに対し、サイガは遊ぶ余裕がありながらも倒していた。

曲がりなりにも八王の血を引き継ぎ、尚且つマッチとの死闘で更に上のステージに上がったサイガにとって、捕獲レベル40から50までの相手は良い遊び相手。

 

「このくらいの相手ならどうにかなってきたが、グルメ界では単純な強さだけでは駄目だ。環境に適応しなければいけないんだよな…アイスヘルで極寒に対応したりするかねぇ」

 

数多の猛獣と切り結びながらも何れ入るグルメ界の事に思いを馳せる。

そうこうしていると、昼時になったので一旦休む事に。

 

「便利だなこれ。グルメ界の安全地帯(セーフゾーン)を模した安全領域(セーフテリトリー)。ここならゆっくりと食事が摂れるし、作ってくれたプキンさんと与作さんに感謝せんとな」

 

グルメ界の安全地帯(セーフゾーン)を人間界でも使えるようにした安全領域(セーフテリトリー)は、再生屋である2人(プキンと与作)が共同で作った物だ。

 

特殊な環境を作り出す潜伏樹(せんぷくじゅ)という新種を作ったのだ。

ロストフォレストの隠形樹をベースに様々な植物を組み合わせて、何世代も分けて育て上げたもので数量限定で作っている。

 

「しかも…むんっ!適合する食材が幾つかあったみたいだな。フルコースか…確か、前菜・スープ・魚料理・肉料理・メイン・サラダ・デザート・ドリンクからなる8種類だったか。どうするかねぇ…」

 

今のマッチは美食屋でもないので、取りあえずは保留にすることに。

 

「さてと。サイガ、飯が済んだらまた修行を再開するぞ。レーザーの発射までの時間を短縮とか課題はまだまだあるからな」

 

「グルルゥ…」

 

狩った猛獣を簡単に調理して食べて茶を啜りながら、カステラノドンのカステラを食べる。

原作の読者が考えた猛獣コンテストで、佳作に選ばれた猛獣だ。

胴体がカステラになっているプテラノドンで、大変美味。

 

サイガの修行としては原作で猛威を振るった異次元レーザーだが、アカシアに指摘された溜め時間を短縮する試みを行っている。

さらに、マッチとの戦いで見せた拡散レーザーをきっかけに様々な発射方法を試行錯誤している。

 

「猛獣達もお待ちかねだ。行くぞぉサイガァ!」

 

「グルルゥァアアアア!」

 

竜皇と竜王の雄叫びが島中に響き渡り、戦いが巻き起こる。

 

戦いを繰り返し続けること、1週間。

戦っては休み戦っては休みを繰り返し、グルメ細胞に適合する食材が幾つかあったことで全員が何段階もパワーアップした。

 

「さて、ノーマル島に行くかな。サイガ頼んだぞ」

 

「グルゥ!」

 

サイガはマッチを乗せて飛ぶ事が好きなようで、上機嫌な声で返事をする。

飛翔しているとハード島に人影が見えた。

 

「ん?あれって…行ってみるか。サイガ!下に降りてくれるか?」

 

「グルァ!」

 

ハード島に着陸し、猛獣に襲われそうになるが威嚇をして追い払う。

そうこうしていると、上空から見えた人影が見えてきた。

 

「くっ、この!ギロチンカット!」

 

「ゲギャァ!カロロ…グギャァ!」

 

戦闘を行っていたのはコプリ子だった。

クッキングフェスにてゲテモノ料理の女王として君臨し、作中では捕獲レベル28のペーパークロコダイルをギロチンスライスという技でぶつ切りにしていたが…。

 

(…あの様子じゃあ、ノーマル島で戦闘経験を積んだ方が良いだろうに。原作でぶつ切りにしていたペーパークロコダイルに苦戦しているのは、今が原作から5年前だからか)

 

かなり苦戦しており、力尽きるのも時間の問題だろう。

少し手助けをすることにした。

 

襲いかかろうとするペーパークロコダイルの前に立ち、キンという音が鳴り響く。

すると、マッチの目にも止まらぬ居合斬りにてぶつ切りになった。

 

「は?」

 

「よう、お嬢さん。大丈夫かい?」

 

目の前で起きた現実についていけてないのか、目を白黒させるコプリ子。

いきなり白スーツの男が現れたと思ったら、戦っていたペーパークロコダイルがぶつ切りにされていた。

 

「え、ええ。何とかね、助かったわ。結構苦戦しちゃって」

 

「勇猛と無謀は全然別物だぜ?お前さんの腕じゃあノーマル島で経験積んだ方が良かろうに」

 

軽く注意すると、ムッとした表情を作る。

 

「あんたに言われたくないけどね。精々この島で足止め喰らってんじゃないの?」

 

「ん?いや、相棒と一緒にちょいと地獄まで。お、降りてきたか」

 

コプリ子が嫌味を言うと、地獄(インフェルノ島)まで行ってきたというマッチ。

そんな奴の相棒がどんな物かと思い、上空を見上げると竜王がいた。

 

「ド、ドラゴン?!人間界になんでこんな奴が居るのよ!」

 

「俺の相棒のサイガだ。何れグルメ界の八王にも迫る素質を秘めているのさ」

 

「グルァ!ゴギャァアアアアアア!」

 

ズゥンと着陸した瞬間、周りに睨みを利かせるサイガ。

すると竜王に萎縮したハード島中の猛獣達は一斉に怯え出した。

 

「ははっ、あまり脅してやんなよサイガ。お嬢さん、乗って行くかい?今なら無料だぜ?」

 

「ええ、お願いするわ。もう驚く事に疲れたし」

 

何処か達観した表情で、マッチに依頼するコプリ子。

サイガの背中に乗り込み、ノーマル島に行く最中に軽く自己紹介することに。

 

「俺はマッチ。いわゆるグルメヤクザの若頭をやってる」

 

「あたしはコプリ子。料理人よ、見習いだけどね」

 

「料理人か。店ができたら教えてくれよ、食べに行きてえ」

 

マッチがそう言うと、コプリ子は少し俯いた。

 

「どうした?」

 

「…ねぇ、あんたはゲテモノ料理についてどう思う?」

 

「ゲテモノ料理っていうと、見た目とか使われている食材がちょっと特殊な料理か?」

 

「ぼかさなくても良いよ。そんなもん食いたくないって言ってくれれば良いさ」

 

「…何があった?」

 

将来的にゲテモノ料理の女王と呼ばれる彼女が、ゲテモノ料理について悩んでいるのは変だと思い聞いてみることに。

 

「将来的にゲテモノ料理の店を開きたいって、料理人仲間に話したら失笑されてね。今は節乃様やザウスと言ったトップランカーの料理人が作っているのはいわゆる普通の料理。あたしが作ろうとしているゲテモノ料理は邪道だとさ…全く、嫌になっちゃうよ。諦めた方がいいのかねぇ」

 

(原作開始五年前)の主流は普通の料理。

コプリ子が作ろうとしている料理は所謂邪道で、まだ敬遠されていた。

最後の方は涙を滲ませていた。

 

「…つまらない事を言うんだな、お前は」

 

「っ!」

 

マッチがそう言うと胸倉を掴み、睨みつけるコプリ子。

 

「あんたに何が分かる!夢まで否定されたんだぞ!今までの…あたしがやってきた努力が一瞬で崩れたんだ!っ何が…何がつまらない事なんだ!」

 

「…自分を信じられない者に努力する価値はねえ。俺がいつも心に刻んでいる事だ」

 

涙を流しながら胸倉を掴んでいた力も弱まり、膝から崩れ落ちるコプリ子。

同じようにしゃがみ込み、優しく声を掛けるマッチ。

 

「言いたい奴には言わせておけ、どうせ夢を諦めた奴のいう戯言だ。コプリ子さんはゲテモノ料理で勝負しようとしてるんだろう?ならその夢を捨てるな。何時か自分に店を持って料理人ランキングに載って、笑われた奴に見返してやれや。俺の勘だがクッキングフェスにも出れる位の腕を持っているだろうし、頑張ってみろ。作った料理の味見くらいならやってやらぁ」

 

「何でそう言い切れるんだよ…初対面だろ?」

 

「勘だ。意外と俺の勘は当たるんだぜ?」

 

「ははっ、何だよそれ。意味分かんねぇ…」

 

マッチに励ましの言葉を掛けられたコプリ子は、涙を流しながらも笑っていた。

ハンカチを差し出して涙を拭いてあげつつ、頭を撫でる。

 

「さて、お嬢さん。自信は付いたかい?」

 

「ああ、十分さ。店が出来たら来いよ。見た目と味のギャップで驚かせてやる」

 

自信に満ちた良い顔になったコプリ子と共に、ノーマル島へと向かう。

行きはグルメジェットで行ったが、帰りは節約のためサイガに乗るのだ。

 

「お、いたいた。サイガ、降りてくれるか?」

 

「グルゥ!」

 

ノーマル島の一角で休んでいたリエラ達を見つけ、近くに着陸する。

 

「よう、お疲れさん。大分強くなったようだな」

 

「マッチ!…そっちの人は?」

 

「ん?ああ、ハード島で見かけてな。帰るついでに一緒に乗せてきたのさ」

 

「へぇ…」

 

コプリ子のことを尋ねられたので素直に話したら、リエラ達から疑いの目を向けられた。

 

「さ、帰るぞ。先にお前らを事務所まで送ってから、俺はコプリ子さんを送っていくから」

 

「随分仲良くなったんだね?マッチって意外と手が早いの?」

 

「子供がそういう事を言うんじゃねえよ。女性を送り届けるのは男の仕事だ」

 

耳年増なストラにチョップを入れて、サイガに乗り込む面々。

 

こうして、バトルアイランドでの修行を終えた一行は一龍との食事に向けて準備を進めていく。

 

 




原作の巻末で出てきた佳作の猛獣をいくつか出して行きます。

活動報告の方でお知らせがあるので、もし良かったら見て行って下さいね。
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