第22話『懐かしのミットチルダ』
エースリターンから二週間が過ぎてカイルは強襲部隊と共にミッドへと戻り直ぐに聖王教会の系列の病院に搬送されて入院生活をしていた。
「SAO事件の黒幕であった、須郷伸之は依然逃走の足取りが掴めていません、政府は須郷伸之国際手配して足取りをおうと発表しました」
「……須郷は他の次元世界に逃げたはず、地球の果てまで探そうが見つかりっこないって…」
カイルは病院のベットに寝転びながら須郷が他の世界に逃げたのだろうと考えて、ヴァイサーガで地球放送の電波に割り込んで見ていた空中画面をきってため息をつく。
「…もう二週間…か」
入院してからこの二週間、面会に来たのは家族とごく一部の友人と知り合いぐらいであり、今はカイルが生きているということは未だにほとんどの人が知らず、病院にも密かに搬送されていた。
コンコン
「はい、どうぞ」
ドアが自動で開くと入ってきたのはクイントの夫であるゲンヤ・ナガジマと連れている部下と思われる少女であった。
「久しいな、四年ぶりか?デュナメスの坊主」
「お久しぶりです、ナガジマ…いまは三佐でしたね」
「全くだぜ…この四年間、クイントは死んじまったと思っていたゼスト隊のみんなを気にしていたからな」
「はい、俺が生きていることでその気が少しでも軽くなることを願っています…ところで…そちらのかたは?」
「おう、今うちに部隊の指揮の補佐で派遣できている」
「八神はやて三等陸佐であります」
「八神三佐…なるほどたしかあなたはあの闇の書事件にも携わっていたという」
「…っ!は、はい…その通りです…それであなたは…ゲンヤ三佐につられて来たんですが…」
「紹介が遅れましたね、俺はカイル・デュナメス、元地上本部防衛隊ゼスト隊の階級は二等空尉だ、ゲンヤさんの妻のクイントさんとは戦友の間柄だ」
「そうなんですか…」
「あと、もう俺は軍人ではないのですから敬語はいいですよ、年も同い年ですから」
「え?そうなんか?」
「うん、気軽に話して構わない…それと…ゲンヤさん…」
「…すまねえな、八神の嬢ちゃん、少し二人で話があるからよ、ちょっくら購買でなんか買ってきてくれ」
「え?は、はい」
そういわれて命令のままにはやては席をはずすと真剣な眼差しで話しかけてきた。
「っで、なんの話だ?」
「…一応、耳には入っているとは思いますが三ヶ月後の地上本部での評議会…」
「ああ、中将も大きな手に出たもんだ」
「あと三ヶ月でどこまで回復するかですかね」
「…やっぱ、来るのか?」
「当たり前です、今回の評議会では確実に邪魔が出てきます、姉さんたちも参戦するって聞きました」
「気を付けろよ…相手は大軍だ……」
「こっちは少数精鋭でその上あっちは混乱するからそれほど厳しい戦いにはならないさ、それこそ、体力は衰えたけど剣技は磨きがかかってるしな」
「そうか…」
「ナガジマ三佐、飲みもん買ってきました」
「おう、すまねえな、それじゃあ、俺たちも仕事があるんだ…じゃあ達者でな」
そういってゲンヤは病室から去っていった。
「さてと、リハビリにでもいこうかな」
そういって松葉杖をもっていち早く普通の体に戻るために今日もリハビリを続けるのであった。