正田エース   作:湯瀬 煉

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北海道で有名な某番組のパロディです。
ちなみに個人的にサイコロの旅よりジャングルで虎探したり川下ったりする方が好きだったんですけど、この気持ちわかります?



サ イ コ ロ の 旅

時は満ちた

 

 諸君、旅は好きだろうか。

 旅、即ち己の手足とその場にあるものをもってして指針を定め、あるともないともしれぬ果てを目指して進み続ける行為は、得てして苦行とも娯楽ともたりえる。

 最も効果的で、効率的で、一般的ながら時代が進むにつれ難しくなってきた自己進化の手法といえるだろう。

 かくいう私も、凡夫ながら果てなき旅を続けてきたわけで、母の胎内より生じ、未知を求めたあの日々は、憂鬱にして退屈、進めど進めど晴れぬ既知感に狂しながらも悪いものでは無かったと思っている。

 

 我が女神も、我が盟友も、この旅の中途に見つけた我が唯一無二なのだからね。聖槍十三騎士団? ツァラトゥストラ? メトシェラ……ああ、うん、そんなのもいたかな。そこらへんの路傍の石くれゆえ、あまり記憶にないよ。なくて構わんだろう、彼らのことは恐らく我が親友の方が鮮烈に壮烈に記憶してくれているだろう。

 総てを愛し、破壊するのが彼なのだから。

 

 

 さて、脱線してしまったな。私の悪癖だとは思いつつ、このような言い回しになることを許して欲しい。

 

 それはさておき。

 旅の醍醐味とは、その場にあるもので己の指針を定め、果てなく歩むことと私は心得ている。ゆえ、ならば。

 その時に行ける選択肢を挙げ、たとえ目的地から遠のこうとも選ぶという旅は、どうだろう。

 行く先は総てサイコロ任せの旅は、どうだろう。

 

 君らが真に旅好きというならば、旅以外のあらゆる要素を封じたこの企画も、喜び踊り狂いながら参加出来ることだろう。

 嫌といっても引きずり回すがね。私の傀儡となるのだ。奮えよ、光栄に思うがいい。

 

 

 さあ、今宵のサイコロの旅を始めよう。

 

 

「とは言うが、カール」

 

 おや、私の独白に割り込むとは何事かね、獣殿。私は今、楽しい楽しい企画説明をだね……。

 

「相も変わらず、容量の掴めぬ語り口に、分かりづらい言い回しだったがな。

 まあ、それは良いだろう。では簡潔に企画のルールを説明してみるがいい」

 

 当然、そのつもりだとも。

 まずその時行ける総ての行き先から六つ選択し、サイコロでその内のどこへと進むか決める。それを繰り返し、東京は東京駅から北海道、千歳空港を目指す。

 簡単だろう。

 

「では卿。その時行ける総ての選択肢を探すのはどのように?」

 

 インターネットがあれば良いのでは?

 

「ここから何処かへ行く方法を調べるのは容易かろう。だが、どこへ行けるのか調べるというのは、骨では?

 無論、その手間を惜しまんというならば私は応援するがね」

 

 …………。

 ………………。

 ……………………………………………………………………………………………………。

 

 獣殿。

 

「何かね」

 

 計画段階から練り直しだ。

 

 

 次回、サイコロの旅の旅、第1夜。乞うご期待!

 

「……続きをやるともしれぬ企画を、さもやる予定があるように告知するのはあまり良い事ではないぞ、カール」




嘘を言いました。
1番好きなのはどうでしょうが受験の時期に開く塾とお遍路です
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