アイドルマスターシャイニーカラーズ×ペルソナ5   作:フルーヴ

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大崎甘奈と高巻杏

 Morning

 

「おっはよー、プロデューサーさん! 今日も頑張っていこうね!」

 

「おはよう、甘奈。今日は元々オフだったのにすまない」

 

「ううん! 全然平気! 甘奈もこのファッションショーに興味あったんだ☆」

 

 大崎甘奈。283プロのアルストロメリアのメンバー。大崎姉妹の妹。双子の姉のかわいさを広めるためアイドルを始めた。今日はとあるファッションショーに取材をして、1つのコラムを作るという体でお邪魔させてもらっているようだ。

 

「そうか、ならよかった。取材とはいえそんなに気張らなくてもいいぞ。折角だから楽しんでいこう」

 

「うん! ……ねえ、プロデューサーさん。編集長さんは今日はいないの?」

 

「一応会場に来ているらしいよ。だけど今日はあちらも仕事があるから一緒ではないだろうな」

 

「そうなんだ。わかった!」

 

「じゃあ、控室に挨拶に行こうか」

 

「うん!」

 

(取材とはいえプロデューサーさんと二人っきり……だめだめ、集中しなきゃ!)

 

(どうしたんだろう、甘奈。有名なモデルさんに会うかもしれないから緊張しているのか……?)

 

 少しギクシャクしていたが、挨拶回りはある程度終わった。

 

「有名なモデルさんがいっぱいいたな……改めてすごいイベントだ……」

 

「そうだね、プロデューサーさん。甘奈このファッションショーの記事を書くことができて本当に嬉しいな☆」

 

「そうか、じゃあ気合い入れないとな!」

 

(いい刺激になったようだ。よかった)

 

「そういえば、モデルさんもそうだけど裏方さんもたくさんいるね」

 

「ああ、この規模になるとやっぱり裏方さんも多いな。結構混みあってきたな……」

 

 このとき、甘奈に1つの考えがよぎった。

 

(……今なら腕にしがみついてもいいかな? はぐれちゃうと心配させちゃうし……)

 

「甘奈、大丈夫か? 人が多くなってきたな。少し開けたところに行こうか」

 

「う、うん! ねえ、プロデューサーさ……」

 

「あー、蓮じゃん! 久しぶり~!!」

 

「……え? うそ……」

 

「久しぶり、杏。来ていたんだな」

 

 高巻杏。アメリカ系クォーターで怪盗団の演技派……女優。コードネームはパンサー。蓮とは同じクラスメートで席が前後同士だった彼女はとある人物をターゲットにした際、イセカイに迷い込む。そのときにペルソナの能力に目覚め、怪盗団に入ったのであった。現在は、モデルをしている。

 

「もー来るなら連絡してよー! もしかして知らなかった?」

 

「あー、さすがに誰が参加してるまでは見る時間がなかったから。ごめん、見てたら連絡してたかな」

 

「まあ、忙しそうだからね。あんまり気にしないで! ……ところでその後ろの子は?」

 

「私、大崎甘奈っていいます! あの……高巻杏さんですよね?」

 

「うん、そうだよ! 甘奈ちゃん!」

 

「すっごいモデルさんだって前からめっちゃ思ってました! お会いできてうれしいです!」

 

「ほんと? うれしい! これからも頑張るから!」

 

(そうか、杏も有名になってるんだな。よかった)

 

「ねえ、蓮~。その子も今日のショーに出るの?」

 

「いや、今日は取材の形で来たんだ。ある雑誌で取り上げてもらうことになってな」

 

「そうなんだ~。じゃあ、私のこと見ててね! ……そうだ! このショー終わったあと時間ある? せっかく会ったんだから遊びに行かない?」

 

(……え?)

 

「遊びに行きたいのは山々なんだが……俺、夜は別の子を別の現場へ送迎しに行かなきゃいけないんだ……」

 

「んー、そっか。じゃあ、昼ごはんで勘弁してあげる!」

 

「え、そんなに解散が早いのか?」

 

「私、今日のトップバッターなんだ! だからお昼休憩にはもう解散なんだよ」

 

「そうだったのか。そういえば生でモデルをしているところを見るのは高校以来か、楽しみだ」

 

「それって生の活動じゃないなら見てくれてるってこと?」

 

「そういうこと。目についたら確認するようにはしてるよ」

 

「そうなんだ、あんがと! そういえばさ……」

 

 なお、杏は蓮の彼女の1人である。二人は仲睦まじげに話しているがこの場に一人狼狽えている者がいた。

 

(プロデューサーさんと杏さんってもしかして……恋人同士なの……かな……じゃないと……あんなに仲良くないよね……?)

 

 甘奈はプロデューサーが自分から離れていくような気がした。

 

「おっとそろそろ時間だね。ごめんね、甘奈ちゃん。プロデューサーを独占しちゃって」

 

「っ! いえ! そんなこと……」

 

「じゃ、二人とも私のショー楽しんでいってね!」

 

 杏は行ってしまった。

 

「……ごめん、甘奈。少し放置してしまって」

 

「ううん! 全然! そんなことないよ! ねえ、プロデューサーさん……」

 

「どうした、甘奈?」

 

「やっぱり何でもないよ! そろそろ始まっちゃうよ! ショーを見に行かなきゃ!」

 

「お、おう……」

 

 こうして甘奈と蓮は会場に向かっていった。

 

「いっぱい人がいるね……」

 

「そうだな、逸れないようにしないと。ほら、甘奈」

 

「!」

 

 蓮は甘奈に自分の腕に掴まるよう促している。

 

「で、でもプロデューサーさん……」

 

「申し訳ないけど我慢してほしい。逸れてしまって甘奈に何かあったら俺は自分を許せないと思うんだ」

 

「でも……」

 

(杏さんが……)

 

「……きっと杏がいても同じことはしたよ」

 

「!」

 

(やっぱり優しいな……プロデューサーさん……)

 

「……ありがとう、プロデューサーさん!」

 

(手をつなぐ形になったな……まあいいか)

 

(プロデューサーさんの手……大きくて暖かい……安心するなあ)

 

「……えへへ☆」♪♪♪ ☆彡

 

(なんか機嫌が良くなったな)

 

 そしてショーが始まった。杏がトップバッターで出てきた。

 

「すごい……これがプロのモデルさん……」

 

(正直、驚いた。ここまですごくなってるとは……)

 

 レベルの高いモデルたちを見て甘奈はどうやら満足しているみたいだった。

 

 昼休憩に入り、杏からメッセージが届いた。

 

『終わったよー、とりあえず裏口に来てー』

 

(杏から連絡は来たが……甘奈を放置するわけには……)

 

「あの……プロデューサーさん。甘奈ね、杏さんの取材がしたいなって……お昼一緒にしちゃだめ……かな?」

 

「……! 聞いてみよう」

 

『甘奈が杏に取材をしたいそうだ。一緒に行ってもいいか?』

 

『うん! いいよ!』

 

「OKだそうだ。裏口集合だからそこに行こうか」

 

「うん! ありがとう、プロデューサーさん!」

 

 こうして合流した三人は近くのカフェへ

 

「杏さんのショー見てました! ぜひ取材させてほしいです!」

 

「えー、照れるな! ありがとう、甘奈ちゃん! ところでどこの雑誌なの?」

 

「えっと”アプリコット”って言うんですけど……」

 

「へー! そうなんだ! 今でも続いてるんだ、あの雑誌! 昔何回か読んだことあるよ!」

 

「え! そうなんですか! 何か嬉しいです!」

 

(……正直、意外だ。千雪のような女性が読むものだと……意外と読者層が広いんだな)

 

「えっと……じゃあ、杏さんはモデルをするとき何を意識してるんですか?」

 

「みんなに笑顔を届けられるようにって感じかな! 自信を持ってほしいんだ!」

 

「へえ、そうなんですね! ありがとうございます! あの、どうしてモデルになろうと思ったんですか?」

 

「最初は親の仕事の都合から読モをしてたんだ。正直、あまり意識は高くなかったんだ」

 

「でも今はすごいモデルさんですよね、何かあったんですか?」

 

「そう! ある日同業者の人にモデルの仕事で負けちゃって、そのときとても悔しいって思った。そのとき色々あって入院している親友がいたんだけど親友を元気づけるために誓ったんだ、トップモデルになるって! だからモデルを続けてるの!」

 

「そんなきっかけがあったんですね!」

 

「あ、ついでに聞いて欲しいことがあって、その親友なんだけど、私って帰国子女だったから最初は学校のクラスで浮いてたんだ。でもその子は私にも分け隔てなく話しかけてきてくれて……それからずっとしゃべるようになって仲良くなったんだ」

 

「いい話ですね!」

 

「そうでしょ! もっと聞いて聞いて!」

 

 こうしてしばらく取材は続いた。

 

 

「甘奈、そろそろ次のショーが始まる」

 

「え、あ! もうこんな時間! 杏さん、ありがとうございました!」

 

「全然! ショーの続き楽しんでいってね!」

 

「はい! あ、じゃあ最後に質問1ついいですか?」

 

「うん、なあに?」

 

 

 

「あの……今、交際している人はいるんですか?」

 

 

 

「!?」

 

 二人は甘奈の発言に度肝を抜かれた。予想できなかったらしい。

 

「えっと、どうして……?」

 

「あ! いえ、やっぱり恋愛のことって何か言及しておくと女子高生には喜ばれるかなと思ったので……」

 

「そ、そうだよねー……あはは……」

 

(……まずい、これだけは……)

 

「……うん! いるよ!」

 

 蓮は杏の発言に驚いた。とうとうバレてしまうのかと思った矢先

 

「一般男性の方がね!」

 

 杏は誤魔化した。

 

(なるほどな……もしかしたらこういう対応慣れてたりするのかな)

 

 一応、浮気をしているのはこの屋根裏のゴミのため、杏の方に非はない……のかもしれない。

 

「!!! そうなんですね! ……あのその方っていうのは……」

 

「あー、その人は業界人じゃないからさすがにプライベートのことは言えないかな。ごめんね。あ、この話はやっぱオフレコで!」

 

「わ、わかりました! ごめんなさい、困らせちゃって」

 

「ううん、気にしないで! それよりもう始まっちゃうよ?」

 

「あ、そうでした! ありがとうございます、杏さん」

 

「こちらこそ! じゃね!」

 

「今日はありがとう、杏」

 

「全然大丈夫! それよりも仕事頑張ってね!」

 

「ああ、じゃまた今度」

 

「うん! またね!」

 

 そしてそそくさと退場した蓮と甘奈であった。

 

「……ねえ、プロデューサーさん」

 

「……どうした、甘奈?」

 

「杏さんの彼氏ってもしかして……プロデューサーさん?」

 

「……」

 

「甘奈、ちゃんと答えてほしいなー……」

 

「……杏と俺は高校のときに知り合った。俺たちは”仲間”だ」

 

 事実、その言葉に嘘はない。

 

「……そうなんだ。ごめんなさい、プロデューサーさん」

 

「甘奈が謝ることじゃないよ。俺たちの関係も気になるだろうけど、今は目の前のことに集中しよう。さあ、行くぞ!」

 

 そう言って、蓮は甘奈に手を差し出した。逸れないようにするために。

 

「……うん!」

 

 甘奈は先刻と同様に握り返した。

 

(……プロデューサーさんは本当にずるいなあ……)

 

「えへへ……」♪ ☆彡

 

(……甘奈は楽しそうだ。よかった)

 

 パーフェクトコミュニケーション

 親愛度+20

 

 ▽▽▽

 

『そういえばさー、ショーしてるときに甘奈ちゃんと手繋いでなかった?』

 

『見えてたのか……すまない。あまりにも人が多くて逸れそうになったから……』

 

『もー。注意してよね。私は今の関係、別に許してないんだけど』

 

『善処する』

 

「はあ……」

 

(甘奈ちゃん。絶対、蓮のこと好きだよね……。どんだけモテるんだっつーの)

 

(ステージの上から俺のこと見つけてたのか……おっかねえ……)

 

 ▽▽▼

 

 Night 

 

「ただいま、甜花ちゃん!」

 

「なーちゃん……おかえり……」

 

「ねえ聞いて聞いて! 今日すごい人たちと会ったんだ!」

 

(なーちゃん……嬉しそう……だけど誰もわからない……ごめんね……)

 

「あと人もいっぱいだったんだー! やっぱり人気なんだなーって! 甘奈、プロデューサーさんと逸れたらどうしようって思ったの! でもね、プロデューサーさんがね、逸れないようにするために甘奈の手握っててくれたんだ! やっぱり頼りになるよねー!」

 

「そう……なんだ。よかったね、なーちゃん……」

 

(なーちゃんが嬉しそうなのは嬉しい……だけど何かもやってする……なんでだろ……?)

 




杏は志帆との約束を守るためモデルを続けています。また彼女の出自だけではなく過去に留学していた経験も相まって世界的に活躍できるモデルとなっています。まだトップとは言えませんが近いところにいるのでしょう。
蓮とは今なお付き合っていますが海外に行くことが多い彼女の仕事柄あまり会えていません。怪盗団の中でもトップレベルに会いにくい上に最近は志帆とも会えていないため彼女は表面に出すことはないですが寂しがっています。浮気なんてよくないよなあ?

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