私…生まれ変わったらモブキャラになりたいな(なれるとは言ってない)   作:とんこつラーメン

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今の時期に水着の話…めっちゃ矛盾してますね。







水着姿に自信がある人はいいですよねぇっ!

「ほぇ~…」

 

 予想外かつ衝撃的な遭遇の後、水着に着替えた私は旅館の近くにある浜辺へと来ていた。

 因みに、さっき手に入れた『天災印のウサ耳カチューシャ』は更衣室に置いてきた。

 あれを人前で頭に着ける度胸は私には無いから。

 

「はぁ…にしても、まさか私がビキニを着ける日が来るとは思わなかったなぁ~…」

 

 前に織斑先生が選んでくれた真っ白なビキニ&パレオのセット。

 このパレオは薄い水色の生地に、これまた白い百合の花が描かれている。

 因みに、髪の毛はなんか邪魔になりそうだったので、前に出かけた時みたいにツインテールに纏めてある。

 普段はともかく、今みたいな場合はこっちの方がなんとなく楽だ。

 

「みんな…良く似合ってるなぁ~…」

 

 私の視界には、至る所に可愛らしい水着を着た女子生徒達がはしゃぎながら遊び回っている。

 スタイルが良いと、どんな水着を着ても絵になるから凄いよねぇ~。

 

 この場にいるのは私一人。

 羞恥心やその他諸々の要因が原因で水着に着替えるのが遅れてしまった私は、流石に待たせるのは申し訳ないと思って皆を先に行かせた。

 実際には、偶には一人でのんびりと海を堪能するのも悪くは無いかもなぁ~…なんて考えがあってのことだったんだけど。

 本音ちゃん達には申し訳ないけど、これからの事を考えると心の準備とかはしておきたいんだよね。

 

「さーて…ここから、どうしますかねぇ~…」

 

 取り敢えず、宛てもなく彷徨い歩いてみますか。

 浜辺の散歩ってのも偶にはいいでしょ。

 

「かーおり!」

「きゃあぁっ!?」

 

 いきなり背後から抱き着かれたッ!?

 って、この声は凰さん?

 

「随分と遅かったじゃない。そんなに水着を着るのに手間取ってたの?」

「ま…まぁ…そんな感じ」

 

 本当はビキニを着るのが恥ずかしかっただけです。

 

「白いビキニにパレオ…いいんじゃない? 清楚な感じがして凄く似合ってるわよ。しかも、ちゃんと髪をツインテールにしてるだなんて…分かってるじゃない」

「そう?」

 

 単にこうした方が楽だから纏めてるだけなんだけど。

 部屋にいる時とかは逆に結んでない方が楽だしね。

 

「佳織とお揃いの髪型…クフフ…♡」

 

 なんだろう…一瞬だけ凰さんが悪い顔になったような気がする。

 

「と…ところでさ、アタシの水着姿はどう? 似合ってる?」

 

 凰さんの水着はオレンジ色のスポーティーな感じタンキニタイプのやつだ。

 普段から元気いっぱいの彼女の性格を表しているかのような水着だ。

 

「うん。なんか凰さんらしくて良いと思う。オレンジって色も似合ってるよ」

「に…似合ってる…そ…そうなんだ…エヘヘ…♡」

 

 んで、今度は謎のニヤケ顔。

 今日の凰さんはいつにも増しての百面相だなぁ~。

 

「ね…ねぇ佳織? 実は今から泳ぎに行こうかな~なんて思ってるんだけど、一緒に行かない?」

「泳ぎに? うーん…非常に申し訳ないけど…多分無理」

「無理? 断るとかじゃなくて?」

「うん…私さ…実はれっきとしたカナヅチなんだよね…」

「普通、カナヅチって単語に『れっきとした』って枕詞は使わないと思う」

 

 まさかのガチレス。

 

「けど意外ね。てっきり佳織は向こうに見える小島までクロールで泳ぎ切るぐらいの事は余裕でしそうなイメージがあったけど」

「凰さんの中での私はどんな超人なの?」

 

 完全に私の間違ったイメージが周囲に伝染している気がする…。

 いい加減にマジで気が付いてください。

 

「けど…そうね。だったら、アタシが佳織に泳ぎ方を教えてあげようか?」

「え? いいの?」

「もっちろん!」

 

 おぉ~…流石は代表候補生。

 国の看板を背負うようにもなれば、その辺のことも余裕で出来るようになるのか。

 実際、もうそろそろ本気で泳げるようになりたいとは思ってたんだよね。

 

「そ…それじゃあ、まずは一緒に準備運動をして…ウヒヒ…♡」

 

 …気のせいだ。気のせいだと信じたい。

 そうですよねトレーズ閣下。

 

(全てはエレガントに。ということで、準備運動もまたエレガントに)

 

 せめて擁護ぐらいはしてくれませんかねぇっ!?

 エレガントな準備運動って何ッ!?

 

「リ~ン~さ~ん~!」

「げ」

「あ」

 

 なんとも恨めし気な声を出しながらやって来たのはオルコットさん。

 専用機と同じように青いビキニとパレオを身に付け、実に見事なスタイル。

 マジでモデル顔負けだわ、こりゃ…。

 

「一体そこで何をしようとしていますのッ!?」

「何って…準備運動?」

「だったら、その顔はなんですのッ!?」

「この顔は生まれつきよ」

「そういう意味ではなくて!!」

 

 おっと? いきなり凰さんとオルコットさんのコントが始まりましたよ?

 この二人って本当に仲が良いよなぁ~。

 

「ん? オルコットさん。その手に持ってるのは何? パラソル?」

「そう! そうですわ! 佳織さん!! もう日焼け止めはお塗になりましたの!?」

「日焼け止め? そういや、まだ塗ってなかったっけ…」

 

 あんまし日焼けはしたくは無いから塗らないとって思ってたんだけど、割と素で忘れてた。

 日焼けした後に入るお風呂が地獄みたいなんだよね~!

 もう超痛い。

 

「でしたら!」

「「おぉ~…」」

 

 オルコットさんが凄まじい手際で、あっという間にパラソルを立てて、シートを引き、私に日焼け止めをバン! と見せてきた。

 

「わ…わ…私が佳織さんに日焼け止めを縫って差し上げますわ!」

「ホント? ありがと~」

 

 日焼け止めって自分だけで塗ろうとすると、どうしても塗り残しが出ちゃうんだよね。

 特に背中とか、腰辺りとか。

 そのまま気が付かないで放置していたら、後々に無残な事になってしまうし。

 多少の羞恥心には我慢してでも、これは誰かにやって貰うべきだと思う。

 中学の時はよくテトラちゃんに塗って貰ってました。

 何故か無駄に日焼け止めを塗るのが上手だったんだよね…。

 

「ちょっと! アンタの方が酷いじゃないのよ!!」

「何処かですの! 私は善意で佳織さんの体に日焼け止めを塗ろうとしているだけですわ!」

「だったら、そのワキワキした手つきはなんなのよっ!」

「こ…これは…手の運動ですわ!」

「そんな手の運動があるか!」

 

 再びのコント開始。

 そんなに変な手つきかなぁ?

 

「佳織! セシリアに塗らせたら確実に変な目に遭うわよ!!」

「うーん…でも、日焼け止めは塗りたいしなぁ~…」

「だ…だったら…!」

 

 あ。凰さんがオルコットさんから日焼け止めを取り上げた。

 

「あたしも塗るのを手伝うわよ!」

「な…なんですってッ!?」

 

 おー…まさかの二人掛かりですか。

 これはまた贅沢ですな。

 まるでブルジョアにでもなったような気分。

 けど、ここで『自分が塗る』とは言わないんだね。

 そこが普通に意外だった。

 

(本当は佳織の肢体を独占したかったけど…ここで敢えて我慢よ! セシリアの事もちゃんと立てる事で佳織からの好感度アップ間違い無しね!)

(ぐぬぬ…! 佳織さんと二人っきりで日焼け止めを塗り合うという私の作戦が台無しですわ…!)

 

 …なんだろう…二人の間で火花が散ってるような気がする。

 こんな陽気の中で更に気温が上がるような事はしないでね?

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 パレオを取り、背中のビキニの紐を解いてシートの上にうつ伏せになる佳織。

 うぅ…ISスーツの時もずっと思ってたけど…こうして水着姿を見て完全に確信したわ…。

 

 佳織…あんたマジでエロいから!!

 スレンダーはスレンダーなんだけど…こう…エロさを感じるスレンダーなのよ!

 

(こうして改めて見ると…佳織って全体的なスタイルは寧ろ良くない? かなり整ってない?)

 

 確かに胸の方は控えめかもしれないけど…それ以外が高水準なのよ!

 この体に今から触るのよね…本気でドキドキしてるんだけど…。

 うぅ~…どうして、あんな事を言っちゃったのかしら…。

 

「か…佳織さん…いきますわよ…」

「う…うん。よろしく」

 

 ぬあぁっ!? セシリアに先制攻撃を許してしまった!?

 あたしも早く準備しないと!

 

「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…!」

 

 両手にオイルを付けながら、めっちゃ息が荒いセシリア。

 口から涎が出てるわよ。気持ちはすごーく理解出来るけど。

 

「か…佳織…あたしもやるから…」

「わ…分かった…」

 

 多分だけど、佳織もドキドキしてるのよね…。

 こっちを見た時の佳織の顔、なんだか赤くなってたし。

 照れてる佳織も可愛過ぎるのよぉ~!!

 本当はオイルなんて塗らなくて、今日一日ずっと佳織とイチャイチャし~て~た~い~!

 

「こ…こっちは足をするから…」

「で…では、私は背中をやりますわ…」

 

 心臓がさっきからバクバクいってる…!

 顔がめっちゃ熱い…!

 やば…なんか逆に興奮してきたかも…!

 

「…えい」

「ひゃう! ちべたい!」

 

 うが~!! 佳織ぃ~!!

 もう~…愛でたい!! 超愛でたい!!

 ちべたいって何よ! 可愛いの化身か!!

 早く終わらせないと…マジでキュン死する…!

 もしくは萌え死する…!

 

(か…佳織の肌…凄くスベスベしてる…綺麗だなぁ…)

 

 凄く真っ白で…足も細くて…。

 こんな綺麗な体なのに…ISに乗ったら最強なのよね…。

 ほんと…人間って見た目じゃないわね…。

 

「あー…佳織? 今から足の裏を塗ろうと思うんだけど…我慢できる?」

「が…がんばりゅ…」

 

 …うん。なんだこの可愛い生き物は。

 え? 妖精? 天使? あ…人間か。

 

「じゃ…じゃあ…塗るから」

 

 足の裏って何をしてもくすぐったいし、手早く終わらせてあげないと。

 我慢をして一番辛いのは佳織なんだから。

 

「はにゅぅぅ…♡ ふみゅぅぅ…♡」

 

 ちょ…佳織! その声は反則だから!

 完全に喘ぎ声になってるから!

 下手をすればR-18な声になるから!

 

「ふぎゅぅぅぅ…♡ これ…らめらよぉぉ…♡」

 

 それはこっちの台詞ですから――――――!!

 そんなエロい声を目の前で聞かされる、あたしの方が別の意味で大変ですからー!!

 

「お…終わったわ。大丈夫?」

「にゃ…にゃんとか…はぁ…はぁ…♡」

 

 トロ~ンとした目に赤くなってる頬。

 そして、口の端から垂れている涎に加え、黒い髪の毛が一本だけ口にくっついている。

 

 やっべー…めっちゃ抱きたい。

 もうこんなの興奮するなって方が無理でしょ。

 大人っぽいエロスを見せつつも、髪型は子供っぽいツインテール…。

 …いつか絶対にチューしてやる。

 

 

 

 

 

 

 




次回はセシリア視点から。

その後に他のヒロイン達も登場?



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