孫悟飯は実力至上主義の教室へ。   作:PPキャンディ

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仕事中におまけの話を思いついたので、本編をなんとか書いて投稿しました。


幸せなんていらない:ホナミオリジン

戦いの被害でいつの間にか南部森林エリアはぺんぺん草一つ生えない荒野と化していた。主に自然破壊を考えずに大技を使う孫悟飯のせいだが。超サイヤ人形態こそ解除してはいないが困惑している孫悟飯、それに対峙するは両足を失っても戦意を漲らせる一之瀬帆波。観客はカエル一匹だけではない。試験運営側も超高倍率レンズを搭載した無人ドローンや腕時計型超高性能戦闘力測定器(カプセルコーポレーションテレフォンショッピングにて絶賛販売中)で観測している。

 

 

「今の光線技連射で孫悟飯の戦闘力が2割ほど落ちたな」

 

「だがまだ戦闘力には大きく開きがある。さて、どう出るか」

 

「一之瀬帆波の戦闘データは全部隈なく記録しろ!今まで秘密のベールに隠された仙人の秘技、とんでもないお宝だ」

 

「スーパー武道マン先生。もしどちらか死亡しそうになったら直ぐにでも止められるように出撃準備をお願いします」

 

 

モニターしていたオペレーターが部屋の奥に設置された高級なソファで縮こまっている男へと声をかけた。

 

 

「お、おう…まかせておけ…俺にかかれば、こんな子供の喧嘩、楽勝に止めてやるぜ」

 

 

強気な発言とは裏腹に、その声は震えていた。表情も引きつり、青ざめている。だが、薄暗いモニター室なのでオペレーターには細やかな表情までは見えず言葉通りに受け取った。

 

 

「流石先生だ。本当は昔に天下一武道会に優勝した天津飯氏にオファーを出したのですが断られてしまって。先生が来てくれて本当に助かりました」

 

(天津飯!テメーが断ったせいで俺は死ぬかもしれないのか!オノレ…今度あったとき覚えておけよ!死ぬほど繰気弾ぶちこんでやる!)

 

 

ここからどうやって逃げようかと頭を抱えている男の名はヤムチャ。いつだって無茶なことをして痛い目を見るお茶目さんだ。ここをうまく逃げ切れたとしても天津飯相手に無茶をして痛い目を見る事はきっと変わらないだろう。彼の明日はどっちだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

悟飯と一之瀬の戦いはハイスピードな空中戦へと移行していた。一之瀬帆波の動きは両足を失ってから明らかにキレを増していた。縦横無尽に空を飛びまわり、どどん波を悟飯に浴びせてくる。

 

 

「くそ!足がないってのに、なんでそんなに動けるんだ!」

 

「知らないの?足なんて飾りなんですって。偉い人には分からないらしいけどね!」

 

 

一之瀬は悟飯の反撃の魔閃光をローリングしながら軽々と避けつつ正面から接近、懐に飛び込み「喰らいなさい、とっておきよ!」両手10本の指を悟飯の胸に突きつけ「5連装どどん波!!!」全部の指からどどん波を放つ!「いやそれって10連じゃん!!!」思わずツッコんでしまった悟飯は為す術もなく吹き飛ばされてしまう。

 

 

地表へと叩きつけられた悟飯は、それでもサイヤ人のタフネスぶりを発揮して瞬時に体勢を立て直し、その場から飛び退く。悟飯が落下した場所に猛烈な威力の気砲が降り注ぎ、底の見えない四角い穴が生じる。あのまま倒れたままならマトモに食らっていただろう。悟飯は冷や汗をかく。

 

 

上空では一之瀬が胸の前で両手を使って四角を作った独特な構えをして息を荒らげていた。

 

 

「残念。本当のとっておきは避けられたか。でも当たるまで撃てば実質命中率100%よね」

 

 

(どどん波の10発同時撃ちもそうだけど、今の技、ずいぶん消耗が激しい技だ。一之瀬さんの気が一気に半減している)

 

 

悟飯は一之瀬の気の総量を確認しながら、このまま持久戦に持ち込めば自分のほうが有利だと確信した。

 

 

「そういえば私が地球に来た時、死にかけていたって言ったよね」

 

 

不意に一之瀬は昔を思い出すように話し出す。

 

 

「最後の基地を脱出するときに背中をバッサリやられてね。脊椎が完全に損傷していたわ。アタックボールの生命維持装置でなんとか生きて地球には来れたけど、到着したときには既に下半身は動かなくなっていたの」

 

 

その時の一之瀬、ドドルは気弾一つマトモに出せず、空を飛ぶことすらできなくなっていた。

 

 

「そこに腹を空かせた恐竜たちが私を食べようとしたのよ。逃げようとしても押しかかられて噛みつかれ、いくら頑丈な私の体でも、あのままだとそう長くは持たなかったでしょうね」

 

 

その情景を想像してしまった悟飯は顔を青ざめる。

 

 

「そんなときに旅の途中だった鶴仙人様に助けられたのよ」

 

『フンッ、脊椎は体の気の通り道じゃ。そんな体じゃ気を練れんのは当たり前じゃ。もはやお前は多少頑丈なだけのただの小娘にすぎん。復讐など諦めるんじゃ。何、地球も悪いところじゃない。小娘なりに身の丈に合った人生を送るんじゃな』

 

 

鶴仙人は巨大な恐竜をいとも容易く倒してしまった。それも今まで見てきた力任せの戦い方ではなく高度に精錬された武の技でだ。それを一目で惚れ込んだドドルは助けてくれた鶴仙人に復讐のために地球へ来たこと、どうか闘う術を授けてほしいと頼み込んだ。だが、ドドルには既に気を扱う術はなく、武人としてやっていくなど不可能としか思えなかった鶴仙人は、彼女の入院の手続きや当面の生活費などを渡し、ぶっきらぼうながらも復讐に生きるより、一人の娘としての幸せを掴むように説得した。

 

だが、それでも諦められなかったドドルは血の滲むようなリハビリを続け、半年後には足は動かずとも、手に薄っすらと気を纏わせることは出来るまでに回復した。だがそれ以上は気功弾どころか宙に浮くことすら出来ない。せいぜい切れ味の良い手刀が精一杯だろう。そんなドドルに半年間見守ってきた鶴仙人は再度諦めるように諭した。

 

 

『ドドル。お主の体ではそれ以上気を練ることは不可能じゃ。それに仮に気を練ることが出来たところ、今度はその足が枷となる。これ以上先にあるのは地獄への道のりじゃ。お前さんの父母も決してそんな事は望んでおらんじゃろう。復讐心など何も生まん。全てを忘れて幸せになるんじゃ』

 

 

鶴仙人は自分がいるから下手に希望を持たせてしまうのではと考え、ドドルの元から去ろうと背を向けた直後、ドドルを見ていた看護師が甲高い悲鳴を上げた。

何事かと鶴仙人が振り向いた先には、自身の両足を切り落とし、噴き出した血にまみれたドドルが居た。

 

 

『わ、わたしは…わたしはもう幸せなんて望んじゃいない。母さんを見殺しにしてしまった、わたしは…もう幸せになんてなってはいけないの。この足のせいで戦えないなら、こんな足なんていらない!!』

 

 

激痛を感じているのであろうドドルのその目は、しかし爛々と輝いて、そして嗤っていた。

 

 

『これから先には地獄が待ってる?地獄ならもう飽きるほど見てきたわ。これからはわたしが地獄を作るのよ。こんな平和な星でぬくぬくと暮らしているベジータに…サイヤ人どもに………地獄がどんなところか、思い出させてやるわ!!』

 

 

そして、ドドルの体から莫大な量の気が迸った。それは全てを燃やし尽くす炎のように見えた。

 

 

『そんな…ありえん。今のドドルがこれほどの気を練れるわけが…まさか…まさかチャクラを開いたというのか!』

 

『わたしはもうドドルじゃない。父さんと母さんが幸せになることを願ったドドルはもういないの』

 

 

この日、ドドルは死んだ。

 

 

『ここにいるのは復讐に全てを賭ける修羅だけよ』

 

 

そして、名も無い一匹の鬼が生まれた。

 

 

 

 

 

 

■戦闘力参考■

孫悟飯   25億(通常形態)>1250億(超サイヤ人)>1000億(負傷)

一之瀬帆波 20億(平常運転)>120億(戦闘稼働)

 

 

 

 

 

 

 

◆おまけ◆

 

※この作品はギャグ小説です。なので盛大なキャラ崩壊があります。ご注意ください。

 

 

カプセルコーポレーションテレフォンショッピング!

 

 

「さぁ今日も楽しいカプセルコーポレーションテレフォンショッピングのお時間がやってまいりました。司会はお馴染みパンプットと」

 

「カプセルコーポレーション社長のブルマよ。ところでパンプット、あんたまたサタン道場のファッション武道家に絡まれたんですって?」

 

「いやー社長、耳が早いなぁ。なんですかね、ミスターサタンのパチモノとか、落ち目のカンフー俳優とか色々言われてますからね。あれですかね、そんなに僕、弱く見えちゃうんですかね」

 

「まぁ実際弱いんだからしょうがないんじゃない?」

 

「そりゃないですよ、社長ぉ。これでも天下一武道会の本戦に出たことがあるのが自慢なんですよ」

 

「それも今じゃあんまり誇れない戦績よねぇ。なんたって優勝者が…ってこんなこといったらまた炎上しちゃうわ。とにかく、見た目があっちと比べて弱そうに見えるから余計絡まれるのよね。今日はそんなあんたにぴったりな商品を持ってきたわ」

 

 

そう言って取り出されたのは腕時計。見た目もシンプルで特に何も特殊なところはなさそうである。

 

 

「これは…腕時計ですか?」

 

「今流行りのスマートウォッチというやつよ。だけど普通のスマートウォッチには搭載されていない特殊な機能を搭載しているわ。さぁ、これを着けて闘うときみたいに気合を入れてみなさい」

 

 

パンプットがスマートウォッチを装着して、気を練り上げる。すると、腕時計の液晶部分に数字が表示された。

 

 

「えっと、84か。なんだかんだいって貴方ももう一端の人外になりつつあるわね」

 

「社長。これは何の数字なんでしょう?」

 

「これは天下一武道会審判組合からの依頼で制作した戦闘力測定機能付きスマートウォッチよ」

 

「戦闘力測定機能ですか。でもうちにはもうスカウ「それは社外秘よ」失礼しました。すごいですね、腕につけるだけで客観的な戦闘力を測れるなんて。科学の力もここまで来ましたか」

 

「ふふん、この程度、わたしにかかれば30分で作れるわ。それで、この戦闘力を見せれば絡んでくるやつなんて居なくなるわよ」

 

「わぁそれは嬉しいなぁ。でも戦闘力測定器と言っても、測れるのは僕みたいな普通の武道家レベルまででそれこそ一流の方たちが来たら測定不能になってしまうのでは?」

 

「そう言うと思ったわ。そうよね、常識で考えたら宇宙船サイズの測定器でやっと数億が限界だったものね。でもカプセルコーポレーションの科学力を侮らないことね。ベジータ!出番よ!こっちに来なさい!」

 

 

すると画面の外から不機嫌そうな表情を隠そうともしないベジータが肩をいからせながら登場する。

 

 

「おい、ブルマ!また俺をこんなところに呼び出して今度はどんなことをさせるつもりだ!」

 

「はい、今回”も”お越しいただいたのはブルマ社長の旦那様、ベジータ氏です」

 

「ちょっとそれつけてよ、ベジータ」

 

パンプットがベジータにスマートウォッチを差し出す。

 

「おい、なんだ、これは?」

 

「戦闘力測定機よ。これを付けて全力で気を高めて頂戴」

 

「ちょっと待て、今回もいつも通り全宇宙に配信しているんだろう!なんで俺が毎度毎度手の内を明かさないといけないんだ!ふざけるなっ!」

 

「なによ!いつも仕事もしないで修行ばかりして、その割には食事だけは人の何十倍も食べるくせに!いいわよ、やってくれないなら今夜からは私はトランクスの部屋で寝るから。あんたは一人で寂しく寝るといいわ」

 

「なっ!ブルマ…本気で言っているのか…クソッタレ!おいっ!早くそいつをよこしやがれ!ハァァァアアアアアアーーーーー!!!」

 

 

ベジータがパンプットからスマートウォッチを奪うと手首に装着して気を高めて、一気に超サイヤ人に変身する。

 

スマートウォッチと連動した外部モニターに最初30億と表示され、それが変身と共に1500億に上昇する。

 

 

「まだよ、ベジータ。もっと上がるでしょう。本気出しなさいよ」

 

「ちくしょおおおおおおおおおーーーーーー」

 

 

煽られたベジータはやけくそになって奥の手の超サイヤ人2へと変身する。

 

 

 

「おお、凄いです!ベジータ氏の戦闘力が3000億まで上がりましたよ。これは地球の未来も明るそうですね」

 

 

パンプットは興奮気味にブルマに言うが、ブルマはまだ納得言っていないとばかりに冷たい表情で言葉を発する。

 

 

「ねぇ、ベジータ?私は本気を出しなさいって言ったのよ。それがベジータの限界ってわけ?がっかりだわ。去年から全く成長していないじゃない。こんな体たらくでサイヤ人の王子だなんてホトホト呆れるわね。もういいわ、もうあんたに期待なんてしないから」

 

「な…クソっ!クソクソクソ!俺は…俺は自分が情けない…こんなはずじゃない。俺は…俺はもっとやれるんだ」

 

「俺は…俺は!宇宙一の戦闘民族!サイヤ人の王子だ!!!ブルマと一緒に寝るのはこの俺!ベジーーータ様だあぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

ベジータの気が更に膨れ上がり、顔がいかつく変化し、眉がなくなり、髪の毛が腰まで伸びた。

 

 

「ハァハァ…なんだ…この溢れてくるパワーは一体…どうなったんだ俺は?」

 

「戦闘力、1兆2000億。なによ、やればできるんじゃない。おめでとうベジータ。ようやく殻を破れたわね。さしずめ超サイヤ人3ってところね」

 

「俺が…超サイヤ人3に…孫悟飯も到達していない…超サイヤ人の更に先に到達したのか」

 

「そうよ。あなたこそが最強のサイヤ人よ。それにしても倍率400倍って凄いわね」

 

「ブルマ!俺は遂にやってやったぞ!」

 

 

ベジータが喜びのあまりブルマを抱きしめようとするが、ブルマはそれをスルリと避けたため、ベジータは転けてしまった。

 

 

「はい、そういうのは夜にまた、ね。というわけで、今までの常識を覆す戦闘力が1兆超えでも壊れずに正確に測定できる新型戦闘力測定器搭載スマートウォッチが新発売よ」

 

「他にも一緒に搭載希望の業務用アプリがあればそれも応相談で受け付けているので是非この辺に表示される番号までお電話ください!では今日も司会はおなじみパンプットと」

 

「旦那を尻に敷かせたら宇宙一のブルマがお送りしたわ。さぁそんなところで黄昏れてないでとっとと帰るわよ、ベジータ」

 

 

こうしてカプセルコーポレーションテレフォンショッキングはいつもどおりに項垂れるベジータを映して終わるのだった。

 

 




なんとか書ききった。

感想・評価をしていただけるとモチベ維持に繋がるのでありがたいです。
疑問質問罵倒なんでもお待ちしています。
今後もよろしくおねがいします。
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