アイドルマスターシャイニーカラーズ×ペルソナ5   作:フルーヴ

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芹沢あさひとソフィア

 Morning 事務所近くの公園

 

「ふむふむ……なるほど……」

 

 芹沢あさひ。283プロのストレイライトのセンター。路上で街頭CMのダンスを完コピしていたところを目撃された彼女は雨宮プロデューサーにスカウトされる。天才肌な彼女は少々飽き症なところもあるが、一度集中するととんでもない集中力を見せる。今日は何かに夢中になっているようだ。

 

そんな彼女のそばで一人の女性がスマホを持ちながら何か作業をしていた。

 

「やっぱりそうだ」

 

「うーん、どうやら計り間違いじゃないみたいだね。測定ミスではないからそうだな……」

 

「一旦休憩にしないか? 昨日からずっと考え込んでるぞ、一ノ瀬」

 

「うーん、それもそうか。じゃあ休もっか、ソフィア」

 

 ソフィア。怪盗団の協力者、コードネームはソフィー。渋谷ジェイルに破棄されていたAI。かつての夏に改心事件が起きた時、蓮によって発見された彼女は事件が全て解決するまで怪盗団と共に行動していた。ジェイルでこそ実体を持つが、現実世界では電子データでしか存在できないため、普段はスマホの中にいる。

 

 一ノ瀬久音。かつてEMMAの基礎プログラムを作った者。かつては仙台の大学で研究員をしていた。怪盗団と接触し、正体を知った彼女は怪盗団と取引をしてEMMAのデータを送る代わりにジェイルのジャンクパーツをもらっていた。そして数々の事件があった。今は全国を行脚しているところだが……

 

「なあ、一ノ瀬。あそこに誰かいるぞ」

 

「ん?」

 

「……」

 

「どこか具合が悪いのかもしれない。話しかけてみたらどうだ」

 

「まあ、具合が悪いわけじゃないと思うけど……」

 

 一ノ瀬はあさひに近づいた。

 

「やあ、そこの少女一体何に夢中になっているんだい?」

 

「……」

 

「あらら、かなり集中してるみたいだね……おーい」

 

「……? どうしたんすか?」

 

「いやーごめんね。こんな朝早くから何してるのか気になってねー。よければお姉さんに教えてくれないかい?」

 

「これ見てたっす!」

 

「ふむふむ……セミか!」

 

「まだ動いてるんすけど全然鳴かないんすよね~。どうしてだろうって」

 

「それって雌じゃないのかい?」

 

「え、そうなんすか? 初めて知ったっす!」

 

「もっとちゃんと見分けたかったらおなかを見るといいぞ」

 

「今の声誰っすか?」

 

「私はソフィア、人間の良き友人だ」

 

「おっと、この子だよ」

 

 一ノ瀬はスマホの中にいるソフィアを見せた。

 

「お──! すごいっす! スマホの中に人がいるっす~!」

 

「正確にはAIだよ。私の娘みたいなもんさ」

 

「そうなんすね。ところでお姉さんは?」

 

「おっと、失礼した。私は一ノ瀬久音、ちょっと今日は昔の知り合いに会ってきてね。そのあと時間があったから少し研究してたのさ」

 

「研究してたんすね! わたし、芹沢あさひっす!」

 

「お、聞いてないのに挨拶するなんて偉いね~」

 

「プロデューサーさんに挨拶をしろって言われてるっす!」

 

「プロデューサー……?」

 

「どうやらアイドルみたいだ。芹沢あさひ、ストレイライトのセンターだ」

 

「え、どうしてわかったんすか? すごいっす~!!」

 

「えっへん」

 

「お、この子に興味が湧いたかい?」

 

「はいっす!」

 

「じゃあしばらく喋ってみるかい?」

 

「え、いいんすか? ありがとっす!」

 

「よろしく、あさひ」

 

「よろしくっす!」

 

 あさひは初めて見るAIに興味津々だ。ソフィアもあさひについて興味があるみたいだった。

 

「あさひはダンスが好きなのか?」

 

「え? どうしてわかったんすか?」

 

「さっき調べたらダンスの動画や画像が出てきたぞ。私も見てみたい」

 

「いいっすよ! んと……どんなダンスがいいっすか?」

 

「確か見たら大体できるんだったな」

 

「へえ……天才ってやつかい」

 

「そうなんすか?」

 

「一ノ瀬が言うならそうだ。じゃああさひ、これならどうだ?」

 

 ソフィアは動画を見せた。

 

「……」

 

「すごい集中力だ」

 

「へえ、いい集中してるね」

 

「覚えたっす! 確か、こんな感じ!」

 

 あさひは初めて見たダンスを即興で踊り始めた。

 

「おお、その場でコピーできるなんて! 君は本当に天才少女のようだね!」

 

「すごいなあさひ。怪盗団にもこんなやつはいなかった」

 

「怪盗団?」

 

「おっと、ソフィアそれはあまり言っちゃだめだよ」

 

「あ、内緒だった」

 

「……まあいいや!」

 

「私も踊ってみよう。こんな感じか?」

 

 ソフィアも同じ踊りを真似てみた。

 

「すごいっす! 一ノ瀬さん、もっとソフィアを見せてほしいっす~!」

 

 あさひはすっかりソフィアに夢中になった。

 

「あ! もうこんな時間っす! じゃあわたし、もう行くっす! 一ノ瀬さん、ソフィア、ありがとっす!」

 

「ああ! また会おう!」

 

「またな、あさひ」

 

 

 283プロ事務所

 

「おはよっす、プロデューサーさん! 今日、人間の良き友人に会ったっす!」

 

「え?」

 

(そうか、ソフィアと……ということは一ノ瀬にも会ったのか)

 

「聞いてほしいっす~!!」♪ ☆彡

 

「ああ、聞かせてくれ。あさひ」

 

(どうやら、あさひにとって一ノ瀬とソフィアはいい出会いだったようだな)

 

 パーフェクトコミュニケーション

 親愛度+5

 

 

 

 ▽▽▽

 

 少し前……

 

 283プロ事務所

 

「よ、蓮。久しぶりだな」

 

「え、なぜここを知っているんだ、ソフィア」

 

「双葉に教えてもらった。283プロダクションはここにしかない」

 

「直接連絡すればよかったんじゃないか……?」

 

「蓮はまあまあの確率で未読スルーをするからな。少々怖かった」

 

「そういえば君のスマホには浮気の証拠がたくさんあったんだってさ」

 

「……その話は少し勘弁してほしいな……」

 

「あはは、ごめんごめん。まあ283プロの場所がわかっても君がいるかどうかだけは運の問題だったね……今、他に人はいないかい?」

 

「いや、まだ来ていない。秘密の話なら早急に頼む」

 

「わかった、蓮。最近、東京のあたりでジェイルに似た匂いがするんだ。最後のミッションのときみたいだ」

 

「!」

 

「私が思うにまたEMMAのような事件が起こるかもしれないね。私の方でも調査はするから、最低限準備はするつもりだよ。……最後はどうしても君たち怪盗団やソフィアに任せるしかなさそうだけど」

 

「そういうことだ。戦闘の準備はしておいたほうがいい。今、武器は持ってるか?」

 

「そうか、わざわざありがとうソフィア、一ノ瀬。……今は何も持ってないな」

 

「じゃあ、これからは蓮用のナイフと銃ぐらいは持ち歩いておいた方がいい。両方とも本物じゃないから大丈夫だ」

 

「ああ、そうしよう」

 

「そういえば君の方で何か知ってることはないかい?」

 

「俺自身は何も心当たりがないが……知り合いも変なデータが取れたと言っていた」

 

「そうだったのかい。連絡先は知ってる?」

 

「ああ、今送るよ。もしよければ会ってみてくれないか?」

 

「サンキュー、蓮」

 

「じゃあ、そういうわけで話は終わり! 君は仕事を頑張りたまえ!」

 

「ファイトだ、蓮」

 

「ああ、ありがとう」

 

(ジェイルに似た反応、か。どういうことなんだろうか)

 

 

 

 

 ▽▽▼

 

 レッスン場

 

「どうしたの、あさひ……って何か考えごとをしてて聞こえてるわけないわね……」

 

「あ、冬優子ちゃんじゃないっすか。わかんないことがあるんすよ」

 

「ふーん、まあ話ぐらいは聞いてあげるわよ」

 

「怪盗団って何なんすか?」

 

「怪盗団? チョー懐かしいじゃん!」

 

「ずいぶんと古い話題ね、誰から聞いたんだか」

 

「人間の良き友人っす!」

 

「……その友人はよくわかんないけど、怪盗団なら昔、社会現象になった団体のことよ。あんたはまだ小さいころだったから覚えてないんじゃない?」

 

「あ~、うちはたぶん小学生だったかな? 懐かし~! なんか”カイシン”させるんだっけ?」

 

「そう、改心させるのよ。基本的に表向きは善人だった人物の悪事を暴くことで世直しをしようとしていたらしいわね。心を盗むことができたなんて言ってたらしいけど、正直信ぴょう性は低いわ」

 

「えー、でもいた方が面白そうじゃない?」

 

「愛依あんたね……まあ、マディス社の社長がターゲットになって以降音沙汰がないからいるかどうかなんて確かめようがないわ」

 

「じゃあ探しにいくっす! 見つけたら心を盗む方法教えてもらうっす!」

 

「あさひ、あんた……話聞いてた?」

 

「いや~さすがにそれは難しいんじゃないの?」

 

「でもわたしどうしても知りたいっすよ~」

 

(はあ……まあ、どうせ見つからないでしょ)

 

「まずはプロデューサーさんに聞いてみるっす!」

 

「お~、もしかしたら知ってるかもね!」

 

「んなわけないでしょ……」

 

「そうと決まれば早く事務所に行くっす~!」

 

「ちょっと……今日はカレー屋に行くって言ってたんじゃないの?」

 

「また今度でいいっす~!」

 

「はあ……わかったわよ……全く……」

 

(ついでにマッサージしてあげよ~)

 

(まあ、あいつに会いに行ってあげるのも悪くないわね)

 

 

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