亡霊殺しのニブルヘイム【練習用】   作:名無しのタラコ

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 戦闘描写むつかしいですね…………。イメージ出来てるのに文にならないもどかしさ…………。


chapter7~シーチカ編~

 家の闘技場で待つことはや数刻、闘技場の扉が開き、待ちわびていた人物が姿を表す。

 ボサボサに伸び散らかした赤い髪、死んだ魚のような濁った灰色の瞳は真っ直ぐ私を見据えている。

 

 「遅かったな、何かあったのか?」

 

 「…………いいや、なんもなかったよ、俺が来るのが遅かっただけだ」

 いつもよりトーンの低い声で言われ、首を傾げる。 どうしてハイドはこんなにも機嫌が悪いのだろうか、何かあったのだろうか?そんな些細な疑問を頭の隅に追いやり、目を閉じる。

 精霊魔法ーーーーーーーー我々が亡霊(ゴースト)を狩る時、必ずと言って良いほど使用するそれは、『異界』に存在する精霊から、何らかの対価を支払って初めて成立する。余程の場合は、命をほんの少し精霊に与える事だ。 

 だが、稀に精霊魔法により起きた事象よりも高い対価を要求する精霊もいる。…………その場合は命を全て貪られ、死に絶えてしまうのだ。

 

 「来たれ我が手に、剣よ!」

 短く詠唱を唱え、愛用していると言って良いほど使っている両刃剣を召喚する。 白銀の刀身に金色の薔薇の蔦が描かれたそれは、私の命を幾度となく吸い、亡霊(ゴースト)共の肉を裂いた相棒だ。

 

 「…………来たれ、我が手に」

 詠唱を済ますと、ハイドの腕が光に覆われ、弾ける。真っ赤に燃えるような炎を称えた戦杭(パイルバンカー)が右手に、左手には一回り小振りな籠手が装着されている。

 

 「準備の程、今一度お確かめになってください…………。それでは、宜しいですね?僭越ながら、(ワタクシ)シルヴィア・ラインドットが審判を勤めさせて頂きます。私の合図で、始め、そして、終わってくださいね、お二方…………始め!!」

 

 しん、と静まりかえった闘技場に、シルヴィアの声が響き渡る。それを合図に私は、ハイドの懐に潜り込み、剣…………氷剣デュランダルを振り上げる。ハイドはそれをパイルバンカーの火薬を炸裂させ、後ろに後退し、独特の構えを取った。

 

 「はああっ!!」

 深く踏み込み、デュランダルを横凪ぎにする。腰を落とし、がら空きとなった私の腹に殴り、火薬が炸裂

する。

 鈍い音が聞こえるが、構わず引き寄せたデュランダルで攻勢にでた。

 縦に、横に、斜めに、そして、時にフェイントを加え、ゆっくりとその体に傷を付ける。左手の籠手とデュランダルがぶつかり合い、火花を散らす。 

 

 「強くなったな…………ハイド!」

 

 「お前の方が…………百倍つええよ!」

 籠手を弾き、後ろに飛ぶ。ハイドも間合いをとる。円を描くように位置を変えながら、握りしめた柄に力を籠める。

 思い出せ、あの時の感覚を。剣がまるで手足のように自由に動いたあの頃を。

 荒い息を吐き、相手に悟られないように静かに空気を吸う。人が無防備になるときは、息を吸っている時だ、それを悟られると、無防備な瞬間に間合いを詰められ、防戦一方となってしまう。

 ハイドも同様、此方から見ても呼吸をしているかさえ分からない程、警戒を高めている。

 

 フェイントを掛け、再び肉薄。パイルバンカーが火を吹き、体を粉砕せんと迫る。こちらの力と合わせ、受け流す。鳩尾に一発拳を入れ、今度は顎を殴る。

 上体をほんの少しそらせ、それをかわすハイド。今度は此方の番だと言わんばかりにパイルバンカーが迫り来る。甲高い音が耳を打つ。絶えず火を吹くパイルバンカーと、こちらの不意を突いた籠手での攻撃、それらが嵐のごとく私を襲う。

 

 「くぅ…………っ!」

 何度も殴られ、鼻からは血が流れ落ちる始末だ。腕がビリビリと痺れ、危うく剣を落としそうになるのを柄に力を籠めて防ぐ。パイルバンカーでの打突を受け流し、籠手を防ぐため剣を横にして受ける。

 真っ直ぐに伸びる筈の左手の攻撃の軌道が変わり、下から掬い上げるようなアッパーカットへと変わる。

 気づいた時には既に遅く、剣がひゅんひゅんと回転しながら、私の後ろの地面に突き刺さった。

 

 「これで…………っ!」 

 パイルバンカーの装着された右腕を目一杯後ろに引き、腰の回転を加えながらの必殺の一撃を放つ。

 

 「終わりだっ!!」

 視界目一杯に広がる赤い拳。咄嗟に体を斜めにそらし、振り抜かれた腕を肩に担ぐ。そのまま勢いを利用して中に放り投げた。武道とやらでいく一本背負いのようなものだ。

 背中から地面に無様に叩きつけられ、痛みに喘ぐハイドの首元に咄嗟に呼び出した短剣を添える。

 

 「私の勝ち、だな」

 

 「……………………」

 呆然と虚空を眺めるハイドを尻目に、シルヴィアの終了の合図がこだました…………。

 

 

 

 

 

 

 ハイドは、まるで魂を抜かれたような足取りで帰路に付いた。その背中を不安げに見つめながら、ゆっくりと緊張をほぐして行く。

 かなり剣を握っていなかったとは言え、剣を離すとは何事だ、戦場であれば、それ即ち死を意味する。府抜けた自分を叱咤し、久しぶりの我が家に帰った。

 

 

 

 

 

 

 今さらだが、殴られた脇腹がじんじんと、熱を帯びてきた。折れはしていないだろうな…………?そんな事を思いながらも、しゅるしゅると衣服を脱いで行く。 清楚な純白の胸当てを外し、こちらも同じく純白のショーツを脱ぐ。一糸纏わぬ姿となった私は湯気の立ち込める浴場に足を踏み入れた。 

 大理石の床を歩きながら、ナゼダカもやもやとする心の霧を払おうと、ふるふると頭を振る。

 

 (何故だ、何故私はこうも迷っている!?…………ハイドにデュランダルを弾かれたのもこの迷いが原因なのか…………?)

 体をお湯で洗い流し、軽く洗ってから湯船に浸かる。暖かいお湯が、骨の髄まで染み渡り、思わずため息を吐いてしまう。

 

 「ばば臭いな………………私らしくない」

 風呂など、垢を落とす作業、そう考えてきた自分が、感嘆の溜め息を吐くなど…………随分と甘ったれてしまったものだ。

 今だピリピリと痛む体を引きずりながら、体を洗い、ゆっくりと体を解すのであった。




 主人公ことヴェローチカちゃんの(本格的な)出番は次回、という事で。
 無駄話ですが、たらこことワタクシは進撃のちょめちょめという漫画を読み始めました(遅いとか言わないでね(はぁと))マヴでラブな戦術機を乗り回すあれに似てましたね。
 かくいうマヴでラブなあれも、君の望むうんたらをジャカーンパクってるらしいです…………水月さんやらアカネたんやら出てますし…………白凌ちょめちょめ学園の制服着てましたしね^^興味が湧いて出てきた人は、マヴでラブなあれを是非プレイしてみては?ちなみにワタクシはチキン・ダイバーズが好みです(終わり)
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