マッチ1本家事の元   作:メタス

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久しぶりです。


四天王との交流

交流会が始まった瞬間から、四天王きっての健啖家のトリコとゼブラが爆食いを始めてしまい、とても話を出来る雰囲気ではなくなった。

なのでココとサニーを探すことにしたマッチは少し周囲を見渡すことに。

 

するとサニーはレイカ達とコスメの談義をしたり、ココはウルズと占いの道具などについて話していた。

まずは常識人枠であるココと話してみることに。

 

「よう、四天王のココ。ウルズとの会話は弾んでるみたいで何よりだ」

 

「ああ、マッチさんか。生まれには中々驚いたが妹がいればこんな感じかな?みんなの電磁波からは不幸なオーラは見えなかったしむしろ真逆の幸せなオーラが出ているし、余程良い教育をしているんだろうね」

 

「マッチ兄さんは美食屋の勉強や戦い方も教えてくれて、とても優しいんです」

 

「そう褒めるな、ウルズ。褒めても小遣いくらいしか出ねえぞ?」

 

「言動が親戚の姪っ子を溺愛するおじさんなんだよね」

 

和気藹々と話が進み、ココやウルズの能力である毒のことに。

 

「マッチは僕やウルズの毒をどう思う?」

 

「ん?別に良いと思うぜ?ていうかこの世の物には全て致死量があるだろ?毒ってのは自然界では当たり前の攻撃手段であり逃走手段の一つでもある。卑怯や卑劣なんてのは第三者から見た時に言えるもんで、当の本人からしたら命懸けの戦いを制する為の一つの手段でしかねえんだ。勝てば官軍負ければ賊軍ってな」

 

「マッチ兄さんらしいや。自分の命を守れなければ意味ないもんね」

 

「そりゃそうだ。意地でも生き残ればどうにでもなるさ。何となく思ったんだがココは毒の総量が多くねえんじゃねえのか?」

 

「正解だよ。総量が少ないから迂闊に攻撃は外せないし、ガス欠になったら一気に体力切れになってしまうんだ。ウルズもかい?」

 

ココは作中でそんなに活躍してないと思われがちだが、相手が悪いのだ。

 

例えばグリンパーチ。

作中でもココが説明していたが体内のろ過装置のような内臓などで毒をろ過、本人の楽観的な性格も相まってポイズンウイルスも体内でいたちごっこを繰り返すだけだった。

使っているストローはデビルモスキートの吸い口を加工したもので、かなりの硬度を誇りアニメ版ではポイズンソードを受け止めていた。

 

「私はマッチ兄さんに体術を教えてもらって、毒を効率よく叩き込む戦いが出来る様にしてます」

 

「体術で効率よく?」

 

「ああ、バトルアイランドのノーマル島で修行していた時にどうも与作さんに言われたらしい。毒を飛ばすなら確実に当てねえといけねえが、体術なら相手に触れて発動出来るからな。常に毒膜を張っておいて、インパクトの瞬間に触れた箇所の濃度を高めてやれば皮膚から毒が吸収されて効果が出るのさ。んで最近は毒で武器を作る修行をしている」

 

「僕のポイズンソードと同じ物ってことかい?」

 

「以前お前さんのポイズンソードを使った戦闘を一龍さんに見せてもらったんだが、立ち会い方やら何やらが素人同然だった。しかもあんだけの大きさなら振った後の隙が出来ちまうしな」

 

マッチが歯に衣着せぬ言い方をすると、あはは…と苦笑いをしていた。

どうやら一龍にも同じ事を指摘されたらしく、課題の重要さを痛感している。

 

「ウルズは毒刀(どくとう)と呼んでいるが、俺のこいつ(竜皇)を真似したものでな。他に毒槍(どくそう)とか毒斧槍(どくふそう)とか色んなもの作って常に試してる」

 

毒刀とはマッチの竜皇を真似て創ったポイズンソードの様な物だ。姿形は竜皇そっくりで大きさはウルズの身長に合わせたものになっている。

原作でのココのポイズン〜系の武器はそんなにレパートリーが無かったので、作れるか試してもらっていたのだが意外と出来た。

毒槍はそのまま毒で出来た槍で、毒斧槍は毒で出来たハルバードだ。

 

「それでもマッチ兄さんの居合の速度が出ないんですけどね~」

 

「はっ、当たり前だ。俺の速度を早々出されてたまるかよ…だが、居合の真似事のヒントならやろうか?」

 

「本当?!」「それは僕も聞きたいな」

 

「居合っていうのは刀を鞘に納めてそこから抜刀して放つ神速の剣術だ。要は刀を素早く鞘から出せば良いって訳だ。刀を鞘に納めた状態で切っ先に爆発性の毒を仕込んで任意で爆発させりゃあ、良いんじゃねえか?」

 

突拍子もないアイデアだが、ココとウルズにとっては新鮮な情報だったようだ。

 

「なるほど…練習はいるけど他の事にも応用出来そうだね。爆発するなら目くらましに良さそうだ」

 

「近接戦闘中に相手の目の前で破裂させてやれば、視界も奪えるわね…。自分はゴーグルの様な透明度の高い毒で覆っておけば良いし…」

 

2人して思考の渦に入り込んでしまいその場で毒の談義が始まったので、その場を後にした。

次にマッチはサニーの所に行くことに。

 

「お、レイカと仲良くなって…んのか?」

 

サニー達がいるテーブルに行くと、ギャアギャアと何やら言い争っているようだ。

 

「だからっ!()はこれは食わねえんだっての!」

 

「いい歳こいて好き嫌いしてんじゃないわよ!あんたは美食屋だから色んなもの食べれるんでしょうけど、ネルグとかの貧しい人達からしたら凄まじい罰当たりよ!」

 

大人げなく怒鳴るサニーとそれに反論するレイカ。

どうやら好き嫌いしまくってるサニーにキレたらしく、舌戦を繰り広げている

はぁと溜息をつきながらそちらへ近づく。

 

「レイカ、落ち着け。折角の飯がまずくなるぜ?」

 

「マッチ兄…でも!」

 

「食材が当たり前にある生活をしている美食屋と、ネルグに居る子供達とは食材に関する価値観が違うのさ」

 

「へぇ、ヤクザの副組長(ふくくみちょ)っていうからどんな強面かと思ったら柔和な面じゃん?」

 

「そりゃどうも。それよりくすぐってえからこの触角引っ込めてくれねえか?」

 

サニーは分かりやすく動揺していた。

今まで初見でこの触角に気付いた者は一人もいなかったからだ。

 

マッチがこの触角に気付いたのは原作知識とレイカの特訓に付き合っていたからもあるが、サイガやインフェルノ島での戦いでグルメ細胞のレベルが上がったことも起因している。

皮膚の感覚が鋭敏になっており、強者が醸し出すオーラや殺気などに敏感に反応するようになっている。

そのお陰でサニーの触角に気付けたのだ。

 

「へぇ、()のこれに気付くとは流石だな。おチビから聞いたが、刀使うんだって?俺の触角も切れんのか?」

 

「さぁな、やった事もねぇしするつもりもねぇが…。切れるんじゃねえか?」

 

そういうマッチは腰に差した竜皇を撫でつつ原作を思い出していた。

クッキングフェスのトミーロッド戦で切断に特化した虫を混ぜ合わせたグルメ界の虫に、バツンと切られていた。

グルメ細胞の悪魔であるヘアモンスターの力で、触れた物を喰らい尽くす凶悪な性能を最終的に会得するが今のサニーなら切れそうだ。

 

「それに今のあんたは()()()()()()()使()()()()()()。レイカもそうだが敵に意識を向けているんじゃアマチュアだぜ?」

 

「意識しないでどうやって戦うのよ…そんな事してたら直ぐにやられるわよ」

 

「ま、何れ分かるさ。それが出来れば相当強くなるぞ」

 

「意識しないでねぇ…眉唾物だな。(たま)の片隅にでも置いとくよ」

 

そこで会話を切り、次はゼブラの元へ。

 

「ねぇねぇ!ゼブラって強いんでしょ!後で勝負しようよ!」

 

「喧しいガキだな…飯位静かに食わせろ」

 

そこにはゼブラに絡むストラの姿が。

傍若無人、唯我独尊を地で行くゼブラも自分を慕う女の子に戸惑いを隠せていないようだ。

 

「ストラ、ゼブラが困ってるだろ?その辺にしとけ。すまんな、ストラはグイグイ行くタイプでな。悪気はねえんだ」

 

「あ゛ぁ?テメェか。ジジィが妙に嬉しそうに話していたからどんな奴かと思ったが…なるほど気に入る訳だな。相当な強さだ。俺達(四天王)総出で掛かっても勝てねぇな…それでいてチョーシに乗ってねえ。ったく、妙なやつだ」

 

「マッチは顔に似合わず優しいもんね!私たち全員養ってくれるし!」

 

原作ではここにいるゼブラに一撃で無数の傷を付けられていたが、今回は付けられていない。

サイガとの戦闘で大分傷が付いてしまったが、与作やプキンの手によって傷一つ無くなった。

 

「その対価としてお前らには働いてもらってるだろ?畑とか裁縫とかしてもらってるし…金は捕獲した猛獣をちゃんとした所で売れば稼げるしいいんだよ。恩義を感じるならお前らがでかくなってから何かしてくれや。あと顔に似合わずは余計だ」

 

「ふん、まあいいさ。んで小娘。勝負だったか?悪いな俺は女子供は殴らねえ。ジジィに散々言われたからな」

 

「ほぉ、お前さんの噂通りだったら老若男女問わず殴りそうな感じだったんだが…」

 

「あくまでもチョーシに乗ってる奴だけだ。そこまでの外道になった覚えはねえ。小娘…ストラだったか、俺の強さを知りてえんなら狩りにでもついてくるか?」

 

原作ゼブラからは想像できないような優しい提案をしてきて、

ストラとマッチはびっくりして目が点になっていた。

 

「あ?何だその顔は…」

 

「いや、お前からそんな言葉が出てくるとは思わなくてな。ちょっと思考が追い付かなかっただけだ」

 

「狩りに付いて行っていいの?!やった!あ、でも絶滅させちゃダメだからね!」

 

「はっ、口うるせえガキだ」

 

喜びながら、次々とゼブラに話しかけるストラ。

渋々ながらも話に付き合ってやっているゼブラ。

体格差もあって親子に見えなくもない。

 

ゼブラとの対話も終わって、今度は主人公であるトリコと話すことに。

 

「皿が高層ビルみてえに重なってやがる…エンゲル係数やばそうだな」

 

副組長という立場になり、経理の仕事にも手を出すようになっているマッチからすれば、中々に恐ろしい光景である。

 

(食べ方に差はあるものの、スピードはほぼ同じ…技に関しても四天王とガールズも似通っていたし結構似てるんだなぁ)

 

「リエラ、トリコとの会話(食事)は進んでるか?」

 

「あ、兄貴!うん、食べ物も美味しいしトリコの話もすっごく面白いんだ!」

 

「お、マッチか!でんでん大根ってリエラやあそこの子供たちが作ったんだろ?いい味が出ているじゃねえか!」

 

「ははっ、そう言ってもらえると嬉しいよ」

 

朗らかに笑いつつ、会話を行う。

 

「しかし、マジででけえな…サイガ。インフェルノ島でも余裕で勝てるんだろ?俺ら(四天王)よりも強いのは確定、リエラ達も相当な実力でマッチは親父が認めるほど…。グルメヤクザってのは魔境かよ」

 

「俺らは組長であるリュウさんに直々に鍛えられてるし、再生屋の与作さんの治療も適度に受けているからな」

 

「その代わり相当スパルタだけどね。何度死ぬかと思ったか…」

 

「ははは、どこもかしこもそんなもんだな!俺も親父に勝てた試しがねえしな、それにまだコンビも見つかってねえし…グルメ界にも何れ行きたいんだがなぁ」

 

「グルメ界か…俺も人伝に聞いたんだが波が槍のようになったり、隕石が豪雨のように降ったり、毒の雨が降ったりするらしいぜ?」

 

それを聞いたトリコと、地獄耳で聞いていたゼブラの動きが止まった。

リエラは与作やリュウから何度か知識として耳に入れていたためそこまで驚かなかった。

 

「それマジ?」

 

「おう、真実(マジ)らしい。そんな環境にも適応して尚且つ捕獲レベル100以上の猛獣も倒さんと駄目だからな」

 

「はぁ~、今の俺らじゃ大地を踏む前に消し飛びそうだな。その前にコンビも見つけねえと」

 

そうこう話していると、一龍がやってきた。

 

「はっはっは、ようやく分かったかトリコ!グルメ界がどれだけ凄まじいものなのか!」

 

「ああ、俺はてっきり親父がボケたのかと思ってたが本当だったんだな」

 

「違うわい!全く、人を年寄り扱いするとは何事じゃ!」

 

(500歳も過ぎていれば年寄りどころじゃないんですよ。何でこの世界の年寄りは強者ばっかなのかねぇ…)

 

遠い目をしながらこの世界に居る老人(世界トップレベルの強者)のことを考えていると、一龍が俺達(四天王・ガールズ・マッチ)に声を掛けてきた。

 

「そうじゃお主ら。儂と手合わせせんか?」

 

『は?』

 

突拍子も無い一龍の発言に俺達全員の時間が止まった。

 




中々難産でした。
もう何話かしたら原作入りまーす。
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