私…生まれ変わったらモブキャラになりたいな(なれるとは言ってない)   作:とんこつラーメン

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今回から本格的に各ヒロインの強化が入ります。

これでようやく、彼女達も佳織と共闘出来るようになりますね。








このタイミングでまさかの強化イベント!?②

「三つ…?」

「そう。三つだ」

 

 何の前触れもなく、いきなりIS学園にやって来たガンダム開発者であるお爺ちゃん五人組。

 しかも、なんか原作ヒロインズの皆とそれぞれに深い関係にあると言う意外な事実が発覚して私や先生達が驚いていると、急に『IS学園に来たのには三つの理由がある』って言ってきた。

 

「まず一つは、今まで誰もまともに乗りこなす事すら出来無かったトールギスを無傷で手足のように操ってみせたという少女に興味が湧いたから」

 

 それってモロに私の事ですねハイ。

 まぁ…立場的に興味を持っても不思議じゃないけどさ。

 にしても、私に会う為だけにここまで来たのかと思うと、お爺ちゃんながらにその行動力の凄さに驚きを隠せない。

 

「二つ目は、第二形態移行をしたトールギスを一目見て見たかったから」

 

 これもまた、ある意味では当然の事。

 だって、トールギスってこの人達が作り上げたんでしょ?

 正確には、ここにはいないもう一人のお爺ちゃんが加わるけど。

 自分達が生み出した機体がパワーアップしたら、そりゃあ知りたくなるのは当然の事だ。

 

「ここまでは、あくまで個人的な興味によるものだが、三つ目は単純に自分達が世話になっている各国から仕事を押し付けられたから…じゃな」

 

 仕事の話をした途端に五人揃って溜息が零れた。

 あぁ…そっか。今、分かった。

 この人達って、精神的な意味で束さんと同類なんだ。

 自分の興味と好奇心を最優先するタイプだ。

 

「ま、私の場合はもう一つ理由があるんだがな」

「なんじゃと?」

 

 ほぇ?

 ドクトルSのお爺ちゃんが、なにやら楽しそうにポケットを探り始めたぞ?

 

「一つ聞きたいのだが、前にアルベールの奴から『礼代わりにトールギスの予備パーツを送る』とか言われてなかったか?」

「あぁ…そう言えば、そんな事もあったような…」

 

 臨海学校のゴタゴタのせいで地味に忘れかけてた…。

 デュノアさんのお父さん…ごめんなさい。

 

「実はな、私はアルベールからその『トールギスの予備パーツ一式』を預かってきたのだ。ほれ」

 

 ドクトルがポケットから出した小さいリモコンのボタンをポチッと押すと、奥の方から大きなコンテナがゆっくりとこっちに向かってきた。

 

「成る程。無駄にデカい荷物だと思っていたが、あのコンテナに予備パーツが入っておったのか」

「そういうことだ。中身を確かめるのは、トールギスを見る時でも構わんだろう」

「「「「うむ」」」」

 

 息ピッタリだな…このじい様たち。

 

「まずは、とっとと仕事を終わらせるとするかの」

「「「「賛成」」」」

 

 そして、めっちゃ仲良しだ。

 この歳になっても、ここまで仲が良いのは地味に羨ましい。

 私も、ここにいる皆とお婆ちゃんになっても仲良しでいたいな。

 

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 一番最初にお仕事を始めたのは、ボーデヴィッヒさんと深い関わりのあるプロフェッサーG。

 原作じゃデュオの後見人的な人だったけど…。

 

「お前とこうして会うのはいつ以来になるのかな。ラウラよ」

「わ…私がレーゲンを受領した時…だと思います」

「そうだったか。あの時のお前は随分と『ワンパク』だったが…」

 

 あの頃のボーデヴィッヒさんを『ワンパク』の一言で済ますとか…。

 

「今は違うようだな。随分と良い目を見せるようになった。自分が本当にやるべき事…やりたい事を見つけた人間の目だ」

「きょ…恐縮です」

 

 しっかし、ボーデヴィッヒさんが織斑先生以外の大人に、あそこまで萎縮してるのは本当に珍しいな~。

 それだけ、あの人にもお世話になったってことなんだろうか?

 

「今のお前にならば渡しても問題はあるまい。ほれ、受け取れ」

「う…受け取る? わっ!?」

 

 いきなり白衣のポケットから何かを取り出したプロフェッサーは、それをボーデヴィッヒさんにポイっと投げつけた。

 慌ててキャッチしたそれは…えっ!? これって…。

 

「こ…これは…シュヴァルツェア・レーゲンの待機形態っ!? どうしてこれをアナタがっ!?」

「決まっておる。ワシが今のレーゲンの所有者だからだ」

「はぁっ!?」

 

 お爺ちゃんがレーゲンの所有者…?

 え? どゆこと?

 話が見えないんですけど?

 

「お前が候補生を降ろされて軍をクビになった直後、ワシもまた一連の騒動を知った。ワシは自分の開発したレーゲンにいつの間にかVTSなんて汚い代物を搭載したことに我慢がならんかった。このままドイツ軍の連中にレーゲンを預けていたら、またどんな魔改造をするか分かったもんじゃない。だから…」

「だから…?」

「ワシがドイツ軍からレーゲンを買い取った。無論、一括でな」

「か…買い取ったっ!? シュヴァルツェア・レーゲンをですかッ!?」

 

 ア…ISって、量産機でも軽く億越えの値段がするんじゃなかったっけ…?

 専用機ともなれば、ほぼ確実に十数億は行くだろうし、それを一括って…。

 流石にそれは金銭感覚がバグってるわ。

 

「そうだ。つまり、今のレーゲンは完全にこのワシ個人の所有物。それをどうしようがワシの勝手と言うことだ」

「た…確かにそうかもしれませんが…」

 

 サラっととんでもないカミングアウトを聞かされて、ボーデヴィッヒさんも頭が追いついて来てないみたい。

 無理も無いよ…こんなん誰だって普通に混乱するわ。

 

「しかし、ワシがこのまま持っていても宝の持ち腐れ。だからこそ、コアに登録されている操縦者であるお前に渡そうと思ったのよ。それに、今のお前には必要な力だろう?」

「…はい」

 

 空気が変わった。

 自分の愛機が戻ってきた事に喜んでるってよりも、決意を新たに頑張ろうとしてるって感じだ。

 

「ついでに、ワシの方で少し改修をしておいた。そこの空いているハンガーに展開してみるといい。先生方や。構わんかな?」

「え…えぇ…それはいいですが…」

 

 織斑先生達も、お爺ちゃんのぶっ飛び発言に戸惑っておられてます。

 そうこうしている間に、ボーデヴィッヒさんがハンガーにISを展開した。

 

「な…これは…レーゲンに武装が追加されている…!?」

「そうだ。まず、左腕部には攻防一体となった小型シールドである『バスターシールド』を装着してある。こいつはクローを展開することで、そこからビームの刃を出す事が出来るほかに、盾自体を誘導兵器のように射出することも可能な兵器となっている」

 

 おわー…これっておもっきしデスサイズになってるじゃないですかヤダー。

 でも、なんかカッコいいかも。

 

「背部のこの翼のような装備は…」

「こいつはワシが開発したレーゲン専用の高機動用バックパックの『ルーセット』だ。通常時、展開時、収納時の三形態に変形が可能で、最大出力を出せば理論上ではあるが、極超音速域飛行も可能だ」

「あのレーゲンが…高機動戦闘仕様に変わった…?」

「それだけではない。こいつには前まで内部に装備されていた『AIC』の代わりに別の装置を内蔵してある」

「それは一体…?」

「『ハイパージャマー』。強力な妨害電波を発生させることで、ありとあらゆるカメラやセンサー、レーダーなどといった電子機器を全て完全に無効化出来る、ステルス技術を応用してワシが開発した電波妨害装置だ。ついでに、機体の装甲には上から電波や赤外線を吸収する特殊なステルス塗料を塗布している。この二つの相乗効果により、ハイパージャマーを発動したら最後、肉眼以外の方法でレーゲンを視認することが絶対に不可能となった」

 

 …いや、アンタ明らかにドイツ軍以上の超魔改造したって自覚あります?

 これもう完全にガンダムデスサイズですからね?

 

「それと、手甲部にあったプラズマ手刀を廃止して、その代わりに射程の長いビームの鎌『ビームサイズ』を主武装としている。こいつは、かなりの高出力を誇っていてな、本来ならばビームが減衰してしまう筈の水中でも全く威力が落ちる事無く使う事が出来る」

 

 これもう完全に別物ですね。

 機体名はどーする気かしらん?

 

「さながら『漆黒に染まった死神の鎌(シュヴァルツェア・デスサイズ)』と言ったところか」

 

 ドイツ語と英語が普通に混ざってるんですけど。

 何故か語呂はいいけど。

 

「シュヴァルツェア・デスサイズ…私の新たな機体…」

「どうだ。気に入ったか?」

「はい! プロフェッサーG! 本当にありがとうございます!」

「別に気にせんでもいい。そもそも、こいつはワシが作り上げた最高の芸術品だ。これの価値も分からんような馬鹿どもの管理下に置いておくぐらいならば、こうしてお前の手元にあった方が何十倍もマシだ」

 

 静かな口調だけど、これはマジで激おこプンプン丸ですな。

 そりゃ、自分が手掛けた機体を軍の手で好き勝手に弄られたらキレるのも当然か。

 

「前のレーゲンとはかなり使い勝手が違うが、それはこれから慣れていけばいいだろうさ。今のお前には時間はタップリとあるんだ。焦らずゆっくりと、戻ってきた愛機と語り合って行けばいい」

「えぇ。是非ともそうさせて頂きます」

 

 そう言うと、ボーデヴィッヒさんは生まれ変わった愛機を見上げながらポツリと呟いた。

 

「私はもう二度と、力に溺れた愚かな自分には戻らない。だから…私に力を貸してくれ、デスサイズ。こんな私に手を差し伸べ、新たな道を示してくれた大切な人を守るために」

 

 ちょ…聞こえてますから!

 めっちゃ私にも聞こえてますから!

 な…なんかこう…自分に言われてるんじゃないって分かっていても恥ずかしくなるんですけどッ!?

 でもまぁ…。

 

(やっと、ボーデヴィッヒさんが元気になったって気がする)

 

 なんて言うか…あくまでこれは私から見た感想なんだけど、学年別トーナメントの一件以降、どうもボーデヴィッヒさんって空元気だったような気がするんだよね。

 私や皆に心配を掛けさせないように無理をしているって言うか…そんな感じ。

 時折、笑顔を見せる事もあったけど、それもまたどこかぎこちなさが見え隠れしていた。

 でも、今の彼女の笑顔は凄く自然な感じがする。

 懐かしい人物と、意外過ぎる形で自分の愛機が戻ってきたことで、ようやく心に余裕が生まれたのかもしれない。

 

(あぁ…任せとけよ…相棒)

 

 え? 今…頭の中にデュオの声が聞こえてきたような気が…?

 

(地獄への道連れは、この世にある兵器と戦争、それから女尊男卑なんていう馬鹿な思想だけにしようぜ!)

 

 やっぱ聞こえた…デュオの声が!

 生真面目なボーデヴィッヒさんとお茶目なデュオの組み合わせか~…。

 これはまた凄いコンビが誕生したのでは?

 

 

 

 




本当は二人ずつにしようと思っていたのですが、今回はラウラだけになっちゃいました。

次回以降は、ちゃんと二人ずつにしようと思います。

因みに、強化されるのは第一期のヒロイン達だけじゃなくて…?



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