アドバイス、批評、待ってます。
chapter1
まるでワインの中の気泡になった気分だ。辺り一面が深紅に染まり、私はその海に浮かぶ一隻の小舟になったみたいだ。ふわふわと、まるで酒に酔ったような頭を重そうに上げ、転がり落ちるようにベッドから抜け出した。
肌寒い風が頬を撫でる。春に入ったと言ってもまだまだ羽毛布団が手放せない時期。
屋敷の果てまで続く廊下を一人寂しく歩く少女、陶磁器のように白い肌、人形めいた顔には表情がない。儚い印象を与える少女だが、その紅い瞳は獣のように鋭く、そして人形のように無機質だ。
肌寒い中、薄手のネグリジェだけを纏い、ふらふらと歩く少女は、思い出したと言わんばかりに今まで辿ってきた道を戻り、クローゼットを乱暴に開けた。ガタン!とクローゼットが悲鳴を上げるも、構わず中の衣服を纏ってゆく。薔薇の模様が描かれた眼帯を左目に付け、黒を基調としたゴシックドレスのリボンを結ぶ。これが彼女の私服であり、戦闘服でもある。開け放たれた窓から、月明かりと一緒に入ってきた風が、カーテンを踊らせる。
「ふぅ、やれやれ、今日も変わらず、多いお客さんだこと……」
呆れの混じった高い声。少女はこの屋敷に入り込んだ『お客さん』の気配を感じ取っていたのだ。プラチナブロンドの髪をもてあそびながら、少女は『お客さん』をもてなすため、玄関ホールへと向かった。
それはまさしく
「あらあら、今日は少ないじゃないか、えぇ?私があらかた食い尽くしたのが、いけなかったのかねぇ?」
ああ、つまらない。と言わんばかりに額に手を当て、はぁ、とため息を吐く。コツン、コツンと床を叩く音がホールに響き、亡霊達が雄叫びを上げる。
オオォォォオオォォォォオオオオオオ……
おぞましい雄叫びは、久しぶりの餌にありつけた獣のような声だ。少女はそれに臆せず、ずいずいと亡霊の群れに近づいて行く。先頭集団の亡霊が、使い古した剣を振り上げ、少女を真っぷたつにせんと迫る。
「つまらん、早急に片付ける」
少女の手が虚空を掴み、それを振り抜く。すると、剣を振り上げていた亡霊の腕が切断され、地面に落ちる。じゅうじゅうと肉の焼ける音と臭いを発しながら、それはホールの染みの一つになった。
使ってるキーボードが壊れた。高かったのに……また財布が軽量化されてまう……(涙)