第28話「明日香」
カイルがミッドチルダ守護機関の駐車場から自分の車に乗り込んで聖王病院に向かう途中後部座席に座っている明日菜が運転席にいる、カイルにはなしかけてくる。
「この車ってカイルくんのなの?」
「そうだ、ミッドだと16から免許は取れるからなそれでとった」
「なるほど…それでどうして病院に?もしかしてまだからだ悪い?」
何故病院に?と気になった明日奈はカイルに話し掛ける。
「……須郷の操り人形だったあの子が検査入院しているんだ」
「え?あの子が?」
明日奈は自身のクローンであるあの子に会いに行くのだとは思いもしていなかった。
「…何しに行くの?」
「…それはいってから話す」
カイルはそう言いながら車を飛ばしていき病院に到着し少女がいる部屋に向かい、部屋の前で立ち部屋にノックする
「俺だ、入るぞ」
そういって部屋にはいると窓から外を眺めていた、少女がカイルたちの姿を見てカイルの他に明日菜もいることに驚くが直ぐに冷静になる。
「こんにちは、カイルさん…それと…明日菜さん」
「え?あ…」
明日奈は須郷の操り人形だった少女の表情や言葉遣いが全く違うことに戸惑いを隠せない
「明日菜、この子は元々はこんな子だったんだ、それが須郷の精神操作であんな子に」
「そ、そうなの」
「はい、明日菜さん、私はあなたに酷いことをしてしまいました、ごめんなさい」
「う、ううん、そんな気にしないで須郷に操られてたらしょうがないよ」
明日奈はこんな子を操っていたのかと心のなかで須郷へと怒りが増える。
「それで、もしかしてカイルさんが来たのはまたあの件ですか?」
「ああ、どうするかは君次第だけど…」
「……一生懸命考えました…人工魔導士である、私が…本当にいいのかとか…」
「…それは、生まれ方が少し違うことだよ…作り物でも紛い物でもない」
「はい、ですから…この件お受けします」
「そっか…手続きの準備は出来てるし直ぐに終わらせにいくか」
「えっと、カイルくん?一体何がどうなの?私にも説明して!?」
カイルと少女の話が続いていくなか明日奈は全くわからなかったので間をよんでカイルに聞いてみた。
「え?いってなかったんですか?カイルさん」
「あ、そういえば…えっとな…簡単にいうと…あの件っていうのはこの子を俺の養子にするって件なの」
「カイルくんの…養子!?」
「うん、精密検査の結果でこの子のDNAは明日菜と俺のDNAが検出されてな…つまりだ…この子、俺と明日奈の子供で間違いはないんだ…」
「えええ!?」
まさかの彼女がカイルと明日奈の子供だということに大いに驚く。
「それで、いっそのこと家の養子にならないか?って相談してたんだ」
「そ、そうだったんだ…わ、私いつの間にか二児の母親なんだ…」
「…もしかして、嫌だったんですか?」
「…ううん、突然のことだったから驚いただけ、娘を嫌う親なんかいないよ」
明日奈は優しく少女を抱き締めて頭を撫でる。
「ありがとうごさいます…えっと…お母さん…//」
少女は頬赤くして心の中から心地よい感じになる。
「それじゃあ、直ぐに手続きしてくるから明日奈は明日香と一緒に待っていてくれ」
「明日香?」
「ん?名前…無いのは不便だろ?だから名前を考えて…明日奈と俺の名前をうまく合わせてみたんだが…」
「明日香…私の名前…うん、ありがとうございますお父さん!」
「ああ、それじゃあぱっぱと済ましてくるよ」
そしてカイルは明日香の手続きを素早く済ませると明日菜たちと共にミッドの南区にある自分の自宅へと帰ってくる。
「ここが今俺が住んでいる家、明日奈の家よりかは小さいけど…」
「そ、それでも大きいね」
明日奈の家より一回り小さいくらいの住宅であるが高級住宅では変わりはなかった。
「さてと、色々と準備とかしないとな…」
そういってドアにてをつけようとしたときに思い付いたか明日奈達に振り向き
「ようこそ、家へ、これからよろしく」
「うん!」
ここにまたSAOで止まっていた二人の道が再び動き出した。