機動戦士IS00 未完 リメイク再開予定 作:GN-type-E
夏の終わりに私たちは織斑一夏を失った。
文化祭最後の日、私たちは一夏の捜索に参加していた。しかし、一夏は愚か、亡国機業のパイロットの一人が行方不明となった。これは昨日捕虜になった織斑夏楽に聞いたことだが、サイレントゼフィルスのパイロットと一夏はぶつかり合って爆発が起きたということと、一夏はその前にエクシアの片目と左手を相手に持っていかれ、逆に相手の機体は全壊していたため、サイレントゼフィルスのパイロットは爆発のあとにどうにか逃げたと考えるほうが結論が着いていた。
「一夏の痕跡は多分ガンダムの粒子で書き消えるだろうし、探しようがないのか」
「箒さん諦めてはダメですよ」
私とセシリアは中東の町を探していた。一夏が記憶喪失になって暮らしているかもしれないと考えたからだ。しかし私たちが見たのは酷い光景だった。
「三大国家に聖地を荒らされてたまるか!!」
「立ち上がり裁きを下すのだ」
中東の反乱テロが起きていたのだ。これにより私たちは一夏の捜索を打ち切られ、学園に帰ることになった。
学園に帰って一日もしないうちに、三大国家は連邦軍を設立し、有力な人材を軍に引き入れる勧誘が行われていた。もちろん私や代表候補生の皆、ティエリアも勧誘を受けたものの織斑先生の計らいで無視ができた。しかし、テロが激化する中、連邦政府は鎮圧のための戦力を欲してか、私たちを含め、IS学園や日本に対しての対応が世界を乱すなどの戯言により、日本は連邦に下り、ほとんどの生徒がIS学園を抜けていってしまったのだ。そして、連邦政府の直属にある独立治安維持部隊アロウズが設立された。アロウズによるテロの鎮圧は次々と成功を募らせた。しかし、多くの命が虐殺され、中東や非連邦参加国に弾圧をかけられ、連邦政府による独裁が始まっていた。
「ティエリア…貴様まで連邦に行くのか」
ティエリアも退学届を持ち職員室に向かっていた。この学園にはもう11人(捕虜も含む)しかおらず、もう学園としての機能が動いていなかった。
「いや、僕は…いや僕らはこんな世界を望んでいなかった。だから戦いに行こうと思ってな…行方不明の一夏のこともあるからさ、連邦に屈したらダメだ」
ティエリアは事情を簡潔に説明し、織斑先生の元へ行った。
「話は大体それだけのようだな。ガンダムのデータを提示し、学園から離れるなど、何を考えているアーデ」
織斑千冬は鋭い目つきでこちらを伺う。
「僕らはアロウズを叩くことにした。今の連邦政府のやることは一昔前の独裁者がやっていたこととかわらない。だからこそ、僕はソレスタルビーイングとして世界を乱す悪になってきます」
「わかっているのか?その重みが…」
「何を今更…僕らは元々戦争根絶のために武力介入しようとしていた連中ですよ。このデータも元々渡す気はなかった。だが、今の状況であなたがたにある兵器では例え世界最強でも生徒一人すら守れない。僕はここは放棄するべきだと考えます。なるべく時間は稼ぐので彼と向かってください」
後ろを振り返ると丁度織斑夏楽が来ていた。彼の尋問は僕が担当したのだが、一夏の覚醒により彼は何か変わった。
「俺は、自分の存在意義を一夏の脳量子波により見つけた。俺は奴に負けたが、一夏が守る姫たちを一夏の代わりに守ることはできるんじゃないかって思うんだお姉ちゃん」
彼は一夏のクローン…つまり千冬にとっては弟なのだ。すこし、調子が狂ったのか千冬は、
「わかった。貴様らを信じる」
夏楽にマスラオが渡され、IS学園のデータの抹消…及び地下にあるスペースシップに物資を詰め込み、出発準備を進めていた。
そして、僕はIS学園を後にした。
ドイツ連邦基地、アレルヤはそこにいた。彼は自分と同じ境遇の人間を作らないために、ここの研究施設で戦うことにしたのだ。
「いきなりだけどハレルヤ、反射と思考の融合で行くよ」
金と銀の目を同時に見せたアレルヤ。超兵唯一の成功例である彼は、彼の後釜である被験体の兵士が乗るIS GN-Xとの戦いは熾烈を極めていた。GN-Xはガンダムより機体性能は劣るものの、ガンダムを圧倒する兵力により構成されたチームである。しかし、ガンダムのパイロットは並大抵の人間ではない。つまり、ガンダムに予測は通じないのだ。
「脳量子波の反射に思考がついていけずに本能だけで動く貴様らなんかに俺たちが負けると思ってんのか!!」
アレルヤが思考、ハレルヤが反射を担当し、二人で一人の超兵としての動きを見せるアレルヤ。GN-Xを一つ一つ蹴散らしていく。しかし、人数が人数だ。本能だけでも戦う超兵たち10人を相手に、キュリオスは右腕と右足の装甲を失った。
「まだ切り札はある…トランザム
!!」
敵を一網打尽に切り裂くキュリオス…TRANS-AMに反応できなければガンダムには勝てないのだから……
『「これを打開する策はある。敵を命をかけて相打ちに…」』
しかし、その声は誰にも届かなかった。
「反応と思考の融合した真の超兵に、脳量子波での指示なんて無駄なんだよ!」
指揮をしていたGN-Xを弾き飛ばし、ドイツ連邦基地の研究施設を破壊した…これにより2度と同じ過ちを繰り返して欲しくないという願いが叶う。そう願っていたが、
「んだよ…頭狙うとか趣味悪くないか…………」
飛ばされるときに刺されたビームサーベルにより、意識が朦朧とし始めた。敵地の真ん中でやられてしまう前に、GNドライヴだけでもソレスタルビーイングに…彼はそう願い、ガンダムのコアを射出した。
超兵は誰一人としてこの戦場で帰らぬ人になり、アレルヤ・ハプティズム及びガンダムキュリオスは連邦により鹵獲された。
それと同じ頃、ガンダムデュナメスはアメリカで交戦していた。GNアーマーtype-Dの火力は敵部隊を一掃した。
「今日は狙い打てないんでね…圧倒させてもらう」
GN-X、フラッグ、量産型マスラオなど多くの機体をだしてきたユニオンにロックオンは戦った。
テロのない世界…自分が望む世界になるはずなのに、こんな結末は悲しかった。何かを犠牲にして生まれる価値などに価値なんてないんだ。そう思っていた。
「だから戦う。変わるために戦うんだ!」
デュナメスは本丸に向けてビーム砲を放つ。しかし、
「奴の火力に恐れることはない。マスラオ部隊続け!!」
マスラオ部隊は自身たちを盾に、本丸を守り抜き、その本丸からくるビーム砲にGNアームズは壊された。
「…まだ、まだ負けられねえんだ!!トランザム!!!」
トランザムに引き続きミサイルを全て開放し放つロックオン。ビーム砲や大型キャノン、ミサイルにより多くの機体が大破したが、デュナメスにも限界はある。ライフルで狙撃、ピストルでの乱れ打ちなどするも、増援に来た新型の福音部隊に苦戦を強いられた。
『トランザム限界!トランザム限界!』
「ふざけるなよ。こんなときに」
撃たれたビットによりデュナメスは決定的なダメージを受けた。それはロックオンも例外ではなかった。
『ロックオン…ロックオン』
「…ハロ。デュナメスを頼んだぞ」
俺は死を覚悟した。ガンダムをみすみす彼奴らに渡したくはないから…世界を変えるために…
しかし、その覚悟はしなくてよかったらしい。
「兄さん…何馬鹿なこと考えてんだ?」
こっちに向かって来たのはガンダムサダルスード…デュナメスの前傾機だ。乗っているのはまさか、ライルか⁉︎
サダルスードは粒子入り煙幕弾を放ちデュナメスと共に姿をくらました。
ロシアではティエリアが戦っていた。ガンダムの中で単機でも戦艦をも破壊できる火力を持つ彼の機体は戦況を凌駕していた。しかし、ヴァーチェの弱点であるためのながさが仇となり敵に捕まってしまう。
「まだだ…ナドレ」
ナドレにより拘束をヴァーチェのパーツごと吹き飛ばし、キャノンによる攻撃を続けた。しかし、ナドレのままでは居ずれ負けてしまう。なんとかIS学園のために時間を…そんなときだった。IS学園のほうから、ロケットのような機影を確認した。
「目的は達成できた。トランザムで撤退する」
しかし、それは上手くは行かなかった。ナドレの足と腕は壊れてしまい、武装は全てなくなった。
「僕は、まだ死ねない」
逃げたナドレ…この日、ガンダムは破壊の象徴となり、IS学園の織斑千冬、篠ノ之箒などをふくめ消息不明となった。
「変わってない。あの頃からなに1つ…こんなの誰も求めてない」
ボロボロのマントを着た少年、織斑一夏は世界を巡っていた。そして連邦のやり方をおかしいと思い、テロを起こす連中、デモを起こす連中が機械によって無差別に殺されている現状を目の当たりにした。
「イアン…第4世代ガンダムのロールアウトまでどのくらいかかる?」
ティエリアは中年男性イアンにそう聞いた。
「セラヴィーは今週中にはなんとかできるが、ニールの回復が見込めないしな…ケルディムとアリオスは今のところ保留だ」
「ちょっと待ちな…イアン」
「ライルどうした?」
ロックオンの弟…ライルディランディはイアンに自分の決心を告げた。
「重症の兄さんに戦わせるのは弟として見過ごせない…だから俺が…二代目ロックオンストラトスになる。だからケルディムガンダムのロールアウトも頼みたい」
「よく言った。さすがは彼の弟だ」
「了解した。そんじゃ本題に入る…今一番開発に進まなくてはならない機体…ダブルオーガンダムの調整にマイスターの力がいる…ダブルオーはツインドライヴという新たなシステムを採用しているからな…」
ツインドライヴシステム…トランザムシステムと同時期にイオリアから送られてきたシステム。ドライヴの出力を二乗化する思想だ。
「手伝うのは機体が完成してからだ…お前たちマイスターには休息も必要だ。だからすこしでも休んでおけ」
ベッドに置いてあった元々ヴァーチェについていた通信端末に通信が入っていた。暗号通信…刹那Fセイエイ。
「一夏…やはり生きていたか」
それはソレスタルビーイングのエクシアパイロットに与えられるコードネーム…彼はソレスタルビーイングに入ったことを表していた。