星になる女の子(仮題)   作:Jasper Finley

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とりあえず書き始めないと何も始まらないので始めてみました。短めです。


諸々を飲み込んだ上で……俺の家の庭はどうるんだよ!? その1

「何か新しいアニメとか……いや、古いのを漁るか? ……いっそのこと新しいパソコンでも買ってVRにでも手を出すか?」

 

 庭に出てタバコを吸いながら独り言をつぶやく。最近、新しい刺激が無くて人生のモチベーションが維持しづらくなっているので困っているのだ。

 高校を出て大学入試に挑むも不合格。1浪の後就職し、早5年。音楽、読書、ゲーム、アニメ、ギャンブル、スポーツ観戦、筋トレ……色々な趣味に手を出してはすぐに飽き、最近は次の趣味が思い浮かばずに出勤帰宅タバコ睡眠を繰り返す日々を送っている。

 何かいい案がないものかと同窓会の折に、高校時代仲が良かった友人に聞くと『一緒に遊ぶ友達とか彼女作ればいいじゃん。はかどるぜ?』と言われたが――職場は硬派な人間が殆どで、唯一遊びに誘おうかなと思える仲の後輩は体を動かすのが大好きな脳筋だ。正直、毎回スポッチャに連れていかれるものだからすぐに飽きてしまった。体を動かすにしてももう少しバリエーションが欲しい。

 

 ……交友関係か。

 思わず天を仰ぐ。昔からコミュニケーションは得意ではなかった。受け身受け身のコミュニケーションばかりで、自分から積極的に仕掛けていかなかったせいで、どう話しかければいいかわからないのだ。高校時代はまだ共通の話題が多いからよかったが、社会人になった今――現実にしろネットにしろ――気の許せる友達を作るにはある程度自分から出せる話題を用意しなければいけなくなってしまった。

 いくらかネットにはゲーム友達もいるが、そういう仲だと思える奴は一人もいない。一緒に何かをやり続けられるようになれればいいのだが、ゲームで知り合ったような奴は大抵他のコミュニティに属していて、俺と一緒にずっと遊んでいる奴はいない。そもそも、俺が飽き性なばかりにそういった人間を作れないのも原因の一つなのだが――

 

「はぁぁぁぁ……」

 

 何かないものかと、何度目になるかわからない思考を中断するように溜息をつく。

 きっかけがあれば。何かハマれるものがあれば。

 そんなものは言い訳にすぎないと言う人は多い。だが、そういった想いにすがるしかない人々もいるのだ。俺のような、十数年同じ生き方をしてきて今更変え方をわからない奴とかな。そこを変えられる人間というのは、そういった悩みを自分で振り切っていける一種の才能を持った奴らだけなのだ。才能を努力で補うのは想像を絶する苦しみを要すると俺は思っている。それを出来るのも、そういった才能を持った奴がほとんどだろう。努力にも才能は必要なのである。

 

 ――深呼吸をしよう。同じことやネガティブなことを長々と考え続けると、大抵は堂々巡りが発生して、そのまま一日を終えることになる。そして次の日の気分は最悪になる。

 クソみたいなことを考え続けることは一日のルーチンには含まれていない。含まれるようになったならば、いかなる手段を取ってでも是正すべきだと親に仕込まれている。せめて一つ、ダラダラと何も考えずにやり続けられる趣味があればいいのだが――っと、良くないな。

 雑念を振り払うように息を吸う。星はあまり見えないが、綺麗な夜空が広がる。住宅街でも、晴れていれば夜空というのはなんだかんだ神秘的で綺麗なのだ。

 

「――ん?」

 

 夜空を見上げて満足していると、ふと流れた星と()()()()()()()()()

 そんなバカな、と思う間もなく俺は家の中へと退避した。

 

 ――――自分が変えるチャンスが、天から降ってきたのだ。

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