私…生まれ変わったらモブキャラになりたいな(なれるとは言ってない)   作:とんこつラーメン

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どうも、こちらではお久し振りです。

今年に入ってから全く更新が出来ずに申し訳ありませんでした。

別に作品の執筆に夢中になり過ぎてしまい、別の作品の更新が滞ってしまいました。

3月に入ったという事で、今日からは更新が出来ずにいた別の作品を並行して書いて行こうと思います。

いいリフレッシュにもなりますしね。






私の黒歴史がまた一つ増えました

 今朝の教室で起きた『かおりんのお説教事件(布仏さん命名)』により、私は色んな意味で目立つ存在となってしまった。

 1組には過度な差別主義者はいないので、そこまで大袈裟なことにはなっていないが、それでもなんだか変な目で見られるようになったのは事実。

 尊敬の眼差しもあれば、こっちを見て顔を赤くする人たちもいる。

 特にデュノアくんと織斑君がおかしい。

 私の顔を見た途端に恥ずかしそうな顔をするんだもん。

 恥ずかしいのはこっちの方だッつーの!

 本当は、あそこまで話す気は無かったんだよッ!?

 適当に流せればいいと思ってたんだけど…あの子達の余りの馬鹿さ加減にお口のリミッターが外れてしまったと言いますか…。

 はぅ~…穴があったら入りたいとは、まさにこのことだよぉ~…。

 

 え? 布仏さんと篠ノ之さんとオルコットさんはどうしたのかって?

 あの子達はいつも通りの平常運転だよ。

 なんか距離が近いような気がするのは気のせい…だと信じたい。

 

 で、その話は他のクラスにまで伝わっている事がお昼休みの昼食時に発覚するのです。

 

「聞いたわよ? 今朝、調子に乗った女子達に対して佳織が説教をしたんですって?」

「にゃ…にゃんでそれをっ!?」

 

 これまた毎度のようにいつものメンバーで一緒に食事をしていると、いきなり凰さんがブッ込んできた。

 危うく、飲みかけた味噌汁を吹き出しそうになっちゃったよ…。

 

「なんでって…もう既に一年生全体に広がってるわよ?」

「嘘でしょっ!?」

「ほんと。あと、『にゃんで』ってのは止めなさい。可愛過ぎて思わず抱き着きそうになるから」

 

 たった数時間の間にもうそこまで広まっているとは…!

 一体どこの誰がそんな事を…!

 それとは別に、なんか最後の方に鳥肌が立ちそうな事を言わなかった?

 

「あんたらは直に聞いてたんでしょ? どんな感じだったの?」

「本当に凄かったぞ。完全に一夏達の事を『男性IS操縦者』としか見ていない連中を怒涛の言葉で見事に論破してみせていたからな。お前にも見せてやりたかった」

 

 篠ノ之しゃん…お願いだからもうやめて…。

 恥ずかしすぎて死にそうになるから…。

 

「あれは素晴らしい演説でしたわ…。流石は佳織さん…このセシリア・オルコット、心の底から感動いたしました。感動したので、密かに録音しておりますの」

「にゃんですとぉっ!?」

 

 ろ…録音って言ったか? 嘘でしょ? 嘘だと言ってよバーニィ!

 

「あの時のかおりん…本当にカッコよかったよねぇ~」

「いや…布仏さん? あれは何というか…口が滑ったと言いますか…我慢が出来なかったと言いますか…」

 

 あう~…これもう絶対に私の黒歴史ワースト5にランクイン確実だよ~!

 まさか、こんな形で一生に渡って忘れられなさそうな思い出が出来てしまうとは……かおりん不覚でござる…。

 

「なぁ…仲森さん」

「ひゃ…ひゃいっ!? ど…どうしたの織斑君?」

「えっとさ…今朝はありがとな」

「ふぇ?」

 

 あ…ありがとう…とな?

 

「本当は、ああいった事は俺自身が言わないといけないのに、仲森さんは俺達の気持ちを代弁してくれた。聞いてて恥ずかしくもあったけどさ…それ以上に嬉しかったんだ」

「そ…そう…なんだ…」

 

 そんな真剣な顔をしながら言われたら、狼狽えたくても狼狽えられないじゃないのよ…。

 

「僕も一夏と同じ気持ちだよ」

「デュノアくん…?」

「あんな風に言われたことなんで一度も無かったからさ…凄く嬉しかった。仲森さんにはどれだけお礼を言っても言い足りないね」

「ど…どういたしまして?」

 

 うーん…なんだか恥ずかしがってる自分がアホらしくなってくる…。

 それでも精神的ダメージは凄いんですけどね?

 

(にしても、本当に誰が話を広めたんだろう…? 気になるな~…)

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

「おトイレおトイレ~…っと」

 

 昼食が終わり、残りの時間は基本的に自由時間となるのはIS学園も同じ。

 私は急激な尿意に耐えかねて、急いで御花摘みに行って、帰っている最中なのです。

 でも悲しいかな、場所が悪かったみたいで、中庭に面している渡り廊下を通らないといけないのであります。

 はぁ…割と素で思うけど、IS学園ってトイレの設置場所が悪くない?

 どうして廊下の端の方にあるのかな?

 

 急いで教室まで帰って、次の授業の準備をしなくちゃな~…なんて考えながら渡り廊下に続く扉をくぐると、いきなり聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

「どうして、このような場所で教師などと!」

(おやおや? この場面はもしや…?)

 

 急いで物陰に隠れて様子を伺ってみると、そこには後ろを向いたまま仁王立ちをしている織斑先生と、そんな先生に向かって何かを言っているボーデヴィッヒさんの二人がいた。

 うん…間違いないわ。

 これって原作で織斑君が遭遇したシーンじゃない。

 まさか、彼じゃなくて私が見届ける羽目になるとは…。

 

「はぁ……」

 

 織斑先生も凄く疲れた様子で大きな溜息を吐いている。

 そりゃ、一組は問題児ばかりだから、その担任ともなれば心労は計り知れませんわなぁ…。

 え? 私? 私は問題児じゃないよ~。

 所詮は背景の一部に過ぎないような女だよ?

 格ゲーとかだと、顔グラすらも用意されずに腕だけ振ってるような存在だよ?

 

「私に一体何度、同じ事を言わせるつもりだ? 今の私には絶対にやらねばならない事がある」

「こんな極東の地で何をやるというのですかッ!?」

 

 きょくとーって…ゲームとか以外でそんな言葉、初めて聞いたよ。

 それとも、ドイツの人って皆が日本の事を『極東』って呼んでるのかな?

 日本は日本で呼んでほしいけどな~。

 

「お願いします教官。我がドイツで再びご指導を。こんな場所では教官の能力は存分に活かされません」

 

 え~? ボーデヴィッヒさんがそれを言っちゃダメでしょ~。

 向いてる、向いてないは本人が判断する事であって、少なくとも赤の他人が勝手に判断していい事じゃないと思うな~。

 

「そもそも、この学園の生徒など教官が教えるに足る人間だとは到底思えません」

「何故そう言い切れる?」

 

 それを決めるのもまた織斑先生自身だと思うんだけど…。

 こうして実際に見てると、想像以上に自分本位というか…自己中心的と言いますか…。

 幾らなんでもひねくれ過ぎです。これは酷い。

 

「自意識が甘く、危機感に乏しすぎる。挙句の果てはISをファッションか何かと勘違いをしている始末。そんな程度の低い連中に教官が時間を割くなど決してあってはなりません」

 

 織斑先生には申し訳ないけど、ここの部分だけはボーデヴィッヒさんに超同感。

 ここの生徒…正確には一般生徒はだけど、本当に危機感が無さすぎる。

 自分達が学ぼうとしているのが何なのか、理解しているとは全く思えない。

 一歩間違えば怪我じゃ済まないのに。死人が出る可能性だってあるのに。

 確かにISに乗っていれば自分自身は安全かもしれないけど、ISに乗っていない周りの人間は違うんだよ?

 その気になれば生身の人間なんて簡単に殺せてしまえるのがISって存在なのに、微塵も緊張感が無い。

 この前の実技の時も思ったけど、ここの生徒はもしかして、IS学園にさえ入学出来れば後は安泰とか思ってるんじゃないの?

 だとしたら甘すぎるでしょ。銀さん特製の宇治金時丼ぐらい甘いよ。

 寧ろ、入学してからこそが本番でしょうが。

 ここは名目上、高等学校扱いなんだよ? 義務教育じゃないんだよ?

 暢気に構えていたら落第や留年だって普通に有り得る場所なんだよ?

 それを本当に理解しているの?

 少なくとも、私には理解しているようには全く見えない。

 もしかしたら、その事も織斑先生の心労の原因かもしれないね…。

 また機会があれば、何か持ってきてあげようかな…。

 

「その辺にしておけよ…小娘」

「うっ…!」

 

 ひゃうっ!? 余りの迫力に思わず声が出そうになっちゃったよ…。

 かおりん、地味に涙目です。

 

「お前の言う事にも一理ある。確かに、ここの生徒の大半は危機感が足りない。それは認めよう」

「ならば……」

「だが、それは私がドイツに行く理由には成り得ない。ここでの私は教師だ。教師である以上、そのような生徒を導く事こそが仕事であると思っている」

 

 うん。グゥの音も出ないぐらいに正論ですな。

 そうだよね。先生である以上はどれだけ困った生徒でも見捨てるわけにはいかないもんね。

 これはボーデヴィッヒさんの負けだわ。

 

「もうそろそろ授業が始まる。とっとと教室に戻れ」

「了解…しました…」

 

 意気消沈って感じでボーデヴィッヒさんは俯きながら、この場から早歩きで去って行った。

 さて…それじゃ、私もそろそろ…。

 

「そこにいる奴、出てこい。盗み聞きとは感心せんぞ」

「ふぇっ!?」

 

 ば…ばれてた? いや…あの織斑先生に私程度が隠れられるわけがないか…。

 

「す…すみませんでした。別に悪気があった訳じゃなくて、偶然聞いてしまったというか……」

「仲森だったのか。すまん、言い方がキツかったな」

「いえ…盗み聞きしていたのは事実ですし…」

 

 非があるのはこっちだしね…。

 

「因みに、どこから聞いていた?」

「えっと…ボーデヴィッヒさんが『どうして、このような場所で教師などと』って言ってたところからです」

「ほぼ最初からじゃないか……」

「あはは……」

 

 本当に申し訳ないです…はい。

 

「お前は、ボーデヴィッヒの話を聞いてどう思った? 素直な感想を聞かせてくれ」

「そうですね……」

 

 私は、聞きながら思っていた事をそのまま口にした。

 随分と自分勝手だと思ったこと。

 織斑先生の自由意思を完全に無視していること。

 でも、この学園の生徒の危機意識が低いという点だけは共感できたことを。

 

「仲森も、そんな風に思っていたのだな…」

「はい。前々から思ってはいたんですけど、それをより強く意識したのはこの前の実習の時ですね」

「実習…というと、デュノア達が転校してきた日の事か?」

「そうです。正直、あの時の殆どの生徒達の授業態度には本気で呆れました。あれを見てボーデッヴィッヒさんが憤る気持ちだけは理解出来るんです」

「そうだな…特にお前の場合は事情が事情だから、他の生徒達以上に危機感には敏感になっているだろうから、そんな風に思うんだろうな…」

 

 トールギスなんてそれこそ危険の塊みたいな機体だしね。

 だって『一般人絶対殺すマシン』の代名詞的な機体だし。

 特殊な能力なしでも乗れてしまえる敷居の低さが更に危険さを助長してるよね。

 必要なのは『超絶的に丈夫な体』だけだし。

 

「一般生徒の危機感の薄さに関しては、IS学園の教師共通の課題とも言えるな。実際、私もそれで頭を悩ませている…」

「そう…なんですね…」

 

 辛そうにしながら先生が頭を抱える。

 先生じゃなくても、誰もが同じように頭が痛くなりますよ。

 私だって見ていてイライラしてたし。

 だから、今朝みたいなことになっちゃうわけで…ってあ~! 

 また思い出しちゃったよ~!

 

「そういえば今朝、私が教室に来る前に女子達に説教をしてくれたらしいな」

「えぇっ!? 織斑先生も知ってるんですかッ!?」

「私だけじゃないぞ。山田先生も知ってるし、他の先生方も知っている」

 

 にゃ…にゃんでそんにゃことに…?

 この話…マジでどこまで広まってるのよ…?

 

「話を聞かされた時、私は嬉しさと申し訳なさが入り混じった気持ちになった。本来ならば担任である私がしなければいけない事を仲森がしてくれた。本当に感謝している。お前のような生徒を教え子に持って、私も鼻が高いよ」

「そ…それ程でも……」

 

 流石に織斑先生からお礼を言われると普通に照れるね…。

 あれ~? なんだか暑くなってきたぞ~?

 

「もうそろそろ午後の授業が始まる。早く教室に行くといい。廊下は走るなよ?」

「はい。分かりました」

 

 言われなくても廊下なんて走りませんよ。

 だって、そんな体力なんて私には無いから。

 

 さてはて…ボーデヴィッヒさんはこれからどうする事やら。

 原作みたいに凰さんとオルコットさんに喧嘩を吹っ掛けるのかな…?

 もし、その場面を私が見てしまったら…その時、私はどうするんだろう…。

 

 

 

 

 




久し振りなのにスムーズに書けました。

ISは書き慣れているからなのかな?



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