アイドルマスターシャイニーカラーズ×ペルソナ5   作:フルーヴ

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市川雛菜と丸喜拓人

『やあ、雨宮君。ご無沙汰してるね。突然連絡を入れて申し訳ない』

 

『最近研究をしていてちょっと気になることがあったんだ』

 

『明日、仕事終わりに一緒に会えないかい? なんなら、新しくできたパンケーキの店でも行こうか』

 

 ▽▽▽

 

 Afternoon

「あは~、プロデューサー、雛菜今日お仕事頑張った~」

 

「ああ、そうだな。とても頑張っていたぞ。お相手もよく褒めてくれたよ」

 

「だよね~。だから、雛菜ご褒美がほしいな~! パンケーキ食べに行こ~! 新しくできたところがあるんだ~」

 

 彼女は市川雛菜。283プロのnoctchillのメンバー。透のことを慕っている彼女は自身の”しあわせ”のため、283プロのオーディションを受けた。そして合格した彼女は”しあわせ”を追い求めて日々アイドルを楽しんでいる。そんな彼女はパンケーキを食べに行きたいらしい。

 

「たまには甘いものもいいな。いいぞ、今日のご褒美だ!」

 

「やは~♡プロデューサーすき~~~」

 

 蓮は軽い気持ちでOKしたが、現場に行って少し後悔した。

 

「……結構並んでるんだな」

 

「雛菜も並ぶのはそんなすきじゃな~い。でもプロデューサーと一緒なら並べる~」

 

「そうか。俺も雛菜と一緒なら並ぶのも楽しそうだ」

 

「やは~♡雛菜もそう思う~!」♪♪ ☆彡

 

「それにしても美味しそうだなこの店のパンケーキは」

 

「でしょ~! この前、円香先輩も誘ったんだけど断られちゃったんだ~。なんでだろうね~?」

 

「うーん、俺にはわからないな」

 

(何かあったんだろうか?)

 

「しかし、パンケーキなんて久しぶりだ。最後に食べたのはいつだろう」

 

「雛菜も久しぶり~! ハワイで食べたときがたぶん最後かな~」

 

「ハワイか、確かにそれが最後かもしれない。そう考えると高校時代から食べてないのか」

 

「プロデューサーもハワイ行ったことあるの~?」

 

「ああ、高校の修学旅行でな」

 

「え~、いいな~! 雛菜の学校もハワイだったらいいのに~」

 

「まあ、ほかにもいいところはあるから……」

 

 そうこう話をしている間に、雛菜の飲み物が尽きたらしい。

 

「プロデューサー、雛菜飲み物無くなっちゃった~。買ってきてもいい~?」

 

「ああ、もちろん。気をつけてな」

 

「は~い! 気をつけて行ってきま~す!」

 

 雛菜が飲み物を買いに行ったことで蓮は1人になった。さて、今のうちに明日の予定の確認でもしようかと思ったその時……

 

「やあ、久しぶり雨宮君。返事がなくて少々焦ったけどちゃんと来てくれて嬉しいよ」

 

「え、その声は……丸喜? どうしてここに?」

 

 丸喜拓人。とある事件があった秀尽学園高校のカウンセリングとして一時期赴任していた。そのとき、蓮と知り合い、メンタルコントロールの方法を伝授する代わりにとある研究の意見を蓮に尋ねていた。色々あったが蓮たちとは割といい関係である。

 

「え、返事がないと思ってたけどまさかメッセージを見てなかったのかい?」

 

「すまない、見てなかった……」

 

 どうやら蓮が返事をする気がない通知をスルーする癖は治ってないみたいだ。

 

「偶然ってあるんだね……まあ、ちょうどよかった。最近僕はまた研究に携わることになったんだ」

 

「そうなのか。めんどうなことはするなよ」

 

「しないしない。人が成長できるチャンスは奪っちゃいけないもんね。あ、その流れでカウンセリングも再開したんだ」

 

「……そうか」

 

「で、その研究で気になったことがあってね。意見を聞きたいんだけど……」

 

 そこに雛菜が帰ってきた。

 

「プロデューサー、ただいま~! ……あれ~、どなたですか~その人~?」

 

「あ……連れがいたのか……ごめんね邪魔しちゃったかな?」

 

「う~~~ん?」

 

(さて、どうしたものか。この二人の相性は……正直微妙だ。丸喜には申し訳ないが後日時間をとってもらうか……)

 

「すまない、丸喜。今日は……」

 

 そこに蓮のスマホに着信が入った。明日の仕事先の人からだった。無視はできない。

 

「……雛菜、少し席を外す。代わりに並んでいてくれるか?」

 

「わかった~、待ってるね~プロデューサー!」

 

 蓮は少し離れた場所に行った。

 

「えっと、ごめんね。彼が誰かと一緒に来てるって思ってなかったんだ。あ、紹介が遅れたね。僕は丸喜拓人。今はスクールカウンセラーをしているんだ」

 

「そうなんですね~。市川雛菜で~す。アイドルしてま~す」

 

「え、彼って今はアイドルのプロデューサーをしてるのか。全然知らなかったなあ……。あの、市川さん、いい機会だからカウンセリングでもしようか?」

 

「え~、なんでですか~?」

 

「あ、いや別に無理にってわけではないんだ。彼のことは信用してるんだけど、彼の知らないところで何かつらいことがあったりしないかと少し気になっただけなんだよ」

 

「そうだったんですね~。雛菜は楽しくしあわせ~にアイドルしてま~す」

 

「それならよかった。なら別に何か……無さそうだね。じゃあアイドルは何が楽しい?」

 

「う~~~ん、全部~~~! 歌もダンスも楽しい~~! あとドラマとかバラエティの撮影も楽しい~~!」

 

 本当に丸喜の杞憂だった。

 

「ごめん、雛菜。それと丸喜も」

 

「おかえり~、プロデューサー!」

 

「おかえり、雨宮君……」

 

「ずいぶん、堪えてないか……?」

 

「いや……彼女、とても強いね」

 

(まあ、雛菜にカウンセリングは絶対要らないだろうな……)

 

「せっかくの機会だけど丸喜今回は……」

 

「雛菜いいよ~? 何かあるんでしょ~?」

 

 承諾してくれた雛菜だがどこか不満そうな感じだった。

 

「いいのか? 雛菜」

 

「うん~。パンケーキ食べれるから~~」

 

「ありがとう、市川さん」

 

(だけど、聞かせるわけにはいかないかな……雨宮君、このあと時間とれるだろうか?)

 

 そうこうしているうちに順番が来た。

 

「わ~、おいしそ~~! いただきま~す!」

 

(写真も撮ってたな。ツイスタ用かな? 俺が写ってなきゃいいけど……)

 

「やっぱり甘いものに限るね」

 

(この組み合わせはなかなか見ることはないな……)

 

 3人はパンケーキを堪能した。

 

「ごちそうさま~! おいしかった~~~!」

 

 雛菜はスマホを見て何かに気づいたようだ。

 

「プロデューサー、パパとママが帰ってこいって言ってる~。お中元でいいのが届いたんだって~。なんだろ~?」

 

「うーん、メロンとかじゃないか? 何にせよおいしいことに間違いない」

 

「そうだよね~! じゃあ雛菜もう帰る~! プロデューサーまた明日ね~!」

 

「一人で大丈夫か?」

 

「大丈夫~!」

 

「そうか、じゃあ気をつけてな」

 

「プロデューサー、バイバイ~」

 

(よし、楽しく話せたな)

 

 パーフェクトコミュニケーション

 親愛度+10

 

 

 ▽▽▽

 

 Night 

 

「どうしたんだ、レン。何か悩み事か?」

 

「いや、それがな……」

 

 ~~~~~~~~

 

「ちょうどよかった。さっきの話の続きなんだけど」

 

「研究っていうのは、認知訶学のことか?」

 

「察しがよくて助かるよ。そこであるデータを取っていた時に急に変なデータが観測されたんだ。……もしかしたら君たち関連のことで最近何かあったのかなって。心当たりはあるかい?」

 

「いや、何もない。それはいつからなんだ?」

 

「ああ、それは……」

 

 ~~~~~~~~

 

「……それってお前がプロデューサーになったぐらいじゃないか?」

 

「ああ、そうみたいなんだ」

 

「しかし、ワガハイたちは何も知らない」

 

「……ただの偶然ってこともある」

 

「それならいいんだけどな。だが……」

 

「……」

 

 ▽▽▽

 

 

 -283プロ-

『写真を送信しました』

 

『透先輩~、パンケーキ食べてきた~! 今度一緒にいこ~』

 

『いいね、グー』

 

『めっちゃおいしそ~!』

 

『うんうん! とってもおいしそう!』

 

『あ! 最近できたお店だよね! 私も行ったよ! おいしいよね!』

 

『ちょ~うらやまし~! だいぶ並んだっしょ?』

 

 ──────────

 

「ほわっ?」

 

「え……」

 

「あれ?」

 

「ふぇ」

 

「あれー?」

 

「おやおや」

 

「??」

 

「えっ」

 

「おいしそうです! どこなんでしょうか?」

 

「あれ、これって……」

 

「おい……」

 

「そんな……」

 

「……大丈夫よ」

 

「……お仕事だよね?」

 

「えっと……」

 

「うーん?」

 

「あれ、事務所のグループにメッセージがある……」

 

「ちょっと、あいつ……」

 

「あれ、ちょいまち」

 

「あっ」

 

「は?」

 

「ぴぇ……」

 

「えー!」

 

「……重たそう」

 

 ──────────

 

 

 -ノクチル-

『ちょっと雛菜、誤爆してる』

 

『え~? あ~、間違えた~』

 

『雛菜ちゃん……』

 

『まあ、そういうこともあるよ。ドンマイ』

 

 

 

 画像を見た者の中にパンケーキに注目した者は少なかった。なぜなら背景にボケてはいるが見慣れたスーツ姿があったからだ。

 




プロデューサーの運命やいかに。
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