イナズマイレブンに似た世界に転生した件について   作:よしたろうex

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 今更だけど、こんなオリキャラしかいないイナイレ小説どこに需要があるんだ…。


友人がサッカーと出会う日

 あの日から5年がたち、俺たちは天竜小学校(てんりゅうしょうがっこう)の五年生となった。どんな学校名だよ。その間、俺とキラは暇さえあれば河川敷で特訓していた。ちなみに、サッカークラブ的なものには入っていない。理由は、キラの力の制御がまだ不完全だからだ。俺だけ入るというわけにもいかず、俺たちのサッカー界へのデビューは中学以降に持ち越しになった。

 

 学校では幼稚園での反省を生かし、それなりに良好な友人関係を作っている。サッカーの話が出来ないのが少々難点だ。キラも、持ち前の明るさと整った顔立ちでちょっとした有名人まで上り詰めた。闇を抱えていたころとは比べ物にならないくらい笑顔も増えて大変喜ばしいことだ。ただ、キラに話しかけられた際に周りからの嫉妬の目線が痛く突き刺さるのだけは気になるがな。

 

 学校を終えた俺とキラは、いつものように河川敷で特訓していた。

 

 

「『ダークトルネード』!」

 

「『ゴッドハンド』!」

 

 

 互いに必殺技を使った勝負は、僅かに俺に軍配が上がる。

 

 

「いいシュートだったな!」

 

「むぅ~。次は決めるからね!」

 

 

 とったボールをキラに渡したところで、遠くから声がした。

 

 

「おーい!坂上!何してんだー?」

 

「あれはたしか、同じクラスの……。」

 

「鶴巻 忍(つるまきしのぶ)だな。こんなところで会うなんて珍しいな。」

 

 

 鶴巻は、俺が小学校三年生くらいの時から仲良くなった、赤いショートカットの髪型に生えたくせ毛と優しそうな眼が特徴の友達だ。実際結構優しいんだよなこいつ。

 

 

「よう、鶴巻。今サッカーやってたんだ。」

 

「さ、さっかー?それっていったい……あれ?そこにいるのはもしかして加賀美さんじゃないか?」

 

「やっ、鶴巻君。こうやってしっかり話すのは初めてだね。」

 

「あ、ああ。そうだな。……。おい、坂上。なんで加賀美さんがここに……、いや、さっき言ってたサッカーってやつか。」

 

「そうそう。私も和也もサッカープレイヤーなんだよ。」

 

「へー。面白いのか?サッカーって。」

 

「ああ。やってみるか?」

 

「おう。まずはルールから教えてくれ。」

 

 

 こうして俺たちは鶴巻にサッカーを教えることになった。これでサッカーにはまってサッカー仲間が増えるといいんだが……。

 

 

 

 

 

「なるほどな。大体わかった。早速やってみようぜ。」

 

「よし。じゃあ、俺が持ってるボールを奪ってみてくれ。足だけでな。」

 

 

 とりあえず、軽くボールの取り合いをやってみることにした。やる気に満ちている鶴巻を前に、ボールをキープして構える。ちなみに、キラは少し離れた場所で椅子に座ってニコニコして見ている。

 

 

「よし!行くぜ!」

 

 

 そう言って、俺に対して突っ込んでくる鶴巻。勢い任せの突撃を、足を軸にボールを回すようにして回避する。そして、勢いをすかされた鶴巻は大きく体制を崩した。

 

 

「ダメだダメだ。そんな大振りじゃ。もっと小刻みに体を動かすんだ。」

 

「小刻みか……。よし。もういっちょ!」

 

 

 その後も何度も挑戦し続け着々に上達はしている鶴巻だったが、未だに俺のボールを奪うことができないでいた。

 

 

「かずやー。鶴巻君は初心者なんだから、もっと手加減してあげなよー。」

 

「いや、手加減はしない。こう見えても俺は負けず嫌いだからな。それに、鶴巻も俺が手加減したら怒るだろ?」

 

「ああ、その通りだ。手なんか抜いたらぶっ飛ばすぞお前。」

 

 

 キラはどうにも納得していないような顔だったが、そんなこと関係なく俺たちは勝負をつづけた。そして、何回目かのチャレンジか忘れたころに、ついに鶴巻のつま先がボールに触れた。

 

 

「マジか!」

 

「もらうぜ!ボール!」

 

「そうはいくか!」

 

 

 しかし、俺もすぐさま体勢を立て直しボールをキープする。

 あ、危なかった……。ていうかこいつ、結構サッカー上手くなってきてないか?

 

 

「くそっ!行けると思ったんだが……。」

 

「いや、惜しかったよ。実際かなり上達してる。」

 

「そ、そうなのか…?…よし、もう一回だ!」

 

 

 その後また俺たちは勝負を始めた。何回かボールに触れられはしたものの、完全にボールは奪われていない。そんな状態が続き、気が付けば日が暮れ始めていた。

 

 

「くっ、今度こそ!」

 

 

 そういい、ボールに向かって足を伸ばす鶴巻。だが俺もそう簡単に負けるわけにはいかない。そして、フェイントの応酬の末……。

 

 

 

 

「マジかよ。まいったな……。」

 

 

 ボールはすでに俺の足元にはなく、鶴巻の足元に収まっていた。キラも驚いたようで、ポカンとした顔をしている。

 

 

「……やった……のか……?」

 

「……ああ。悔しいが、負けたよ。」

 

 

 その言葉を聞いた瞬間。鶴巻は糸が切れたように、仰向けに河川敷に倒れこむ。その顔はとても清々としていた。

 

 

「やったぜーーー!!」

 

 

 

「手を抜いていたわけじゃないんでしょ?すごいね、鶴巻君。」

 

「ああ。まさかあんなに上達するとはな……。」

 

 

 負けたことは悔しいが、それ以上にうれしそうな鶴巻を見ているとすがすがしい気分だった。しばらく勝利の余韻に浸っていた鶴巻だったが、やがて起き上がりこちらに歩み寄ってきた。

 

 

「なあ、サッカーって楽しいな!」

 

「だろ?」

 

「お前らずっとこんなことやってたのか……。よし、決めた!俺も一緒にサッカーをするぞ!」

 

「!本当か!」

 

「ああ、俺もっとうまくなりたいんだ!」

 

「そうか!サッカー仲間ができてうれしいぜ!なあ、キラ!」

 

「うん!これからよろしくね、鶴巻君!」

 

 

 こうしてサッカー仲間が増え、放課後の河川敷には3人の影が見えるようになった。




 超次元サッカーしろよ……。


 今後もこんな感じで不定期更新になると思います。仕事が忙しい中、チマチマ書いていって出来上がった時点で投稿という感じになるので、早ければ一日、遅ければ二週間くらい空くかもです。
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