ほら……、人間を理解するために色々と頑張ってるし…………。
いや違うかな。違うかも。
「最近、勇者が流行っているらしい」
ワルフラーン様は唐突にマグサリオンの部屋に入ると、開口一番にそんなことを言った。
「少なくとも兄者ではないぞ」
マグサリオンはばっさり切り捨てた。彼らの関係からして当然である。
「確かに俺本人では無いかもな。だがそれでも、勇者繋がりで俺も鼻が高いんだよ」
「どんな繋がりだ、阿呆」
この二人はズレているようで、しかし妙な親しみがあった。当然といえばそうなのだけれど、やはり常に殺気立っているマグサリオンと常に笑顔のワルフラーン様では表の態度に違いがありすぎる。
「しかし、某作品に当てはめて考えると面白そうですよね」
二人の会話に割って入るように私が話し始めると、ワルフラーン様はあからさまに嬉しそうな顔で話を進めた。マグサリオンは相手を理解する能力は高いが、その反面、反抗心の塊のような男だ。特に兄の企みに自ら乗っかってやるなど、必要でなければ決してやらないだろう。
必然的に、私とワルフラーン様の二人で話を進めることになる、が。
「お前もこっち来いよ、スィリオス」
「……私がか?」
なんともはや、実に緊張する相手が参加なされた。
「さて。俺はヒンメルだろう?」
「そうだな」
「他に適任はいませんしね」
世の中で、自分は間違いなくあの勇者だろうと断言できるのは大バカかこの人くらいなものだろう。実績的にも影響度的にも、間違いなく勇者なので反論出来ない。
「マグサリオンはフリーレンだな」
「あの方のような可愛げはありませんけどね」
「お前を知るために旅をしてきたわけだからな。しかし、マグサリオンの旅路を奴と重ねると微妙に可愛らしくなるのは解せんな……」
続いて決めるのは、勇者パーティだろうか。
「当時はお前とナーキッドと俺で動いてたから、明らかに人数不足だろ」
「スィリオス様、ナーキッド様、ワルフラーン様、マグサリオンで一応四人かと。戦士のアイゼンはスィリオス様で、僧侶のハイターはナーキッド様でしょうか」
私がそう提言すると、スィリオスは複雑そうな顔で頷いた。
「……フェルン役はどうせ
確かにマグサリオンのお守りをしたり母親をしたりしているのだから、私はフェルンが会っているのかもしれない。彼女がハイターに対して抱いているような深い恩義は、あまり無いかもしれないけれど。彼とクインの関係については、まあ、今話すことじゃない。
「ところで、シュタルクは一体誰が? タフネスさという意味ではサムルークでしょうか?」
一応、シュタルクのような臆病さは彼女にないとだけ断っておく。ただ自ら傷を負っても敵を打ち倒す姿は重なって見えた。
「じゃあ消去法でフェルドウスがザインか?」
「し、消去法って……」
ワルフラーン様の言い方は気になったが、集団で戦う時は強化をになっていただけちょっと納得してしまったのが悔しい。すみませんフェルさん。でも今、ちょっと年上のお姉さんが好きそうだなって思ったりしてます。
とりあえずメインメンバーは固まったかというところで、ワルフラーン様は思いついた! と手を叩く。
「そういえばクヴァールっていたよな。
アイツ役は誰がいいと思う?」
これは、言うまでもなく。
「クワルナフだな」
「クワルナフだろう」
「クワルナフだ」
「お父様ですね」
参加していなかったはずのマグサリオンまで含めた大合唱だった。
ちなみにフリーレンはアニメ勢です。一級魔法使い試験篇の一次試験も見終わってないので、ほぼ知らないと言っていいでしょう。間違い等ありましたら、ごめんなさい。