アイドルマスターシャイニーカラーズ×ペルソナ5   作:フルーヴ

6 / 28
園田智代子と芳澤かすみ

 Afternoon 283プロダクション事務所

 

「えっと今日はもう帰るだけで明日の予定は……あ、そうだ、凛世ちゃんに漫画の続きを貸すんだった。忘れずに持ってこなくっちゃ」

 

 園田智代子。チョコアイドル目指して奮闘中。283プロの放課後クライマックスガールズの一員だ。そんな彼女が帰宅準備をしているときにプロデューサーがやってきた。

 

「智代子、今日の仕事もお疲れさま。さっきお得意様からホテルのビュッフェの優待券をもらったんだ。智代子、もしよかったら誰かと行ってくるといいよ」

 

「ありがとうございます! えっと今晩は大丈夫そうかな。……じゃあプロデューサーさん! 今から行けますか?」

 

「え? いや俺は……」

 

 どうやら自分が誘われることを考えていなかったらしく困惑している。が、智代子は続ける。

 

「さっきプロデューサーさんが誰でもって言ってたので! それに普段からお世話になっているお礼です! 一緒に行きませんか?」

 

「そんなこと別にしなくていいんだけどなあ」

 

 蓮は相手を友達や家族と指定しなかったことを少し後悔した。

 

「もう! そんなことないんですからね! 一緒に行きましょう! ね、プロデューサーさん!」

 

(……ここで断るほうがよくないな)

 

「わかった、行こう」

 

「はい! ありがとうございます! えへへー何食べようかなー」

 

 

 Night 

 

 ビュッフェの会場に来た。とてもおいしそうな食事が並んでいる。

 

「すごいですねぇ……」

 

 智代子は絶句している。

 

「あれもこれもどれもおいしそうです! あ、一応ツイスタ用に写真も撮って……」

 

「とりあえず、取ってきたらどうだ? 俺は待ってるから」

 

「はい! 行ってきます!」

 

 智代子はスイーツの方に向かった。

 

 蓮は席で待つ間、あたりを見回した。改めて客層の広さに驚いている。家族連れ、カップル、男だけで来てる人、さらには一人で来ている人もいる。特に、隣の客は一人ですごい量を食べている。その女性は智代子よりもずっと食べてる女性だなとプロデューサーは思った。そう、まるであれは知り合いの……と考えていた矢先、その人と目が合ってしまった。その女性は皿の上のお肉をすぐに平らげてこちらへ来た。

 

「久しぶりです! 先輩! すみません、しばらく合宿で海外にいて……中々会えなくて……寂しかったです」

 

「ああ。電話も難しかったもんな」

 

 彼女は新体操の芳澤選手。蓮の高校の後輩、かつ怪盗団の協力者。コードネームはヴァイオレット。高校に入ってすぐは成績不振だったがとあることがきっかけで精神的に大成長。今は世界大会で金メダルを獲ることを目指している。

 

「先輩もこのビュッフェに目をつけてたんですね!」

 

「いや、そんなにすごいとは思ってなかった。お得意先にもらった優待券できたから」

 

「そうなんですか? それは羨ましいです。……ところで一人で来てないんですよね……えっともしかして杏先輩とか真先輩と来ているんですか……?」

 

 なお、彼女も10股の当事者だ。

 

「いや、今日は違うよ。今日は……」

 

「プロデューサーさん! お待たせしました! あれ? その方は……」

 

「……先輩?」

 

「……う、うちのアイドルだよ。仕事のご褒美でな……」

 

「……本当ですね」

 

「はい」

 

「よかったです! じゃあ、ご一緒させてもらっていいですか?」

 

 突然の出会いではあったが相席になった。智代子は蓮の知り合いということですぐに了承した。そして芳澤に話しかけた。

 

「あのー」

 

「どうしたの?」

 

「も、もしかして新体操の芳澤選手ですか?!」

 

「え、知ってるの? 嬉しいな! はい、そうだよ!」

 

「す、すごい! あの、サインもらってもいいですか? あと写真も!」

 

「うん! いいよ!」

 

「ありがとうございます! あ、私、所属は283プロダクションで放課後クライマックスガールズの園田智代子と申します!」

 

「知ってるよ、チョコちゃん。いつも美味しそうなスイーツをツイスタにあげてるもんね」

 

「えっ、えーっ! もしかして私のツイスタ見てくれてるんですか? うれしいです! ……あの良ければ今日のこともツイスタにあげても大丈夫ですか……? プロデューサーさんも許可お願いします!」

 

「別に俺が写らなければいいと思うぞ」

 

「もちろん! 私も投稿していい?」

 

「はい! もちろんです! あ、せっかくなら一番好きなものを食べてる瞬間をお互い撮りませんか?」

 

「いいね! じゃあ私はこのお肉!」

 

「私はこのチョコレートケーキで!」

 

 お互いツイスタ用の写真を撮りあった。

 

「芳澤さん、すごく食べるんですね。なのにその体形……すごいです!」

 

「そんなことないよ。アスリートにとって食はエネルギーだからたくさん食べないと!」

 

「そうなんですね! 私もアイドルだからもっと動かないと……ということはプロデューサーさん私もアスリートみたいなものだからもっと食べてもいいんじゃ……」

 

「俺は何も言わないよ。夏葉がどう思うだろうな」

 

「ううっ……」

 

「でも、今日はせっかくいいところに来たんだ。気が済むまで食べるといいよ」

 

「ありがとうございます! えへへー次は何を食べようかなー」

 

「蓮先輩は何も食べないんですか? 早く取りにいかないと時間なくなっちゃいますよ」

 

「ああ、そうだな。取りに行こう」

 

 蓮は料理を取りに行って帰ってきたとき席に妙な緊張感が走っていることに気付いた。

 

「……」もぐもぐもぐ

 

「……」もぐもぐもぐ

 

(料理を取りに行って帰ってきたら二人とも無言だ……きまずすぎる。どうしたんだ……)

 

「はふっあむ……」

 

「あむっ……」

 

(いや違う。これは……)

 

「~~~~~!」

 

「~~~~~!」

 

(二人ともおいしそうに食べるなあ)

 

「はっ! プロデューサーさん! すみません、食べるのに夢中になってました!」

 

「私も……」

 

「気にしなくてもいい。二人ともとてもおいしそうに食べるな。今のすごくいい画になっててかわいかったよ二人とも」

 

「先輩、うれしいです! あと今のなんだか祐介先輩みたいでしたね!」♪ ☆彡

 

「そ、そうでしょうか。ありがとうございます! プロデューサーさんに褒めてもらうとやっぱりうれしいです!」♪♪ ☆彡

 

「俺も食べようか」

 

「あの、芳澤さん」

 

「どうしたのチョコちゃん?」

 

(いつもの流れなら……)

 

「お隣の席って元々芳澤さんの席ですよね? なんか店員さんがちらちら来ているなって……」

 

 蓮は少しほっとした。

 

「え? 本当だ! なんでだろう……」

 

「何時からここにいたんだ?」

 

「それは……あっ……」

 

 なんと時間切れだ。芳澤は急いで残ってるものを食べた。

 

「ああ! しまった! すみません、私はここで失礼させてもらいます。チョコちゃん、今日はありがとう! 蓮先輩! また連絡しますね!」

 

 芳澤は去っていった。

 

「さあ! プロデューサーさんも! 時間切れになる前に! 後悔しても遅いですよ! 私はもっと取ってきます!」

 

 ふと蓮が智代子のいた場所に目をやると想像以上に皿が多いことがわかった。芳澤の皿が智代子に重なっているわけではないみたいだ。

 

「あれ、智代子ってあんなに食べたっけ??? もしかしたら普段はだいぶセーブしてるのか……?」

 

 時間が過ぎ、二人はビュッフェから退出した。

 

「いっぱいおいしいものが食べられました! ありがとうございます、プロデューサーさん!」

 

「こちらこそ、ありがとう智代子」

 

「そういえば、何でプロデューサーさんと芳澤選手が知り合いなんですか?」

 

「高校の後輩なんだ」

 

「なるほど……もしかして高校時代新体操でもしてたんですか?」

 

「いや、してないが……」

 

「でも仲良いですよね! もしかして付き合ってたり??」

 

「……偶然会って仲がよくなることはあるだろ。これ以上はプライベート!」

 

「そうですか。んー、よく考えたら彼女がいるのにアイドルと二人きりで出かけるはずないですもんね! 失礼しました!」

 

「……そうだな。ははっ……」

 

(よし、楽しく話せたな……)

 

 パーフェクトコミュニケーション

 親愛度+10

 

 ▽▽▽

 

 蓮が帰った後、すぐに電話がかかってきた。

 

「先輩、早速連絡しちゃいました」

 

「早いな」

 

「だめでしたか?」

 

「いや、俺も話したいと思っていた」

 

「本当ですか? うれしいです……」

 

「今日食べてた量いつもより多かった気がするんだけど何かあったのか? どんだけ食べたんだ一体……」

 

「えっとそれは……ってそんなこと聞いちゃだめですよ!」

 

 ……ストレスが溜まってやけ食いしに行ってたなんてとてもじゃないけど言えない。

 

「ですが心配してくれてありがとうございます。久しぶりに声が聞けて本当に嬉しいです! 明日からも頑張れそうです! 蓮先輩はお仕事どうですか? まさか気になった子ができちゃったり……」

 

「それは冗談でも言えないなあ……」

 

「失礼しました。……でも先輩が蒔いた種ですからね。なんとかしてください」

 

「……はい」

 

(ほんとなんでこんなことになったんだろうか……)

 

 この会話は夜遅くまで続いた。

 

 

 ▽▽▼

 

 

 Morning 283プロダクション事務所

 

 次の日、智代子は朝一で来ていた。そこに凛世がやってきた。

 

「おはようございます」

 

「おはよう凛世ちゃん!」

 

「おはようございます、智代子さん。……あの、先日申し上げていた……」

 

「あ、少女漫画のこと? 持ってきたよ! ちょっと待っててね……」

 

 鞄をあさり始めた智代子……しかし……

 

「智代子さん? どうなされましたか?」

 

「ごめんね、凛世ちゃん。どうやら忘れちゃったみたい」

 

「いえ……そんなことは……」

 

(うう、少し寂しそうな顔をしてる……)

 

「明日ぜーったい持ってくるね!」

 

「そんな、凛世は……」

 

 そこに残りのメンバー全員が到着した。

 

「おはよう、みんな!」

 

「おはよう」

 

「おはようございます!」

 

「夏葉さん、樹里さん、果穂さん、おはようございます」

 

「みんな、おはよー!」

 

「そういえば智代子、昨日のツイスタの投稿を見たわよ」

 

「あっ」

 

「ずいぶんと好きなものを食べたらしいわね。さあ、ここにメニューがあるわ! 早速ジムに向かうわよ!」

 

「そんな殺生な……せめて、せめて宿題だけでも……」

 

「もう……しょうがないわね」

 

「そういえば、ちょこ先輩、新体操の芳澤選手と一緒にツイスタあげてませんでしたか?」

 

「チョコ、知り合いだったのか?」

 

「ううん、偶然ビュッフェで会っただけだよ~。意気投合しちゃってね~」

 

「そんな偶然あるのか……」

 

「いや~まさかプロデューサーさんと芳澤選手が知り合いだったなんて思わなかったな~。一緒に行ってよかった!」

 

「なんだプロデューサーの知り合いかよ……っておいちょっと待て」

 

「?」

 

 果穂以外、智代子を見る目が厳しくなった。

 

「……智代子さん?」

 

「……予定変更よ。智代子、今すぐ行くわよ!」

 

「えーっ! なんでー! せめて宿題だけでも……」

 

「凛世もお供致します……」

 

「凛世ちゃんもなんか怖いよ?!」

 

「……あきらめろ、チョコ」

 

「えっと……ちょこ先輩、がんばってください!」

 

「そんなあ……樹里ちゃんに果穂まで……」

 

「さあ! 智代子、行くわよ! よく考えたらビュッフェだったから少しメニューも考え直さないといけないわ!」

 

「とほほ……なんで~……」

 

 智代子は、その夜筋肉痛で苦しむこととなった。

 




まあこれを読む人は大体P5Rプレイ済みだと思うので気にする必要はないと思いますが万が一ということもあるのでね。

怪盗団およびその協力者は怪盗団事件や3学期の事件、改心事件をすべて乗り越えており自分の人生を歩んでいます。

芳澤は現在も現役の新体操の選手です。年齢的には若い世代に抜かれてもおかしくないですがメダリストの候補にまでなっています。職業柄海外にもよく行くので蓮とはあまり会うことができませんが暇な時間を見つけてお互い連絡を取りあっています。蓮以外の怪盗団に会うことは少ないですが良好な関係を築いているらしいです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。