アイドルマスターシャイニーカラーズ×ペルソナ5   作:フルーヴ

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和泉愛依と川上貞代

 Morning

 

「おっはよ~、プロデューサー。土曜日なのにお仕事お疲れ様~」

 

「おはよう、愛依。愛依こそ土曜日にわざわざすまないな。資料を渡すだけなのに来てもらって」

 

「いやいや、別にいいって! あ、そうだ! プロデューサー、あのさ……ちょっと相談したいことがあるんだけど……」

 

 和泉愛依。283プロのストレイライトのメンバーでミステリアスでクールなキャラをステージでは演じている。だが彼女の本当の姿は誰にでも分け隔てなく話をすることができる人物だ。実際、彼女は雨宮プロデューサーを含む多くの人を手助けをしていた。そしてそんな姿を見た雨宮プロデューサーにスカウトされた。今日はどうやら悩みがあるらしい。

 

「国語の試験が近いんだよね~……だけど、全然わかんなくて……ほら、ライブも近いから赤点取って補習をすることだけは避けたいんだよね~……国語教えてくれない?」

 

「補習は確かに避けたいな……だが国語か……数学や英語とかならともかく国語は教えにくいんだよな……」

 

「ん~、やっぱそうだよね~」

 

 そこにスマホで連絡が入った。……そうか、その手があったか。

 

「心配するな、とっておきの助っ人を呼ぼう」

 

「マジ?! さっすがプロデューサーだわ! ちょー助かる~!」♪ ☆彡

 

 蓮はすぐにスマホに来たメッセージに返事をした。

 

『申し訳ないが俺の職場まで来てくれないか? 頼みたいことがあるんだ』

 

「ええ……あの子……アイドルのプロデューサーが事務所に女呼ぶのはないでしょ……」

 

 1時間後……

 

「えっと……」

 

「で、この子は和泉愛依だ」

 

「どういうことか説明してくれる?」

 

「川上、愛依に国語を教えてくれないか?」

 

「……はあ」

 

 川上貞代。秀尽学園高校に編入した蓮のかつての担任、国語教師。気だるげな彼女だが、過去に起きた事故の負債を払うべく夜に家事代行サービスヴィクトリアで”べっきぃ”として働いていた。メイドルッキンパーティをした蓮にその姿はばれてしまうがその出会いが結果的に彼女の運命を変え、再び生徒と向き合う先生として歩み始めたのであった。その過程で蓮とは付き合い始めた。

 

「あのねえ……私を職場に呼ぶのもどうかと思うけど……まさか他校の生徒の勉強を教えるために呼んだの?」

 

「……すまない。頼める人が他にいないんだ」

 

「うちからもお願い~センセ」

 

「本当に私って……わかったわよ」

 

「ありがとう、川上」

 

「サンキュ、センセ!」

 

 少し、気だるげだがやってくれそうだ……よかった。

 

「で、次の試験は現代文? 古文?」

 

「現代文なんだけど……」

 

「評論文とか小説みたいにジャンルってわかる?」

 

「えっと、ちょいまち……ヒョウロンと小説……でいいのかなこれ? 両方とも何書いてるかよくわかんないんだよね~……実力テストだからテキストとかからも出ないんだよね~……」

 

「だ……大丈夫かしら……そうね、じゃあそれぞれの考え方から話すわ」

 

「ちょー助かる~」

 

「まず評論文、こっちは人が何を言いたいか理解するたことが主な目的なの。だから筆者の主張……つまり筆者がこの文章で言いたいことをまず捉えて」

 

「……?」

 

「えっと……文章の中でどうしても一文だけ選ぶとしたらってものを考えて。そして文章の骨子……つまりどのようにしてその主張が成り立っているかという過程を理解するの」

 

「うん……? でも何かいてるかわからないことが多いんだよね~。言葉がね~……」

 

「まあ、ある程度言葉の意味は知っておくに越したことはないわ。新聞の社説を毎日読むだけでも変わるわよ」

 

「あはは……その”筆者のシュチョー”ってどこに書いてあるの?」

 

「それは文章によるとしか言えないわ。一番最初に書いてる人もいれば最後にまとめとして書いていたり、真ん中に書いていたりする人もいる」

 

「そんなの時間足りないじゃん……」

 

「申し訳ないけどそれは文章を読むのに慣れている人が有利になるわ。速く読めれば読めるほど全体を見れるから」

 

「うーん、だけどその筆者のシュチョーってやつを意識したらいいんだね」

 

「ええ、何も意識せずに読むよりずっと理解できると思うわ。じゃあ、学校の問題集を持ってきてるみたいだからこの問題を解いてみてくれる? ゆっくりでいいから」

 

「オッケー! えっと筆者のシュチョーと……」

 

 愛依は問題を一応解いたので見てもらった。

 

「な、なるほど……あなた……学年は?」

 

「あはは……高3です……」

 

「受験生なのね……本当にスカウトされてよかったわね……」

 

「あはは……で……この問題どこを読めばいいの?」

 

「……そうね。今回の場合は……これね。この文を説得力あるものにしたいからこの文とこの文が重要になるの」

 

「なるほど~! わかりやすい!」

 

「本当に大丈夫かしら……?」

 

 一応評論の方は一通り終わった。

 

「じゃあ、次は小説。こちらは人の感情を理解することが主な目的の1つだから心情の変化に注目する」

 

「それ聞いたことある~。だけど結局それって何なの?」

 

「まあ、そうなると思ったわ……人の感情が例えば怒っているものから嬉しいものに変わるみたいなものよ」

 

「うーん、でもいつも見つからないんだよねー。超テンション上がる~↑↑みたいに書いててほしいな~」

 

「さすがにそれは問題にならないわよ……。実際に心情の変化を捉える場合は出来事に注目して。何かが起きなきゃ感情ってのは変わらないでしょ?」

 

「あー確かに! 弟たちに怒るときって弟がいたずらしたときとかだもんねー」

 

「そう、現実と基本的にいっしょなの。だから、心情の変化って言ってるけど実際には何が起きたかという出来事に注目する方がわかりやすいことが多いのよ。そうすれば出来事が起こる前はこのような感情だったけど、ある出来事が起きたらこのような感情に変わったという風に考えることができる。だからわからなくなったら何が起きたかということにまず注目するといいんじゃないかしら」

 

「でも出来事なんてわかるの? よく登場人物の目線で書かれてるから何が起きたかわかんないんだよね」

 

「そうでもないの。小説はみんなに話を理解してもらうために比較的客観的に書かれてるのよ。そうね、少し小説とはわけが違うけど現実世界でもスタジオでニュースを伝えるときはニュースキャスターの目線じゃなくて何が起きたかということだけを伝えているでしょ?」

 

「うーん? なるほど~」

 

「じゃあ、この問題を解いてみて」

 

「はーい」

 

「……どうしたの和泉さん?」

 

「いやー、やっぱり出来事ってのがわかんなくて……この問題はどうなの? あまり書かれてないように見えるんだけど……」

 

「このセリフに注目して。普通の人ならこんな説明口調になるかしら? この問題はだいぶ露骨ね……。日常会話ならわざわざこんなこと言う? みたいなことが書いてあれば大体それは出来事を示唆することが多いの」

 

「あー、確かに!」

 

 一通り小説のほうも見終わった。

 

「今日のまとめね、評論文は相手が何を言いたいかを理解することが目的。だから筆者の考えを理解するために主張を捉える必要があるの。小説はそれと違って人の感情を理解することが目的。人の感情を理解するためには出来事をちゃんと捉える必要があるということよ」

 

「なるほど! しょーじき全部はわかんなかったけどわかりやすかった! 先生ありがとね~!」

 

「どういたしまして……ところで和泉さんのプロデューサーはどこに行ったかわかる?」

 

「ん~? ごめん、うちにはわかんない。たぶん外回りじゃないかな?」

 

「はあ……じゃあしばらく帰ってこないのね」

 

「何か用事でもあるの?」

 

「えっと……まあうん……」

 

「へえ~」

 

「……」

 

「まあ、プロデューサーかっこいいもんね~! よっと……あ!」

 

「どうしたの?」

 

「いや~、ずっと座りっぱなしだったから体痛いわ~」

 

「和泉さん、あなたアイドルもしてるのよね? 体のケアとかしてるの?」

 

「え、うーん、肌とか髪のケアはしてるけど体のケアはあまりしてないわ」

 

「実はね、あの子よく無理してるでしょ。だから今日マッサージしてあげようと思って連絡したんだけど、本人もいないし……せっかくだからマッサージしてあげようか?」

 

「え、いいの? マジ助かる~。お願いしま~す」

 

 こうして愛依は川上のマッサージを受けることになった。

 

「だいぶ凝ってるわね……激しい運動の後はケアをしっかりしないと若いとはいえケガしちゃうわよ。気を付けてね」

 

「……はーい……」

 

(これやっばいわー……)

 

 

「はい、終わり! ゆっくり立ち上がって」

 

「はーい……!! やっば! 体がちょー軽い! サンキュ、センセ!」

 

「すごいでしょ! ヴィクトリ……いえ何でもないわ!」

 

「ねー、センセが良ければなんだけど……そのマッサージ教えてくんない? ばーちゃんとかにもしてあげたいんだよね~」

 

「ええ、もちろんいいわよ」

 

 川上は愛依にマッサージの仕方を教えた。

 

「うっそ……もうマスターしちゃったの……?」

 

「でもさすがにセンセの方がずっと上手だと思うけど?」

 

「ええ、だけど……本当にセンスってあるのね」

 

「まあ、うち歌とかダンスとかセンスあるってプロデューサーに言われたからね~、割と器用なのかも!」

 

「器用ってもんじゃないわよ……あー疲れた……いや、体は疲れてないか……もう私帰るわ……あの子が帰ってきたらちゃんとメッセージ返すように言っといて……」

 

「オッケーセンセ! 今日はありがとう!」

 

 川上は帰った。なんと、愛依はヴィクトリア仕込みのマッサージを覚えた! 

 

 

 

 ▽▽▼

 

 

「ただいま、愛依……川上は帰ったのか?」

 

「おかえり~、プロデューサー! うん~、ちゃんとメッセ返してだってさ~。いや~プロデューサーって仕事以外の時はまあまあの確率でメッセ返さないもんね~」

 

「う……まあそうだな。後でお礼を言っておかなければ……」

 

「そういえば、プロデューサー、疲れてない? 良ければマッサージしようか?」

 

「え、ああ、ありがとう。じゃあお言葉に甘えて……」

 

「ガンガン行くからね? 覚悟しておいてよ、プロデューサー!」

 

「お、おう……」

 

(意外に力が強い……鉄の棒を押し込まれているようだ……というかこのマッサージはまさか……)

 

「……」

 

「どうだった? プロデューサー?」

 

「……すごい。これは川上のマッサージじゃないか……体が軽くなった感じもそうだ……ありがとう、愛依!」

 

「いいっていいって! いつもうちらプロデューサーの世話になってるからそのお礼! いつもありがとね!」♪♪ ☆彡

 

(今日の仕事もまだ頑張れそうだ)

 

 パーフェクトコミュニケーション

 親愛度+15

 




川上は教師を続けています。さすがに元生徒と付き合っていることはもうバレましたが誰も気に留めていない様子。むしろ、秀尽の先生は蓮の顛末について知っているため、まっとうな人間であることをしっています。また、彼が在学していた時のまじめな様子を思い出して「川上先生はいいやつを捕まえたな」とも思っています。ただし、10股していることは知らないのでなんで結婚しないんだ?とは思われています。他の相手との交流に関しては元教え子の杏と仲がいいです。彼女に限らず、10股の当事者間は仲が良いです(ただし、蓮については一切話さないことは暗黙の了解となっている)。もちろん、あきらめる気なんてないですが今回みたいにいいように使われているような…
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